先日、古い映画を見たので忘れないうちに感想を。1973年公開のアメリカ映画「イルカの日」。実はテーマ曲だけは大学生の頃から何度も耳にしたことがあり、その切ない雰囲気が頭から離れませんでした。今やサブスクリプションで大概の映画は自由に見られますが、古い作品だからか「Netflix」や「Hulu」といった大手サービスでは見つけられず。先日「Amazon Prime Video」で公開されているのを知り、見てみました。

イルカの日(アメリカ/1973年)

イルカに人間の言葉を理解させるべく研究を重ねていた海洋動物学者、ジェイク。施設で生まれ育ったイルカ「アルファ」は訓練開始から4年が経ち、ジェイクと簡単な会話ができるようになりました。ある日、メスのイルカ「ビー」をプールに運び込むと、2頭はたちまち仲良しに。しかしジェイクの研究成果が見え始めたとき、イルカを利用して大統領暗殺を企てるという陰謀が動き出していた……というストーリーです。

イルカが英語を理解し英語を話すという、ちょっぴり非現実的な設定の映画です。けれど70年代の作品ということもあってCGは一切使われず、登場するのは全て本物のイルカ。イルカが英語を話している声はアフレコでしょうが、人間と交流する様子や演技は全て本物で見ていて微笑ましかったです。本物のイルカだって英語こそ話せないものの、その知能指数が高いことがよく分かりました。ストーリー自体は予想できる展開ですが、イルカの迫真の演技や登場人物のひねり(敵かと思っていたら味方だった)とか、そういった部分が映画の評価を高めているのかなと感じます。

あとはペットを飼っているとか、動物が身近かどうかで映画を見たあとの感触も違うのかなあと感じました。映画の中でも、イルカのことを「この魚」と発言した人物が「魚ではなく哺乳類だ」と訂正されるシーンがありました。人によっては「イルカも所詮イルカ、海にいる魚と同じ」と思う人もいるかもしれません。私なんかは映画を見ながら実家で飼っているワンコ2匹がずっと頭から離れませんでした。最後のシーンなんて、切なくて涙がボロボロ。映画の中で「イルカを利用しようとしていた人物」からすれば、さぞ意味不明に見えたかもしれません。

テーマ曲は相変わらず泣けますね。映画のストーリーを知ってから聴くとより深みを感じます。

この曲、実は父から譲り受けた「映画テーマ曲集」の中に入っていて知りました。父はまだインターネットもなかった80年代末~90年代初頭、よくFMラジオから流れる洋楽や映画のテーマ曲をカセットテープにダビングし、自分専用のアルバムにしていたようです。その後カセットテープをデジタル化し、私も譲ってもらったのですが、この中に「イルカの日」のテーマ曲もあったのです。

ふと先日、父から「イルカの日が『Amazon Prime Video』にある」と聞いて、今回の鑑賞にたどり着きました。こうして中国にいながらも往年の名作がインターネット経由で楽しめるとは、本当に素晴らしい時代になったなと感じます。

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