The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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地下鉄には乗れるようになったけど

今日から北京では公共交通機関を利用する際にPCR検査の陰性証明を提示する必要がなくなった。

先週の抗議活動を受けての緩和だろう。つい昨日、地下鉄に乗れなくて困ったばかりだけど、まあ、同じことが起きなくなるなら……とりあえずはありがたい。

とは言え、帰宅時の地下鉄ホームは閑散としていた。

地下鉄やバスだけが陰性証明はいりませんって言っても、乗って着いた先の商業施設やオフィスでは相変わらず「陰性証明を出せ」と要求しているんだもの。市民が毎日検査を受けなければならない現状は全く変わっていない。「そこだけ緩和してどうする」といった状態だ。

しかし、この人が消えた駅。私が留学していた頃はこんなものではなかった。そりゃあ大勢の乗客であふれ、車両に乗り込むのも戦争。ホームには「おばちゃん駅員」が間隔をあけて立っていて、旗を振りながら“先下后上”(降りる人が先!乗る人は後!)と大声で叫ぶのだ。

通勤に地下鉄を利用している身としては、このくらいのほうが助かる。でも、あの賑やかな雰囲気を思い出すとちょっぴり寂しい。自分は中国に来ているけど、あの留学していた頃の中国に来ているわけじゃないんだなあとつくづく感じる。

寒空の下で

最後にPCR検査を受けたのが木曜日なので、私のスマートフォンアプリに入っている陰性証明がついに「3日目」になってしまった。北京では公共交通機関に乗ろうとしたら48時間以内(2日以内)の陰性証明が必要なため、今日は地下鉄で移動はできない。まあ分かっていたけど、不便だ。今日検査を受けておかないと、明日は「4日目」になり、いよいよ生活に不都合が出てくる。会社近くのPCR検査場なら空いているのを知っていたので、レンタサイクルに乗って向かうことにした。

ここ最近の北京は日中でも0度に近い気温。自転車に乗ると冷たい風を受けて手がかじかむ。なんとかPCR検査場に到着し、受けることができた。ひと安心だ。

そして今日は夕方に髪を切ることにしていた。

さすがに自転車はもう無理だと思い、タクシーで向かうことにした。すると思いのほか早く着いてしまい、残り1時間半ほどを過ごさなければならなくなった。カフェを探そうにも、今はどこも店内飲食を取りやめている。せめて暖かい建物の中に入れたらいいが、今はどの店舗も閉まっていて暖を取る場所さえ見つからない。刻一刻と日が沈むのにつれ、気温も確実に下がっている。うー、このままでは髪を切る前に凍え死にしてしまうよ。

美容室に予約を早めてもらえないかと泣きの電話を入れ、早めに向かうことにした。美容室の中は暖かくてホットコーヒーまで出していただいた。し・あ・わ・せ……髪を切られながらぽかぽかしてきて、思わず眠ってしまいそうだった。

いつもなら地下鉄で帰るけど、今日はタクシー。自分の家に着くと、何とも言えぬ幸せな気持ちになった。寒空の下で行く場所がないというのは何とも不安な気持ちになるからねえ。何度も書いているけど、このPCR検査地獄、本当にやめませんか……

中国の家電量販店

突然だけど、私は家電量販店が好き。時間を潰すときには、よくビックカメラやヨドバシカメラに行く。特に買うものがなくても見ているだけで楽しいし、また欲しくなってくるのだ。

確かに今はネット通販で何でも買える。その方が安いときもある。けど店頭で商品をじっくり見て、買うか買うまいか迷いに迷って、最後に「ええいっ!」と購入する方が「購入した」感があり、それこそ店頭でのショッピングの醍醐味だと思う。それに私は、いざ注文してから手に届くまでの時間が待ち遠しくてしようがないのだ*1

だから中国に来てずいぶん味気なくなった。こちらは日本の家電量販店みたいな店舗がないのだ。家電量販店もあるにはあるが、あの、商品がずらーっと並んで「宝探し」をしているような感じに欠ける。そもそも中国は日本以上の「ネット社会」だけあって、何でもネット通販で「ぽちっ」なのだ。

そんな思いを職場で吐露していると、中国人スタッフから「『順電』には行ったことありますか、おっしゃる日本の家電量販店に近いかもしれませんよ」と教えてもらった。「順電」……私が留学していた頃には聞いたことのなかった店舗だ。チェーンの家電量販店で、三里屯に店舗があるらしい。土曜日ということもあり、行ってみた。

バスで向かいながら「そもそも臨時休業しているのではないか、今はどっこも閉まっているし」と不安になったが、いざ到着すると営業していた。

というより、三里屯自体がずいぶん賑やかだ。どうしてここだけ営業しているんだろう。

日本の家電量販店の雑多な感じはなく、オシャレな雰囲気。テーブルの上に間隔を空けて商品がディスプレイされている様子はアップルストアを彷彿とさせる。いろんな商品が並べてあって、見ていると楽しい。やはり自分はネット通販だけではやっていけないタイプだとつくづく感じる。

コーナーは小さかったが「ニンテンドースイッチ」や「PlayStation 5」なども並んでいた。

ちなみに「ニンテンドースイッチ」の右上に“国行正品”と書いてあるのは「中国版正規品」という意味。中国の「ニンテンドースイッチ」は日本で販売されているものとは違う別モデルなのだ*2。その背景には中国政府の厳しい規制により、審査の通ったゲームしか販売できないという事情がある。そのため「ニンテンドースイッチ」のゲームソフトは300本以上のタイトルが存在するものの、中国版モデルでダウンロードできる本数は20に満たない。

コロナ禍になる前はよく日本で「ニンテンドースイッチ」を買いあさる中国人が話題になったけど、これが理由だったというわけ。日本モデルも設定で言語を中国語に変更すれば、画面表示は中国版と変わらなくなるからね。

私もひとつ購入しちゃった。SONYのウェアラブルネックスピーカー。

と言うのも、今住んでいる家の玄関が薄くて、自宅で映画なんか見ていると*3結構外に響いていることに先日気付いたのだ。これなら耳元(首元?)で音が聴けるのでテレビの音量を上げずに済む。実はこのネックスピーカー、一度日本で購入して中国に送ろうとしたのだが、航空輸送禁止の荷物に該当するらしくかなわなかった。どうしようかなあと思っていたところ、今日「順電」で発見したので思わず購入。こういうことがあるから実店舗のほうが楽しい。

ちなみに日本のモデルは「SRS-NS7」で、今日購入したのは「SRS-NS7R」と、“R”の一文字が多い。何が違うんだろう。ボタンを押して起動すると「カイチー」(“开机”)と中国語音声。パワーオン、という意味だ。Bluetoothのペアリングモードも「ランヤーリエンジエ」(“蓝牙连接”)と流れた。つまり中国モデル、という意味なのだろうか。ま、スイッチみたいに制限があるわけではないので、これで良しとする。

References
*1それはおまえがせっかちなだけだっちゅーの。
*2厳密に分けると、日本モデル、アメリカモデル、ヨーロッパモデル、そして中国モデルが存在する。ただ、日本・アメリカ・ヨーロッパは電源プラグの形が違うとか、そんな程度。
*3大音量で見るのが好きなんです、はい。

イオナック

先日、自宅のシャワーヘッドを「イオナック」に付け替えた。

出国前に高校時代の友人が結婚祝にくれたものだ。水道水を「軟水化」「塩素処理」「活水化」してくれるシャワーヘッドで、引っ越しの荷物と別に送っていたので、最近になってようやく届いた。

中国を含む多くの国は硬水のため、軟水になれている日本人がシャワーを浴びると髪がゴワゴワになったり、肌が荒れたりするらしい。ネット上では髪がわさーっと抜けて薄くなる(!)なんて声も。本当なのだろうか……お、おそろしい。

シャワーによってはネジが合わないこともあるそうでアダプターが付属していたけど、自宅のシャワーはそのまま装着することができた。使用して1週間余り……効いてるような気もするし、効いてないような気も?まだよく分からない(笑)。ツイッターなんかを見ていると「肌荒れが治った」「髪の毛が大量に抜けていたけど落ち着いた」といった投稿が多数。そういえば、シャンプーの泡立ちは良くなったような気がする。イオナックのおかげかな。

お風呂は毎日入るんだもの、大切だね。毎日、友人に感謝を覚えながらシャワーを浴びることとします。ありがとう!

マンションに陽性者が確認されました

今日の北京は驚くほど寒い。それも突然だ。天気予報を見てみると、最高気温でもマイナス5度で、最低気温に至ってはマイナス9度だ。もちろん留学時代に北京の冬は経験しているけれど、それでも「不意を突かれた」感じ。職場の中国人スタッフに「今日はびっくりするほど寒いですね」と話したら「これが正常です」と返されてしまった。

昨日、マンションから通知が届いて以降、今日の日中に新たなメッセージが届いた。

当マンションにて新型コロナウイルス感染者が確認されました。感染の蔓延を抑え込むため、全ての皆様に健康観察を実施していただきます。発熱、咳、倦怠感、味覚や嗅覚の異常、鼻づまり、鼻水、結膜炎、体の痛み、下痢といった症状が出た方は、すぐにフロントまでご連絡いただきますようお願い申し上げます。

なんと、うちのマンションの住民が陽性だったのだ。これで私が今日帰宅したら、当分出られなくなるのだろうか。そもそも「健康観察」って何だ。マンションのフロントに電話をした。

すると「いつも通り過ごし、いつも通りPCR検査を受けていただければ結構です」と言う。「自由に出られるのですか、明日の出勤は問題ないんですか」と聞くと「はい、構いません」とのこと。思わずあっけにとられてしまった。よそでは1人感染者が出るだけで、広いエリアをまるまる封鎖する場所もあるというのに。週末の抗議活動を受けて、少し緩和されたのだろうか。

帰宅すると「小藍」が今日も出迎えてくれた。

この「小藍」、当局の防疫部門から派遣された人なのかと思っていたが、よく見てみるとうちのマンションのスタッフさんだ。昨日の方には少々ぶっきらぼうな態度をしてしまったかもしれない。ごめんなさい。私が「今日はとても寒いですね、どうもご苦労様です」と話しかけると「とんでもないです、お帰りなさいませ」と笑顔で答えてくれた。

感染者が出ても、どこまで封鎖するのかは場所によって基準が違うのだろう。私のところは緩く、逆に厳しいところはとても厳しいんだろうなあ。中央の「ゼロコロナ」政策の意向を受け、末端が勝手にいろいろ厳しくして規制に規制が重なる……まさに“层层加码*1だ。

明日も仕事には影響ないということでホッとはしたものの、そうでない人もいることを思うと何とも言えぬ複雑な気持ちになる。

References
*1ある政策や規則を実行する際に、規制が幾重にも重なって厳しくなること。
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