The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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小さなグー

2月22日、父親になりました。

娘の小さなグーを見るにつけ、何もかもが小さくて華奢で壊れそうで毎日ドキドキです。自分の時間なんてどこへやら……ここ数週間のブログ更新もたまりにたまり、娘が家にやってきてまだ数日なのに結構ヘトヘトです。おそらく春節期間中のブログ更新は諦めますが(笑)ご容赦下さい。

注射器でミルク

娘がNICUでの健康観察を終え、晴れて一般病室に戻ってきました。

いざ戻ってくると肩に力が入ります。息はしている?オムツは換えないといけない?そろそろ授乳の時間?とにかく分からないことだらけ。抱き方ひとつにしても緊張しちゃいます。私の母はさすが3人の息子を育て上げたこともあって抱き方がうまい(^^;)。亀の甲より年の功だなあ。

こちらの病院では母乳を推奨しています。ただ出産直後だと母乳の出が悪いこともあり、その場合には看護師さんがこうしてミルクを飲ませてくれます。で、使うのが注射器(シリンジって言うんですね)。生まれたばかりの子どもはうまく吸えないことが多いので、こうして飲ませてあげるんですね。飲み終えると慣れた手つきで娘を縦抱きし、背中をポンポンと叩いてゲップさせます。当たり前なんですけど、あまりに看護師さんの要領が良いので見ていて感動してしまいました。分からないことがあれば、その場で聞けば何でも答えてもらえますし。

今日はこのほか聴力検査を実施。眠っている娘の耳に検査用の道具を使って何か聞かせていました。娘は寝っぱなしなのでどう調べているのか不思議ですが、脳の反応を見ているようです。周りは音を立ててはいけないのかと我々は固唾を飲んで見守っていましたが、右耳は問題ないものの、左耳のみ明日再検査することになりました。

追記)

左耳もその後、問題なしということになりました。何を以て問題なしなのか不思議な検査です(^^;)。

娘がNICUに入院

昨日生まれてきた娘ですが、小児科の医師からNICU(新生児集中治療室)に入院することを勧められました。生まれてくる前に子宮内でうんち(胎便)をしてしまったようで、羊水が汚れていたそうです。この汚れた羊水を飲み込むと、まれに肺に入って呼吸障害などを引き起こす場合があるのだとか(胎便吸引症候群)。ほかにも病気の感染リスクがあり、念のためにNICUに入院して健康観察したほうが良いと助言をもらいました。

娘の体に将来障害が残る可能性があるなら迷っている暇はありません。ただし先生は「おそらく問題はないけど『念のために』入院しましょう」と言います。うーん、悩みますねえ。と言うのが、こちらの病院ではNICUに入院すると日本円にして1日あたり30万円近い費用がかかるのです。「念のために」で1日30万円……

けれど最終的には入院を決心しました。海外旅行保険が適用できることが分かったからです。会社が結構良い海外旅行保険に入ってくれていて、帯同している家族も利用することができるのです。会社に問い合わせたところ、娘も生まれた瞬間から加入できる(というより『加入させられる』)ことが分かりました。一応保険会社にも電話をして「医師が必要だと判断した治療なら保険金は支払われる」と言質を取ったので、ありがたくNICUに入院することにしたのです。

けど、結果的にすごく助かりました。娘の健康はもちろんですけど、娘が一時的に手を離れたことによって妻が休める時間が確保できたからです。こちらの病院は「母子同室」を掲げ、娘は生まれた瞬間から妻とずっと同じ部屋にいました。親子の絆を深めるのが目的だそうですが、生まれて数時間の新生児が同じ部屋にいるのって相当気を使います。とにかく目が離せず、出産したばかりで体調の戻っていない母親はなおさら大変です。NICUだと専門の看護師さんが24時間つきっきりで見てくれるわけで、安心感がまるで違います。

NICUでの面会は1日3回まで。清潔区域*1のため、入口で専用の防護服、マスク、帽子を着用し、入室後も手洗いをした後、手指消毒剤で消毒を指示される念の入れようでした。当時NICUに入院していたのはうちの娘だけだったのでVIP待遇。いつ面会に行ってもスヤスヤ眠っていました。あまりに静か(微動だにしない)なので大丈夫?と思ったくらいです。すると看護師さんから「お腹が空いたときの泣き声はそりゃあすごいですよ」「今が静かなだけです」と笑いながら教えてくれました。

最終的に娘のNICUで請求された額は約1万5000人民元、日本円にして約33万円でした。想像していたよりは安かったですが、それでも高いですね。一旦は立て替える必要があるそうで、とりあえずクレジットカードで支払い。後日、病院の診断書や明細をインターネット経由で保険会社に送ったところ、翌日には振り込まれました。ありがたい限りです。

この日の夜は病院を後にし、北京首都国際空港へ。今夜から日本の母が身の回りの世話のために中国に来てくれることになっているからです。T3ターミナルの到着ロビーでぞろぞろと出てくる到着客を眺めていたら、大きなスーツケースをゴロゴロさせた母親が出てきました。中身に入っているのは私たち夫婦があれこれ持ってくるようお願いした日本の物品です。いやはや、ありがたい限り。自宅に着く頃には午後10時を回っていたため、遅い夕食は自宅で簡単に済ませました。

References
*1病原微生物の汚染を防ぐことに特化した空間のこと。

36週目の妊産婦検診

今日は午前休を取って妻の妊産婦検診に同行しました。妊娠36週目の検診です。当初は日本語通訳をお願いして妻だけで行く予定だったのですが、そろそろ出産日をどうするなんて具体的なことも決まってくるので私も行った方がいいかと思い。

こちらの病院の日本語通訳さんとお会いするのは今日が2回目です。私が検診に同行するときは基本通訳はお願いしておらず、病院に通い始めたばかりの頃に通訳さんにご挨拶をしておきたいと、一度だけ通訳をお願いしたことがありました。妻は何度か1人でかかった検診の際にお世話になっているんですけど。

通訳さんは私が中国語を話すことを知っているので「ご主人は通訳必要ありませんよね?私は必要なときだけ訳します」なんておっしゃる。で、私は「妻が分かりやすいよう、念のため医師の説明は全部日本語に訳してくれませんか」とお願いすると「分かりました」と言ってくれたものの、少しやりづらそう(笑)。いや、分かりますよ、私も中国語ができる日本人や、日本語が出来る中国人の前で通訳するのはやりづらいもの(^^;)。

けれど、さすがプロの通訳さんだけあって安定感のある通訳をしてくれました。医療通訳の方っていうのはやはり医療に関する知識がそこらの人よりあるんでしょうね。医師の説明を直接訳すのはもちろんですけど、より分かりやすい日本語で通訳してくれたように思いました。あとは長く日本人の通訳をしているからこそ、日本人ならではの事情に詳しい印象を受けました。例えば医療保険の話になったときに「日本の方が多く加入している保険だと○○な場合がありますから注意してくださいね」とアドバイスをしてくれるとか。こういうのは病院が教えてくれないことも多いので、日本人通訳さんが教えてくれると本当に助かります。そういう意味ではいくら言葉ができても通訳さんを頼る理由はたくさんあるかもしれませんね。

ベビーベッド

先日注文していたベビーベッドが到着したので、今日組み立てました。

4つある面のうち1面だけ開けて、大人用のベッドにくっつけられるようにしました。

日本のベビーベッドは大きく分けて「レギュラーサイズ」と「ミニサイズ」とあって、日本で売っている赤ちゃん用の寝具はいずれかのサイズに合わせて作ってあります。ただ中国のベビーベッドにはどうやら規定ないようで日本の寝具を使おうとすると中途半端なサイズばかり。ようやく日本の「レギュラーサイズ」より気持ち大きいサイズのベッドを見つけ、購入しました。

ベビーベッドが家にやってくると、何だか気持ちも「いよいよ」という感じがしてきます。

アーイーさんに来てもらって

中国で子どもを産むと決めてから、周りの人たちから「アーイーさんを雇った方がいい」と口々に言われます。アーイーというのは“阿姨”、中国語で「おばさん」という意味。この場合はお手伝いさんのことを指します。こちら(中国)で出産を経験した日本人駐在員は大体アーイーさんをお願いしているそうで、今日は知り合いの日本人駐在員の方から推薦いただいたアーイーさんと面談というか、会ってお話をするために家にお招きしました。人となりが分かればと思って、です。

中国は日本以上に産後の肥立ちを重視します。昔から「坐月子」(ズオユエズ)という文化があり、子どもを産んだ女性は産後1か月間徹底的に療養します。いろんな細かい決まりがあって、健康を保つために外出することはおろか、風呂に入ることも禁止されているそうです。今は上水道が整備されて清潔な水が摂取できるようになったので入浴などは認められるみたいですが。私たちがお世話になっている病院も敷地内に「坐月子センター」という施設があり、五つ星ホテルみたいな部屋(それも1人1室)で産婦が24時間サポートを受けられるようになっていました。もちろん出産とは別料金、通常クラスの部屋でも28日間で300万円近くかかるみたいでびっくらこきましたけど。

もちろん中国人みんなが豪華な坐月子センターに入るわけではありません。大体は夫婦互いの両親にお世話になりますが、今は外の力に頼る人も多いようで坐月子専門のシッターさん(“月嫂”)という仕事もあるようです。私たちがお願いしようとしているのは普通のお手伝いさんなので厳密には違うんですけど、中国で妊娠・出産を経験した日本人駐在員たちが「頼れるところにはできるだけ頼った方がいい」とアドバイスしてくれるので、じゃあお願いしようかな、と思い立ったわけです。

今日お会いしたアーイーさんは内陸部・安徽省のご出身。日本人駐在員の家庭を中心に20年以上働いているという方でした。日本語は話せませんが、とても礼儀正しい印象を受けました。

ただ私たちもお手伝いさんなんて雇ったことがないし、そもそも初めての出産なので何を手伝ってもらったらいいのかも正直よく分からないんです。向こうの方がよっぽど経験者だし、まずは「今までの日本人家庭ではどんなお手伝いをしていたんですか」と聞いてみました。するとアーイーさん曰く「子どものお世話がメインです。私が子どもの面倒を見ている間に旦那様や奥様には買い物をしてもらったり遊びに行ってもらったり、ご夫妻の自由な時間を確保するために私が働きます」。

え、ええーっ?それって家でアーイーと自分の子どもの2人きりだけにしちゃうってこと?

これって駐在員の間では当たり前のことなんでしょうか。自分たちが遊びに行くためにお手伝いさんを雇うわけじゃないというか……初めての子ども(それも新生児)を自分たちの両親ならまだしも、他人に任せるって、ねえ。妻の負担軽減なのが一番の目的なのは当然ですけど、やはり子育ては苦労してナンボというか、基本的な部分は自分たちできちんと担って父親・母親としての自覚を持つべきって思っちゃうわけですが、考えが古いのかなあ。経験者から「あんたらは子育ての大変さを分かっていない」って怒られちゃうでしょうか。

まあ、もしかしたらアーイーさんからすれば「どのくらい働けるか」は実入りに直結するわけで、なるべく長く働きたいのかもしれません。私たちがアーイーさんに手伝ってもらいたいのは主に水回り、料理、あとは妻が少し休むときに子どもを見ていてもらうという感じ。そう伝えると、ボソッと「するとお手伝いすることはそこまで多くありませんね」と話していました。かといって、アーイーさんの収入のために私たちが無理やり時間をつくって外出するのは……本末転倒です。

まずは私たちのニーズとアーイーさんの働きたいニーズをどこまで調整するかということになるかと思います。私たちが「1日に2時間くらい来てくれれば良い」つったって、アーイーさんからすれば「それじゃ食っていけない」ということになるでしょうし、難しいですねえ。まあ、妻の要望を聞きながらボチボチ詰めていきます。

パパママ教室

いつも妻の妊産婦検診で通っている病院が定期的に行っている「パパママ教室」に行ってきました。これから父親、母親になる夫婦が妊娠中の生活や育児について学ぶことの出来る教室です。

今日受けたのは“有准备的分娩”(準備ある分娩)。

遅れてはいけないと15分前くらいに着いたら私たちが最初でした。開始時間になるも参加者が全然来ず、5分、10分経ったくらいでポツポツと入室してきます。お国柄の違いかしら、もしかすると他の参加者からは私たちが相当気合い入っているように見えたかもしれません(^^;)。

自然分娩と帝王切開の違いは何かとか、破水したときはどうすればいいとか、書籍などである程度知っている内容ではありましたが、改めて勉強になりました。あと他のパパママと教室に参加することで「親になる自覚」みたいなものも芽生えますね。すべて中国語だったので妻はリアルタイムには理解できなかったかもしれませんが、私が隣からちょこちょこ説明するなどして乗り切りました。

日本式の妊産婦検診

今日は定期的に通っている妻の妊産婦検診で病院に行ってきました。日曜日だけあって心なしか患者さんが多かったような気がします。この病院はアメリカ資本なので雰囲気が「中国っぽくない」というか良い意味で病院っぽくないので、診察の待ち時間もリラックスできますね。

いつもは私が妻と医師のやり取りを訳しているのですが、今日は日本語を話せる中国人の医師をお願いしました。いやあ、母語で説明されるのって助かりますね。ところどころ「?」という箇所はあったものの、母語の安心感は違います。そして今日の医師は今までの方と違って、私たちが質問しなくても向こうから色々と丁寧に説明してくれるのでありがたかったです。

極めつきは最後に「母子手帳はありますか?書きますよ」のひと言。母子手帳は日本独自の文化なので、今までの検診で話題に上がることはなかったのです。これまでは妻が自分で診断結果を記入していたんですが、今回は医師のほうから言ってくれたのでありがたく記入をお願いしました。さすが日本語を話せるだけあって母子手帳を持っていることを知ってくれているんですね。

今日はエコー検査がありました。前にもブログに書きましたが、中国のエコー室には「性別鑑定をしてはいけない」と書いてあります。

禁止非医学需要的胎儿性别鉴定,禁止选择性别的人工终止妊娠
医学的需要によらない胎児の性別鑑定を禁止する、性別を選択のために人工的に妊娠を終わらせることを禁止する

中国は一人っ子政策が長く続いたため「どうせ生むなら男の子を」と考える人が多かった経緯があり、事前に女の子だと分かると堕ろそうとする人がいたといいます。そのため中国では法律で事前に性別を知ることは禁止されているのです。2段落目に書いてある“人工终止妊娠”(人工的な妊娠の終了)というのは中絶のこと。中絶を表す中国語は他に“人工流产”(人工流産)とか“堕胎”といった単語もありますが、いずれも日本語に比べて直接的な表現でおどろおどろしいです。

赤ちゃんの性別が分かりました!

今日、妻のお腹の中にいる子どもの性別が分かりました。もう単刀直入に書いちゃいます。

女の子でした!!!!!

正直な感想を包み隠さずに書くと、想像ができないです。私自身、男だけの3兄弟の長男として育ちました。女の子のいる家庭が想像できない。私の場合、小さい頃は弟たちと外で走り回って遊び、テレビゲームをし、見るテレビと言えばウルトラマンや仮面ライダー。これが……女の子じゃそうはならないですよね。プリキュアとか?いろいろ考えたのですが、まあ、それは後ほど続きを書くとして、今日1日の出来事を振り返りたいと思います。

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