ちょっくら湘南に小旅行に行ってきた。
私の今住んでいるウィークリーマンションは上野にほど近いところにあり、上野からなら茅ヶ崎まで「上野東京ライン」で乗り換え無しで行くことが出来る。せっかくだから、ということで奮発してグリーン車で向かった。
茅ヶ崎は言わずと知れた桑田佳祐さんの出身地。
駅から南口に出ると海に向かって「サザン通り商店街」が伸びる。桑田さんの学生時代の先輩が営むというお茶屋さんやサザンオールスターズ好きな店主の営む洋菓子店など、サザンオールスターズにゆかりある店舗が点在していて、ファンにはたまらない「聖地」として親しまれている。実は妻がそんなファンの1人で、去年も一緒に茅ヶ崎を訪れている。きょうは2回目だ。
商店街を通って海まで行き着くと、これまた「サザンビーチちがさき」と名付けられた海水浴場が広がる。海の家はまだ営業していて*1海水浴客やサーファーもぽつぽつ。自宅療養している間に夏はすっかり終わってしまったと思っていたから、ちょっぴり夏っぽい雰囲気が味わえてよかった。
砂浜には「C」の形をしたモニュメントがある。茅ヶ崎(Chigasaki)の頭文字で、「C」という文字の切れ目の部分に立つと1つの円(輪)になり、海の安全と平和を祈る輪となるという意味が込められているそうだ。
茅ヶ崎を後にして訪れたのは江ノ島。これまで何度か来たことはあるものの、島は遠くから眺めるだけで中に入ることはなかった。きょうは足を伸ばして島内散策。
どこかに雰囲気が似ているなあ、どこだろう……としばし考えたのだけど、おそらく広島県の宮島っぽい?のかな。海に囲まれていて、神社があって、参道にお土産屋さんがひしめき合う感じ。
参道には飲食店もたくさん並んでいた。ショーケースを見ると海鮮丼を扱う店舗が多い。こういう場所にある店は「観光地価格」が多いけど、値札を見ると意外とリーズナブル。例えば湘南名物のしらす丼なんてずいぶんとボリューミーな割に1000円しないのだ。後から調べると江ノ島の海鮮丼は有名で、これを目当てに来ることもいるらしい。
江ノ島の最西端、稚児ヶ淵まで歩いてきた。海底が隆起してできた岩場があって、降りていけば釣りや磯遊びを楽しむことができる。ときどき岩場に打ちつけた波が高くしぶき上げるので、遠くから見ているだけでも楽しかった。
稚児ヶ淵のすぐ近くにあるのが「江の島岩屋」。長年の波の侵食によってできた洞窟で、入洞料500円を払って入ってみた。
洞窟は第一岩屋と第二岩屋があり、まず第一を見てから第二を見る流れ。このうち第一岩屋は富士山のふもとにある洞窟にまでつながっているという伝説があるそうだ。洞窟の中に入るとひんやりしていて、しばし暑さを忘れることが出来た。
稚児ヶ淵が断崖絶壁にあるため、帰り道はずいぶん急な階段だった。ぜーぜー言いながら登り切ったときには大汗。ちょうどそこにかき氷が楽しめる飲食店があったので、思わず入店した。私が頼んだのはいちご味で、妻はブルーハワイ。冷たくておいしいー、おかげで一気に汗が引いた。
午後6時閉店なこともあって、私たちがかき氷を食べ終わる頃には店じまいを始めていた。
私たちの席は窓際だったのでボーッと海に沈む夕日を眺めていると、店員さんが「冬に来るのもいいですよ、ここから富士山の絶景が楽しめます」と教えてくれた。きょうはかすんで見えないが、冬の空気が澄んだ日には海の向こう側に大きな富士山が見えるらしい。なるほど、私たちの入った店の名前が「富士見亭」なのも納得だ。
ちなみに水平線が厚い雲に覆われていたので、沈む夕日は途中で見えなくなってしまった。
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*1 | インターネットで調べてみたところ、営業は私たちの訪れた翌日・日曜日までだったようだ。 |
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