日曜日だけど今日も仕事。帰宅後、せっかくの週末なので外食した。向かったのは北京に2年前にオープンした「渋谷横丁」。その名の通り、日本料理店を集めた施設だ。
これも過去3年のコロナ禍で日本に行けない中国人たちの「思い」を満たすためにできた施設なのだろう。建物全体が「渋谷横丁」というわけではなく、3階のみが入居フロア。お好み焼き居酒屋、ちょっとおしゃれなバー、座敷で天ぷらがいただける割烹料理屋など、日本らしい飲食店がぎっしり詰まっていて、このうち「海花」という沖縄料理店に入ることにした。
いざ入店すると、恰幅の良い店主と思わしき男性が「いらっしゃい!何名様で?」と日本語で話しかけてくれた。ああ、私も日本人だと認識してくれたんだなあ……ちょっぴりうれしい*1。
ゴーヤチャンプルー、島らっきょみたいな定番から、チキン南蛮、スパムの入ったポテトサラダなども注文。個人的には海ぶどうをいただきながらオリオンビールをクイッといただきたかったが、どちらもないようだ。やはり特殊な銘柄のビールや生ものは難しいかあ。
ちなみに先客に10数人ほどの日本人のグループがいたんだけど、これが結構賑やかな人たちだった。よく日本人は「中国人は声が大きい」なんて言うけれど、これじゃあ日本人も全然負けていないなあ。一方、同じ店内にいた他の中国人客はみんな静かだったので、どう思っただろう。賑やかなのは誠に結構だけど、たまにこちらの会話の声が聞こえなくなるくらいだったのはちょっとねえ。
ちなみに、中国人は「渋谷」という漢字をよく“涉谷”と書き間違える。
「渋」という漢字は、中国語では本来“涩”(繁体字では“澀”)と書かなければならない。ただ「渋」と“涩”は見た目が結構違うため、その結果、何となく似ている“涉”(日本漢字だと「渉」)と書いてしまうのだ。これは「渋」の漢字と違うし、発音も違う。
中国って漢字の本場でありながら、結構こういう適当なことが多い。一方、日本はワタナベさんという名字ひとつ取っても「渡辺」、「渡邊」、「渡邉」など漢字が50種類以上あって、書き分けているのにねえ。ただ、これも戸籍を登録する際に役所の人または当事者が漢字を書き間違えたという説があるくらいだから、実は日本も適当なのかもしれない。
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*1 | 見た目から中国人と思われることが多いので。 |
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