きょうもきょうとて引っ越しに向けた荷造り。
今回は中国に行くので、少々特別な引っ越しだ。まず荷物を3種類に分けなくてはならない。「船便で送る荷物」、「航空便で送る荷物」、そして「日本にとどめておく荷物」の3種類だ。
基本的に荷物は船便で送ることになる。時間はかかるが大量に送れるし手荒く扱われる可能性が低い。一方で生活必需品など急ぎで必要になるものは航空便で送る。私の場合、服や靴といった比較的軽くてすぐに使うものを航空便に指定している。空港で結構荒く扱われるようで、電子機器といった取り扱いに注意を要するものは航空便に指定しないよう言われている。
これ以外の中国に持って行かない物は「日本にとどめておく荷物」という扱いだ。引っ越し業者がトランクルームを持っていて、そこに置いておくことができる。ただしこのトランクルーム、いわゆる個人が借りるものと違い、巨大な倉庫のような施設らしい*1。一世帯ごとにラックを組み立て、そこで管理をするとのこと。空調設備などが整ってしっかりした環境らしいが、その規模ゆえ「ちょっとあの段ボールから取り出したい物があるんだけど~」といざお願いしてもそれはできないのだとか。
そうすると荷造り……というか、荷物の選別作業は結構重要だ。だって「日本にとどめておく荷物」にしてしまうと、私が数年後に中国から帰任するまでお預けということになってしまう。
ならば全部中国に持って行ってしまう、という手もある。あのスタンドランプも、この65インチ大型テレビも、ぜーんぶ持って行ってしまおうか!?しかーし、ところがどっこい、よっこいしょういち*2、それらの多くは持って行っても使えないか、そもそも中国に送れないのだ。
まず一番大きな理由は電圧。日本の場合は100Vだが、中国は220Vだ。日本の家電を中国のコンセントにそのまま指すと「ボンッ!」と煙を出して壊れてしまうだろう。最近のパソコンやスマホは基本的に世界統一の仕様になっているので、どの国の電圧にも対応していることが多い。コロナ禍の前だって変圧器など持参して旅行することはすでになくなっていた。
しかしよく見てみると、100V専用の家電は意外と多いのだ。デスクランプ、ステレオオーディオ、プリンター、スピーカー、炊飯器、ホットプレート、ザッと思いついただけだが、これらはすべて100V専用だった。
次の大きいのは、中国に「輸出できない」という理由。私のような個人であっても、荷物を中国に送るのは「輸出」ということになる。この輸出制限が厳しいのだ。まずアウトなのは、中国共産党の体制を批判する書籍や映像。さらに海外と通信できる機器?もダメだとか。そのため大型テレビも「日本の放送は見られないにはせよ、大型モニターとして使えるじゃないか」と考えたのだが、やはり持って行けない。最近のテレビはGoogle TVとしてネット通信ができるからだ。皆さんもテレビでNetflixとかYouTubeを見たことがあるんじゃないかと思う*3。さらに「ブルーレイが再生できる機器」もダメらしい。去年末に争奪戦を勝ち抜いて購入したPlay Station5、これも持って行こうとしたが「ブルーレイが再生できる」という理由でダメだった。手荷物として持って行く「完全自己責任」であれば構わないらしいが、つくづくよく分からない理由だ。
そんなことをいちいち考えながら荷造りをしていると全く作業が進まない。明朝の9時には業者がやってくるというのに(^^;)。今夜は徹夜コースかな。