The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

投稿者: ぼぼよる (4ページ目 (241ページ中))

日本のみやげ

今日は中国人の友人とサシで飲み会。店は以前行った九州料理の「満天」を選びました。

この友人は私より5歳(くらいだったか)年下です。中国の東北部出身で、高校卒業後に中国の大学には進学せずに日本に行きました。かといって日本の大学に進学したわけではありません。留学斡旋の仲介業者を頼り、まずは日本語の語学学校に通って日本語能力を身につけ、その後に日本の大学を受験する予定だったそうです。

それが仲介業者に騙されてしまったとのこと。いろいろ苦労があった末、彼は法政大学に合格しました。とても苦労人なのです。日本で大変な思いをしたでしょうが、日本のことをとても愛していて「日本人以上に日本人らしい」と感じます。真面目で親切。私にもよくしてくれます。

そんな彼が春節に彼女と日本に遊びに行ったときのことを話してくれました。京都、大阪、そして東京をめぐったそうです。日本は「何をするにも秩序があって、改めて中国との違いを感じさせられた」とのこと。私は最近のテレビ番組にありがちな「日本のここがすごい」みたいな、ある種の「うぬぼれ」傾向に嫌気がさしているので、彼の指摘に「いやいや、日本にも課題や問題はたくさんあるよ」と返しました。が、それでも中国の友人がそう言ってくれるのはうれしいことですね。

ところが、彼は酒を飲みながら「日本では寂しい思いもした」と教えてくれました。聞くと京都の大丸で彼女と買い物を楽しんでいたところ、店員にひどく冷たい対応をされたそうです。早く買えと言わんばかりに買い物を急かしたり、彼が日本語で話しているにもかかわらず「どうせ通じないだろう」という態度で英語で話してきたり。彼は「きっと私が中国人だからでしょう」と言いました。

確かに日本には中国人観光客に対する冷ややかな態度が存在します。ただ、それは中国人観光客自身に問題がある場合も多いように思います。ところ構わず大声で会話をしたり、日本で当たり前とするマナーを守らなかったり。富士山の山頂で中国の国旗を振り回し、SNSに投稿するための「愛国動画」を撮る行為もニュースになりました。同じことを外国人が中国でやったら絶対に怒るでしょうに、なぜ自分たちはできるのでしょう。そもそも“入乡随俗”(郷に入っては郷に従え)は中国の言葉です。日本人がそうした「一部」の中国人観光客を見て、反感を抱くのも理解できます。

だけどね、それでも差別しないのが日本のおもてなしなんじゃないですか。ましてや「日本人以上に日本人らしい」彼に寂しい思いをさせてどうするの。私は彼の話を聞きながら暗い気持ちになってしまいました。それでも彼と彼女は「また日本に行きたい」と思ってくれたそうですが。

数年前に読売新聞で読んだコラムを思い出しました。

仕事でお世話になった中国人通訳の方に聞いた話を思い出す。「清潔な道路や街並み、車の運転マナーを見せるだけでも、中国の人は感心して日本のみやげにします」。通訳の両親が日本を旅した時の感想といい、母親は「旅館や売店の人がみんな親切で、なぜ侵略戦争が起きたのかしら」と首をひねっていたそうだ。

読売新聞編集手帳(2022年5月28日)

確かに外国人観光客が殺到する昨今の日本は「オーバーツーリズム」の問題点も指摘されています。しかし望むと望まざるとにかかわらず、世界はどんどん狭くなり変わっていくのです。だのに「古き良き自分だけの○○」を求める気持ちは詮ない望みです。

むしろ、だからこそ日本のおもてなしを彼らに「日本のみやげ」にしてもらいましょうよ。それがこのコラムで指摘されている「お金を落としてもらう以上の何か」じゃないかと思います。

暖かくなってきた北京

昼食をとりに外に出ると、おや、暖かいです。暖かいといっても気温8度くらいですが。それでも日本に一時帰国する直前は最高気温も氷点下なんて日が続いていましたから、特別暖かく感じます。

暖かくなったからか、心なしか街中に人が増えたような気がします。寒いと外出も億劫になりますもんね。今日は手袋をしなくても手がかじかみません。昼食をとりおわった後、何だか歩き続けたくてしばらく散歩しちゃいました。

そういえば今回の一時帰国で強く感じたのですが、日本の家は本当に寒いですね。脱衣所なんて凍えるような寒さで、毎日「ひゃー」と叫びながら風呂に入りました。その点、北京の家は快適です。それを実現してくれているのは中国語で“暖气”(ヌアンチー)と呼ばれるスチーム暖房の存在です。

スチーム暖房の中には集中暖房室のボイラーから送られてきた高温の蒸気が流れています。

北京の冬はかなり厳しく、川や池にスケートができるくらいの氷が張ることもあります。でも部屋の中はスチームが効いていて、Tシャツ一枚で過ごせるくらい暖かい。大陸の乾燥した気候と相まって、洗濯物もスチームのそばにかけておけばすぐに乾きます。

ただ温度の調整が難しいです。特に外が暖かくなってくると、スチームの効いた部屋は暑くてたまりません。今日の職場では暑さに耐えられなくなって窓を全開にしちゃいました(^^;)。

元宵節

中国中央テレビを見ていると相変わらずテロップが真っ赤な「春節仕様」で、縁日で賑わう各地の様子や獅子舞の演舞といった縁起物が伝えられます。

私の隣に座っている中国勤務は初めての同僚が「まだ春節が続いているってこと?」と不思議そうに話しました。ふふふ、そうです。まだ春節は続いています。今日は「元宵節」といって、この日までが年越しとされています。元宵節とは旧正月後に初めて満月になるのを祝う日で、日本でいうところの「小正月」に相当します。

ショッピングモールに行くと「HAPPY NEW YEAR」と書かれた飾りがたくさん並んでいます。今日の「元宵節」は元宵という団子を食べるのが古くからの習わしです。私は甘いものがあまり好きではないので食べませんが、スーパーに行くとたくさんの元宵が売られていると思います。

老乡鸡

最近、出前でよく注文するお店があります。“老乡鸡”(老郷鶏)という中華料理の店です。去年9月末の時点で中国国内に約1400店舗ある巨大なチェーンです。

実店舗には行ったことがないのですが、出前アプリで人気が高かったので一度注文したらとてもおいしかったのです。そして何と言っても安い。白米とおかず2品なら25元(約500円)いきません。よく「中華料理のファストフード」と呼ばれるそうですが、確かにファストフード価格です。

今日注文したのは“农家小炒肉”という豚バラ肉と青唐辛子を豆鼓で炒めた料理と“白菜炖豆腐”という白菜と豆腐の炒め煮、それに“浇汁油麦菜”というレタスのような葉をあんかけにした料理も注文しました。これに白米をつけて34.2元(約710円)。出前の配送料も入っていることを考えれば、白米とおかず3品でこの値段は安いと思います。

もうひとつありがたいのは、1品の量がちょうどいいんですよね。中華料理って1品の量が多くて、1人で食べきれないことが往々にしてあります。ここは量が少なめなので、その分、複数のおかずを注文するといった選び方もできるので助かっています。今度また実店舗に行ってみたいと思います。

増えるパン屋

今日は日曜日ですが、当番なので出勤しました。中国に戻って早々の仕事です。

家の近所にあるショッピングモールにパン屋が新しくオープンしていました。私が留学していた十数年前は北京でパンを売る店は少なかったように思います。もしかしたら中国人の「舌」も西洋化してきているのかもしれませんね。

ただ店頭に並んでいるパンを見たら、うーん、あまりおいしくなさそう(^^;)。見た目というか、色というか。もっとシンプルなパンでいいんだけどなあ。ほら、小林聡美さんの出てくる映画やドラマに出て来そうなやつ。けれど、中国の方々にはこういうパンのほうが受けるのかもしれません。

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