今日、日本と中国が共同で行っている世論調査の結果が発表されました。それによると日中双方で9割近い人が相手国に対して良くない印象を持っている状況が明らかになったということです。
NPO法人「言論NPO」などは2日、日中共同の世論調査結果を発表した。相手国に良くない印象を持っていると答えた人の割合は、中国人で87.7%に上り、昨年よりも24.8ポイント増と大幅に悪化した。一方、日本人は3.2ポイント減って89.0%となったが、日中双方で9割近い人が相手国に対して良くない印象を持っている状況が明らかになった。
まあ、日本人が中国に複雑な思いを持つのは分かります。中国に住む私もそうだもの。北京で働いていた日本人が「スパイ行為に関わった」として逮捕されても、中国側は何がスパイ行為だったのか一切明らかしていません。さらにわずか半年の間に日本人の子どもが襲われる事件が2回も相次ぎ、そのうち1回は残念なことに命を落としています。
しかし中国まで日本に対して良くない印象を持つのは一体どうしたことやら。NHKの記事によると、中国の方が理由に挙げたもので最も多かったのは「福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出」だったんだそう。けどねえ……日本政府がいくら科学的根拠を説明しても中国国内では一切報じられないし、むしろ中国政府は「核汚染水」と呼んで危機を煽る一方だったんだもの。日本に良くない印象を持つ方が増えること請け合いです。
そもそも中国側で世論調査を担当したのは「中国国際伝播集団」という共産党の直属機関であるよし。自由に意見が言える日本で行われた世論調査と同じように扱っていいものかしら、なんて思ってしまいました。