先日買った本の紹介をしたいと思います。

「TAKE 8 IVY」、私の好きな「アイビー・スタイル」の本場、アメリカのアイビー・リーグと呼ばれる名門大学のキャンパスを写真家の林田昭慶さんが撮り続けた写真集です。

アイビー・リーグ(Ivy League)というのは、アメリカ東部のニューイングランド地方にある名門私立大学8校*1の連盟です。学生たちは3つボタンのジャケットやコットンのボタンダウン、素足にローファーみたいなスタイルをまとっていて、そのことを総称して「アイビー・ルック」と呼んでいます。

8つの大学ごとに章を分けて編集してあります。

写真は1965年から1985年の間に撮影されたものだそうで、どの写真もデジタルとは違うフィルムの温かみが感じられます。実は1965年に「TAKE IVY」という同じような写真集が出版されていて、その復刻版という位置づけになるそうです。だから2011年に出版されたのに、何だか古きよき時代を感じさせる装丁です。

解説はファッションプロデューサーで評論家の伊藤紫朗さんによるもので、学生の生活やファッションについて、それに大学の歴史などとても興味深いです。おもしろいなと思ったのは、はだしで歩く学生の姿。雨の日には「数少ない靴をぬらしたくない」という理由ではだしで歩く学生が少なくなかったようです。

どれほどの人に共感してもらえるか分かりませんが、昔、ボウリング場に行くとジュークボックスがありましたよね?で、プレイしていないレーンのテレビモニターにはジュークボックスのデモ映像が延々と流れているの。80年代のアメリカで、海岸沿いをサイクリングしていたり、ジョギングしていたり。ああいう、今とは違う80年代のオシャレがそこにはあって、アイビーというのはその代表だと思っています。

ちなみに「TAKE IVY」については2010年に本場アメリカで英語版が発売されたそうです。1965年当時、VANが本場のアメリカのアイビー・リーグを日本のアイビーファンに見せるために作られた本が、四半世紀を経て、アメリカの人たちに大きな影響を与えている、すごいことだと思います。

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References
*1ハーバード、イエール、ペンシルベニア、プリンストン、コロンビア、ブラウン、ダートマス、コーネル。