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The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

年越しは家の味を楽しもう

今の中国では流しのタクシーに乗ることは少なく、配車アプリを使った「ライドシェア」を利用することがほとんどです。私はいつも「滴滴」(ディーディー)というサービスを使うことが多いのですが、毎年この時期になると配車した車の窓に「年越しステッカー」が貼られるようになります。

こんな感じです。縁起物を象った切り絵と、年越しのメッセージが貼られています。

“吃了一年外面的饭,过年咱回家吃饭”
(1年間、外のごはんばかりだったけど、年越しは家の味を楽しもう)

で、その下に“回家的路上,就是年”と書いてあります。それっぽく日本語に訳すと「帰省の旅路、それも年越し」という感じでしょうか。ワクワクしながら帰省する道中も年越しイベントのひとつなんですよ、ということですね。

中国は今がまさに年の瀬です。日本は正月ムードも過ぎ去って日常が戻って来たところですが、中国はこれからがどんどん盛り上がります。日本人が年末を過ごすときの「バタバタせわしない、けど何だかワクワクする」感じを中国の方々は感じていることでしょう。このステッカーのメッセージもそんな気持ちをもり立ててくれます。

北京烤鴨

今日は会社に日本からお客さんが来たので、夕食をご一緒しました。上司が店を選ぶというのでお任せしていたところ、指定された場所は“北京东方君悦大酒店”。ええ、これってグランドハイアットじゃないの?てっきり会社近くの庶民的な店かと思っていたのでたまげました。

王府井*1にあるグランドハイアット。いつも前を通るだけだったので入るのは初めてです。それにしても、このギラギラ。何だか未来都市のようです。

訪れたのはホテルの1階にある“长安壹号”(長安壹号)というレストラン。こちらは北京ダックが有名なんだそうです。

上司に注文を任されてメニューを見ると家庭料理が多いようです。けれど……んんん、結構なお値段。えらくお上品な家庭料理です。とりあえず“口水鸡”(よだれ鶏)や“土豆丝”(ジャガイモの細切り炒め)などを注文。どれも一般の食堂で注文すれば10元ちょっとでしょうが、こちらでは100元近いです。で、運ばれてきた料理もお上品な量。食べきれないほど料理を頼むのが礼儀な中国人には物足りないんじゃないかしらん。けれど日本から来たお客さんは女性2人だったので、ちょうど良かったようです。店の雰囲気もおしゃれで喜んでくれました。

日本から来た人をどんな店に連れて行ってあげるかって本当に難しいですね。中国の料理ってクセがあるから好き嫌いが分かれます。こういった高級店が好きだという人もいれば、庶民的な店のほうが喜ばれる場合もある。今回に関しては、さすが上司だなと恐れ入りました。

References
*1東京に例えると銀座みたいな場所です。

中国の年の瀬

昼食を食べようと職場近くのショッピングモールに行くと、催事場にたくさんの出店が並んでいました。まもなく中国では春節(旧暦の正月)を迎えるので、正月用品を販売するコーナーが設けられたようです。

今年の春節は1月29日です。旧暦なので毎年日付が変わるんですよね。

中国で縁起が良い色とされる赤色が溢れています。正月用品のことを中国語では“年货”(年貨)と言います。食べ物に始まり、料理の素材、着るもの、飾るもの、ぜーんぶ“年货”です。この時期になると中国各地に“年货”を売る場所ができます。確か農業展覧館にも大きな市ができているんじゃないかな。中国はまさに今が「年の瀬」という感じです。

 

アイ・アム・レジェンド

金曜日の夜に映画『アイ・アム・レジェンド』を見ました。2007年公開のSF映画です。

アイ・アム・レジェンド(アメリカ/2007年)

見るのは初めてではありません。映画館だったか、テレビだったか、どこで見たのかは忘れましたけど。ストーリーは知っていたわけですが、何て言うか、悲しいことに年を取るとSF映画がピュアに見られなくなっちゃいますね。昔はもっとSF映画のワクワクを楽しんでいたような気がするのに。見ているとツッコミどころが満載なのです。

舞台はウイルス感染が拡大して人類がほとんど死滅してしまった世界。ウィル・スミスが演じる主人公は廃墟と化したニューヨークに暮らし、野生動物を狩ったり野菜を収穫したりして自給自足の生活をしています。

主人公は自宅に帰ると照明を付け、テレビを見て(放送ではなくビデオを見ているようです)、パソコンを使い、シャワーを使っています。世界から「ほとんど人がいなくなってしまった」にもかかわらず、です。これらのものは、コンセント、蛇口、ガス栓から自然に出てきません。送電設備やポンプといった機材が常に保守点検・維持管理され、発電所、浄水場といった施設に働く人がいてこそ、初めて提供されるわけです。すると(おそらく)ニューヨークで最後の生き残りである主人公のもとに誰がどうやって提供しているのでしょう。

また、廃墟化した街には放置された自動車の間を走り回る鹿のような野生動物*1の群れと、それを狩ろうとするライオンが登場します。この動物たちはウイルスに感染しないんでしょうか。ウイルスは犬には感染するようで、作中には凶暴化した犬が登場します。世界中の人類がほとんど死滅したのに、野生動物は大量に出てくるというのは何だか解せません。

別に理屈で見るタイプの映画ではないのです。もっと素直に楽しめばいいのに、ああ、なんで私は「設定のリアリティ」や「ストーリーのありえなさ」ばかりにフォーカスしちゃっているんでしょう。初めてこの映画を見たときはもっと素直に楽しんでいたはずです。

ちなみに、この映画の原作は1954年に出版されたアメリカの作家リチャード・マシスンによる『地球最後の男』(原題:I Am Legend)です。これを藤子・F・不二雄さんがオマージュした『吸血鬼』という短編漫画があります。世界の人類がウイルスに感染して激減する中、残った主人公が抵抗する……というストーリーは同じなのですが、結末は全く違うものになっています。ある行為も、別の立場から見ると全く違って見えるという“二元的観点”を取り入れていて、この作品は読み終えたときにハッと気付かされるといいますか、鳥肌が立つ思いでした。正直、こちらのほうがより深い読後感があったように思います。

References
*1調べてみると鹿ではなく「インパラ」というウシ科の動物なんだそうです。

北京で九州料理

北京で九州料理がいただける居酒屋「満天」に行きました。

鹿児島のさつま揚げ、宮崎のチキン南蛮、福岡のがめ煮。一品一品がとても丁寧に作ってあっておいしいです。オーナーは鹿児島出身の方だそう。こういう言っちゃなんですけど、中国人が経営している「なんちゃって居酒屋」とは大きな違いを感じます。

こちらはしめ鯖。分厚くておいしかったです。

締めに長崎の皿うどんを注文。これも美味でした。以前、自宅で素麺を揚げてお手製・皿うどんを作りましたが、これはどうやって作っているのかな。食べきれなかったので残った皿うどんはお持ち帰りさせてもらいました。

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