今日は娘を連れて動物と触れ合えるプレイグラウンドに行きました。
ショッピングモールの中にある施設で、割引サービスを使って「大二小一」*1が124元(約2500円)でした。店員さんから6回入場できる回数券のほうがお得だと力説されましたが、物は試しに来た程度ですし、やっと1歳になったばかりの娘を連れて今後5回も来るかな?という思うところもあって丁重にお断りしました。
この施設は衣料品店や雑貨店と並んで入居していて、面積も他店舗と同じくらいでした。アルパカをはじめ、ヤギ、ネコ、ウサギ、それにハムスターといった動物がいて、一部の動物とは触れ合えるようになっていました。日曜日ということもあって店内にはたくさんの親子連れがいました。
なかにはミーアキャットやプレーリードッグといった珍しい動物も。
娘がどんな反応をするか気にしていたのですが、全く物怖じしていませんでした(^^;)。
動物に興味があるのかな。先月一時帰国した際に私の実家に数日滞在したんですが、飼っている2匹の犬とずいぶん仲良く過ごしていました。あと弟宅におじゃました際にも飼っている猫に強い関心を示していましたし。小さいうちに動物に親しむ機会をたくさん作ってあげたいですね。
ハムスター、小さい!!手のひらに載せると心臓がバクバク動いているのが分かりました。生きているんですねえ。何匹ものハムスターが隅っこでお団子状態になっていました。おしくらまんじゅう、温かいのかな。
とても楽しく滞在した一方、私が少し気になったのは中国の子どもたちの動物に対する「ふれあい方」でした。施設には上の写真のような水辺のエリアがあって、長靴を履いて中に入ることができます。中には金魚が放流されているんですけど、子どもたちはバシャバシャ駆け回るんですよね。すると金魚がどうなるか……想像してもらえると思います。ちょっとのぞき込んだだけでも無惨な姿の金魚が何匹も見えました。
ほかにも乱暴に動物を扱ったり「野菜や果物を与えないでください」と書いてあるのにエサをやろうとしたり、そんな子どもが目立ちました。親は注意するどころか座り込んでスマートフォンをいじっているような感じだったので、そもそも気付いていないのかもしれません。そして残念ながら店員さんたちも動物の扱われ方に関心を寄せているようには見えませんでした。
日本だってかつては同じだったと思います。思い出されるのは志賀直哉の短編小説「城の崎にて」です。作中に大人や子どもが鼠を溺れさせて楽しむ場面がありました。主人公の「自分」は鼠の最期を見る気にはなれず「淋しい嫌な気持ちになった」ということですが、当時多くの人が動物をどう扱っていたかがよく分かります。衣食足りて礼節を知ると言いますが、自分たちの生活が豊かになってこそ動物愛護の意識が生まれるわけです。
インド独立の父とされるマハトマ・ガンジーは「国の偉大さや道徳的発展の程度は、その国の動物の扱い方で判断できる」と言ったそうです。動物は弱く、言葉も話せない存在。動物を愛し大切に扱えるような国なら、人間についても弱者や声なき人たちを尊重し、守ることができるはずだ。そういう意味ではないでしょうか。
中国がそんな国になれたかどうか、日本人である私がとやかく言う資格はないでしょう。しかし国の指導者が「中国は世界第2の経済大国に成長した」と胸を張る一方、窓もない蛍光灯に照らされたショッピングモールで動物たちが子どもに追いかけられる姿を見ていると「おもしろうて、やがて哀しき動物たち哉」というか、何とも言えない気分になるのでした。
*1 | 大人2人と子ども1人。 |
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