The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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地球温暖化を感じる

今日の午後は私が子守役になり、妻には気晴らしに外出してもらいました。どうやら美術館に行ったようですが、ふと「すごい雨が降っている」というメッセージと共に、激しく吹き荒れる暴風雨の動画が送られてきました。

我が家付近は雨が降っていなかったので、窓ぎわに行って妻のいる美術館のある国貿あたりを眺めると、確かに遠目に豪雨が降っているであろう様子が確認できました。

遠くに見える高層ビル群が国貿といわれるあたりですが、豪雨で霞んでしまっています。しばらくすると我が家の窓にもポツポツと雨の滴がつきはじめ、ほどなく豪雨となりました。

私が留学したいた当時の北京はこんな激しい雨が降っていたかなあ。気温だって40度近くなることがあります。湿度も高いし、まるで亜熱帯気候です。これはちょっと異常……というか地球温暖化の影響を感じざるを得ません。

中国科学技術館

中国科学技術館に行きました。何だか最近似たようなところに行った気がしますが、あちらは国家動物博物館。今日行ったのは科学技術を紹介する博物館で、多くの展示品が実際に触って体験できるようになっています。

オンラインで入館チケットを購入しようとしたら当日チケットはすでに売り切れていました。あちゃー今日は行けないやと思っていると0枚だったはずの「残チケット」の欄が突然「1枚」になったり「2枚」になったり……どうやらキャンセルする人がちょこちょこ出ているようです。キャンセルが出る度に購入を試みるのですが、どうしても決済にたどり着くまでに他の人に買われてしまいます。3回ほどトライして、ようやく購入することができました(^^;)。

当日チケットが売り切れるくらいなので、それなりの来館者がいることは予想していましたが、いやはや想像以上でした。夏休みですもんね、たくさんの家族連れがいました。疲れてしまったのか、階段には座り込んで休んでいる人たちも。中国らしい風景です。

最初に行ったエリアでは機械やエネルギー、航空や宇宙について展示していました。実験できる展示がたくさんありましたが、例によって子どもたちが寄ってたかって体験していたので、私たちは遠巻きに眺めるに留めました。

娘は何の展示か全然分かっていないと思いますが(私たちも正直よく分かっていない)触れる展示物をカチャカチャいじっては楽しそうにしていました。

私は根っからの文系人間ですが、こうした科学技術館が大好きです。体験できると肌で仕組みを理解できるから良いですよね。私の地元の岡山にもこういうところがあったなあ。「ライフパーク倉敷」といって、祖父母宅が倉敷にあるのでよく連れて行ってもらいました。今もあるのかなあと調べたら、ありました(^^)。私はここで初めてプラネタリウムというものを経験しました。

倉敷科学センター
中国地方最大級のドーム直径21mを誇るプラネタリウムと科学展示室がある理工系科学館施設(登録博物館)。岡山県倉敷市。休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)

北京の科学技術館にも宇宙に関する展示がありました。ビッグバンは中国語で“大爆炸”(大爆発)と言うんですね。こういう展示を見ていると、宇宙の底知れぬ大きさと深さに圧倒されて、日常のこまごまとしたあれやこれやに追い立てられてきゅうきゅうとしている自分がバカらしくなってきます……と、すぐに卑近な人生論に結びつけちゃうところが、まさに文系なんですけど(笑)。

夕方近くになってのんびり来たので、あっという間に閉館時間になってしまいました。展示エリアはまだまだ他にあって、とても見切れませんでした。いえ、これは朝から来ていても見切れなかったかもしれません。それほど巨大な科学技術館でした。全然見られていないフロアもあるので、また機会があれば来てみたいと思います。

中国でも土用の丑の日

今日は土用の丑の日です。日本のスーパーやコンビニではきっと先週ぐらいからウナギの蒲焼きの販促で大忙しなんでしょうか。こちら中国には土用の丑の日にウナギを食べる文化はありません。ただウナギの蒲焼き自体はとても人気ある日本料理のひとつで、多くの日本料理店で提供しています。

正直、私自身は普段そんなにウナギを食べません。ただ北京も最近は大変暑いですし、まあだったら、1年に1回くらいは土用の丑の日にかこつけてウナギをいただいて滋養を付けようと思い立ち、食べに行きました。

行ったのは地下鉄「恵新西街南口」駅近くにある“丰年鳗鱼饭”という店。店名に“鳗鱼”(ウナギ)という文字が入っている通り、ウナギの専門店です。

いただいたは“标准鳗鱼饭”(標準鰻魚飯)、日本的に言うと「うな重・並」です。並ではありますが、立派なウナギが載っています。これにお吸い物と漬物が付いて150元(約3000円)でした。高いっちゃ高いですけど、日本でこれほどのうな重をいただこうと思ったらもっと高いんじゃないでしょうか。肉も皮も厚くタレもしっかり味が付いていて、とてもおいしかったです。

店内はお客さんで賑わっていましたが、まあ、別に土用の丑の日だから食べに来たというわけではないんでしょうね。コンスタントにこれだけ来るわけだから、やはり中国でウナギの蒲焼きは人気が高いんだと思います。私たちみたいな日本人客が来るんじゃないかと見ていましたが、私たちがいる間にはいらっしゃいませんでした(^^;)。

昼食をとった後、オリンピック公園の近くにある国家動物博物館に行きました。先日訪問した新海の生物を紹介する展示会を主催した「中国科学院」に所属していて、動物に関する博物館としては中国最大なんだそうです。

動物、鳥、海の生き物、さらには昆虫まで、あらゆる標本が展示されていました。動物園と違って動き回る姿は見られませんが、間近に見ると細かいところまで観察でき、かえって迫力があります。

夏休みだけあって大勢の親子連れが訪れていました。かく言う私たちも娘に動物を見せてあげようと来たのですが、肝心な娘は広い博物館そのものに興奮しちゃって……動物の標本には目もくれず、ギャー!と大声を出して走り回っていました。ま、半分は私たち大人が来てみたかっただけですから。もっと娘が大きくなって、動物に興味を持ったらまた連れてきてあげたいと思います。

ご近所づきあい

私は北京市内のマンションに住んでいますが、ひとつ後悔していることがあります。それは、住み始めたときに隣近所の方へ挨拶をしなかったことです。日本では引っ越しをしたら、タオルや洗剤などのちょっとした品を持って挨拶に行くのが一般的ですよね。でも、中国に同じような習慣があるのか分からなかったのに加え、引っ越し作業に追われて、結局タイミングを逃してしまいました。

その後、廊下を挟んで向かいの部屋には中年の男性が住んでいることが分かりました。マンションの食堂でちょこちょこお見かけするのですが、今さら「お向かいに住んでいます」なんて挨拶するわけにもいかず、お互い隣近所であることは分かっているものの、積極的に会話するわけでもない微妙な感じになってしまいました。当初は、まあそれでもいいかなという感じだったのですが、娘が生まれてから賑やか……というか、うるさく騒いで隣近所に迷惑をおかけするようになったので、ああ、きちんと挨拶しておくんだったと思うことが増えてきたのです。

ある日、出勤の際にマンションのエレベーターホールで向かいの部屋の男性と一緒になりました。少し目が合ったので、私から「いつも娘がうるさくて申し訳ありません」と声をかけたところ「子どもはそういうものです」と返してくれました。何か月になったのか聞かれたので「もうすぐ1歳5か月になります」と伝えたところ、早いものですねえとしみじみしてくださいました。お話を聞くと、男性も私とほぼ同じ時期にマンションに引っ越してきたとのこと。

そして今日の話。

仕事を終え、夜の9時半頃に帰宅しました。マンション1階でエレベーターを待っていたところ、ふと隣から「いつもこんなに帰宅が遅いんですか」と話しかけられました。驚いて振り返ると、向かいに住む男性でした。いつもこんな時間ですかねえ、そちらこそ同じ時間の帰宅じゃないですか、なんて答えると「私は遅めの出勤だから、これで普通なんです」なんておっしゃっていました。

そのまま一緒にエレベーターに乗り、同じフロアまで上がると、降り際に男性が「これ、どうぞ」と脇に抱えていた箱を差し出してくれました。どうやらライチが入っているようです。妻も娘もライチが大好きなので、「きっと喜びます」とお礼を言って、ありがたくいただきました。

帰宅して中を見ると、立派なライチがぎっしり詰まっていました。こうしてお裾分けしていただけるのも、隣近所の方と顔見知りになったからこそですね。お裾分けというか、持っていた箱をまるごとくれちゃったわけですが。

今は日本でも隣近所に挨拶をしないという人が増えているんでしょうか。かく言う私も独身時代は「挨拶なんて」と思っていたかもしれません。けれど娘が生まれた今は隣近所と顔見知りになっておくことの大切さを実感しています。まずは「うるさくしてしまうかもしれませんが、よろしくお願いします」という事前のお詫びという意味があるでしょう。小さい子どもを持つ親として「何かあったら頼らせてください」という気持ちを込めて挨拶をしておく意味もあると思います。

北京生活を終えて日本に帰国した暁には、新住居できちんと隣近所にご挨拶したいと思います。

深海の生物たち

北京は朝陽公園の南にある“凤凰中心”(フェニックスセンター)で開催中の《触深深海――远古生命演化特展》を見てきました。日本語にするなら「深海に触れる――太古の生命進化特別展」といった感じでしょうか。魚や無脊椎動物の標本を中心に深海生物の形態や生態を紹介した展示会です。

英語では“TOUCH THE DEEP OCEAN”という企画名のようです。

中国では子どもたちが夏休みに入っているので、ビックリするような人出だったらどうしようと思ったのですが、大分すいていました。午後4時と少し遅めに行ったからかもしれません。

ホルマリン漬けになって展示されている標本や、触れられるようにプラスチックで再現された実物大の模型など、さまざまな形で深海生物が展示されていました。館内は暗めで、必要最低限の照明だけ使って「深海」の雰囲気が演出されています。

こちらはギンザメ(“黑线银鲛”)、英語では「シルバーキメラ」と言うそうです。

キメラというのはギリシャ神話に登場する伝説の怪物で、ライオンの頭、ヤギの胴体、ヘビの尾を持ち、火を吐いて人間を襲ったとされています。この魚の姿を見ると「シルバーキメラ」と名付けられたのも分かるような気がします。シーラカンスと同様に古代の魚の原始的な姿を留めた魚ですが、その一方、日本では深海釣りで捕獲されて食用になることもあるんだとか。

こちらはタカアシガニ、中国語では“甘氏巨螯蟹”。うーむ、おいしそう。

このダンゴムシみたいなのはダイオウグソクムシ。中国語でも“大王具足虫”、漢字そのままなんですね。クジラや大型魚類が死んで深海底に沈んできた死骸を食べるんだそうで「深海の掃除屋」と呼ばれているんだとか。

こちらはリュウグウノツカイ、特徴的な見た目なのですぐ分かりました。中国語では“皇带鱼”と言うようですが、「竜宮の使い」という日本語の命名も神秘的ですよね。ちなみに日本の人魚伝説はこのリュウグウノツカイに基づくと考えられているそうです。

前半は標本や模型を使った生き物の解説が多かったですが、今回の展示会は人と深の関わりをテーマにしているとあって、後半は生き物がどう進化してきたか紹介していました。

会場にはボランティアなのか学生と思わしき解説役のスタッフがいて、各所で展示の説明をしていました。子どもたち、みんな真剣に聞き入っています。

後から分かったのですが、展示会は自然科学の分野では中国で最高権威と位置づけられる「中国科学院」が手がけているのでした。こういうのって中国では“なんちゃって”が多いですが、こちらの展示会は本格的で中国科学院の研究成果が存分に展示されて見応えがありました。中国の小学生たちにも「自由研究」ってあるのかな。こういうイベントがあると宿題にも役立ちそうですね。

追記)

職場の同僚に「中国の小学生にも自由研究ってあるの」と質問したら「聞いたことがない」とのこと。一方、私たちが会場で見た子どもたちは“夏令营”(サマーキャンプ)のイベントに参加していたんじゃないかと教えてくれました。逆に私はあんまりサマーキャンプというものに詳しくないですが、夏休みの間に泊まりがけで参加し、学校生活では体験できないようなことがプログラムとして用意されているんだそうです。

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