6月3日 曇 東京への旅 その3

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今日はついに中国語スピーチコンテスト当日でございますね。
う~ん……ん、緊張してきた……。昨日YUEさんの食事をした後、K村さん宅に帰ったんだけど、それでも夜遅くまで練習しました。「H・W」さんとあれだけ練習したんだ!と自分に言い聞かせるものの、緊張する。

日本語でのスピーチならまだしも、中国語である。それも暗誦。
日本語を母国語にする方々なら想像していただけるでしょう。もしあなたが突然、英語でも何でもイイです、とにかく外国語のスピーチに出ることになったら…。


浅草のうんちビルは今でも健在だった。


地下鉄の中でもぶつぶつと練習しながら向かう。
会場は水道橋の「日中友好会館」という場所。銀座線で神田まで向かい、JRに乗り換えて、飯田橋まで…という交通で。とにかく緊張する~!!


飯田橋に到着。駅員さんに「日中友好会館ってどっちですか?」と聞くと、教えてくれて、それと同時に「今日なんかあるの?さっきも若い学生さんが聞いてきたよ。」とのこと。とにかく急いで日中友好会館へと向かうことに。


到着してみるとまだそこまで人は来ていなかった。
到着と同時にくじを引くのだけれど、順番が5番目。……これってどうなの?でもどちらかと言うと、順番の早いほうになるよなぁ、と考える。

資料みたいなのが配られて、それを見て愕然とする。
「一人5分間、5分にベル1、5分30秒ベル2、5分30秒後にスピーチ交代」

僕の内容じゃ、とても5分に収まりきらない!


あたふたして、そりゃあもう、冷や汗かいてくるし、どうしようどうしよう。
応募要項には「5分程度」って書いてあったし、まあそのくらいなら構わないかと思ったのですよ。そういう大事なことはもっと早めに言ってほしい…ってしようがない。

自分も自分で、書きたいことがやまほどありすぎて、欲張ってしまった結果。
コンテスト開始までの待ち時間になんとか5分30秒で言える早さを練習する。でも、それでもギリギリ。もしどこかでつまれば、もうアウト。もう…どうすりゃいいん…(汗)。


5番目ってすぐだった。とにかく時間のことばかりが気になって気になって。

読み始めると観客の顔が変わるのが分かった。と、いうのも、他の参加者も自分の原稿が気になって気になってしようがないのか、うつむいて練習ばかりしているようだったけれど、僕が読み始めるとみんなが顔をあげるのが分かった。

左隣の中国語の教授が驚いたような顔で僕を見ているのが分かる。

発音に関しては自負していたりするので、もしかしたらみんながそれに反応してくれているのかな、と考えたりする。

それでも時間!気になってしようがない。

時間のことばかり気にしていたので、あろうことか、途中でセリフが分からなくなる。手元にあった原稿用紙をチラッと見て、すぐに続けるものの、時間ロスになってしまった。

スピーチもあと1行半という時だった。5分30秒を知らせるベルがなる。

チャイナドレス姿のお姉ちゃ…いや先生がたどたどしい日本語で容赦なくさえぎる。
「申し訳ありませんがここでスピーチ交替となります。」

…………(絶句)

最後にとにかく「谢谢各位(どうもありがとうございました)」とだけ言って自分の席に戻る。とにかく目の前が真っ暗になってしまった。そしてだんだん自覚してくる…。


おい、ぼぼよる、おまえ自分が何をしでかしたのか分かっているのか。
おまえのスピーチのためにどれだけの人が協力してくれたと思っているんだ。どれだけの人が応援してくれたと思っているんだ。

そう思うと、プーな自分が非常に情けなくなってきた。

他の人の発表を聞いていると、発音こそヘタな人でも立派な内容の文を発表していたりと、とても「初級の部」とは思えなかった。特に東京大学とか慶応大学の人が参加していて、これってどうなの!?と思ってしまった。

しかぁ~し!!!!
そのコンテストが終了した時のことだったぁ!


見に来てくれた知り合いや友達と話をしていると、桜美林大学孔子学院の院長である「光田明正」先生が僕の所へスタスタ歩いてきてこう聞いてきた。

先生:「あなた、本当に自分で中国語やってるの?
自分:「はい、自分で本を買って、CDを繰り返し聞いて練習しました。
先生:「へぇ~!!

ちょこっとそんな話をして別れる。

応援に来てくれていたY永ママが「良かったね!!希望はあるよ!!」って言ってくれた。孔子学院の院長さんかぁ…すごい人よなぁ…。

結果発表は夕方ということなので、見に来てくれていたN村さんという友達の家族と食事に行くことに。孔子学院長の光田先生に話しかけていただいた、それも直々に僕のところに歩いてきてくださって…。希望を持って、まずは日中友好会館を後にした。

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