The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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永遠のヒットソング

私が中国語を学び始めたのは今から約20年前の2002年です。中学生だった当時、2か月分の小遣いを貯めて学習本と簡単な辞書を買ったのが始まりです。

当時、中国語を学ぶ上で毎週欠かさず視聴していたのがNHK中国語会話です。講師役は当時お茶の水女子大学で教鞭を執っていた相原茂先生、生徒役は北川えりさん、アシスタント役は京劇俳優であり画家としても活動していた盧思さんでした。今のNHK中国語会話と比べたら(そもそも今は『中国語!ナビ』という番組名なんですか)多少地味な構成だったかもしれませんが、相原先生の授業を盛り上げる様々なアイデアが面白くて、中国語にのめり込む大きなきっかけになりました。

ちなみに、この番組で大変印象深く覚えているのがオープニング曲です。

出だしが“好好爱我”(ハオハオアイウオ)=「うーんと愛して」という大胆な歌詞から始まるユーロビート調の曲。当時初めて接する中国語の歌だったので、とても印象的でした。

不求你的富贵,不求你的荣华,只愿你把我珍惜。
あなたの地位なんていらない、あなたの栄華もいらない、ただ私を大切にしてくれたらいいの。

歌っているのは張薔という、80年代から90年代にかけてディスコミュージックで大ヒットした歌手です。なぜそんな時代の歌手の歌が2002年度になって採用されたのかと疑問に思っていましたが、2年前の2000年にアルバム《尽情飞扬》を出してこれがヒットしていたようです。確かにこのアルバムの中には《好好爱我》が収録されていました。

で、私は当時このアルバムが欲しかったんですよねえ。なのに日本だとどこにも売っていない。当時Amazonといった通販サイトはすでにありましたが、中国人歌手のアルバムを扱っていないんです。その後、中野ブロードウェイに中国や台湾のCDを扱っている店があると知って訪ねてみましたが、アルバムについて店主に聞くやいなや「ありません」とつっけんどんに言われたのを今も覚えています。ちなみに、このときが私の中野ブロードウェイ初訪問でした。

先日ふとそんなことを思い出し、中国の通販サイトでは今も張薔のアルバムを売っているのかしら……と検索したら、あるじゃないですか!張薔のアルバム《尽情飞扬》。掲載された商品の写真や値段から見るに中古品のようですが、それでも構いません。思わず衝動買いしてしまいました。

正真正銘の張薔のアルバム《尽情飞扬》です。おお、これこれ。私はこのアルバムが欲しくて東京中を走り回ったのです。今や動画投稿サイトに誰かがアップしてくれているので音楽自体は聴けますが、こうしてアルバムが手に入ると感慨深いものがあります。

ところが……

ケースを開けてみると、中に入っているディスクには“永恒畅销金曲”(永遠のヒットソング集)。えええーー!!!張薔のアルバムでないどころか、1曲も張薔の歌が入っていません。

うわー、やられました。まあ中古ですから、この国ではこういうことも珍しくないのかもしれませんが。とりあえず、日を改めて購入先にクレームを入れたいと思います。とほほ。

もう11月

今日は文化の日で日本は祝日です。私が中学生の頃は毎年11月3日の文化の日に学芸発表会を行っていました。そういう学校は多いんじゃないでしょうか、文化祭をやるとか。

なぜ「文化の日」なんだろうと調べたら、1946年11月3日に日本国憲法が公布された日なんですね。戦後しばらく経つまで「明治節」と呼ばれていたそうです。

日本の祝日ですから、中国はいつもと変わらず平日です。我々の会社は日本の会社なので「上司の判断であわよくば午後は休み……なんてことになるかしら!?」と思ったのですが、いえ、なりませんでした(笑)。そもそも私は夕方から別件の用事があったので、どうせ働かなくちゃいけなかったんですけど。

そういえば自室に掛けているわたせせいぞうさんのカレンダーをめくるのを忘れていたと思い返し、1枚めくりました。このカレンダーは1枚に2か月分書かれているので、これが最後のページ……11月と12月です。イラストは立派なクリスマスツリーが描かれていました。ちょっと前まで北京は40度を超す夏だった気がするのに、もう2023年が終わろうとしているんですね。本当、時間が経つのは早いです。

日本と中国のクレヨンしんちゃん

私のマンション近くのショッピングモールにお茶屋さん「奈雪の茶」があるんですが、今日前を通るとクレヨンしんちゃんの看板が並んでいるのに気付きました。

中国では11月25日に映画「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦~とべとべ手巻き寿司~」が公開されるので、それとタイアップした企画なんだと思います。ちなみに中国語タイトルは《蜡笔小新:新次元!超能力大决战》。中国語で「クレヨンしんちゃん」というのは“蜡笔”(蝋の筆=クレヨン)に“小新”(小さい新=しんちゃん)なんですね。この映画、日本では今年8月に公開されました。

ちなみに私も小さい頃はクレヨンしんちゃんが大好きでした。ただ原作者の臼井儀人さんが亡くなってからあまり面白くなくなっちゃったかなと感じます。あと声優もたくさん代わっちゃって馴染みがなくなったというのもあるかもしれませんね。今回の映画も3Dという新たな試みと努力は認めますが、往年のクレヨンしんちゃんではなくなっちゃった感があり、正直関心は持っていませんでした(エラソですみません)。

ただ、この映画が中国で公開されるに当たり、最近SNSなどインターネット上でとある指摘が相次いでいることに気付きました。

これ、映画の予告編映像のようです。上側は“原版预告”(オリジナルの予告編)、つまり日本で上映されたもの。下側は“内地预告”(中国大陸の予告編)なんだそう。オリジナル版のしんちゃんはブラジャーを目に付けていますが、中国大陸版はアイマスクに変わっています。

つまり、中国での上映に当たってブラジャーは許されなかったということですね。このX(旧ツイッター)のポストには“这可是蜡笔小新啊,有这个必要吗?”(だってこれ、クレヨンしんちゃんだよ。そんな必要ある?)と書いています。うーん、私もそう思います。確かに中国は政府の検閲を通った映画しか上映が許されず、例えば政治的な描写で意に添わないものがあればカットするか、あるいは上映そのものが許されません。そういう理由なら分かるけど……これ、ブラジャーでしょ(笑)。そのくらいのことで……って思っちゃう私が変なのかなあ。

でも日本のクレヨンしんちゃんだって以前に比べるとずいぶん「マイルド」な表現になりました。しんちゃんがおしりを出して踊るようなシーンも少なくなっているよし。確かに以前はPTAの「子どもに見せたくないアニメ」ランキングで上位の常連でした。でも「見せたいアニメ」のランキングでも上位だったんですよね、しんちゃんって。

私自身はクレヨンしんちゃんという作品から学ばせてもらったことも多いと思うし、しんちゃんの「ケツだけ星人」や「半ケツフラダンス」なんかも嫌というほど見てきました。けど、何とか「普通」な大人にはなれたつもりだと思っていますが(笑)それでもダメなんですかねえ。賛否両論があることは分かっていますが、ちょっと寂しいというか、不自由というか、そんな感じがします。でもまあ、中国が「表現描写の変更を要求するシーン」があっただけ、まだ今のクレヨンしんちゃんにも古き良き部分が残っていると信じたいですね。

久しぶりの「外国っぽい経験」

出勤前、妻が「トイレの水が黄色く濁っている」と言います。私は全然気付かず、朝シャン(死語?)、トイレを済ませてしまいました……が、家を出る前に加湿器に水を補充しようと水道水を出すと確かに濁っています。

とりあえず加湿器に水を足すのはやめ、マンションのフロントに水が濁っている旨を伝えました。すると「朝に断水したからだと思います」という、ずいぶん素っ気ない回答。で、どうすれば良いのか聞くと「1~2分ほど水を出しっぱなしにしていただければ十分です」という返事。

日本と同じレベルを求めちゃいけないことは分かるんだけど……私たちの生活に影響が出たんだから、ひと言目はまず「申し訳ございません」じゃないかと思っちゃいますが(笑)まあ、いいでしょう。今まで夜間断水する際には事前に通知があったような気がするんだけど。今回の断水は突発的なものだったのかしら。

ただその後、妻が送ってきてくれたLINEを見るに水は復旧した一方でお湯が黄色のまま。これじゃあ風呂にも入れない*1と思い、エンジニアに見て来てもらいました。それも蛇口をジャリジャリしたくらいで「もう直った。風呂なら別の棟にもシャワーがあるから使いなさい」とだけ話して帰ってしまいました。

うーむ、モヤモヤした思いを抱えつつ(2回目)帰宅してお湯を出すと、濁りも解消されている?ようにに見えたので、風呂は通常通り入りました。

まあ、今住んでいるマンションは家賃お高めの北京では「良い方の部類」に入る物件ですが、完成して15年近く経っているのでいろんなところに老朽化が来ているようです。まあ、それにしたって日本じゃ築30年の物件だってそこらにあることを考えると何だかなあと思っちゃいますが日本と比べてはいけないですね。久しぶりに外国っぽい経験をさせていただきました、はい。

References
*1朝シャンはしちゃったんだけど。

ハロウィンの北京

今日は夕方からショッピングモール「ソラナ」に行きました。すると、すっかりモールはハロウィンの様相を呈しています。

ハロウィーンの飾り付けが至る所にしてあり、仮装をしている客もたくさんいます。主に仮装しているのは子どもたちで、魔女の格好をした女の子やフェイスペインティングをして吸血鬼みたいな顔をした男の子など、みんな気合いが入っています。

正直、驚きました。こんなに中国でもハロウィンが広まっていたなんて。いや、このモールがある場所が外国人の多く住んでいるエリアであること、さらにはモール自体が「ちょっぴりハイソ」な点は踏まえないといけません。けれど……この賑わい。仮装している客だって中国の方がほとんどです。キョンシーの格好をしている女の子もいて、ああ、中国っぽいなあ。

商魂たくましい中国人からすればハロウィンだって「商機」ですから、それを生かさない手はないでしょうね。

ちなみに中国語でハロウィーンは“万圣节”(万聖節)と言います。カトリックでは11月1日が全ての聖人と殉教者を記念する日=「諸聖人の日」で、これを中国語で“万圣节”と訳したのが由来だそうです。ちなみにアイルランドでは「諸聖人の日」の前夜は精霊を祭る夜「ハロウ・イヴ」(Hallow Eve)とされていて、これが北アメリカに持ち込まれた際に「ハロウィン」と訛ったんだそう。

夜はソラナ近くにある、お好み焼きのいただける居酒屋「百合亭」に行きました。

入店すると、威勢の良い日本語で「いらっしゃいませ!」の声。話に聞いていた百合亭の名物ママさんでした。コロナ禍に日本に帰国していたそうで、晴れて北京に戻っていらっしゃったとのこと。北京の母とも呼ばれていることは聞いていましたが(笑)ついにお会いできるとは!

私が妻との会話で普段岡山弁を使っているので、ふと百合ママが「あら?さっき『じゃけん』って話していた?どこの出身?」と聞いて来たので「岡山です」と答えると「アラ~あたし姫路なのよ」と握手をしてくれました(笑)。岡山と姫路は県は違うけど、お隣同士だもんね。話を聞くと百合ママ、北京は40年になるそう!ずいぶん年季が入っています。

すると百合ママ、11月から店でおでんが始まるそうで「味見してみて」と少し出してくれました。大根が柔らかくて、こんにゃくもプリプリ。温かくておいしい~。

百合亭、とてもコスパが良い料理店なので気に入っています。食事も中国にありがちな「なんちゃって和食」じゃなくて、日本の味がきちんと出てくる。かといって背伸びした高級店じゃないので店内も落ち着きます。どれもこれも百合ママがやっているからなんでしょうね。

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