11月15日(月) 敬老院訪問

先日参加させていただいた、どんぐり会の奥様方は定期的に敬老院を訪問されとるらしい。
敬老院というのは老人ホームみたいなところで、一緒に歌ったりお話をしたりする活動をされとるとか。

是非次回一緒に行きませんか、とのお誘いを受け取ったので行かせていただくことに。


故宮の近くにある「景山公园(景山公園)」で、清華大学の方々と集合。そこから敬老院へ。


こちらの正式名称は「什刹海街道托老所」。託児所ならぬ、託老所なのね。
到着したら、ちょうど歌を歌いようるところだった。


院長のおばさんが「次は○○を歌いましょう」と言って、お年寄りもそれに合わせて色んな歌を。

日本でもお馴染みの歌が中国ではメロディーは全く同じ、歌詞だけ中国語…という感じで歌われることが多いのね。
まずおじいちゃん、おばあちゃんが中国語で歌い、次に僕たちが日本語で歌う、という順序で歌った。

四季の歌、春を愛する人は心清き人~。
蛍の光(中国語では『友谊天长地久』)、ほた~るの~ひか~り~。
ふるさと、うさぎ追~いし、かの山~。

蛍の光はスコットランドで作られた歌じゃけど、四季の歌やふるさとは日本の歌よなあ?
中国のお年寄りも歌ってくれとったし、日本の歌が中国でも歌われとると知って、なんだか嬉しくなった。


外におった鳥。なんていう鳥?何匹かおったけど、ある鳥は喋るらしい。
それもセリフが「毛主席万岁!(毛主席万歳)」!!!!!実際喋っとんのを聞くことはできんかったけど、おもしろすぎる!!!!!


そのあとはおばあちゃんたちとおしゃべり。
チャキチャキの北京っ子じゃけん、言葉が聞き取れるかなあと思ったら、驚くほど聞き取りやすい中国語。
これこそ本物の北京語なんじゃろうか?

骨折したら、あそこの病院。皮膚が悪くなったら、あそこの病院。
お菓子だったら、あそこのお店がおいしいよ!靴を買うなら前門のお店がいいよ!

いろんなことを教えてくれた。そこで僕が「おばあちゃんが生まれたのは民国時代(中華民国)ですか?」と聞いたら、「日本の統治時代だよ」と。うわ…触れてはならない話題に触れてしまった…と思ったら、おばあちゃんは優しく、

「あなたは関係ないんだよ。昔の日本がやったことで、あなたが申し訳なく思う必要はない。過去は過去。中国人は全世界の人たちを家族だと思っているんだからね。日本だって家族なんだよ。お隣じゃない。」

と言ってくれた。おばあちゃんは戦争時代に生まれ、戦争を経験し、中華人民共和国成立を経験した。
そして文化大革命を経験し、89年には北京で起きた天安門事件だって目の当たりにしている。そのおばあちゃんの言葉だけに、重みがあった。

日中友好という言葉を軽々しく使うのは好きじゃないけど、このおばあちゃん、そしておばあちゃんと同じことを思ってくれとる中国人のために、日本と中国の架け橋として僕も何かしなくちゃいけない…と強く感じた。

ボランティア活動で行ったのに、おばあちゃんたちに色々教わってしもうた。ほんまにええ経験だった。
最後におばあちゃんから「希望你们常来啊!(またちょくちょく遊びに来てね)」と言ってもらった。また行きたいな。


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