The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

タグ: 中国 (46ページ目 (47ページ中))

北京隔離生活9日目

中国北京での隔離生活9日目。

今日の昼食は鶏肉と椎茸、じゃがいもを煮込んだ料理だった。

さて、明日は隔離の満了日……とは言え、出られなさそうなのは前に書いたところ。会社から念のため再度確認するように言われ、例によって室内にある内線電話で問い合わせをしてみる。

回答は案の定、明日は出られないというものだった。午後4時頃に行うPCR検査の結果が深夜にならないと出ないため、という理由だった。しかし私より先に中国に向かった会社の先輩を始め、他の隔離施設の人たちは10日目の夕方には解放されているのだ。そもそも普通に考えて解放日の午後4時にPCR検査を行うのもよく分からない。だったら朝イチにやって、午後4時に解放するのが筋だろう。

こういうシチュエーションに出くわすと「ああ、中国だなあ」と感じる。あっちでAだと言っていたことが、こっちに来ると途端にBになるのだ。

ではいつ出られるのか?と聞いたら午前10時頃だと言うので「深夜にPCR検査の結果は出ているのだから、午前8時でも変わらないでしょ?」と言うと「では午前8時に電話をください。確約はできないけれど」という、またはっきりしない回答だった。

今日の夕食。

とりあえず会社には事情を説明して、30日の午前8時に迎えに来てもらうことになった。

30日は朝から様々な手続きで大忙し、分単位でスケジュールが組まれていた。夜は会社近くのホテルに泊まることになり、予約メールも送られてきて、いよいよ隔離が明けるんだと実感。何度も言うけど、明けたらまずは冷たいビールが飲みたいなあ。

北京隔離生活8日目

中国北京での隔離生活8日目。

今日の昼食。バナナ付き。

今日の夕食。毎日隔離でそろそろ書くことも無くなってきてしまった。

ふと隣の部屋からびっくりするぐらいの大声で電話をしている声が聞こえてきた。しかし、もっとびっくりしたのが「これ、私の声も隣に同じくらいの音量で聞こえていたってこと?」という事実。ずいぶん遮音性の高い部屋なんだなあと思ったら、みんな静かに過ごしていただけらしい。私はテレビの音量も結構大きめにしちゃっていたよ。うるさいと思われたであろうお隣さん、ごめんなさい。

北京隔離生活7日目

中国北京での隔離生活7日目。今日からもう朝食をアップするのはやめた(笑)。

昼食はこんな感じ。左上のおかずは味付けこそ多少中華風だったけど、ハンバーグのようだった。

そして右上のは”土豆丝“ですな。日本語的に言えば、ジャガイモの細切り炒めというところか。日本でもよく作ったが、私は酢を多めに作るのが好き。お酒が進むのよー、今はお酒無いけどね。

隔離生活も今日で1週間。施設スタッフに電話を掛け、いつ出られるのか確認してみた。

求められている隔離は10日間。私は9月19日に入国したので、普通に考えると29日が満了日になる。しかし私は19日の夕方に隔離施設に到着したので、その日はカウントされず、30日が満了日となるらしい。もし誰かに迎えに来てもらうなら30日午前と伝えておきなさい、とのことだった。

あと4日間かあ、長いなあ。けれど最悪の事態は免れそうだ。というのが中国は10月1日から国慶節という、建国記念日の大型連休に入ってしまうのだ。現地の携帯電話を契約したり銀行口座を開設したり諸々の手続きをしておこうと思ったら、店が開いている9月30日中に済ませなければならない。30日午前に解放されるのであれば何とか主要な手続きだけでも済ませられそうだ。

夕食はクリスマスかっ!というくらい大きなチキンだった。

隔離施設を出たら一番に何をしたいかなあ。まず冷たいビールを飲みたいかな。あとはおいしいコーヒーも飲みたいなあ。自宅ではお茶のようにコーヒーをがぶがぶ飲む人間なので、持ってきていたドリップパックコーヒーは飲みきってしまった。

北京隔離生活3日目

中国北京での隔離生活3日目。

今日の朝食。昼食も夕食もおいしくいただいているが、正直朝食は私の好みではない。中国には”油条*1や”煎餅馃子*2とか、おいしい朝食の定番メニューがもっとあるじゃないねえ。せっかくの中国なんだから、そっちのほうを出してくれればいいのになあ。

今日は朝からPCR検査もあった。同じフロアの端からだんだんと検査を行い、最後に角部屋の私のところまで来る。「PCR検査を行いますよー」と叫ぶ大きな声がどんどん近づいてくるので、ああ、そろそろ自分の部屋に来るなというのが分かる。

このとき廊下から聞こえてくるガヤガヤ感が私にとって唯一「ああ、隔離されているのは私だけではないんだ」と感じられる瞬間だ。この隔離施設が郊外にあるという事情もあるだろうけど一日中、本当に静かなのだ。もしや隔離されているのは私だけ?みんな実はどこか外に出て行っているのではないか?うーむ、スタッフに賄賂を渡せばそのくらいありえるか(笑)なんて思ってしまうほど。

昼食はスペアリブとポテトを煮込んだ料理。あとは中華料理おなじみの”西红柿炒鸡蛋*3なども入っていた。朝食のクオリティーに比べると昼食と夕食は段違いに良いのだ。とてもおいしかった。

夕食は肉だんご(里芋がコロコロ入っているように見えるが、これ、肉だんご)と大根の煮物。チンゲンサイを炒めたものや、ミックスベジタブルをエビと炒めたもの。部屋から一歩も出ていないので3食だけは毎度きっちり出てくるので、おなかがすぐにいっぱいになってしまう(^^;)。

References
*1中国式の長い揚げパン。揚げてあるけど、そんなに脂っこくない。これを”豆浆“(豆乳)と一緒に食べるのが定番。
*2中国式クレープとも言うべき料理。生地の上に卵液を広げて葱を振りかけ、好きなソースを塗って最後に”油条“と野菜をのせて巻いたら完成。
*3トマトと卵の炒め物。

北京隔離生活1日目

中国北京での隔離生活1日目。

たった1時間の時差しかないものの、体はまだ日本時間なのか少し早めに目が覚めた。

朝食はお粥、肉まん、マントウ、ゆで卵、漬物。漬物は日本で売っているきゅうりのキューちゃんみたいな味だった。

中国のお粥は日本のそれに比べて水分量が多い。塩味くらい付いているのかと思ったらそのままだった。これだけ食べるのも寂しかったので、日本から持ってきた永谷園のお茶漬けのりを入れたらちょうどいい感じに味がついて良かった。

午前10時頃になって、係員が部屋代の回収に来た。扉を開けると防護服に身を包んだ男性と女性が立っていて、AlipayかWeChat Payで支払うように言われる。

これらは日本のPaypayやLINE Payと同じようなQRコードで支払いが出来るサービスで、使っていない人はいないほど中国では普及している。逆に言うと何でもAlipayかWeChat Payなので、これがないと困ってしまう……というより実際に困ってしまったんだけど、日本から到着したばかりの私がAlipayもWeChat Payも持っているはずがない。

クレジットカードや銀聯カード*1で支払いができないかと聞いても「友人や同僚に頼むとか、なんとかして下さい」と、けんもほろろに突き放されてしまった。

とりあえず北京にある私の会社のオフィスに助けを求める。すると会社のほうから交渉してくれ、指定された口座に会社が料金を振り込むという形で話が付いた。

しかし、あまりに官僚的だなあ。海外から到着したばかりの外国人がAlipayやWeChat Payを使える前提なのは普通に考えておかしいんじゃないかと。私は会社が助け船を出してくれたから良かったけど、そういう後ろ盾がない人はどうしたんだろう。

午後0時半頃になって昼食が運ばれてきた。

これは”红烧牛肉“かな、牛肉、大根、にんじんを煮込んだ料理がメインだった。これも結構おいしい。食事が合わないんじゃないかと日本からいろいろ持ってきていたけど、この調子なら使わずに隔離生活を終えられそうだ。

午後になって突然施設のスタッフから電話がかかってきた。

曰く、私と同じように隔離中の日本人のうち数名が中国語も英語も通じないため困っているという。特に隔離終了後の滞在先を確認したいらしく、これが把握できないと当局から隔離終了の許可が下りないとのこと。そこで私に手伝ってもらえないかということらしい。

何で私が……と思ってしまったが、昨日からの施設の対応を見ていると、おそらく言葉のできない日本人たちは困り果てているだろうなあ。だって完全隔離だけあって電話しか手段がないんだもの。同じ国から来た者同士だし私で手伝えることがあれば……と思い、聞いた部屋番号に内線電話をかけて確認してあげた。すると日本人のほうも相当困っていたようで、とても感謝された。

施設スタッフにまとめて伝えると、これまたいたく感謝された。まあ、こういうシステムになっているのは彼らのせいじゃないかねえ。むしろ、彼らだって日本語スタッフを配置するとか、どうにかしてほしいと思っているだろう。私に協力を依頼してきた女性スタッフは「せっかく隔離が明けるという時に解放できないなんてことになってほしくないので、私たちも必死なんです」と話していた。

彼らは彼らでいろいろ頑張ってくれているわけで。私が「日本人を代表してお礼申し上げます」と話すと、彼女は「だったら私は中国人を代表してあなたにお礼を言わなくちゃいけないですね」なんて返してくれたので、顔も分からない同士なのにケラケラ笑い合った。

しばらくすると扉をノックする音が聞こえた。

何だろうと扉を開けると、防護服を着た男性が「これは先ほどいろいろとお手伝いしてくださったお礼です」と言ってカップラーメンや菓子の入った差し入れの袋をくれた。わざわざ持ってきてくれるんだなあ。お酒だったらもっとうれしかったけど……なーんて思っちゃったけど、いえいえ、それでもいただけるだけありがたい(^^)。

隔離1日目の夕食は肉だんごや青梗菜を炒めたものなど。これまでの中で白ごはんが一番日本のそれに近かった。水分が多くてほかほか。

ちなみに入居時に「夕食は午後7時頃に持ってきます」と説明を受けたんだけど、実際に来たのは午後5時半頃。昨日の夕食もそうだった。これ、持って来られたのに気付かないで午後7時まで部屋の外に置きっぱなしだと温かい弁当が冷めちゃうよねえ。

中国人は日本人以上に温かい弁当にこだわるはずなんだけどなあ。スタッフが午後6時で帰っちゃうのかな。まあ、かく言う私は午後5時半じゃ全然お腹が空いていなかったので結局午後7時頃に食べたんだけど(^^;)。

References
*1中国生まれのクレジットカードで、AlipayやWeChat Payが普及する以前はよく使われた。もともとはクレジットカードというより、支払いの時点で直接口座から引き落とされるデビットカードとして重宝された。日本でも中国へ行く人向けに発行されている。

中国、こんにちは

今日はいよいよ日本出国日。

午前9時のフライトだったので6時過ぎには空港に到着するよう向かったものの、チェックインカウンターは驚くほどの行列。中国の方が多いのかと思いきや、日本人も結構いて意外だった。今はまだビザがないと基本的に入国できないし、入国したって隔離が待っているという厳しさなのにねえ。みんなお仕事かしらん。

続きを読む

日本最終日

あれよあれよという間に中国へ出発する前日になった。

例によって昨日と今日、中国政府から求められている渡航前のPCR検査を実施*1。今日行った2回目の検査は両方の鼻の穴を検査する、まさにラスボスの名が相応しい念の入れようだった。あの10センチほどある綿棒を鼻の奥に突っ込まれるのは片方だけでもしんどいのに両方だと言うので、思わず「え、両方ですか」と聞いてしまった(笑)。結果はいずれも陰性。そうだろうとは思っていたけど、やはり安心した。まさか、これ以上赴任を遅らせるわけにはいかないからねえ。

PCR検査の結果が出そろったら、陰性証明書をWEBにアップロードして「健康コード」なるものを申請。健康コードを申請するとQRコードが表示され、これが緑色になれば「搭乗してよし」の合図。書類不備や入力ミスがあると赤色になり、手続きのやり直しになってしまう。この健康コードの審査は中国大使館がひとつひとつ手作業で進めているらしく、申請した時間によってはずいぶんと時間がかかるらしいが、私は何とか順調に緑色の健康コードになり、晴れて中国行きの条件がすべて揃うこととなった。

今回のフライトは朝9時に成田空港を発つ少々早い便だということもあり、見送りに来てくれる妻と夜のうちに東京を発ち成田に前泊。

ホテルに到着したのは午後10時前と少し遅めだったが、2人とも夕食を食べていなかったのでホテルのすぐ隣にあるチェーンの居酒屋に入った。海鮮を売りにした店で、私にとって日本で食べる最後の夕食。

刺身の盛り合わせや、大きなほっけの一夜干しなど、日本ならではの海鮮料理を満喫。出発前夜だというのに午前0時の閉店時間まで過ごしてしまった。

References
*1先月の新型コロナウイルス陽性は、もともと8月下旬に予定していた出発に向けて実施した渡航前PCR検査の1回目で判明(^^;)。

ランチをごちそうになる

同じ部署の先輩で、今は別会社に出向している方からランチのお誘いを受ける。

この先輩も中国駐在の経験があるので、仕事の話だけでなく生活面のことなどいろいろアドバイスが聞けて大変参考になった。とても気さくな方で、おまけに岡山出身の同郷という親近感も手伝って、とても話がしやすい。みんな「何でも聞いていいよ」とは言ってはくれるものの、内容によっては聞きにくいこともあるもんねえ*1

予定では来週月曜日が出国予定日。いよいよだなあ。

搭乗予定のフライトは北京への直行便なので、中国到着後の隔離も北京で行うことになる。そういえば北京の隔離ホテル情報を調べていなかったと思い、ツイッターにつぶやいている人がいないか検索してみると……うわあ(絶句)。清掃が行き届いていないとか、そもそもホテルではなく「売れ残りのぼろぼろマンションだった」など悲惨な声が相次いでいる。一方、まあまあなホテルもあったようで、ツイッターでは「ホテルガチャ」*2という言葉も出ていた。いずれにせよ「とてもよかった」と言えるホテルはなさそうだ。

うーん、隔離中のことを考えてもうちょっといろいろ用意したほうがいいかなあ。

References
*1特に金回りや待遇面のこととか(^^;)。
*2「ガチャ」はカプセル入りおもちゃが出てくる「ガチャガチャ」や「ガチャポン」の「ガチャ」。出てくるおもちゃがランダムで選べないのと同じで、「ホテルガチャ」も「どのホテルになるかはランダムで選べない」という意味。

優れた衣服の倉庫

仕事で急遽ジャケットが必要になった。

実はクールビズを理由にここ最近半袖のワイシャツばかり着ていたので、スーツの類いは全て中国へ送る荷物の中に入れてしまったのだ。

とりあえず1日だけ乗り切れればいいのでユニクロに売っていないかなあと検索してみると、おお、あるある。カジュアルなジャケットもあれば、上下セットのスーツに、立派なブレザーまである。ブレザーなら下はチノパンで合わせられるから、なんとか間に合いそうだ。

在庫のある店舗を検索すると、結構品切れしている。人気なのかなあ。ユニクロ浅草店ならいろいろなサイズが残っているようだったので、仕事が終わってから買いに行った。

夏用ということで生地は薄く、裏地も付いていない。軽い感じだが、見た目はしっかりしている。これで5990円なのだからユニクロってすごいよねえ。

もう1つ、ユニクロでいつもすごいなあと思うのがセルフレジ。学校の理科室にあったような大きくて深めのシンクみたいなボックスに複数の商品をどさっと入れると、それだけで商品のタグがスキャンされ、合計金額が画面に表示される。あとはカードか現金で支払うだけ。今日のブレザーも自分でいくつかサイズを試着したら、あとはセルフレジでササッと購入。店の滞在時間は15分にも満たず、店員さんと話をすることもなかった。

中国に行くならもっといろいろ買っておこうかなと思うも、いやいや、中国にもユニクロはあったね(^^;)*1。中国語でユニクロは”优衣库“、日本の漢字にすると「優衣庫」だから、優れた衣服の倉庫……ってところかな。発音も[Yōuyīkù](ヨウイークー)でユニクロにそっくり。数多くある企業の中国語名の中では名訳の1つだと思う。

References
*1中国にもユニクロは多数店舗があるが、販売価格は日本よりも20%~30%高め。

はなまるうどん中国撤退

きょう日経新聞の電子版で「はなまるうどん」が中国から撤退を決めたことを知る。

吉野家ホールディングスは傘下の「はなまるうどん」が中国から撤退することを決めた。上海のはなまるうどん運営子会社を年内にも清算する。2011年に中国に進出して店舗網を拡大してきたが、現地での需要を捉えきれず徐々に採算が悪化。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現地で都市封鎖が頻発したことによる客数減も響いた。

日経新聞電子版の記事から

この記事を読んで自分の中国留学を思い出した。と言うのが、私も当時上海の「はなまるうどん」に行ったことがあるのだ。記事によると上海に進出したのは2011年らしい。私が行ったのは2011年5月だったので、おそらくできてすぐの頃だったのかな。

はなまるうどん上海メトロシティ五番街店(2011年5月撮影)

当時北京に留学していた私にとって、上海はまるで「日本」。特に徐家匯*1には日本発祥の商業施設、例えばサンマルクカフェ、無印良品、フランフラン、セガミなど何でもあり、留学生活でちょっぴり日本が恋しくなっている私の心を満たしてくれるので、北京から上海に行くたびに寄ってはお世話になっていた。

上海のはなまるうどんの代表メニュー「はなまるうどん」(写真右・2011年5月撮影)

当時注文したのは、名前そのままの「はなまるうどん」(”花丸乌冬面“)。「かけうどん」に肉だんごが2個載ったようなメニューで、値段は23元、当時のレートで約290円だった。

客は中国人と日本人が半々くらいで、ほぼ満席。ずいぶんにぎわっていたので中国でも日本のうどんは受け入れられているんだなあと思っていただけに今回の中国撤退のニュースは少々意外だった。

とは言え、こってり味が大好きな中国人にはさぬきうどんがどれほど受け入れられるのだろうという疑問は持っていた。例えば中国人は日本のラーメンを食べるにも豚骨味を好み、現に「一蘭」や「一風堂」といった豚骨ラーメンを扱うブランドはどれも中国人に人気が高い。

いやいや、それを言うなら忘れちゃいけないのは「味千ラーメン」*2じゃないか。中国で「味千ラーメン」を見ない街はないほどで、中国人の豚骨ラーメン好きをよく表していると思う。

はなまるうどん上海メトロシティ五番街店(2011年5月撮影)

実際「はなまるうどん」も試行錯誤したようだ。「はなまるうどん」の担当者にインタビューをした記事によると、2014年当時、中国で最も人気のあったメニューは「特製酸辣牛肉うどん」、次いで「特製豚骨うどん」、どちらも日本では見られない現地に特化したメニューだ。なんとか現地の人たちに受け入れてもらおうと苦心を重ねた様子がうかがえる。

今回の中国撤退は新型コロナウイルス感染拡大による都市封鎖なんかも影響しただろうから、メニューだけが原因とは言えまい。しかし頭で紹介した日経新聞の記事には「現地での需要を捉えきれずに採算が悪化した」と書かれていて、日本の味そのものを守りながら味を現地化させることの難しさを感じた。日本じゃ「ガチ中華」なんて話題を集めているけどねえ……「ガチ和食」*3は中国の方々にはちょっとパンチがないか。

でもこれじゃあ中国に赴任したら留学時代のようにさぬきうどんは楽しめないのかあ。と思って調べてみると「丸亀製麺」はまだあるらしい。北京と上海にそれぞれ1店舗ずつ。こちらでも豚骨うどんやマーラータンうどんがあるようで、あらら、何だかデジャブ(笑)。「はなまるうどん」が撤退してしまった今、「丸亀製麺」にはなんとか頑張ってほしい。

References
*1上海の有名な商業地で、日本人駐在員が多く住むエリアとして知られている。
*2熊本発祥の豚骨ラーメンが売りのラーメン店チェーンなのだが、私は中国に来るまでその存在を知らなかった。店舗数は日本国内が70余りなのに対し、中国は700近くとゼロの数が1つ違う。おそらく中国発祥のラーメン店だと思い込んでいる日本人もいるんじゃないかな。
*3別にさぬきうどんが「ガチ和食」ってわけではないけれど(^^;)。
« Older posts Newer posts »

© 2024 BOBOYORU.NET

Theme by Anders Noren上へ ↑