The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

投稿者: ぼぼよる (127ページ目 (264ページ中))

你是不是在凡尔赛?

昨日まで行っていた山西省出張での出来事。

同行していた中国人スタッフが「スマートフォンの電池がなくなりそう」と言う。私がモバイルバッテリーを貸してあげようとしたら「あなたのスマートフォンの電池は大丈夫なんですか」と言うので「まだ残量は80%もあるから大丈夫。新しいスマートフォンだから」と冗談交じりに答えると“你是不是在凡尔赛?”(「あなたは『ベルサイユ』しているんですか」)と笑いながら言う。

「“凡尔赛”(ベルサイユ)する」ってどういうこと?「ベルサイユ」自体は言わずと知れたフランスの地名だ。しかしこの場合は明らかに意味が違う。

聞くと、高級感や贅沢な生活をアピールし、自分の優越感をさりげなく誇示することを指す新語らしい。日本語でいう「マウントをとる」といったところだろうか。

山西省出張2日目

山西省運城、出張2日目。

山西省は北京からそう離れていないが、訛りがきつい。若い人はまだいいが、高齢者と話すと何を言っているか分からなくなる。このたび北京に来て基本的に言葉で苦労したことはなかったので、初めて挫折を味わった気分だ。

とは言え、出張に同行した会社の中国人スタッフも聞き取れていないよう。山西省の地元の人から話しかけられても“……听不懂”(聞き取れない)と言う始末。同じ国の人同士で「聞き取れない」という場面は日本でそうそうない。やはり中国は大きいなあ。とりあえず聞き取れないのは私だけではなくネイティブでも同じなのだと分かって、少しほっとした(笑)。

こういう地方に来ると、一昔前の中国共産党のスローガンがそのままドデン!と残っているから面白い。この大洋村の大きな門に掲げられているのは“听党话,跟党走”(党の話を聞き、党と共に行こう)という文字。まあ、最近は北京といった大都市にもスローガンが増え始めて「回帰」とも言えるような現象が起きているけど。

市が立っていて、とても賑やかだった。道路の脇に露天がひしめき合って並び、多くの人が新年の縁起物や年越し用の食料品などを買い求めていた。この市は月に数回開かれているが、春節を控えたここ1週間ほどは特に客が多いらしい。

カラフルなのは飴。中国の年末年始は家に多くの人が集まるため、飴を食べながらおしゃべりをしたり、久しぶりに会った人に分けてあげたりと欠かせないものだ。

お昼にいただいたのは、地元の名物“羊肉胡卜”。料理名だけだと、どんな料理かさっぱり見当が付かない。“胡卜”というのは何だろう。見た目が“胡萝卜”(にんじん)に似ているので、にんじんか大根か何か入っている?と思いきや、全くそうではないらしい。

小麦粉をこねて作った生地を細切りにし、それを羊肉のスープに入れた料理。私はスープを少し辛めにしてもらった。スープがとても濃厚でおいしい。隣に座っている人は羊肉のスープに“麻花*1を浸して食べていたのでびっくらこいた。そういう食べ方もあるらしい。“麻花”はあのサクサクした感じがいいのになあ。さすが中国、食にもいろんな楽しみ方があるものだ。

今回、山西省で食べたものはどれも少々辛めのものが多かった。内陸部だから、辛いものを食べて温まろうということなのだろうか。初めて食べるものばかりで新鮮だった。

北京に戻り、自宅に着いたのは午後11時過ぎ。クタクタ。

References
*1小麦粉をこね、油で揚げて作る中国陝西省起源の菓子。きつね色に揚がった、香ばしくさくさくした食感と甘い味が特徴。

山西省出張1日目

今日から1泊2日で山西省に出張。これまで新型コロナウイルスの感染対策が異常に厳しかったこともあり、北京に来てから一度も地方出張がなかった。今回が初めてだ。

向かったのは山西省の南西部にある運城という街。さすがに「農村」とまではいかないものの、正真正銘の地方都市だ。仕事でなければ一生来ることはなかっただろうなあというような街で、そう思うとひとつひとつの風景がまた特別に感じられた。

この街、運城は塩湖が有名で「中国の死海」と呼ばれているようだ。写真では分かりにくいけど、遠くに見えているのが塩湖。

お昼にいただいたのが、この地域の名物だという“羊肉泡馍”。写真左のパイ生地みたいなのが“”で、これをちぎって右の羊肉や春雨が入ったスープに浸して食べる。浸してすぐは生地がまだ固いのだが、しばらく経つとふやけてくる。スープがおいしくて、しっかり飲み干した。

この店はオープンしたばかりのようで、店主がしきりにサービスしてくれるのが印象的だった。タバコを差し出してくれたり*1、スープはおかわり自由だと声がけをしてくれたり、とても親切だ。店内の雰囲気は新しいように見えなかったので、居抜き物件なのかもしれない。

私が一番印象的だったのは街の市場だ。豚の頭が並んでいたり、見たこともない川魚を売っていたり。なかでも忘れられないのが、首を紐で繋がれた鶏の姿だ。隣にはすでにさばかれた「鶏肉」が並び、この鶏自体も毛を3分の1ほどすでにむしられていた。寒いのかジーッとして動かず、たまにする瞬きがまだ生きていることを教えてくれた。おそらく客の注文があった時点で「しめる」のだろう。そのほうが新鮮だからね。この鶏からすればあとは「殺される」のを待つだけで、私の顔を見つめてきた目が忘れられない。

とか言う自分だって毎日のように鶏肉を食べているのだから自分勝手だよなあ。けど、生き物の命をいただきながら暮らしているのだということを改めて感じた。11年前の中国留学で新疆ウイグル自治区を旅行した際、ウイグル族の友人宅で「外国人のお客に対する最高級のおもてなしです」と言って目の前でヒツジを「しめ」、食事として差し出してもらったことを思い出した。

References
*1私は喫煙しないけれど。

韓国人と韓国料理

仕事で付き合いのある韓国の方と韓国料理の食事をした。

お店は先方が予約してくれ、立派な個室だったので恐縮してしまった。いろいろ仕事が立て込んでいたので約束の時間ギリギリに着いたのだが、テーブルにはすでにたくさんの料理が並んでいた。海鮮チヂミ、チャプチェ、イイダコを甘辛く炒めたチュクミ。これに加えてサムギョプサルやプデチゲまで注文し、ずいぶん贅沢だった。

私の韓国語は全然なので、基本的には中国語で会話をする。日本語と韓国語のほうがよっぽど似た言語同士なのだろうが、何だか不思議な感じだ。

2人で韓国焼酎を2本飲む。私はまだまだいけると思ったが、明日から出張で早く起きなければならなかったのでそのくらいでやめておいた。

年賀カードを探して三千里

この年始には年賀状を出さなかった。中国にいるからという事情もあるんだけど、どうせ出すなら「中国式」に旧正月の春節に出そうかと思ったのだ。

中国の場合、日本のようなはがきではなく、赤色の派手な厚紙にメッセージカードを挟む……といったものが多い。私も中国人の友人から何度かもらったものがあるが、日本の年賀状と比べると豪華に見える。職場の中国人スタッフに聞くと、オシャレな書店に行くとたくさんの種類が売っていますよと教えてくれた。三里屯に「PAGE ONE」という書店があるらしく行ってきた。

三里屯太古里に行くと大きなミッキーの像が。どうやらウォルト・ディズニー・カンパニー創立100年を祝うイベントのようだ。会場にはディズニー映画おなじみの音楽が流れていて、ディズニーランドにいるような気分。

書店に入って新年用の年賀カードを探すもどこにも置いていない。店員に聞いてみると「もう売り切れました」と言うではないか。うーむ、春節までまだ1週間もあるのにやる気がないなあ。「このへんで売っていないですか」と聞くと「インターネットで購入したほうが早いかもしれません」と言う。ほら、きた……今や何でもネットショッピングの中国では実店舗で買い物をしようとすると、こんな感じなのだ。

あまりにもネットショッピングが普及した挙げ句、中国では実店舗の役割が変わってきているんだろうなあ。買ってもらうことを目的とせず、いわば「ショールーム」として商品のことを知ってもらい、インターネットで購入してもらうと。だから店頭には在庫もそれほど無くて構わないのだろう。

でもねえ、年賀カードさえも実店舗で買えないんじゃかえって不便な気がするけど、これでいいのかねえ。ま、外国人である私がツベコベ言う問題でもないけど。

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