The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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北京ローカルな韓国料理店

韓国料理の代表選手、チヂミは雨の日に食べる風習があるんだそうです。チヂミを焼く音が雨の降る音に似ているからだとか、足元が悪いなか家にある材料で作れるものだったからとか、いろんな謂われがあるよう。とにかく韓国の方々にとって、雨の日はチヂミを食べながらマッコリをちびちび飲むのが「定番」なんだとか。

今日は別に雨が降ったわけではないのですが、夕食に韓国料理を食べに行きました。

おそらく中国人オーナーが経営している?のか、北京ローカルっぽい雰囲気の漂う店です。

周りの人たちは焼肉を食べていましたが、私たちは“部队锅”(部隊鍋)=プデチゲをいただきました。あとは海鮮チヂミとチャプチェを。写真で分かるように、夫婦2人で食べるには多すぎる量でした。鍋は“打包*1できませんが、チヂミとチャプチェは持ち帰りました。

北京は至る所で日本料理店が見られるようになりましたが、一方で韓国料理店はそこまで多くない印象があります。自宅近所のショッピングモールも日本料理店は数店舗入っているものの、韓国料理店はゼロ。たまに見かける韓国料理店はほとんどが焼肉店です。北京に住む日本人と韓国人の数を比べてもトントンかと思うのですが、どうしてなんだろうといつも感じます。

References
*1レストランなどで、料理や自分の食べ残しなどを包んで持ち帰ること。

紅の豚

昨日から上映が始まったスタジオジブリのアニメーション映画「紅の豚」を見に行って来ました。

こちらは中国版のポスター、タイトルは《红猪》です。中国語を解さない日本の方は「これじゃあ『紅のイノシシ(猪)』じゃないか」と思うかもしれません。中国語では“”と書いて「ブタ」という意味なので《红猪》で正解なんです。一方のイノシシは中国語で“野猪”と書きます。

中国では今年6月にも「天空の城ラピュタ」が上映されて話題になりましたが、ここ最近ジブリ作品のリバイバル上映が相次いでいます。その背景には中国国内でのジブリ作品の人気に比して「リアルタイムに映画館で見た」という人が少ないという事情があります。だって「紅の豚」が日本で公開されたのは1992年。当時の中国はまだまだ経済発展の途上ともいえる状況で(今も『発展途上国』ではありますが)映画館で優雅に日本のアニメを鑑賞するような時代ではなかったでしょうね。

では、中国の人たちはどうやってジブリ作品を見ていたのか。おそらくは海賊版だったのかと思います。かつて……といっても、ほんの十数年前の話ですが、中国では海賊版のDVDが蔓延していました。私が留学していた頃も三里屯みたいなオシャレな街にさえ海賊版DVDを販売する店が普通にあり、様々な映画作品が1枚8~10元で売っていました。当時のレートで150円いかないくらいですから、そりゃあ買う人がいますよね*1

北京・三里屯にかつてあった海賊版DVDを販売する店舗(2011年1月撮影)

今や中国も経済発展し、海賊版は淘汰されました。それなりのものにはそれなりに対価を払うという当然のことが中国でも認識されるようになったのです。往年の名作を「きちんと」映画館の大きなスクリーンで見たいという人が出てくるのも納得できます。

今日私たちは北京中心部、芳草地の映画館で「紅の豚」を見ましたが、客は20人足らずですかね。客席の数からすれば少ないかもしれません。けれど日本のアニメ作品がこうして中国で堂々と公開され、お金を払って見に来る中国の方がいるっていうのは尊いことだなあと思います。ましてや日本と中国の関係が微妙な今だからこそ、こうした動きは大切にしたいものです。

References
*1ちなみに当時日本人留学生の間では、ここで買ったディスクをパソコンで再生するとドライブが故障するというウワサが広まっていました

コーヒーのかす

ふとスターバックスの店舗の前を通ると「無料です、ご自由にお取り下さい」という文字が目に入りました。何だろうと思って見てみると“咖啡渣”(コーヒーかす)でした。

コーヒーを淹れた後に出るかす、私は捨てちゃっていますが乾燥させれば脱臭剤なんかにして再利用できるんですよね。灰皿に敷き詰めて吸い殻のにおいを消臭しているのとか見たことがあります。中国の方々はこれを持って帰ってどういう使い方をするのか、ぜひ見てみたいですね。

白酒味のラテ

私が十数年前に北京に留学していた頃、中国の酒席で乾杯に使う酒と言えば「白酒」(パイチュー)でした。蒸留酒の一種で、アルコール度数が40~60度ほどある酒です。ツーンとした独特な香りが特徴で、これを小さいグラスに注いで「乾杯」のかけ声と共に一気に飲み干すのが定番です。ウォッカみたいな感じですね。

私は学生時代から専らビール党だったので、正直これは辛かったです。本当、どの飲み会に行っても白酒。特に北京だと「二鍋頭」(“二锅头”)という白酒が多かったですが、これが飲み慣れなくて、飲み相手がトイレに行っている間にこっそり捨てたこともありました(ごめんなさい)。最近は仕事の付き合いで中国の方と飲むことも増え、白酒にも慣れてきましたけど。

で本題なんですが、今日こんなものを飲みました。白酒味のするラテ。今年9月に中国で発売されるやいなや話題になった商品です。

カップに書いてある“酱香拿铁”という商品名、“酱香”は白酒の独特な香りを指す言葉です。“拿铁”はラテという意味ですから(「ナーティエ」と発音します)、これで「白酒味(白酒の香り)がするラテ」という意味になります。中国の高級白酒「貴州茅台酒」が大手コーヒーチェーン「ラッキンコーヒー」とコラボレーションした商品です。

一時売り切れになるほどの人気が出ましたが、私は正直全く欲しいと思いませんでした(笑)。コーヒーとバナナとか、抹茶とミルクとか、相性が良さそうならいいですけど、コーヒーと白酒は明らかに「不釣り合い」。昔、キュウリ味のペプシコーラが発売されて話題になりましたが、あれと同じでひとときの話題作りだろうという程度にしか受け止めていませんでした。

おそらく今後も飲むことはないだろうと思っていた「白酒味のラテ」。恐る恐る口にすると……んん?まあまあイケます。白酒と知って飲むから構えてしまいますが、何も知らないで飲んだらフルーティーな味のするラテとしか思わないかもしれません。原材料のミルクに高級白酒の「茅台酒」が混ぜられていて、アルコール度数は0.5%以下に抑えてあるそうです。

金には困っていないであろう国有企業の「貴州茅台酒」がこうした商品を開発した背景には、中国でも白酒を飲む若者が少なくなっているという現状があるようです。今やビールやカクテルといった「白酒以外の酒」は何でもありますからね。去年にも茅台酒入りのアイスクリームを販売して話題になっていましたが、白酒メーカーなりに若者の関心を引こうと頑張ったんだと思います。

販売から2か月が経ち、発売当初の盛り上がりは見られなくなったかなというところですが*1、これが今後若者の飲酒トレンドにどう影響を与えるのか注目してみたいと思います。

References
*1熱しやすく冷めやすい、この国の人たちならではという感じですが。
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