香港旅行の2日目は香港ディズニーランドに行きました。

何度も書いていますが、私はディズニーランドが大好きです。ミッキー、ミニーといったキャラクターも好きですが、何より世界観が好きです。ひとつひとつのアトラクションにバックストーリーが用意してあり、表面的でない部分まで設定がしっかりしています。西部開拓時代のアメリカから未来の世界まで再現されていて、まるで世界・時代を旅しているような気分になれます。

1歳の娘にとっては初めてのディズニーランド。職場の先輩からは「連れて行っても覚えていないでしょ」と言われちゃいました。いやいや、何をおっしゃいますやら、「私が」行きたいのです(^^)。加えて充電満タンにしたビデオカメラに一眼レフカメラも準備万端。娘の姿をたくさん残して、将来たくさん見せてあげる魂胆です。

ホテルから香港ディズニーランドまではMTR(地下鉄)で向かいました。パークチケットは東京ディズニーランドと同様、曜日や人出の予想などに応じて価格が変動するようになっています。この日の1デーチケットは849香港ドル(約1万6000円)で、最も高い設定でした。清明節の連休中日ですからしようがないですね。実際、あいにくの雨天でしたが、客はそこそこいました。

ワールド・オブ・フローズン(魔雪奇縁世界

娘を楽しませてあげたいのが一番の目的だったので、ジェットコースターのようなアトラクションは端から探さず「年齢制限なし」のものをメインに狙いました。まず向かったのは「プーさんの冒険」(小熊維尼歷險之旅)、15分くらいで乗れました。次は「イッツ・ア・スモール・ワールド」(小小世界)で、これも待ち時間はほぼありませんでした。娘は興味深そうにキョロキョロ眺めていたのが印象的でした。

その後に行ったのはディズニー映画「アナと雪の女王」をテーマにしたエリア「ワールド・オブ・フローズン」(魔雪奇縁世界)。2023年11月にオープンした、香港ディズニーランドでは最も新しいエリアです。映画に登場する架空の王国「アレンデール」を再現していて、アナ雪エリアとしては全世界のディズニーパークの中で最大なんだそうです。

ここにある「フローズン・エバー・アフター」(魔雪奇幻之旅)はアナ雪の世界観を再現しているアトラクションです。パークの中では待ち時間が最も長かったんじゃないかしら。表示は30分待ちでしたが、実際には45分くらい並んだような気がします。東京ディズニーシーにもアナ雪のアトラクションがありますが、内容は少し違うようです。東京のほうがストーリーを忠実に追っていく内容になっているのに対し、こちらは映画のストーリーの後の世界を描いているそうです。

で、知ってはいたんですが、途中に落下シーンがあるんです。そんなこともあって妻からは娘を乗せることにずいぶん心配されたんですが、オフィシャルが「全年齢対象」「身長制限なし」と言っているので大丈夫だろう、と(^^;)。これが確かに結構な距離を落下して、直後の娘はケロッとしていたのですが、しばらくしてから怖くなったのか、泣きだしてしまいました。ごめんね。

昼食は「ロイヤル・バンケットホール」(皇室宴會廳)でいただきました。洋食、中華、和食などいろいろあって、私は「ベークドポークチョップとライスのコンボ」(焗豬扒飯套餐)を注文。トンカツが載ったドリアのような料理でした。チーズがトロトロでおいしい。妻は「ミートラバーのピザセット」(意式肉腸薄餅套餐)を注文しました。

このレストラン、実は初めて香港ディズニーランドを訪れた2012年にも来ました。当時は料理が何だかショボくて「大したことないな」という印象を抱いたことを覚えているのですが、今回はおいしかったです。味のクオリティがだいぶ上がっていて、香港ディズニーランドも進化しているんだなあと感じた瞬間でした。

昼食をとった後に来たのは「ジャングル・リバー・クルーズ」(森林河流之旅)。東京のジャングルクルーズと違い、出発地点の川がとても広いです。そこから次第に川幅が狭くて鬱蒼とした密林に入っていくのですが、本当に「ジャングルに迷い込む」感じがして冒険感があります。ゾウやワニ、カバなどいろんな動物が出てきて、娘も指を差して反応を示すなど喜んでくれました。

ただ……ひとつリクエストをするなら、シマウマがライオンに襲われているシーンや、探検隊がサイに追われているシーンはかなり違和感がありました。だって、ここジャングルでしょう?どうせなら最初から最後までジャングルにこだわったらいいんじゃないかと思いました。

このあたりで雨もあがり、しばらくパーク内を散策しました。香港ディズニーランドの面積は東京の4分の1で、確かに小さいですがパーク内での移動がスムーズで子連れには助かります。

トゥモローランド(明日世界)に来てみると「ハイパー・スペース・マウンテン」(星戰極速穿梭)が15分待ち。妻が「乗ってきたら」と言ってくれたので、ありがたく私1人で乗ってみました。コースは東京とほぼ同じかな。コースターに車載スピーカーが付いていて、出発した瞬間に「ジャジャーン」とスターウォーズのBGMが流れ始めました。その後もコースの途中ではレーザーが入り乱れて反乱軍と帝国軍の宇宙戦が展開されるなど、スターウォーズがテーマになっていました。

約13年ぶりに訪れた香港ディズニーランドは相当進化していました。こう言ってはなんですけど、初めて来たときは「中途半端で未完成のディズニーランド」という印象が強かったです。面積も小さいし、東京ディズニーランドと同じものを期待してきたら少し物足りなさを感じたことは否めません。ただ今回訪れて、ああ、ついに立派な「完成されたディズニーランド」になったと感じました。エリアも相当増えましたし、何より様々な面でクオリティが上がったように思います。

上海ディズニーランドにも行きましたが、私と妻は満場一致で香港ディズニーランドのほうがいいねという意見になりました。前にも書いたんですが、東京や香港のディズニーランドがアメリカのディズニーパークを模しているのに対して、上海ディズニーランドって「完全オリジナルのディズニーランド」なんですよね。特に東京ディズニーランドなんてウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのマジック・キングダムの完全再現を目指していましたから。だから上海ディズニーランドに行くと、楽しいことは楽しいのですが「ディズニーランドに来た」という実感が湧かないのです。

娘にとって初めてのディズニーランドは上海か香港になるだろうというのは想定していました。ディズニーランド好きの私にとって、それが香港になったのはとても良かったと思います。

香港ディズニーランドを後にし、夕食を食べに市街地まで戻って来ました。やってきたのは旺角(モンコック)の観光地ど真ん中、女人街(ノイヤンガイ)にある「女人街食飯公司」。ビルの中にありますが店内はローカルな香港を街角を再現していて、レトロな「オールド・ホンコン」な雰囲気を楽しむことかできます。

Googleマップを頼りに店に向かうと、ビルの1階にあると書いてあるのに、いくら探しても1階にありません。しばらく探すと……2階にありました。香港は長らくイギリスの統治下にあったので、階の数え方がイギリス式なのでした。日本でいう1階はイギリスだと「G階」(グラウンドフロア)で、2階のことを「1階」と呼ぶんですよね。

料理は広東料理がメイン。メニューに料理の写真がなくて苦労しながら注文しましたが、どれもおいしかったです。豚バラ肉をトロトロに煮た“梅菜扣肉煲”、醤油で味付けした焼きそばの“鼓油黃龍鬚炒麵”、イカに衣を付けてカリカリに揚げた“金沙脆鮮魷”、あとは季節の野菜をさっぱり炒めた“清炒時蔬”をいただきました。注文したのは4品ですが、私と妻が食べる分には多すぎるくらいでした。

私たちは少し遅めに行ったのですぐに入れましたが、普段は予約必須、それも滞在時間90分なんて縛りがあることもあるそうです。手軽に香港のローカル飯を食べることができるので、屋台に行ってみたいけど、あまりにどローカルすぎるのはちょっと……なんて場合にはいいかもしれません。