The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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北京満喫

今日は「潘家園旧貨市場」に行きました。中国最大級と言われる骨董市場で、北京に遊びに来ているお義父さんと弟さんの土産になるようなものが見つかればと思ったのです。

実は私がここを訪れるのは2回目。1回目は2007年の高校時代に初めて北京を旅行した際に来ました。今は「潘家園」という地下鉄10号線の駅ができていますが、当時北京の地下鉄は1号線、2号線、そして15号線の3つの路線しか走っていませんでした。なので地下鉄1号線で国貿駅まで行き、そこからバスに乗って来たことを覚えています。

2007年当時はスマートフォンなんて当然ないので、どのバスに乗ればいいのか分からず大変苦労しました。やっと着いて、この“潘家園舊貨市場”(潘家園旧貨市場)という看板が見えたときはホッとしましたねえ。確かバスの乗車券も車内にいる「バスおばさん」こと“乘务员”=乗務員に現金を渡して買いました。今じゃスマホで「ピッ」ですけど。思い出すとよくやったと思います、自分。

約20年ぶりの再訪ですが、正直どんなんだったかあんまり覚えていません。ただ当時はオシャレなテーブルランナーや爪楊枝入れなど日常で使えそうなものも売っていたように思います。このたび訪れてみると見事に「骨董市場」でした。置き所に困ってしまいそうな仏像や腰の高さまでありそうな巨大な壺など、うーん、ちょっとこれは「玄人向け」かもしれません。

古い書籍やポスターを扱うエリアもありました。文化大革命期のポスターや毛沢東語録など“真っ赤”な商品がいっぱい。これは当時も売っていましたね。高校時代の私なら喜んで買ったでしょうけど、別に何とも思わなくなったのは私も成長したからかしらん(笑)。

初めて潘家園を訪れたときは店員さんと楽しんで“讨价还价”(値段の掛け合い)をしましたが、今回は買い物をする気にならず1時間経らずで市場を後にしました。お義父さんと弟さんもお目当てのものが見つからなかったようです。そりゃそうですよね、玉とか石とか私もよく分かんないですもん。まさに「玉石混交」です。

潘家園を後にし、次は天安門や紫禁城と共に北京のシンボルと言われる世界遺産「天壇」に行きました。

これが天壇の一番のメイン「祈念殿」です。皇帝は春節になるとここを訪れ、天に五穀豊穣を祈ったのだそうです。その昔は国の重要な儀式を行う場として一般の人は立ち入りが禁じられていたよし。こうして訪れると何だかパワーを感じます。

しかしこの時点で気温は38度近く、ちょっと危険を感じる暑さでした。特に祈念殿のあるあたりは日陰が少なく、直射日光が容赦なく照りつけます。私はまだ良いですけど、1歳の娘や80を超すお義父さんが心配。他にもある様々な建築物を見ようと思っていたのですが、この祈念殿だけ見たら天壇公園を後にすることにしました。

夕食は東直門のグルメストリート簋街にある有名レストラン「花家怡園」に行きました。本格的な北京料理がいただける店です。北京市内に何店舗かあって別の店舗には行ったことがあるのですが、こちらの総本店は初めて。一際目立つ外観が目印です。

店内に入ると、こんな感じの中庭が広がっています。屋外のように見えますが、屋根が着いた「なんちゃって屋外」。冷房も効いていてすずしいです。本当はここで食事をしたかったのですが、案内されたのは建物の中でした。まあ、しようがないですね。

で、注文したのは北京料理の定番。鶏肉をピーナッツと炒めた“宫保鸡丁”、羊肉をネギと炒めた“八爷大炒肉”、スープは(私の好きな)“酸辣汤”(酸辣湯=サンラータン)を注文しました。こちらの酸辣湯は海鮮ということで、イカをはじめとした具材がゴロゴロ入っていました。おととい万里の長城近くのレストランで食べた酸辣湯とは雲泥の差です。おいしい~。

あとは忘れちゃいけない“北京烤鸭”(北京ダック)。1羽だと多いかと思い半羽にしました。ほかにも料理をたくさん注文していたので、ちょうどいいくらいだったかもしれません。

ちなみに北京に住み始めて3年目になりますが、私は北京ダックを食べる機会がそんなにありませんでした。せいぜい東京から出張者が来たときにお連れするくらいかな。実は私もこれが北京に来て2回目?か3回目?北京ダックです。ここ「花家怡園」は伝統的な北京料理が楽しめ、時間帯によっては伝統楽器や変面のショーもあるので観光客に打って付けです。

世界人民大団結万歳

今日はお義父さんと弟さんを天安門広場にお連れしました。

私が北京に留学していた15年前はとりあえず天安門広場に来れば入れました。しかし今はインターネット上で予約しなければ入れなくなっています。ちなみにお義父さんからは故宮博物院(紫禁城)にも行きたいと言われていたのですが、こちらも同じく予約制。私が予約しようとしたときにはすでにいっぱいでした。1週間前から予約ができるそうですが、今は予約開始と同時にいっぱいになる人気ぶりなんだそうです。そのため故宮博物院に行くなら個人で予約を取ろうとするよりツアーなんかに参加するほうがいいんだとか。

天安門広場への入口は数か所あります。いつも地下鉄・天安門東駅の近くの入口*1から入っていましたが、ここは人が多いのに加え、検査が面倒かつ厳しい*2ので今日は別の入口から入ってみました。場所は人民大会堂側の入口*3、並ぶことは並びましたが、面倒なことなくすんなり入場することができました。天安門の楼閣は現在改装中なのか、幕で覆われていました。

天安門広場と天安門の間には「長安街」という道路が走っていて、これをくぐる地下道が整備されています。私たちも天安門側に行こうと地下道に下りると――たくさんの人が涼んでいました(^^;)。今日も気温は35度超、日差しを遮るものがない天安門広場は確かにキツいです。こうして座り込む感じ、中国らしいです。

天安門というと中華人民共和国の象徴とも言える建築物です。今は毛沢東の肖像画が掲げられていますが、1930年代には国民党の指導者・蒋介石の肖像画が掲げられていたこともありました。

ちなみに天安門には“中华人民共和国万岁”(中華人民共和国万歳)、“世界人民大团结万岁”(世界人民大団結万歳)というスローガンも掲げてあります。特に日本の方は「世界の人民が大団結か、良いことを言うなあ」と思いがちです……が、これは単なる団結ではありません。これは中国共産党の考え方、つまり「世界中の労働者たち、抑圧された人たちよ。みんなで団結し、帝国主義に立ち向かおう」ということを言っています。この場合の帝国主義というのは主にアメリカのことを指しています。なので平たく言えば「全世界を中国の考え方で団結させましょう」という意味です。

天安門をくぐって故宮博物院まで歩きます。中には入れないので、入口で写真だけ撮影して終わり。その後、滴滴に乗って前門まで移動して、ここで昼食をとることにしました。

お義父さんも弟さんもそろそろ日本食が恋しくなる頃じゃないかしらと思い、前門にある「鈴木食堂」に行きました。北京に何店舗かある店で、寿司や天ぷらといったコテコテの和食ではなく、ハンバーグやゴーヤチャンプルーみたいな日本の家庭料理がいただける店です。しかし、いざ店に着くと順番待ちの客がたくさん!午後1時半を回っているというのに40組待ちでした。

みんな歩き疲れてお腹も空いて、とても40組も待てるような元気はありませんでした。そこで同じく前門にある「Café&Meal MUJI」に。無印良品がやっているカフェです。同じく本格的な日本の家庭料理がいただけますが、鈴木食堂とは対照的で客はガラガラでした。どうしちゃったのかしら。私からすればこちらもおいしいんですけど。でも、おかげで待たずに食事をすることができました。

前門のあとは一旦ホテルに戻り、お義父さんと弟さんにはゆっくりしてもらいました。そして夕方頃に再度出発、まだ明るかったので日壇公園に行って散策しました。まだ日中のジリジリした暑さが少し残っていますが、夕方になると落ち着いてきます。北京の公園には大体湖や池のような水場があり、これがまた清々しいです。

ここ最近、娘は自分で歩きたがるようになりました。抱っこをしたりベビーカーに乗せたりすると嫌がるんです。抱いたら体をウーンッと海老反りにして「抱かれまい」とします。ただ中国の交通事情を考えると、いくら歩道でも脇を車が走るような場所は怖くて歩かせられません。なので、こうした公園では思う存分歩かせてあげます。そうしたら喜んじゃって、歩くというより「走る」くらいの勢いでちょこちょこ駆け回ります。

そんな娘の姿を見て、同じくらいの年齢の男の子を連れたご夫婦が「お子さんはいくつなんですか」と聞いてきました。1歳3か月だと答えると、ご夫婦は顔を見合わせて「うちとあんまり変わらないのにこんなに走っている」と驚かれていました。へええ、そうなんですね。でもこの辺の年齢は月齢によって「できること」と「できないこと」の差が激しいですもんね。娘だって、今でも勢い余ってスライディングみたいにズテーッとこけることがあります。

そしたらこちらのご夫婦、娘を見て“小爸爸”と言いました。日本語にすると「小さいお父さん」という意味です。どういうこと?うちの子は女の子なのに?と考えたのですが、よく娘は顔が私と似ていると言われるので「お父さんにそっくりなミニお父さん」という意味で言ったんですね(^^;)。公園を歩いていると、ほかにもちょこちょこ歩く娘を見て“洋娃娃”=お人形さんみたいだと言ってくれる人も。中国の方は子どもが好きだという人が多くて、こうしてみんな気さくに話しかけてくれます。

日壇公園近くにあるしゃぶしゃぶの店「日壇涮肉」(“日坛涮肉”)に来ました。ここは大きな鍋をみんなで囲んで食べるのではなく、1人に1つ鍋が用意されます。人に気を使わず食べられるので、最近の中国のトレンドです。

鍋のスープはキノコベースを注文。あとは羊肉、牛肉、野菜の盛り合わせ、凍豆腐にイカのつみれ……などなど、日本の人でも食べやすい食材を選びました。タレは日本でもおなじみのゴマダレと海鮮出汁のタレです。お義父さんも弟さんもおいしいと言って食べてくださいました。火鍋というと真っ赤な麻辣スープばかりが目立ちますが、北京の“涮羊肉”はあっさりしていて日本人にも食べやすい味です。なんたって、日本のしゃぶしゃぶの起源になったという説もあるくらいですから。

こちらの店は屋外にテラス席が用意してあり、まさに今の季節ピッタリです。夜風に当たりながら、いただく鍋料理は格別でした。

References
*1天安門広場東側通路・北保安検査場03(“广场东侧路北安检03”)。
*2パスポートをくまなくチェックされる上、私は職業が少々特殊なため警察官まで呼ばれてアレコレ聞かれるのです。そのため入場まで30分以上待たされることも。
*3天安門広場西側通路・南保安検査場07(“广场西侧路南安检07”)。

ラグメン

今日の昼食は蘭州牛肉麺が食べたくなり、以前も訪れたチェーン店「西部馬華」(“西部马华”)に行きました。行きつけだった蘭州牛肉麺の店が閉店してからしばらく「蘭州牛肉麺難民」でしたが、ここの店は結構“いける”のです。

ただ店についていざ注文しようという段になって“拉条子”を食べたくなりました。ウイグル語で言うと「ラグメン」、ウイグルだけでなくカザフスタンやキルギスタンといった中央アジアで広く食べられている手延べ麺の料理です。

注文して20分くらい?料理が来るまでずいぶん待たされました。そしていざ来たら具が小さい!まるでみじん切りのような肉と野菜です。少し残念な思いで食べ始めたのですが、麺はすばらしかったです。特にコシ。本場の新疆ウイグル自治区でもラグメンを食べましたが、あのときに食べた麺と一番近いように思います。

ラグメンは中国語で“拉条子”(ラーティアオズ)と言います。“”(ラー)は引っ張る、“条子”(ティアオズ)は細長いもの、つまり手延べ麺という意味です。ウイグル族の友人と新疆ウイグル自治区を旅行した際、その友人のおばあさんが家の中の小上がりで麺を作っていたのを覚えています。引っ張るというより、両手で麺を挟んで揉む感じ(火起こしの要領です)だったかな。後にも先にもあのとき食べたラグメンが一番おいしかったです。

大連で海鮮

大連に出張しました。2回目の大連ですが、雰囲気が良いですね。ロシアや日本が統治していた頃の歴史的建造物が残っていて街並みがオシャレ。あと気候がちょうど良かったです。北京の1か月ほど前といったところかな。北京はすでに気温が30度を超す日も出てきていますが、大連は涼しくて気持ちよかったです。

仕事を終え、時間は午後9時を回ろうとしている頃でしたが、せっかく大連に来たので中国人の同僚と夕食に繰り出しました。

海に囲まれた大連は海の幸が有名です。ということで、海鮮料理の店に行きました。向かったのはタクシーの運転手さんに教えてもらった“日月昇海鲜码头”。有名なチェーン店で、大連市内に何店舗かあるようです。

中国の海鮮料理店は店内に大体こういった水槽が並んでいます。魚、貝、エビ、とにかくいろいろいて、まるで水族館のようです。中国では生きたまま売ることに価値があるんでしょうね。日本だと築地みたいな市場に行っても並んでいるのは基本的に「締められた後」の魚ですから。

中国は広い国なので、同じ生き物でも場所によっていろいろな名前で呼ばれることがあります。例えばタコ、私は教科書で“章鱼”と学びました。これがおそらく最もメジャーな名前ですが、こちらの水槽には“活蚆蛸”と書かれています。“”は日本語でもタコという意味で使われますが、“”とは見たこともない漢字です。

調べてみたところ、やはり“蚆蛸”はこの地域でのタコの呼び方のようです。特に大連の普蘭店区でとれるタコは“普兰店蚆蛸”と呼ばれ、有名なんだとか。

料理の注文は中国人に任せるに尽きます(^^)。店員さんとやり取りしながら手際よくアレコレ注文してくれました。

左の茶色っぽい料理は“海肠捞饭”。あんかけごはんみたいな感じですが、コリコリ弾力のある食材が入っています。何だろう?まあ、いいや、おいしいおいしい――と食べたのですが、後で調べると、これが料理名にある“海肠”(海腸)で、正体はゴカイやミミズの仲間の「ユムシ」でした。少し衝撃的な見た目なので、気になる方はご自身で検索して見てください。こんな

真ん中の料理は“韭菜炒海兔”。ニラとイカを炒めた料理です。料理名にある“海兔”は何だろう。ウミウサギ?調べてみると「アメフラシ」と出てきます。確かに中国語で“海兔”は「アメフラシ」のようですが、ここで言う“海兔”は大連の言葉でイカ、それもホタルイカみたいな小型のものを指すようです。あっさりした味でおいしかったです。

こちらは“鲅鱼水饺”、サワラの水餃子です。餃子の具に海鮮を使うのが新鮮です。食べてみると、予想以上に魚という感じ。私は魚が好きなので、これは結構いけます。

こちらは“家焖杂拌鱼”といって、魚を味噌で煮込んだ料理です。中国人の同僚は「雑魚ですよ」なんて笑いながら言っていましたが、実際その通りのようで、大小さまざまな魚をごった煮にしたものだそう。大連では家庭料理として親しまれている「昔ながらの味」なんだとか。魚の旨みと味噌の香りが合わさって絶妙な味でした。

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