The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

投稿者: ぼぼよる (152ページ目 (265ページ中))

日本最終日

あれよあれよという間に中国へ出発する前日になった。

例によって昨日と今日、中国政府から求められている渡航前のPCR検査を実施*1。今日行った2回目の検査は両方の鼻の穴を検査する、まさにラスボスの名が相応しい念の入れようだった。あの10センチほどある綿棒を鼻の奥に突っ込まれるのは片方だけでもしんどいのに両方だと言うので、思わず「え、両方ですか」と聞いてしまった(笑)。結果はいずれも陰性。そうだろうとは思っていたけど、やはり安心した。まさか、これ以上赴任を遅らせるわけにはいかないからねえ。

PCR検査の結果が出そろったら、陰性証明書をWEBにアップロードして「健康コード」なるものを申請。健康コードを申請するとQRコードが表示され、これが緑色になれば「搭乗してよし」の合図。書類不備や入力ミスがあると赤色になり、手続きのやり直しになってしまう。この健康コードの審査は中国大使館がひとつひとつ手作業で進めているらしく、申請した時間によってはずいぶんと時間がかかるらしいが、私は何とか順調に緑色の健康コードになり、晴れて中国行きの条件がすべて揃うこととなった。

今回のフライトは朝9時に成田空港を発つ少々早い便だということもあり、見送りに来てくれる妻と夜のうちに東京を発ち成田に前泊。

ホテルに到着したのは午後10時前と少し遅めだったが、2人とも夕食を食べていなかったのでホテルのすぐ隣にあるチェーンの居酒屋に入った。海鮮を売りにした店で、私にとって日本で食べる最後の夕食。

刺身の盛り合わせや、大きなほっけの一夜干しなど、日本ならではの海鮮料理を満喫。出発前夜だというのに午前0時の閉店時間まで過ごしてしまった。

References
*1先月の新型コロナウイルス陽性は、もともと8月下旬に予定していた出発に向けて実施した渡航前PCR検査の1回目で判明(^^;)。

ムラのある忙しさ

出国直前になっていろいろと仕事が立て込んできた。

私が新型コロナウイルスに感染したために中国赴任が遅れた責任も感じていたので、自分から名乗り出て働いていたところはあるんだけれど。来週の月曜日が出国予定だというのに普通に働いている私の姿を見て、同僚からは「本当にギリギリまで働かされるんですね」と声を掛けてもらうも、じゃあ名乗り出なければよかったのかというと、そういうわけにもいかないしねえ。

仕事を終えて滞在中のウィークリーマンションに戻ってからは荷造り。

部屋にとっちらかった荷物を集めてスーツケースに詰めると、これがまた入りきらない。出国が延びたせいで新たに購入したものが増えたのだ。まあ、そうなるだろうなというのは薄々気付いていたけど(笑)。ううむ、いくつかは段ボールに詰めて別に送るしかないかなあ。

ランチをごちそうになる

同じ部署の先輩で、今は別会社に出向している方からランチのお誘いを受ける。

この先輩も中国駐在の経験があるので、仕事の話だけでなく生活面のことなどいろいろアドバイスが聞けて大変参考になった。とても気さくな方で、おまけに岡山出身の同郷という親近感も手伝って、とても話がしやすい。みんな「何でも聞いていいよ」とは言ってはくれるものの、内容によっては聞きにくいこともあるもんねえ*1

予定では来週月曜日が出国予定日。いよいよだなあ。

搭乗予定のフライトは北京への直行便なので、中国到着後の隔離も北京で行うことになる。そういえば北京の隔離ホテル情報を調べていなかったと思い、ツイッターにつぶやいている人がいないか検索してみると……うわあ(絶句)。清掃が行き届いていないとか、そもそもホテルではなく「売れ残りのぼろぼろマンションだった」など悲惨な声が相次いでいる。一方、まあまあなホテルもあったようで、ツイッターでは「ホテルガチャ」*2という言葉も出ていた。いずれにせよ「とてもよかった」と言えるホテルはなさそうだ。

うーん、隔離中のことを考えてもうちょっといろいろ用意したほうがいいかなあ。

References
*1特に金回りや待遇面のこととか(^^;)。
*2「ガチャ」はカプセル入りおもちゃが出てくる「ガチャガチャ」や「ガチャポン」の「ガチャ」。出てくるおもちゃがランダムで選べないのと同じで、「ホテルガチャ」も「どのホテルになるかはランダムで選べない」という意味。

優れた衣服の倉庫

仕事で急遽ジャケットが必要になった。

実はクールビズを理由にここ最近半袖のワイシャツばかり着ていたので、スーツの類いは全て中国へ送る荷物の中に入れてしまったのだ。

とりあえず1日だけ乗り切れればいいのでユニクロに売っていないかなあと検索してみると、おお、あるある。カジュアルなジャケットもあれば、上下セットのスーツに、立派なブレザーまである。ブレザーなら下はチノパンで合わせられるから、なんとか間に合いそうだ。

在庫のある店舗を検索すると、結構品切れしている。人気なのかなあ。ユニクロ浅草店ならいろいろなサイズが残っているようだったので、仕事が終わってから買いに行った。

夏用ということで生地は薄く、裏地も付いていない。軽い感じだが、見た目はしっかりしている。これで5990円なのだからユニクロってすごいよねえ。

もう1つ、ユニクロでいつもすごいなあと思うのがセルフレジ。学校の理科室にあったような大きくて深めのシンクみたいなボックスに複数の商品をどさっと入れると、それだけで商品のタグがスキャンされ、合計金額が画面に表示される。あとはカードか現金で支払うだけ。今日のブレザーも自分でいくつかサイズを試着したら、あとはセルフレジでササッと購入。店の滞在時間は15分にも満たず、店員さんと話をすることもなかった。

中国に行くならもっといろいろ買っておこうかなと思うも、いやいや、中国にもユニクロはあったね(^^;)*1。中国語でユニクロは”优衣库“、日本の漢字にすると「優衣庫」だから、優れた衣服の倉庫……ってところかな。発音も[Yōuyīkù](ヨウイークー)でユニクロにそっくり。数多くある企業の中国語名の中では名訳の1つだと思う。

References
*1中国にもユニクロは多数店舗があるが、販売価格は日本よりも20%~30%高め。

職人スタイリスト

髪を切りに三鷹の美容室に行った。

実はこの美容室、初めての訪問。今まで中野の美容室に通っていたんだけど、いつもお願いしていたスタイリストさんがこちらのほうに移ったということで、どうせならよく分かっている方に切ってもらいたいと足を運んだ。

中野で最後に髪を切ってもらったときに「中国に赴任するなら、これが最後のカットですね」なんてしんみり別れていたので、まさかこんなにすぐ再会するとは思わず、お互いうれしいやらてれるやら(笑)。けれど「きょうはどうします?」「いつもの感じで」「分かりました!」の1往復で理解してもらえるのは、客の私としてもやはりありがたい。

このスタイリストさん、来月1日に高円寺に自分の店をオープンさせるそうだ。今は三鷹の美容室で働きながらオープン前の準備に勤しむ日々。見るからに大忙しだが、念願の夢かなって店を持てることにとてもうれしそうだった。

自分の店をオープンさせる直前に中野から三鷹の美容室に移ったのは、独立をめぐっていろいろあったからのようだ。確かに美容室っていうのは「店」に客が付くんじゃなくて「スタイリスト」に客が付くわけだからねえ。もともといた美容室からすれば、独立されたら客もごそっと持って行かれちゃうわけで。私だってこのスタイリストさんに切ってほしくて三鷹までやってきたわけだし。

前の美容室からは、彼を慕って後輩2人も一緒に辞めてきたとのこと。「ほら、あいつですよ」と指さされた先には確かに前の美容室でよくお見かけしたスタイリストさんがいた。今まで話したこともなかったけど近寄ってきて「お世話になっています」と笑顔であいさつしてくれた。中野の美容室には5年近く通っていたので、彼も私の顔を覚えていてくれたのかな。

帰り際、スタイリストさんに「開店前の準備で忙しいだろうけど気をつけて、日本に一時帰国したときにはぜひ行きます」とことばをかけたら、涙を浮かべて「きょうは来てくれて本当にありがとうございました」とハグをしてくれた。前に勤めていた店とはちょっぴり仲たがいした状況で別れてしまい、念願の店はオープン直前だけど不安もいっぱいなのだろう。彼の気持ちを考えると、何だか私もグッとくるものがあり、思わず目頭が熱くなってしまった。

スタイリストというか、美容師という仕事は「職人」なのだなあとつくづく感じた。技術、実力がすべて。東京みたいな激戦区で勝ち残っていくのは生やさしいことではないだろう。彼の人生を賭けた挑戦を、私も客としてぜひ応援したいなと思います(^^)。

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