The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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パッキパキ北京

最近旧ツイッター、もといX(エックス)で話題になっていた本。妻も読んだそうで、私もAmazonのKindleで購入して読んでみました。綿矢りささんの「パッキパキ北京」です。

作品の舞台はコロナ禍真っ只中の北京。ちょうど2022年の年末、北京で新型コロナウイルスが感染爆発した頃から始まります。私も同じ時期に北京で過ごしていましたから、いろいろと我が事として思い出されることも多く、楽しく読みました。

主人公は36歳で子どものいない駐在妻*1。中国入国後の隔離*2を経験し、北京に到着してから贅沢三昧の日々を過ごします。すでに北京で3年働く頭ガチガチサラリーマンの夫よりよっぽど北京暮らしをエンジョイする物語です。主人公の女性は中国語が全く出来ないのに中国のネット通販「タオバオ」(“淘宝”)や中国版インスタグラムとも呼ばれているSNS「小紅書」(“小红书”)を使いこなしていて、読んでいるだけで中国の「今」が分かります。

北京という街の特徴についてもよく分析していて、うまい表現で書かれているのを見ると、いや、言い得て妙だなあと感じます。

北京では地方出身者が肩身の狭い思いをしてるとか、故郷を恋しく思って帰りたくなるとも聞いていたから、北京は田舎から出てきた人間を打ちのめすほどの大都会のコンクリートジャングルかと思ったら、意外と土くさい素朴な雰囲気が街にも人にも残っている。これなら行ったこと無いけど上海とか、または東京の方がよっぽど、田舎から出てきた人間を不安にさせる近未来的な発展具合と騒がしさがあるんじゃないかと思った。

パッキパキ北京/綿矢りさ

そうそう、北京って今や世界第2の経済大国・中国の首都なのに、なんかこう、巨大な田舎みたいなところがあるんですよね。冬になると立派なショッピングモールの入口に防寒用の巨大な布団みたいなものが下がっていて、ちょっとダサい(笑)けど、これが室内の温度を保ったり、あと防風にもなったりして良いんです。東京ではまず見られないと風景かと思います。

あとは新型コロナの感染爆発した時期を経験した人なら「分かる分かる」「大変だったなあ」と思い出される描写もたくさんありました。

夫は少しも北京に馴染んでない。会社と家との往復で、仕事は難なくこなしているけど、それ以外はほとんどほとんど家に閉じこもり気味だった。夫が巨大な都市北京のめぼしい場所にまだ行ってないと知り、少しからかうと、「君が来るほんの少し前までは、コロナ感染対策が厳戒態勢で、とてもじゃないが街をうろつける雰囲気じゃなかったんだ。マンションからほとんど出ないで過ごして、仕事や会議もオンラインでこなして、毎朝氷点下十度以下の極寒のなか、ときには一時間以上も毎日場所が変わる野外のPCR検査所の長蛇の列に並んだんだ。遊ぶ余裕なんかこれっぽっちも無かったよ」とすごい剣幕で反論が返ってきた。よっぽど苦労したらしい。

パッキパキ北京/綿矢りさ

わはは、そうそう。中国の「ゼロコロナ」政策、特に末期の頃は店がどこも閉まってしまい、開いている店も24時間以内のPCR検査の陰性証明を要求されるなど本当に大変でした。

今日、会社のオフィス近くにびっくりするぐらいの行列ができていた。時間は午後4時過ぎだったかな、みんなPCR検査を受けるために並んでいる人たち。ここ朝陽区は北京で最も感染が確認されていて(と言っても100人余り)区内のあらゆる場所が24時間以内の陰性証明を要求するようになってきている。一方で大量のPCR検査場を閉鎖しているという話も。そりゃあ……こうなるよねえ。私の会社のオフィス近くにも検査場がひとつある。誰でも入れるエリアではないので、そこは混んでいないようだ。しかしそうでない人はこの列を毎日並ばないとい...

しかし、ほどなくして「ゼロコロナ」政策は急転直下、光芒一閃の政策変更をするんですよね。PCR検査はなし崩し的に求められなくなり、入国後の隔離もなくなりました。中国に来たのが「ゼロコロナ」政策の前か後かで抱く印象は本当に違うと思います。

中国に住んでいて、かつ「ゼロコロナ」政策を経験した身としては面白く読みました。ただ、ストーリーとしてはどうでしょう。最後も何だかあっさり終わってしまって「え、もう終わり?」と思ってしまい、中国(特に北京)に住んでいないとか、あるいは中国について前提知識が少ない方は楽しめるのかなあと感じました。あるいは、この作品は綿矢りささん自身が北京滞在時に見聞きした経験が詰め込まれているということですから、もしかすると純粋に「エッセイ」を読んでいるつもりで楽しめば良いのかも知れません。

References
*1夫の海外転勤に帯同する女性のこと。
*2中国政府の「ゼロコロナ」政策においては中国入国後にホテルで一定期間の「隔離」が求められました。私のときは10日間、ホテルの自室から一歩も出られない日々を過ごしました。

健在なポイントカードおじさん

今日は本を買おうと、西単にある「北京図書大厦」(“北京图书大厦”)に行きました。

相変わらず大きい、北京では最も大きな書店じゃないでしょうか。十数年前に留学していた頃にはしょっちゅう来ていました。今の自宅からは王府井にある書店(“王府井书店”)のほうが近いですが、こちらのほうが大きくて品揃えが良いような気がします。

中国は日本に比べて書籍の値段が安いと思います。日本と違わず最近は中国でも活字離れが進んでいるやに聞きますが、それでも書店が賑わっていますね。

相変わらずレジ前にいる「ポイントカード貸してあげましょうおじさん(おばさん)」は健在。私のようにポイントカードを持っていない客にすり寄ってきて「カードは持っているか?無いならオレのを使うか?」と言います。私はカードを借りることで書籍の割引を受けられ、貸す側にはポイントがたまるというシステム。今日も私がレジに並んでいると目ざとく近寄ってきて「その本はもともと○○元だから、カードを使えば○○元になるよ」と説明してきました。

面白いのが、レジの前で堂々とやるんですよね。店員さんも明らかに気付いていますが、何も言わないところを見ると半ば公認なのかもしれません(^^;)。

「少年探偵団」シリーズ

今、誰もが文章を書きたがっています。ブログこそSNSの勢いに押されて最近は下火になっていますが、noteといったサービスの台頭で一般の人が気軽に文章を発表し、金銭さえも得ることができるようになりました。

私は文章を書くのが好きです。ブログを書くのも苦ではありません。このブログは趣味なので、これで稼ごうとは毛頭も思っていないですけど。ただ、どれだけ書いても自分の文章には自信が持てないですね。ブログにしても書いては消してを繰り返し、いざ公開してからも幾度と修正しています。

そんな私も小さい頃「小説家」になりたいと思っている時期がありました。小学3、4年生の頃だったでしょうか。というのが当時、江戸川乱歩の小説「少年探偵団」シリーズに夢中だったのです。シリーズ全巻を読みふけり、「江戸川乱歩」もどきの小説を創作しちゃうような小学生でした。

https://www.poplar.co.jp/pr/shonentanteidan/

江戸川乱歩といえば言わずとしれた推理小説の大家。「少年探偵団」シリーズは乱歩が少年・少女向けに書いた作品です。名探偵・明智小五郎と、その弟子・小林少年、そして小林少年を団長とする「少年探偵団」が様々な事件を解決していく活躍ぶりを描いています。作品の多くには怪人二十面相という大怪盗が登場し、探偵たちと繰り広げる推理対決が特に印象に残っています。

この「少年探偵団」シリーズが初めて世に出たのは1936年発表の「怪人二十面相」、もう今から90年近く前なんですね。小学生の頃に読みましたが、数年前にどうしても読み返したくなり、新装版を買って読みました。

改めて読むと、驚くほど「時代を感じる文体」です。さらに最近の小説ではあまり見かけない「です・ます調」。この独特の文体こそが「少年探偵団」の魅力であり、ページをめくる毎に昭和初期にタイムスリップさせてくれます。

それにしても、待たれるのは、長男壮一君の帰宅でした。徒手空拳、南洋の島へおしわたって、今日の成功をおさめたほどの快男児ですから、この人さえ帰ってくれたら、家内のものは、どんなに心じょうぶだかしれません。

読者諸君はよもやおわすれではありますまい。この少年こそ、いつか自宅の庭園にわなをしかけて、二十面相を手ひどい目にあわせた、あの大実業家羽柴壮太郎氏のむすこさんです。

急に読者に話を振ってくるような書き方も「少年探偵団」シリーズの特徴でした。あとは少年・少女向けとはいえ、難しい言葉をたくさん使っているのも印象的です。「神変不可思議」とか「徒手空拳」みたいな漢字ばかりの言葉を始め、「鵜の毛ほどの油断」といった慣用句も出てきました。

大学生の頃に友人から「おまえの書いたり話したりする日本語はどうしてこうも『古めかしい』んだ」と言われたことを覚えています。今思うと乱歩の影響だったんじゃないかしらん。いずれにせよ私の言語形成に大きな影響を与えてくれたことは事実です。

「少年探偵団」シリーズのもうひとつの特徴は装丁です。この表紙の昭和感溢れる絵が好きでねえ……マニアックですが、私は「大金塊」の表紙が好きでした。作中の挿絵もおそらく同じ方が手がけていたと思います。そうだ、確か挿絵には「Shigeru」とサインがありました。これを手がかりに調べてみると、果たして柳瀬茂さんとおっしゃる方が描いたそうです。小学生の頃の私は、江戸川乱歩風の文章をまねるだけでなく挿絵もまねていましたね。それほど好きだったんです(^^;)。

ああ、ここまで書いていたら再び読みたくなってしまいました。中国では手に入らないですが、電子書籍(Kindle)にもあるとのこと!……けど、やはり「少年探偵団」シリーズは、この装丁で読みたいなあ。小学生の頃、もらったばかりの小遣いを握りしめて買っていた乱歩の書籍はまだ実家にあるのかしら。日本に帰国した折には是非大人買いをしたいですね。

中国語で「ノルウェイの森」

昨日、北京の書店で村上春樹氏の「ノルウェイの森」の中国語版を買いました。

「ノルウェイの森」といえば言わずと知れた村上氏の代表作です。私も大学1年生の冬に購入して読みました。購入した場所が神戸の三宮にある書店だったことも覚えています(こういう無駄なことばかり記憶に残っているんですよね)。

村上作品は中国でも「大」が付くほどの人気で、特に「ノルウェイの森」(“挪威的森林”)はベストセラーです。中国(大陸)では林少華氏が翻訳したものが知られています。林氏の訳した村上作品はまるで中国の通俗小説を読んでいる気分にさせると言います。林氏は中国の古典文学に通じていて、その知識がなせる技なのかもしれません。

中国語で訳された文体を味わうことで、一度日本語で読んだことのある「ノルウェイの森」を2度楽しめる……というわけです。冒頭の部分、どのように書かれているか少しご紹介しましょう。

 三十七岁的我那时坐在波音747客机的座位上。庞大的机体穿过厚重的雨云,俯身向汉堡机场降落。十一月的冷雨将大地涂得一片阴沉,使得身披雨衣的地勤工、扁平扁平的候机楼上的旗,以及BMW广告板等一切的一切,看上去竞同佛兰德派抑郁画幅的背景一般。罢了罢了,又是德国,我想。
 飞机刚一着陆,禁烟显示牌倏然消失,天花板扬声器中低声流出背景音乐,那是一个管弦乐队自鸣得意地演奏的甲壳虫乐队的《挪威的森林》。那旋律一如往日地使我难以自已,不,比往日还要强烈地摇撼我的身心。
 为了不使脑袋胀裂,我弯下腰,双手捂脸,一动不动。

これを私なりに日本語に直訳すると……

 37歳の私はそのとき、ボーイング747の座席に座っていた。巨大な機体は厚く重い雨雲を突き抜け降下し、ハンブルク空港に着陸しようとした。11月の冷たい雨は大地をどんよりと染め、レインコートを着た地上スタッフたち、平たい空港ターミナルの上に掲げられた旗、そしてBMWの広告板など、一切合切をまるでフランドル派の憂鬱な絵画の背景のように見せた。やれやれ、またドイツだ、と僕は思った。
 飛行機が着陸し、禁煙を知らせるランプが消えると天井のスピーカーから小さくBGMが流れてきた。それはオーケストラが得意げに奏でるビートルズの『ノルウェイの森』だった。その旋律はいつものように私を苦しめた。いや、いつもより強烈に僕の心を揺り動かした。
 頭が張り裂けないように私は身をかがめ、両手で顔を覆い、じっと動かなかった。

さて、村上氏の日本語原文はどんなだったか。紹介します。

 僕は三十七歳で、そのときボーイング747のシートに座っていた。その巨大な飛行機はぶ厚い雨雲をくぐり抜けて降下し、ハンブルグ空港に着陸しようとしているところだった。十一月の冷ややかな雨が大地を暗く染め、雨合羽を着た整備工たちや、のっぺりとした空港ビルの上に立った旗や、BMWの広告板やそんな何もかもをフランドル派の陰うつな絵の背景のように見せていた。やれやれ、またドイツか、と僕は思った。
 飛行機が着地を完了すると禁煙のサインが消え、天井のスピーカーから小さな音でBGMが流れはじめた。それはどこかのオーケストラが甘く演奏するビートルズの『ノルウェイの森』だった。そしてそのメロディーはいつものように僕を混乱させた。いや、いつもとは比べものにならないくらい激しく僕を混乱させ揺り動かした。
 僕は頭がはりさけてしまわないように身をかがめて両手で顔を覆い、そのままじっとしていた。

この冒頭部分だけだと日本語も中国語もそんなに変わらないですね。村上作品に登場する主人公の1人称は「僕」が多いですが、中国語では“”としか書きようがないので「私」なのか「僕」なのか、あるいは「オレ」なのか訳出は難しいです。まあ「オレ」なら場合によっては“咱家”と訳せるかもしれませんが。

ちなみに台湾では違う中国語訳の「ノルウェイの森」が出版されています。私も学生の頃に台湾旅行した際、台湾版を購入しました。一番有名なのは頼明珠氏が訳したもので、こちらは林少華氏の訳に比べ、より日本語の「村上的文体」を再現できているのだそうです。

賴先生とは数年前に東方国際学者会議で初めてお会いしたのですが、オールド・フレンドとの再会のような親近感を覚えました。その後も連絡をしつづけており、たまに電話で村上文学の話や翻訳の話などをすると時の経つのを忘れて、つい数時間も会話がつづくほど、不思議な縁を感じております。

こちらは早稲田大学に「村上春樹ライブラリー」が開館するにあたり頼氏が寄せたエッセイ。頼氏が「村上的文体」をどう訳そうとしたのかが分かってとても興味深かったです。例えば「風の歌を聴け」の冒頭にあるひと言。

完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。

頼氏は「完璧な絶望」という言葉の独特さを指摘しています。確かに、日本語の「完璧」は通常良いことにしか使わないので「完璧な絶望」は多少不自然に聞こえます。けれど、それが村上氏のこだわりなのでしょう。そこで次のように中国語に訳したと言います。

所謂完美的文章並不存在。就像完美的絕望不存在一樣噢。

頼氏は「完美」という言葉を使って日本語の「完璧」を表現したわけです。中国語の「完美」も「完璧である、非の打ち所がない」という、良い場合にしか使われない言葉。つまり「完美的絕望」を読んだ台湾人の読者は、日本人が「完璧な絶望」を読んだときと同じような「感覚」を味わうことができるわけです。

そして「完璧な絶望が存在しないようにね」の語尾の「ね」についても、頼氏は「」という漢字を語尾に付けました。これは中国語で「~だよ」といった語気を加える効果があります。頼氏は次のように話しています。

日本語の会話の語尾は相手の気持ちを尊重し、つねにお互いに緊密に呼応する。そんな日本語の心遣いを読者に感じさせたいと思って、場合によって語尾の「ね」を、訳すことにして「」として残した。

なるほど~。ここまで読むと気になるのが中国版の林少華氏はどう訳したか、です。林氏の訳した「風の歌を聴け」の冒頭部分は次のような表現でした。

不存在十全十美的文章,如同不存在彻头彻尾的绝望。

こちらは「完璧な文章」と「完璧な絶望」で「絶望」を訳し分けています。前者は“十全十美”(完全無欠の、完璧な)で、後者は“彻头彻尾”(徹頭徹尾、とことん、徹底的に)です。どちらも四字熟語を使うところが中国語っぽいですし、林氏らしいですね。

頼氏と違って同じ語を使っていないし「~しないようにね」の語尾も訳出はされていませんが、林氏のこの訳(=中国の通俗小説を彷彿とさせる訳)こそが、中国で村上作品のファンを生んだのかもしれません。残念ながら頼氏が訳した台湾版の「ノルウェイの森」は日本に置いてきてしまいましたが、林氏の中国語版が手に入ったということで、日本語オリジナルとはまた違う「ノルウェイの森」の世界観を楽しみたいと思います。

ミーハー

先日、映画館で2回目の「THE FIRST SLAM DUNK」を鑑賞したのをきっかけに、テレビアニメ版の「スラムダンク」もきちんと見てみたいなあと思い、Amazonプライムで見始めました。1話が20分ちょっとなので見やすいです。それこそ私の場合は地下鉄で出勤しているので、家と会社の行き帰りの時間を使えばスマートフォンで見られてしまいます。いや~便利な時代だわあ。

私はギリギリ「スラムダンク」リアルタイム世代です。漫画よりは、アニメのほうかもしれませんね。そんなこともあって弟は漫画を全巻読んだと言いますし、なんなら私の母も好きでした。

私はなぜハマらなかったのかなあと考えてみたのですが……うーん、1つはスポーツそのものに興味のない子だったからでしょうか。あとは「スラムダンク」って暴力的なシーンが多いんですよね(^^;)。それが幼いながらに苦手だったんだと思います。

そこで買っちゃいました。「THE FIRST SLAM DUNK」の公開記念で出版されたもので、原作漫画の全276話から今回の映画作品のベースとなる24話を収録しているそうです。中国で売っているのでもちろん中国語ですが、見た目といいサイズといい、少年ジャンプにそっくりです。

https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-102416-2

新作劇場版アニメ『THE FIRST SLAM DUNK』公開記念!一冊まるごと『SLAM DUNK』のジャンプが大登場!!・新規読者に向け、原作漫画全276話より物語のベースとなる24話を厳選収録。 この一冊で、湘北高校バスケ部の結成と奇跡の進化が分かる!!・巻頭特別企画では、これまでに公開された映画のポスター&ティザービジュアルをカラー掲載!・映画を観る前にもう一度原作に触れたいと思っているファンにもオススメ!!

実はこれ、集英社が日本で去年11月に出版されたものをまるまる中国語に訳したもののようです。当時日本では「一冊まるごと『SLAM DUNK』のジャンプが大登場!」という触れ込みだったので、少年ジャンプのフォーマットで出版されたんですね。現に日本語版ではタイトルが「ジャンプ」になっています。中国語版では“灌篮高手*1ですけど。

これ、安西先生の「あきらめたらそこで試合終了ですよ?」ですよね。ここでは中国語で“如果放弃的话,那就到此为止了哟?”(もしあきらめたら、そこで終わりですヨ?)と訳されています。ちなみに映画作品での中国語字幕は“一旦放弃,比赛就等于结束了”(一度あきらめたら試合は終わりも同然ですよ)と訳されていたように記憶しています。

私の認識だと、中国ではテレビアニメ版の「スラムダンク」は放映されたものの、漫画は出版されていないんじゃなかったかと思います。なのでこの厳選集はおそらく新規に翻訳されたんじゃないでしょうか。日本で出たものが中国語に訳されてそのまま出版されるとは、それだけでも中国での「スラムダンク」人気を物語っているんじゃないかと思います。あと……映画を2度見たくらいで購入しちゃう私のミーハーっぷりも……ですね。

References
*1「スラムダンク」の中国語タイトル。
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