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The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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ひと昔前の追体験

義父と義弟、つまり妻のお父さんと弟が日本から北京に遊びに来ました。

本当ならもう少し前の時期のほうが気候的には良かったんですけど(今は35度超の日が続いています)弟さんはお忙しい仕事をされていることもあり、この時期になった次第。お義母さんも是非とお伝えしたのですが、遠慮されるとのことでした。まあ、お義母さんは娘が生まれたときに一度北京に来てくれましたしね。

ここ数週間で何度来たか分からない北京首都国際空港です。

お義父さんと弟さんには中国国内でスマートフォンが使えるようSIMカードを事前に用意してもらいました。ただ設定は私がお手伝いすることになっていたので、空港に着いた時点ではまだ通信ができません。私たちは「飛行機が着陸した」ことは分かるものの、いつ到着ロビーから出てくるか分かりません。私の経験則だと大体着陸して1時間はかかります。

しばらく到着ロビー付近のスターバックスでアイスコーヒーを飲んでのんびり待ち、着陸して1時間経ったくらいでゲートのあたりに移動します。羽田便の乗客は「羽田空港の免税店の土産袋」を持った人がぽつぽつ増え始めるのが目印です。大体15分くらい経ったときでしょうか、お義父さんと弟さんが出て来て無事に合流できました。

こうして空港で人が来るのを待っていると毎回「きちんと会えるかな」「見逃したらどうしよう」なんて心配になります。けれど携帯電話がなかったときは毎回こうした待ち合わせが当たり前だったんですよね。1991年に放送されたテレビドラマ「東京ラブストーリー」でもリカ(鈴木保奈美)がカンチ(織田裕二)から数時間も待ちぼうけを食らわされるシーンがありました。「きっと会える」と信じてひたすら待ち続けるリカの姿が健気というか、いじらしいというか。今ならLINEのメッセージひとつで解決しますが、当時はこういう場面がたくさんあったんでしょうね。いつも空港で人を待つ度にひと昔前を「追体験」しているような気分になります。

炎天下のデリバリー

ここ最近、北京では暑い日が続いています。気温が35度近くなる日もあるほど。けれど日本と違って「立っているだけで汗が噴き出る」ということはありません。おそらく日本より乾燥しているからでしょうか。とは言え、ジリジリと容赦なく照りつける強い日差しは体力を容赦なく奪います。

こういう日は外出するのが億劫になります。昼食も外食せず、デリバリーで届けてもらって涼しい室内で……なんて思っちゃいますが、私はやはり外に出ます。昼食のときくらい外に出ないと全然歩かなくなっちゃうんですよね。

どこでお昼を食べようかなと歩いていたとき、こんな光景を目にしました。ある建物の門の前に机が置かれ、そこに食事のデリバリーが並んでいます。建物によっては出前の配達員が中に入るのを禁止しているところがあり、その代わりに入口付近に机や棚を設置して「ここに置いてください」という仕組みになっているのです。注文した人は、その場所まで自分で取りに行くことになります。

ただ私はこれを見て、炎天下の中、こうして食事が放置されることで傷んでしまわないか気になってしまいました。そもそも自分が食べるものが誰でも触れられるような場所に置かれていることにも些か抵抗があります。中国はレストランで食べきれなかった料理を持ち帰る“打包”文化がありますが、日本でこれが根付かなかった背景には衛生面への懸念があったとも言われています。最近は中国でも健康や衛生への意識が高まっていますから、こうした風景もいずれ見られなくなるんじゃないかなあと個人的には思っています。

至る所で見かける電気自動車

中国に住んでいると電気自動車(EV)をよく見かけます。おそらく日本以上じゃないかな。調べると中国の電気自動車の普及率は世界でもトップクラスなんだそうです。中国自動車工業協会によると、去年(2024年)1月~9月の自動車販売台数のうち、20%あまりを電気自動車が占めていたんだとか。日本もハイブリッド車が多数を占めるようになったものの、メインはガソリンですよね。

中国は今、中国産の電気自動車が急増しています。本当にいろんな種類があって、日本円で100万円を切る安価なものもあります。さらに電気自動車の販売促進を目的とした中国政府の補助金制度もあり、こうした取り組みが普及率を押し上げているようです。

日本人的な発想だと「電気自動車だと『電池切れ』が怖い」なんて心配が出てくるかもしれません。これもさすが中国で、今や至るところに充電スタンドがあります。南部・広東省深圳は充電スタンドの数がガソリンスタンドを上回っているのだそう。

こちらの車、充電中なんですけど、ヘッドライトの下に「00:10」という文字が浮き出ています。これは何だろう、充電している時間を表しているのかな。

と言うより、今まで見たことのない車種です。調べたところAITO(アイト)という中国の通信機器大手ファーウェイが国内の自動車メーカーと共同で立ち上げたブランドなんだそうです。単なる電気自動車と違い、ファーウェイの開発した独自OSを搭載した「スマートカー」なんだとか。安全性とかどうなのかは分かりませんが、新しいもの好きな中国らしいなあと思います。

ワイワイ手巻き寿司

今日は友人の日本人家族を家に招いて食事をしました。もともとは妻のほうで繋がりがあった家族ですが、旦那さんが私と同じ職業なので仕事でご一緒することがちょくちょくあり、今では家族ぐるみでお付き合いしています。

幼稚園に通う男の子と1歳児の男の子がいらっしゃるということで、食事は子どもも喜んでくれそうな手巻き寿司に決定。夕食をめがけて、昼過ぎから寿司桶で酢飯を作ったり刺身を盛り付けたり作業にかかりました。私も小さい頃、母親がよく手巻き寿司を用意してくれました。たくさんの具から選んでオリジナルの手巻き寿司を作るのは楽しいですよね。酒を飲むようになって食べなくなりましたが、そのワクワク感はよく覚えています。

手巻き寿司って簡単に用意でき、かつ見た目が豪華にできます。お招きした家族の皆さんもパクパク食べてくれて、余るかと思った酢飯がきれいになくなりました。手巻き寿司は少人数だと食べきれないので、こうして人と集まったときならではの楽しみ方ですね。

香港の“冰室”

今日の昼食は香港の料理をいただきました。

向かったのは、近所のショッピングモールに入っている“新紮師兄冰室”という店。“新紮”というのは広東語で「新入り」「新人」という意味なんだそうです。で、“師兄”というのは「先輩」という意味ですが、香港では警察官を指す俗称としても使われているのだとか。つまり“新紮師兄”で「新米ポリス」とか、そういう意味になります。

冰室”というのは日本の漢字で書くと「氷室」、香港独特の飲食店の形態で、冷たい飲み物や軽食を出すカフェみたいなものを指します。その昔、冷房が普及する前の時代は冷たい飲み物を提供する貴重な場所として人気があったそうです。

そうすると店名の“新紮師兄冰室”で「新米ポリスのカフェ」……ど、どういう意味?

調べてみると、香港で80年代に《新紮師兄》という有名なテレビドラマが放送されたそうです。で、この“新紮師兄”(新米ポリス)という言葉もその影響で広く知られているよし。中国でも見られていたのかな。もしかしたら往時を懐かしんで付けられた店名なのかもしれません。

それにしても店内はずいぶん「ピンクピンク」しています。ちょっと“新紮師兄冰室”(新米ポリスのカフェ)という店名が浮いて聞こえます(^^;)。

虾籽鲜虾云吞面”(エビワンタン麺)は私のリクエストで注文しました。香港の空港で食べた味が忘れられなかったからです。コリコリした食感の麺、プリプリのエビワンタン、うーん、おいしいです。アッサリした味なのもいいですね。一番奥に写っているのは“椰菜鱿鱼XO酱粉丝煲”、強いて日本語で言うなら「キャベツとイカのXO醤春雨炒め鍋」といったところでしょうか。にんにくで味付けがしてあり、とても食欲をそそる味。これもおいしかったです。ごはんが進みそう――今日は注文しませんでしたが。

こちらは“香港鼓油鸡”、日本語にしたら「香港風醤油鶏」。中国語で醤油は“酱油”(ジアンヨウ)と言いますが、香港では“鼓油”(グーヤウ)と言うのだそう。日本の照り焼きみたいな味付けで、鶏肉が柔らかくアッサリしていておいしかったです。

広東料理、どれも日本人の口に合う味付けでした。メニューを見るとサンドイッチみたいな軽食から香港っぽいデザートまで、とても充実していました。“冰室”だけあってドリンクもたくさんあり、食事をしなくても楽しめそう。今日が初めての来店しましたが、妻と「もっと早く気付けば良かったねえ」なんて話しちゃいました。また来たいと思います。

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