The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

月: 2022年12月 (1ページ目 (4ページ中))

おおつごもり

今日は大晦日。ここ数日バタバタしていて髪の毛も切れず「おおがっそう」*1になっていたので美容院に行ってきた。さすがに大晦日は休業しているのではとおそるおそる予約の電話を入れたが、通常営業とのこと。

ここは日本人が経営していることもあって通うようになった。ただ私が予約するときは日本人スタイリストが大概空いていなくて、これまで中国人スタイリストにしか切ってもらったことがない。今日も中国人スタイリストで、若いお兄ちゃんだった。でもとても丁寧で、側面を刈り上げるときも自分の髪の毛を指さして「このくらいの短さでいいですか」なんて聞いてくれるので分かりやすかった。支払いは180元(約3400円)。日本人スタイリスト……いや、今までの中国人スタイリストよりも安かった。おそらく経験値などでランクが分かれているのだろうが、値段の割には満足だ。

夜はせっかくの年末年始だからということで、少し良い日本料理の居酒屋にデリバリーを頼んだ。ブリとサーモンの刺身、焼き鳥の盛り合わせ、軟骨の唐揚げ……居酒屋の定番メニューだ。少し値は張ったけど、ブリの刺身が本当においしかった。日本にいた頃はスーパーで半額になるころを見計らって刺身をよく買って食べていたけど、それがいかに贅沢なことなのか北京に来て身にしみて感じる。日本は本当に水産大国なんだなあ。舌鼓を打ちながら、妻や岡山の実家と電話をしたり紅白歌合戦を眺めたりして過ごした。

皆様、今年1年大変お世話になりました。どうぞ新しい年もよろしくお願いいたします。

References
*1岡山弁で「髪が伸び放題でボサボサになっている」状態のこと。

機関車フォー

中国は今日が仕事納め。12月31日、1月1日、2日は休日となり、3連休が待っている。今年も1年頑張りました~ということで、昼はいつもと気分を変えて、いつも賑わっている会社近くのベトナム料理の店に行ってみた。

店内は満席で、小さいテーブルで知らない女性と向かい合いの相席になった。日本ではまずないシチュエーション。そして注文してから料理が来るまで30分近く待った気がする。途中で何度も「キャンセルしようかな」と思ったほど。

ようやくやってきた“火车头汤河粉”、54元(約1020円)なり。

この料理名、直訳すると「機関車スープのフォー」。なんで?と思い調べてみると、百度百科*1によると「ベトナムの駅はどこもフォーを売っていて、人々は機関車に乗る際にフォーを食べることが習慣になり、以降『機関車』がフォーの代名詞になった」と説明があった。本当かなあ?

3分の2ほど食べたところで店員さんが「麺のおかわりはいりますか」と話しかけてきた。どうやら無料で「替え玉」が頼めるらしい。あやうくスープを飲み干してしまうところだった。せっかくなのでお願いし、しばらくすると麺とスープの入った小さいお椀を持ってきてくれた。と、次の瞬間だ。店員さんがその麺とスープを直接私のフォーに入れようとしたところ、手を滑らせてお椀ごとドボンと落としてしまったのだ。私も店員さんも、そして隣に座っていた人たちも「……あ」という声を出してしまった。

店員さんは慌てて「申し訳ありません」と言って、私の食べていたフォーをそのままサァーっと持って行ってしまった。食事を楽しんでいたのに品物が突然なくなった私は呆然とするしかなかった。どうするんだろう。フォーを作り直してくれるのだろうか。

すると持ってきたのは、おかわりの分が入っていた小さなお椀。

えええ!!これだけ??私のフォーはまだ3分の1ほど残っていたし、麺以外に野菜も入っていたのに。店員さんは「調味料はご入り用ですか」と聞いてくれたけど、ほしいのはそれじゃないよ。あとから入店した人は私のお椀を見て「お子様セットでも食べているのか」と思ったことだろう。

味は悪くなかったけどねえ。できあがるのも相当時間がかかったし、ちょっと、もう来ないかもしれない。

References
*1中国版Wikipediaと呼ばれているサイト。

中国の野菜事情

今日、職場で中国人スタッフと野菜の話で盛り上がった。

中国は広いので、ひとつの野菜に名前がいくつもある。その代表例が「キャベツ」だ。私は“洋白菜”と呼ぶことが多く、北京に住んでいてもこの言い方をよく目にする。一方で“卷心菜”と呼ぶ人もいるし、台湾では“高丽菜”(「高麗菜」)と呼んでいる。ほかに知っているだけで“包菜”や“圆白菜”という呼び方も。すでにここまでで5つの名前があるわけだが、インターネットで検索するとほかにももっと出てくる。

ほかに有名な例だと「トマト」。中国の北では“西红柿”と呼び、南では“番茄”と呼ぶ。けど「トマトケチャップ」になると、北の人も“番茄酱”と言うのだ。中国で野菜について話題になる際、自分が話す分にはどれか単語を1つ決めておけばいいが、他人は出身によってさまざまな名称を使ってくるから結構難しい。

ちなみに中国で売っている白菜は赤ん坊ほど大きい。ちょっと冷蔵庫に入らないのではないかと思うくらいだ。一方、中国には“娃娃菜”という野菜がある。直訳すると「赤ちゃん菜」といったところだが、白菜が小さくなったような形をしていて、見た目がまさに「白菜の赤ちゃん」なのだ。中国のスーパーでは基本的にどこにも売っていて、私なんかは普通の白菜は大きすぎるので、大体“娃娃菜”のほうを選んで買っている。

白菜のミニバージョンなら“小白菜”なんて言葉があってもいいように思うが、中国には“小白菜”という名前の全然別の野菜が存在する。チンゲンサイのような見た目で、“油菜”とも呼ばれるようだ。野菜に限らず、中国はさまざまなものに複数の名が存在する。それだけ中国が広くて、それぞれの地方に言葉があるということなんだなあ。

ちなみに“娃娃菜”は名前も中国語だし、中国オリジナルの野菜かと思っていたら、日本生まれの品種らしい。その名も「わわさい」。

生活様式の変化、特に1人暮らしに白菜は大きすぎるということもあってコンパクトな“娃娃菜”が生まれたそうだ。日本生まれなのに、なぜ中国でのほうが浸透しているんだろう。日本は白菜も半分や4分の1のカットが売っているから、わざわざ小さい“娃娃菜”を買う必要がないからかもしれない。

気分だけでも「年の瀬」感を

日本は今日が仕事納めというところが多いのだろうか。弟も実家に帰省したようで、両親と賑やかに食事をしている写真が送られてくる。羨ましい。東京の本社もすっかり年末年始の雰囲気だ。

こちらは相変わらず「年の瀬」の雰囲気は皆無だが、今日は少し早めに退勤。晩酌をいただき、少しばかり年末年始の気分を味わってみた。これで明日が休みなら最高なんだけど、仕事なんだなあ。

さようなら「ゼロコロナ」

中国政府が新型コロナウイルス感染対策の大幅な緩和を発表した。事実上「ゼロコロナ」政策の終わりを告げた形だ。

いろいろ緩和しているんだけど、一番は水際対策。これまで中国に入国する人は出国前に2回のPCR検査を受け、到着しても最大8日間の隔離を経なければならなかった。ちなみにこれ、私の時は10日間だったし、その前は21日間(3週間)だった。さらに私の場合、出国直前に日本で陽性になってしまい、(日本政府が求めている)10日間の自宅療養を終えたあと、さらに14日間の「健康観察」という(よく分からない)期間を過ごさねばならなかった*1。これが理由で私の中国赴任は遅れに遅れたわけです(というのは、このブログでも以前書かせていただきました)。

こうだったのが、まず出国前のPCR検査は「陰性だったよ」と入国時に申告すればOK*2。陽性になっちゃった人も、陰性になれば中国に来てOK。そして何と言っても入国後の隔離が撤廃されたのが大きい。中国到着後、すぐに通常の生活を始めていいのだ。

思い返すと、私は中国が最も「激動」の時期にやって来たのかもしれない。入国時の隔離を経験し、やっと明けたら今度は感染爆発、在宅勤務が続いて、今度は「ゼロコロナ」政策の事実上の終了。何だったんだ、この3か月間。いろんなことが急展開過ぎて、ちょっと自分でも混乱している。

でも、隔離が無くなったことは本当に良かった。本心からそう思う。駐在員たるもの、中国で仕事を全うするのが役目。けれど万一、日本で何かあったら……というのは常に心に引っかかっていたのだ。妻はまだ日本にいるし、祖父母も今は元気だけどいつ体を壊すか分からない。しかし日本に帰るたびに隔離しているんじゃ駐在員として使い物にならない。日本と中国の距離は飛行機だと数時間なのに、隔離のせいで地球の裏側のブラジルよりも……いや、さらにその秘境のアマゾンのどこかに行くよりもっと時間がかかるのだ。

でも日本に帰りやすくなると思うと、どこか胸のつかえが下りたような気がする。極端な話、日帰りだってできるかもしれない。それに家族や友人にも中国へ遊びに来てもらいやすくなるしね。まだ日本人の観光目的のノービザ訪問はできないままだけど、これも時間の問題だろう。

でも、ふとした瞬間に「だったらあの隔離10日間、出国前14日間の健康観察はなんだったの」という気分になる。いや、私なんかはまだいい。厳しい「ゼロコロナ」政策の副作用で財産を失った人、仕事を失った人、あるいは大切な人を失った人がいるのだ。手放しに「ゼロコロナ」政策が終わりました!って喜んではいけない気がする。

References
*1だって陰性になったんだからさっさと出国させてくれればいいものを、感染が流行する「第7波」の日本国内で14日間過ごさないといけなかったんだもの。
*2以前は専用のウェブサイトでPCR検査の陰性証明をJPEG形式でアップロードし、大使館に申請して、グリーンの「健康コード」なるものを入手して……とにかく面倒だった。これに失敗して翌日の飛行機に搭乗できなかったという人もいるらしい。

戻り始めた日常

今朝、地下鉄で出勤をすると先週に比べてずいぶん人が増えていた。

北京に来て3か月。いつも地下鉄2号線で職場に通っているが、座れなかったことはほとんどない。しかし今日は自分の立つスペースの確保もやっとというほどだ。

道ばたで”煎餅馃子“(中国式クレープ)を作っている人たちの姿も。

いつも朝早くから氷点下のなか、おいしそうな匂いを漂わせて商売していたのだ。感染が拡大してから姿を見なくなり、どうしているのだろうと少し心配していた。ちなみに私も食べてみたいなと思いつつ、見た目が少々脂っこそうでまだ買ったことはない。

ならばと思い、昼によく行っていた蘭州牛肉麺の食堂を訪ねてみたが……閉まったままだった。

最後に食べたのは先月8日で、その後何度も見に来たがずっと閉まっている。ただ、ガラス扉の脇にぶら下がっている“今日已消毒”(本日は消毒済み)の札に書かれた日付は「12月8日」だ。今月に入ってから一度は店を開けたのだろうか。

この店は安くておいしいコストパフォーマンスの良い店で、しょっちゅう来ていた。まさかこのまま閉店してしまうのかなあ。営業再開してくれる日にぜひとも期待したい。

2000キロ離れた乾杯

日曜日の早朝から仕事。午前中で終わるかと思ったら、意外と夕方頃まで長引いてしまった。

週末のうちに食料品など買い物を済ませておかねばと思い、仕事帰りに足を伸ばしてイトーヨーカドーに。食料品売り場に向かう前に、店舗1階にあるスターバックスでコーヒーをいただいた。ここ数週間、中国では店内での飲食ができなかったのでずいぶん久しぶりだ。

もう少し若かった頃は「スタバ」と言えば、フラペチーノとかカフェモカといった甘いものばかりを飲んでいた。けど今は甘いものが全くダメになってしまい、専らブラックコーヒー。今日も“美式咖啡”(アメリカンコーヒー)を注文すると、店員さんがショーウィンドウを指さして「甘いものもいかがですか」と言う。砂糖がたっぷり付いたシュガードーナツが並んでいたが、これもねえ、誰かと半分にして食べるくらいがちょうどいいのよ。結局「ありがとうございます、結構です」と断って、コーヒーだけいただいた。私はカフェに来ても、ケーキといった甘いものより、サンドイッチみたいなものが食べたくなっちゃうタイプ。

店内はワム!の「ラスト・クリスマス」など、クリスマスソングが流れていて、カップも赤色の仕様。クリスマス気分に気持ちよく浸っていたら、営業中だというのに複数の清掃員がズカズカと入ってきて、棒の先端にスポンジ状のものが付いた道具で窓の掃除を始めた。たっぷり洗剤を付けて擦るもんだから、白い筋がタラーッと窓を垂れる。まったく風情も何もありゃしない……まあ、中国らしいけど(^^;)。

コーヒーを飲み終え、食料品売り場で野菜や肉などを購入して帰宅。

夜は妻と遠隔でクリスマスに乾杯しようと約束していたので、LINE通話。私は昨夜の残していたケンタッキーフライドチキンとビールを用意した。北京と東京、2000キロメートル離れていても乾杯ができるとは、技術の進歩に感謝感謝です。

クリスマスっぽいこと

今日はクリスマスイブだ。小さい頃はクリスマスプレゼントを楽しみに指折り数えてその日を待っていたが、今年は「あ、もうクリスマスイブだ」という感じ。妻が北京にいればまた違ったかもしれないが……まあ、今年は異国の地に私1人。無理もない。

人によっては「クリスマスなんて」と言う人もいるかもしれないが、私は基本的に「同じ阿呆なら踊らにゃ損損」、どうせなら楽しんだほうがお得じゃんという考え。街に流れるクリスマスソングに耳を傾けイルミネーションを眺めていると、やっぱり童心に返るというか、ワクワクしてくる。スーパーに並ぶケーキやターキー(じゃなくてチキンか)だって買っちゃうし、まんまとクリスマス商戦に踊らされているのかもしれないが、それでいいのだ。

なのに今年はどうしたことだろう。仕事で忙しかったのはあるが、クリスマスっぽいものが皆無だ。夕食も「昼に作った鯖の炊き込みごはんと肉じゃががたくさんあるから、それを肴に晩酌しよう」と考えていた。ふと、ええ!?それでいいの!?と我ながら突っ込んでしまった。

……で、買って来ちゃった。ケンタッキーフライドチキン。ケンタッキーというところが、まんまとクリスマス商戦にのせられているわけだけど(笑)まあいいじゃないの。ここは中国だし*1

日本だとクリスマスのケンタッキーは予約しないと買えないなのだろうが、中国はガラガラだった。これに日本から直輸入の常陸野ネストビールも加えて、1人でクリスマスパーティー気分。ケンタッキーなんて数年ぶりだ。ちょっとジャンキーな感じがたまらない。

ただ脂っこいからか、ちょっと食べたらお腹がいっぱいになってしまった。小さかった頃はペロッと食べていたような気がするのに……まあ、明日がクリスマスの本番だし、取っておくことにしよう。

References
*1クリスマスにケンタッキーフライドチキンを食べるのは日本独自の習慣とされている。

日本から感じる年末ムード

私が北京に赴任する前にいた東京の部署は今日までが通常体制で、明日から年末年始の体制に入るらしい。正社員は来週も出勤するが、スタッフさんがお休みに入るなど大幅に体制が縮小される。

そんなこともあって東京とやり取りをすると、みんなもう「年末モード」だ。メッセージの端々に「よい年をお迎えください」とか「来年もよろしくお願いします」なんて書いてあって「年の瀬」感がにじみ出ている。東京でよくお世話になったスタッフのお姉様も「今日で仕事納めです」と、同僚とパンケーキを食べている写真をLINEしてくれた。

私も日本にいたら、同じような「年の瀬」感に浸りながら返事ができたんだろうなあ。自分も「大掃除はいつしよう」「帰省はいつからいつまで」なーんて考えて。でも、なんせこちらは「年の瀬」感がゼロなのだ。前にも書いたけど。

爆発的とも言える感染拡大は今も続いていて、ようやく飲食店は再開しだしたものの、とても忘年会なんて雰囲気ではない。そもそも中国は年末年始より旧暦の正月(春節)を重視する文化なので、待っているのは短い3連休だけ。

何が言いたいかと言うと、私はこの「感染爆発」している中国で来週も仕事が続く。方や日本はコロナ禍に突入して初めての行動制限を伴わない年末年始。やはり……ちょっぴり羨ましい。

我が身を振り返ると、日本にいた頃はコロナ禍であれもこれもできなかった。一方、その頃の中国は「ゼロコロナ」政策でウイルスを抑え込み、人々は感染拡大に苦しむ日本(および諸外国)を横目に自由な生活を謳歌していた。ようやく日本がもとの生活に戻り始めた頃に私は中国に赴任。しかし私は中国で「ゼロコロナ」政策の恩恵を受けることなく今度は感染爆発を経験しているのだ……いやあ、二重に苦しめられている気がする。

そんなことをネチネチ言ってもしようがない。好きな中国で、好きな中国語を使って働くことができているのだ。将来「あんなときに北京にいたんですか」と逆に羨ましがられるような生活を送っているのだと思って頑張ろう、うん。

頭痛にバファリン

結局、昨日(というか今日)は朝まで仕事。

それを知っているオフィスの先輩は私が出勤したら「大変だったね」と声を掛けてくれた。仕事ぶりを見てくれている人がいるだけでも心救われる気持ちだ。

けど、午後10時過ぎに帰宅したらバタンキューだった。心なしか頭も痛い。バファリンを飲んだら落ち着いたけど、寝不足も祟って体調を崩しているんだろうなあ。風呂だけ入ってすぐ布団に。

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