The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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中国のガソリンスタンド

中国は日本と同等か、それ以上の自動車大国です。少し世代が上の人は中国と聞くと大量の人民服を着た人が自転車に乗っている様子を想像するかもしれませんが、それも過去の話。北京や上海といった都市部であれば一家に自動車1台という家庭は決して珍しくありません。

「それは都市部の話であって農村部はまだまだなんでしょ」と思われるかもしれません。それはその通りです。けれど面積の広い中国では「都市部の人口」だけで日本の総人口の10倍近いのです。絶対数だけ見れば日本を遙かに超す多さの自動車が走っています。

自動車大国であることを証明するように北京市内の至る所にガソリンスタンドがあります。私の職場の近くにもガソリンスタンドがあるんですが、いつも車が引っ切りなしに訪れています。

給油だけではありません。このガソリンスタンドには全自動洗車機があるんですが、こちらも朝から晩まで行列ができています。いつも大体4、5台かなあ。北京は土埃がすごいので、車がすぐに砂だらけになります。洗車が欠かせないんでしょうね。洗車機に並ぶ車の列を見ているだけでも中国の自動車大国ぶりが伺えます。

中国のガソリンスタンドには数字が書いてあります。こちらの場合92、98、そして95。どうやらガソリンの種類のようです。日本のガソリンスタンドだとレギュラー、ハイオク、そして軽油の3種類が一般的ですが、そのことを言っているのかな。そもそもガソリンの種類ってどう違うの(^^;)。

調べてみると、レギュラーとハイオクの違いは「オクタン価」の違いだそうです。オクタン価とはガソリンの燃えにくさを示す数値で、オクタン価が高いほど「ガソリンが燃えにくい」んだとか。ガソリンは異常燃焼するとエンジンに問題が起きる「ノッキング現象」が起きやすく、ガソリンが燃えにくい=オクタン価が高いほどノッキング現象が起きにくい……そういうわけのようです。なるほど「ハイオク」はオクタン価が高い(ハイ/high=高い)からそう呼ばれるわけですね。

日本で流通しているレギュラーのオクタン価は91程度、ハイオクだと98以上だそうです。中国のガソリンスタンドに書いてある数字もオクタン価のことを示していて、つまり92と95は日本のレギュラーガソリンに相当し、98はハイオクガソリンに相当するというわけです。

と言うことは、中国で「レギュラー満タン」と言うなら「92号ガソリン満タン」と言わないといけないわけですね。うーん、数字だと紛らわしいから覚えておかないと忘れてしまいそうです。

 

 

 

真ん中の弟、一番下の弟

私は3兄弟の長男で、下に2人弟がいます。

2人の弟について人に説明する際、日本語では「真ん中の弟」「一番下の弟」と呼んでいます。これって中国語では何と言うんでしょう。日本語の表現を直訳すると“中间的弟弟”(真ん中の弟)、“最小的弟弟”(一番下の弟)になるでしょうが、うーん、こんな表現は聞いたことがない。現に中国人に使ったら「そんな表現はしない」と言われました。じゃあ何て言うの?

それが困っちゃいました。聞く人によって答えが全然違うのです。ある中国人の同僚は“二”、“三”と言います。なるほど、上から2番目だから“二”、3番目は“三”ですね。

別の同僚は“大”、“二”と言っていました。次男が“大”(大きい弟)、三男が“二”(2番目の弟)ですね。けど、この言い方だと最初の同僚が教えてくれた呼び方と齟齬が出ます。だってある人は“二”で「次男」を指し、ある人は「三男」を指すわけですから。

さらに別の同僚は“二”、“小”と言います。これは“二”(次男)、“小”(小さい弟=末っ子)という意味ですね。“小”については“老”と呼ぶこともあるそう。すると……ここまでで分かったことは、中国語で“二”というと「次男」と「三男」、両方の可能性があるということです。

ちなみに例外としては“大”(大きい弟)、“小”(小さい弟)という表現がありました。なるほど、これなら迷うことはありません。弟が2人の三兄弟ならこのように説明できそうです。

で結局、一番確かなのは“老二”、“老三”という表現だという結論に至りました。これはそれぞれ「次男」、「三男」という意味です。親が自分の子どもを説明するときに使う表現ですが、自分の兄弟を説明するときにも使えます。確かに日本語でも兄弟の説明をするときにも「次男、三男」と言うことがあります。ちなみに「長男」は“老大”と言います。

男女搭配,干活不累

普段ペアで一緒に仕事をしている中国人女性の同僚に「今は職場に日本人の女性が少ないから、私の後任には女性が来たほうが雰囲気が変わっていいかもね」と話したら「いえ、男性でいいです」とキッパリ。間髪を入れない回答に笑っちゃいました。

なんで?と聞くと“男女搭配,干活不累”(仕事は男女の組み合わせのほうが疲れない)とのこと。これは中国語に昔からある表現で、男女ペアで仕事に取り組んだほうが仕事は捗るという意味だそうです。まあね、確かに中国の女性は強いですからねえ。女性の後任が来ちゃったら、確かにあなたたちはバチバチやってそう(^^;)。

機場と空港

上海に出張しました。

飛行機を使ったんですが、いやあ、つくづく中国の空港の保安検査は嫌になりますね。カバンからパソコンや傘、モバイルバッテリーを取り出せと指示があるので、それらについては取り出してあります。だのにX線を通したら「あれは何だ」「これは何だ」とアレコレ言われてパソコンのACアダプターを取り出し、鍵を取り出し、今日なんて財布まで取り出されました。

何だか中国の保安検査は「危険物を見つける」ためにやっているのではなく、彼らが「乗客のカバンの中に何が入っているか把握したい」というほうが優先されているような気がしてなりません。つまりX線を通しても「ん?何だこの影は?」となったら、それが危険物かどうかは関係なく確認するんです。おかげで保安検査場でカバンの中はぐちゃぐちゃ。こんなに取り出されたんじゃ、何か入れ忘れているものがあるんじゃないかと不安になります。私はこれだけが理由で飛行機に乗りたくなくなっちゃいます。

中国語で空港のことを“机场”と書きます。日本の漢字で書くと「機場」、つまり「飛機場」の略です。何だかあっけないですよね、「機場」って。私は日本語の「空港」という言葉のほうが好きです。空の港、すなわち空港。まあ英語の”airport”(エアポート)をそのまま漢字にしたんでしょうが(エア=空、ポート=港)、それでも中国語の「機場」よりはるかに趣があるように思います。

と思ったら、上海の虹橋空港に「空港」という言葉がありました。空港までの送り迎えをしてくれるサービスの看板に“空港接送机管家”とあります。訳すと「空港送迎コンシェルジュ」……みたいな感じでしょうか。おそらく日本語由来の表現で、たまに中国語でも使われているようです。

ちいかわ

中国人の友人と食事をしました。行ったのは東直門にある「老井」というロシア料理のレストラン。ロシア大使館の近くにあり、なかなかの老舗なんだそうです。

友人は何度か来たことがあるらしく、オススメの料理を注文してくれました。おいしかったのが中国語で“男孩沙拉”と書いてあった料理。そのまま日本語にすると「男の子サラダ」、変わった名前です。千切りにしたジャガイモを揚げて、マヨネーズで和えたような味でした。持ってきてくれた店員さんが「時間が経つとふやけてくるのでパリパリなうちに食べてください」と教えてくれました。

友人は私よりも年下の中国人で、日本語ペラペラ。今度の春節に彼女さんと日本に遊びに行くんだそうです。で、彼女さんも日本語ペラペラなの?と聞いたら「いえ、全然話せないんですが、ちいかわが好きで」と。ちいかわ!!今、ずいぶん中国で人気ですね。ちいかわって中国語で何て言うのか聞いたら、中国語でも「ちいかわ」なんだそうです*1。そもそも「ちいかわ」ってどういう意味?と思って調べたら「なんか小さくてかわいいやつ」の略だとのこと。全然知らなかった。勝手に「鶏皮」ばかり想像していました*2

References
*1漢字で書くと“吉伊卡哇”(チーイーカーワー)。
*2「鶏」という漢字は中国語で「ちー」、そして「皮」(かわ)なので「ちーかわ」。
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