中国赴任に当たって気をもんでいるのは「日本でしか入手できないもの」をどうするかだ。
ふだん使うものなら日用品、例えばシャンプー、リンス、洗顔、歯磨き粉など。もちろん中国にも売っているが、こだわりのある人なら日本で使っているものを引き続き使いたいと思うだろう。あとは家電。日本で買ったほうが安いものは、こちらで買っていったほうがいいだろう。
何を日本で買っていけばいいだろう。やはりここは北京にいる会社の先輩に聞くのが早いだろうと思って聞くのだが、意外にもみんな同じ回答をする。
「こっちで何でも手に入るから大丈夫だよ」。
へええ~そうなの?
私が留学していたときは日本で使っていたアレコレを買うのにとても苦労した。いや、厳密に言うと、中国でも売っている「ことがある」のだが、どこで入手できるのかが分からず、店舗を探すのに苦労したのだ。
聞くと、中国は今やネット通販で何でも手に入るそうだ。日本で購入するより多少値は張るものの買えないことはないと言う。確かにコロナ禍になる前、あんなに中国人観光客が日本を訪れて日本のアレコレを買っていたのだ。それが中国でも手に入るようになるのは自然な流れかも知れない。
ただ、あえて言うなら「日本人しか使わないもの」は手に入りにくいとのこと。
例えば大根おろしを作る際に使うおろし金。確かに中国料理に「おろす」という調理法はない。日本食をたしなむ中国人は別だろうが、そうでなければおろし金を必要とする人はいないだろう。
と言うことで買ってきましたよ、おろし器のほかにスライサーなどなども付いたセットの調理器具。このほか中国の包丁は切れ味がすこぶる悪いという話も聞いたので、包丁も購入した。ほかに何があるだろう、せっかく出発が延びたのだから今のうちに買っておかなくっちゃ。