The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

投稿者: ぼぼよる (113ページ目 (264ページ中))

北京の春

外を歩いているとフワフワと綿みたいなものが舞っているのに気付きました。

その正体は柳絮(りゅうじょ)と言って、ヤナギの種です。白い綿毛に覆われ、毎年この時期になったら漂いだします。北京の人にとっては見慣れた春の風物詩ですが、留学中に初めて見たときは驚きました。当時はもっとわんさか舞っていて、通りに出れば目や鼻に入ってくるし、甚だしきに至っては地下鉄のホームにも舞っているくらいでした。綿毛を抑制する薬剤などが開発され、ここ数年は改善されたそうです。私は「雪みたいできれいだなあ」なんてのんきに思っていましたが、アレルギー持ちの人にはたまったもんじゃないですよね、花粉みたいに。

さて、ここまで書いておきながらですが、職場で中国人スタッフに「柳絮が舞い出しましたね」と話すと「あれは柳絮じゃないですよ」と返されてしまいました。この時期に舞うのは楊絮(ようじょ)で、ヤナギではなくポプラの種なんだそうです。楊絮が先に舞い出し、柳絮が舞うのはもっと後なのだとか。へええ、知らなかったです。

日本でもヤナギはポピュラーな樹木ですが、なぜ柳絮を見る機会が少ないんだろうと調べてみたところ、日本は雄株の方が圧倒的に多いからだそうです。種子を作るのは雌株ですもんね。

天津行

さて、新年度だし新しいことを始めよう……ということで、今日からブログの文章を「敬体」(です・ます)に変えてみたいと思います。独りよがりな(笑)ブログではなく、硬派に読めて、その実やわらかい文体を目指していきます。

今日は「清明節」の祝日を利用して天津に日帰り旅行に行ってきました。

乗ったのは“和谐号”(和諧号)。“和谐”というのは中国語で「調和がとれている」とか「和やかである」という意味です。これだけ見ると日本の「のぞみ号」「ひかり号」みたいなネーミングに聞こえますが、実のところ、この言葉自体は2004年に当時の中国政府が打ち出した“和谐社会”という、矛盾のない調和のとれた社会のことを指す中国のスローガンに由来します。

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日本式焼き肉

中国は明日が「清明節」という祝日なので、街全体が何だか週末前の金曜日のようにソワソワしている。職場の中国人スタッフは定時になるとそそくさと退勤し、職場には日本人だけに。まあ、中国人スタッフはもとより定時に引き上げることが多いんだけど。

週末は出勤で働き詰めだったし、少しくらい「華金気分」を味わったって罰は当たらないだろうと(都合良く)考え、仕事帰りに妻と外で待ち合わせして外食。日本式の焼き肉が食べられるということで北京在住日本人から親しまれている「丸福」に行った。

焼き肉といえば先日牛角に入ったけれど、北京在住の日本人ではこちらのほうが長年親しまれているよう。北京や天津に何店舗かあって、私が行ったのは大望路の“SOHO现代城”という施設の2階にある店舗。メイン通りの建国路の側ではなく、その裏側(南側)に入り口があった。

店内には掘りごたつ席とテーブル席があり、私たちは掘りごたつ席のほうに。

最近の中国の飲食店にありがちなギラギラした賑やかな飾り付けはなく、どことなく漂う昭和レトロな雰囲気が良い。平日だからなのか、今日は珍しく雨が降っているからなのか、客はそこまでいなかった。どこに行っても混む中国にあっては、それだけでありがたい。

タン、カルビ、ハラミ、ホルモン、焼き野菜……など、定番モノは一通り注文。肉はどれもたっぷりタレに漬けられていて、ちょっと塩気が強いけどビールにピッタリ。あと、焼くのに使うのは炭でなくガスコンロ。敷かれてあるのも網でなく鉄板で、そこから漂うにおいはまるで新橋や上野の高架下を思い出させる。このレトロな感じは個人的にポイント高し。

日本の焼き肉店ではあまり見かけなくなったユッケも*1

店員さんはみんなテキパキしていて、見事な働きっぷり。私たちが行ったときには1人だけ日本語の話せる方がいて、注文も全て日本語でとってくれた。丸福は他に麦子店や新源里にもあるそうだけど、今回の店舗が一番空いていて落ち着けるよう。次来るときもここがいいかな。食後にはアイスクリームのサービスもあって、至れり尽くせりだった。

References
*1てっきり日本でユッケは提供禁止されているのかと思ったら、あくまで「提供してもよい肉の基準が厳しくなった」というのが実際の所らしい。基準は相当厳しく、それが理由で一般の焼き肉店で提供されなくなってきたとのこと。

とても勝手な「交通カード」評

日本で交通カードと言えば「Suica」や「PASMO」が有名だ。

事前に切符を買う必要がないし、改札機にかざせば「ピピッ!」と一瞬で通過することができる。スマートフォンに入った「モバイルSuica」「モバイルPASMO」なんてのもあって、わざわざ自動券売機を使わなくてもオンラインで入金(チャージ)できるので、私は専らこれを使っていた。

中国にも交通カードはある。北京であれば“一卡通”(イーカートン)*1、文字の意味としては「1枚のカードで全て通じる」ってところかな。北京であれば地下鉄、バス、一部のタクシーなんかで使うことができる。日本の「モバイルSuica」などと同様、スマホにも入れられるようになっていて(私が見る限り)ほとんどの人はカードタイプではなくスマホで使っている。

これだけ見ると、あまり日本と変わらないように見える……けど、実は日本の交通カードと中国の交通カードには大きな差がある。それが原因で地下鉄の改札に行列ができることがあるのだ。そして、まさに今日そんな光景を見た。

実は「Suica」や「PASMO」など日本の交通カードと中国の交通カードでは採用している技術が違う*2。ひと言で言えば、日本の交通カードが採用している技術のほうが「処理速度が速い」。改札機を通るとき、ちょっとかざせば「ピピッ!」と反応してゲートが開く。けれど中国の交通カードは比べて「処理速度が遅い」。かざして、少し間があってからゲートが開くのだ。

混んでいない時間帯なら何でもない。しかし朝のラッシュ時は、この「少しの間」がくせ者になる。ホント1秒にも満たない「少しの間」かもしれないが、「塵も積もれば山となる」とはよく言ったもので、塵=「少しの間」が積もって改札機の前で渋滞が発生してしまうのだ。

ちなみに中国では交通カード以外に、QRコードで改札を通過する方法もあって、これがまたくせ者。スマホアプリで画面上にQRコードを表示させ、それを改札機に読み取らせるんだけど、立ち止まって「かざす時間」が発生するし、人によっては改札機を通過するときになってからアプリを立ち上げる人もいるのだ。こうなったら10秒近いロスになる。せっかちだなあと思われるかもしれないけど、現にこれが原因で大行列が発生しているのだ。

ちなみにJR東日本も2024年秋以降、駅の改札機でQRコードをかざして乗車できるサービスを始めるよし。おそらくコロナ禍が明けてインバウンド需要を見込んでの狙いかなあと想像もするけど、改札機の前の渋滞が日本でも起きるようになるんだろうか。せっかく「Suica」や「PASMO」みたいな技術があるのにねえ。

References
*1以前は地下鉄の駅の窓口で入手できたけど、今は外国人は自由に持てなくなっている。
*2日本が採用しているのはSONYが開発した「FeliCa」(フェリカ)という技術で、中国が採用しているのはNFCという技術。

台湾式弁当

日曜日だけど、今日も今日とて出勤。

お昼も仕事で忙しかったので、出前を取った。注文したのは“台客厚甲便当”なる、台湾の弁当を出す店。弁当といっても、イメージとしては日本で言う「駅弁」。「台湾に来たのに台湾鉄道の駅弁を食べないとは、台湾に行ったとは言えない」*1という言葉があるほど有名で、そんな弁当を北京で出している店らしい。

私が頼んだのは“排骨香肠双拼饭”。“排骨”というのは日本だと「パーコー」なんて書かれることもあるけど、薄くスライスされた豚の骨付き肉を甘じょっぱい味つけで揚げ焼きにしたようなもの。台湾のお弁当にはかなりの確率で登場する代表的な総菜で、またこれがドンッと白ごはんの上に載っけてあるから味がしみておいしいのよね。“香肠”はソーセージのこと。

この“排骨”に、高菜の漬物に、卵。台湾の駅弁の代表選手ってところ。数年前に出張で台湾に行ったとき、高速鉄道で食べようと駅で購入した弁当もこんな感じだったなあと思いだした。

入れ物には“台式便当”の文字。“台式”は「台湾風」「台湾式」で、“便当”は「弁当」のこと。本来、中国で弁当は“盒饭”と言うんだけど、台湾では日本語の影響で“便当”と呼ばれていて、中国でもこの言い方が浸透している。

ちなみに今回出前を頼んだ店、“台客厚甲便当”。店名の“台客”は「台湾の人」を指すんだろうけど、“厚甲”とはどういう意味なんだろう。おそらく閩南語(台湾語、台湾の方言)っぽい。調べてみると果たしてそうだった。「おいしい」という意味があり“厚呷”と書くこともあるそうだ。お店の老板は生粋の台湾人らしく、今度いつか店にも直接行ってみたいなあ。

References
*1在台灣不吃台鐵便當,就不算去過台灣」。
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