私の職場近くには有名な小児科病院があります。病院名は“首都儿科研究所”(日本語にすると「首都小児科研究所」)と言って、略して“儿研所”(児研所)と呼ばれています。

前にも書きましたが、中国有数の小児科病院とあって全国各地から患者が訪れます。で、当然なんですけど小児科なので子どもの患者ばかりなんですよね。すると(ホント中国の人って商魂たくましいと感じますが)病院の周りに子ども向けのおもちゃ店ができるんです。

路上販売
私の職場近くには中国有数の小児科病院があります。優秀な医師が揃っているそうで全国各地から患者が訪れるとのこと。いつも使っている職場の最寄り駅が病院に向かうバスの発着地点になっているので、出勤途中にはよく親子連れの姿を見かけます。中には地方からやって来たと思わしき親子の姿も見かけます。お母さんは農作業に携わっているのか顔が真っ黒に日焼けし、首都・北京に来るためか子どもに目一杯おしゃれさせているのが分かります。治療代だって馬鹿にならないだろうに、藁にもすがる思いで北京まで来たのだろうか……と思うと...

写真奥に写る黄色の建物が病院です。で、手前にある“尤拉便利店”……中国語で“便利店”といったらコンビニのことですけど、とてもコンビニには見えません。ウルトラマンのフィギュアやリカちゃん人形みたいなおもちゃまで、外の壁にズラーッとぶら下げてあります。子どもにしてみれば、病院に来たと思ったら楽しそうなおもちゃがたくさん目に入り、それは視線を奪われるでしょうね。

ちなみにコンビニのほうですけど、中国語と一緒に”МАГАЗИН ЮРА”というロシア語が掲げられています。日本語にすると「ユラ商店」と書いてあるようで(「ユラ」はロシアの名前)、この店に限らず、あたり一帯(朝陽門界隈)ではロシア関連の店をよく目にします。調べてみたところ、この辺は100年ほど前にロシアの商人が住み着いて店を開いた地区だそうで、以来、多くのロシア人が集まるようになったそうです。今やそんなにロシア人の姿を頻繁に見かけるか……と言ったら、うーん、そうにも感じませんが、この店はその名残なんでしょうね。

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