8月11日 晴 友好の使者

学年主任のK橋先生宅に、岡山市の国際交流事業の一環で姉妹都市である「台湾新竹市」から女の子が泊まりに来るらしい。そこでK橋主任が親切にも夕食を一緒に食べませんか、と誘ってくださった。

最近、ネイティブの中国人とあまり話をしていないので、果たして中国語は大丈夫かなぁ~と心配。勉強は毎日コツコツやっているのだけれど~。

※本日のメモでは、中国語の表示を台湾ということで「繁体字」にします。一部、簡体字を利用している部分もあります。


こちらが台湾から来た「楊凱淳(杨凯淳)」さん。
発音は「│ㄤˊ ㄎㄞˇ ㄔㄨㄣˊ(ヤンカイチュン)」となる。

台湾の中国語は「國語と言い、発音は「ㄍㄨㄛˊ ㄩˇ(グォユィ)」。北京語は北京語でも中華民国政府の定める言葉。一方、大陸の中国語は「普通话」で、発音は「pǔtōnghuà(プートンホワ)」と言う。

どちらも北京語なので、「こんにちは」は「ニーハオ」だし、「ありがとう」は「シエシエ」なんだけど、細かい発音や語彙に違いがあるだよね~。また、発音を表すのに大陸では一般的に「汉语拼音(hànyǔpīnyīn/ハンユィピンイン)」というアルファベットが使われるのに対し、台湾では「注音符號(ㄓㄨˋ │ㄣ ㄈㄨˊ ㄏㄠˋ/ヂューインフーハオ)」という記号が使われるのです。


(プライバシー保護で修正を加えています。一番右のちいちゃんのサングラスも修正なので…。)
本当は目をタコにでもしようと思ったけど、小さすぎてタコだと分からなかったので、目玉に。
…と、いうのもですね、夕食にタコ焼きを作りました♪

他にも素麺、天ぷら…と、日本を満喫できる料理。K橋先生の奥さんの料理です。たこ焼きを中国語で言えなくて、辞書で引いてみると「章鱼小丸子(zhāngyúxiǎowánzi)」とあった。直訳すると「タコ団子」。辞書には丁寧に「用章鱼肉片为馅儿的大阪风味的小吃(タコの肉を中身に入れた大阪独特の軽食)」と説明が。これをこのまま楊さんに読んであげたら理解してくれた。


台湾の人とゆっくりお話をする機会が滅多にないので、いろんな話をした。特に僕は大陸と台湾の中国語の違いに興味があったので、語彙の違いだとか、そんな話を聞いた。彼女の中国語はそこまで訛りがなく、非常に聞き取りやすくて良かった。

彼女の中国語を聞いていて「文法」のことを「文法 (ㄨㄣˊ ㄈㄚˇ)」と言っていた。僕が習ったのは「语法/語法(yǔfǎ)」だった。あと「オーストラリア」のことを僕は「澳大利亚/澳大利亞(Àodàlìyà)」と習ったのに対し、台湾では「澳洲(ㄠˋ ㄓㄡ)」と言うようだった。ぶっちゃけ、大陸であろうが台湾であろうが、同じ中国語だからお互いの言っていることくらい分かるけど、些細なところに違いを見つけることが出来ておもしろい。

発音についても中国南方の人は「zhi chi shi」が「zi ci si」に変化したりする。今でこそ僕も慣れたけど、中国語をやり始めた頃はずいぶん混乱した。楊さんに「僕の発音はどうですか?」と聞いたら「やっぱり大陸っぽい」と言われた。まぁ、北京のバリバリネイティブの方が吹き込んだCDで発音練習をして、「台湾の発音ですね」と言われるのは悲しいので、まあ、安心した(笑)。


背中に河童のぬいぐるみを入れている楊さん(笑)。K橋家のぬいぐるみです。
「河童」を説明するときに困った。「日本の妖怪」と言えばいいんだけど、「妖怪」ってどう言えばいいのかな~と迷ったので「怪物(guàiwu)」と表現しておいた。すると楊さんが「ㄏㄜˊ ㄊㄨㄥˊ(フートン)」と言ってきた。「ㄏㄜˊ ㄊㄨㄥˊ(フートン)」とは漢字で書くと「河童」となるので、どうやら知っているようだ。

※家に帰って「妖怪」を調べると、中国語でも「妖怪(yāoguai)」と言っていいみたい。


台湾でも日本のドラマやアニメはやっているの?と聞くと色々教えてくれた。

極道鮮師(极道鲜师)」:最初は分かりませんでした。発音で聞いても分からないので、紙に漢字で書いてもらったけど、それでも分からない。どういう内容か教えてくれてやっと分かりました。女の先生で、ヤクザの家族で…。何のドラマか分かりますか?「ごくせんですよね。香港では「我miss係大佬」というみたい。

台湾は大陸では考えられないほど親日派の人が多い。台湾政府自体も「日本様々!」みたいな感じで、台湾新幹線は日本の新幹線を採用したし、愛知万博で活躍したリニモが台湾でも作られることになった。

台湾には「哈日族」と呼ばれる人たちがいる。楊さんが説明してくれたのだが「哈」とは「非常非常喜歡」みたいな意味を表すらしく、つまり「哈日族」で「日本が大大大好きな人たち」みたいな意味になる。似た意味で「哈韓族」というのもあるらしく、これは「韓国が大大大好きな人たち」となる。しかし歴史は「哈日族」の方が長い。


おやつもいただいちゃった。写真は紅茶だけど、僕はコーヒー党なので、コーヒーをいただいた。紅茶はどうして英語では「black tea」って言うんだろうね、という話で盛り上がった。コーヒーこそ「black tea」じゃないの?って。


最後にツーショット♥ (←これじゃただの変態)
互いにホームページを教えたりし、台湾帰国後もメールちょうだいね、と言っておく。

彼女は英語がペラペラだそう。実際僕は彼女と中国語でしか話をしていないので、英語がどのくらいなのかは分からなかったけど、すごいんだろうな。いつ英語の勉強を始めたの?と聞くと「國小一年級」と言っていた。「國小」とは「國民小學」の略で、日本の小学校に相当する。小学1年生からやっているのですか~。

とても礼儀正しい子で、「僕の中国語はヘンチクリンだったでしょう…」と言ったら「你漢語講得很好哇!(中国語上手ですよ~)」と言ってくれた。うう…、どこまで良い子やねん!彼女のおかげで僕の中国語に対する熱意はさらにヒートアップ♪

このような機会を与えてくれたK橋先生、ありがとうございました。
そして、楊凱淳!友誼長存!(友情よ、いつまでも)


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