The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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土砂降りの中で串焼きを

今日から2日間、天津に出張。高速鉄道なら30分で着く距離ですが、今回は自動車での移動です。車だと2時間超かかりました。

仕事を済ませてから夜は同行した中国人の同僚たちと夕食。ホテル近くでいただこうかと思ったのですが、今回宿泊した場所が天津の中心部から少々離れたところにあることもあって、周辺がずいぶん静かです。ちょうどホテルの向かいが広場のようになって“烧烤*1の店が集まっていたので入ってみることにしました。

コの字型に店が並び、その中央が広場になっていてテーブルやイスが並んでいます。屋外で食べるスタイルですね、店内でも食べられるみたいですけど。店は横にズラッと並んでいて、広場は共有ですが1軒1軒は独立しているようです。そのため私たちが入ってくると店たちの取り合い(^^;)。こっちに来い、こっちの来いと方々から叫ばれました。

こういう地元っぽい店での注文は中国人に任せるに限ります。ラム肉の串焼きを始め、たたききゅうり、ピータン、あとは“砂锅”と言って土鍋のスープなどを注文してくれました。

今回の出張は北京から自動車で来たためドライバーさんも一緒です。ドライバーさん、いつもは出張する私たちを空港や駅に送っておしまいですが、今日は珍しく一緒に出張し、夕食も一緒にいただくことができました。ビールを飲まれるというので、私も注文。実はホテルに戻ってからもうひと仕事しなきゃいけなかったんですが、まあ中国のビールはアルコール度数も低いし、酔わないでしょっていう魂胆です(^^)。

昨今「飲みニケーション」には賛否両論いろいろあるようですが、私個人は普段職場でしか会わない人とお酒を飲むと色んな話ができるので好きです。ドライバーさん、今回出張に同行した中国人の中では最年長、それも北京生まれ北京育ちの「北京っ子」です。今と違うかつての北京の話をしてくれるんですが、これがすごくおもしろかったです。

いわゆる「ニーハオトイレ」*2の話になったとき「昔は家にトイレが無かったから公共の『ニーハオトイレ』に通うしかなかった。でもそれが当たり前だったから恥ずかしいとも何とも思わなかったよ」「朝の忙しい時間なんて行列ができていたよ」。

へええ。もうひとつ面白かったのはトイレットペーパーの話です。中国ではトイレットペーパーが備え付けられていないトイレも多く、公衆トイレに行く際にはティッシュペーパーを持参するのを忘れてはいけません。そんな話を私がすると「昔は葉っぱでお尻を拭くこともあったよ!意外といいんだ。松の葉でなければね!」と言うので、一同そこで大爆笑。そりゃあ松の葉でお尻を拭いたら大変なことになりそう(^^;)。

そんな馬鹿話をしていると、風が強くなってきました。遠くの方でピカピカと稲光も見えます。あらら、こりゃあ降るのかなあ、とみんなで話したところ、しばらくすると案の定土砂降りの雨。いや、そりゃあバケツをひっくり返したような激しい雨でした。

もうこれは無理だ、帰ろう、と話していると、店員たちが飛んできて「テントを張るから帰らないで!」と引き止めてきました。そして激しい雨の中、慌ててテントを張り出したのです。ううむ、なんという商魂、そのたくましさに感動さえ覚えました(笑)。

それでも雨は相変わらずすごいです。テントを張ったものの、強風で雨が吹き込んでくるのでみんなこんな感じ。結局テントというより、屋根がついている店の軒先で続けさせてもらうことにしました。通り雨だったようで30分もしないうちにやみ、そこで私たちもお会計。

仕事ですか?もちろんホテルに戻ってからやりましたとも(^^)。

References
*1羊肉の串焼きといった、中国式バーベキューのこと。
*2壁のないトイレのことですね。ずいぶん少なくなりましたが、今でも中国ではたまに見かけます。

マカオ出張3日目

マカオ出張を終え、今日北京に戻ります。

知らなかったのですが、北京とマカオの直行便って1日2往復しかないんですね。マカオから北京は午前11時45分か、午後3時20分しかありません。今回は午前の便で戻ることにしました。

激しい雨が降っています。時々ピカッと光るので、雷も鳴っているんでしょうね。

私はなぜか、いつも飛行機に乗り込んで離陸するまでの時間に異様に眠たくなります。ウトウト心地よくなって、飛行機がいざ離陸する頃になって目を覚ますことが多いです。今回もウトウトし、しばらくして目を開けるとまだ飛んでいません。もう離陸時間を1時間ほど過ぎていました。

機内では何のアナウンスもありませんが、客はみんなおとなしく座って待っています。おそらく天候の関係でしょうね、尋ねなくても自明なほど天気が荒れています。

しかし一向に飛ぶ様子がなく、結局機内に乗り込んでから2時間近くたった、午後2時半頃に離陸しました。いやあ、遅延の理由は理解しますけど、だったら一度下ろしてくれたら良いのに……長時間待たされて疲れてしまいました。

それでも他の客は文句ひとつ言う人がいませんでした。1人だけ、私の後ろに座っていた女性が「食事は出ないんですか」とCAさんに尋ねていました。そうですよね、中国の皆さんは毎食の食事をとても大切にする人たちです。食事も出来ずに狭い機内で待つのはしんどいと思います。CAさんは「まもなく離陸するので飛んでから提供します」と答えていました。

北京に到着したのは予定より約3時間遅れでした。

北京首都国際空港に着いて、まず目に入ったのはこれ。芸術作品のようにウニョウニョ伸びているのは、すべて監視カメラです。ここまで着いていると怖くなりますね。マカオから北京に戻ったんだなあというのを実感しました。

山城・重慶に出張

出張で中国内陸部の大都市、重慶に行ってきました。

重慶は歴史的に四川省から独立したり、組み込まれたりを繰り返し、1997年に再び四川省から独立して直轄市となりました。人口3000万人以上を有するメガシティです。

重慶は「山城」と呼ばれるほど、その起伏に富んだ地形が特徴です。長江が流れる脇に山がそびえ、崖に建物が建ち並ぶため、自分が何階にいるのか分からなくなります。そのダンジョンのような町並みが魅力的で、私もいつか来てみたいと思っていました。

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青島出張

今日から1泊2日で山東省は青島に出張。言わずと知れた“啤酒之都”(ビールの都)です。

北京から高速鉄道で向かったのですが、到着間際に海が見えました。厳密に言えば湾で、膠州湾(こうしゅう・わん)と言うそうです。流入する土の影響か水の色は濁っているようでしたが、久しぶりに海を見るとワクワクした気持ちになります。やはり日本人だからかしらん(^^)。

さすが青島、街中の至る所に「青島ビール」の店舗がありました。

店の入り口に掲げられた“鲜啤”というのは、文字通り「新鮮なビール」(=生ビール)という意味です。道路に面してビールサーバーが設置されていました。テイクアウトできるようになっているんですね。私は見かけませんでしたが、青島ではビニール袋に入れてビールを持ち帰るようです。これができるのも新鮮なビールをすぐに飲める環境ならでは、です。

昼食をいただいてから、午後は仕事。ご一緒した青島の方々は中国語の訛りが強く、年齢が高い方はいざ知らず、若い方でも結構な訛りがあったので聞き取りに少々苦労しました。北京から同行した中国人の同僚に聞いても「聞き取りづらい」と話していたので、外国人の私はなおさらです。

ひと仕事を終え、夕食は青島ビールをいただける飲食店に行きました。

店名は“土豪餐厅”。日本語にすると「成金レストラン」というところでしょうか。一緒にいた中国人の同僚が「みんな“一夜暴富*1を夢みているんですよ」と笑いながら話していました。店名とは裏腹に中身は何てことない、青島ビールと共に海鮮料理などが食べられる普通のレストランです。

さすが海沿いの街だけあって、海鮮が豊富です。

実は青島に到着後、タクシーに乗った際に地元出身だという運転手さんから夕食に何を食べるべきか尋ねたところ「青島に来たら“鲅鱼”を食べるべきだ」と教えてもらっていたのです。“鲅鱼”って何だろうと思っていたのですが、いざ見てみると日本でもよく食べられるサワラでした。

日本語でサワラは漢字で「鰆」と書くように、春が旬の魚です。特に私の地元の岡山では「瀬戸内に春を告げる魚」と言われ、刺身をはじめ、塩焼き、たたきなど様々な方法で食べられます。思わず青島と地元が繋がったような気がして、うれしくなってしまいました。青島でも今が旬だとされているそうで、是非ともいただくことにしました。

入店したら、まずこうして食材があるエリアに行き、店員さんにアレとコレと……と注文します。その際に調理方法も「蒸して」とか「揚げて」などとお願いすると、そのように調理してくれます。牡蠣やイカといった日本でも定番の海鮮から、どう見てもイモムシではないか?と思うものやザリガニなどもあって、いろんな食材が楽しめるのは中国ならではです。

まずは“酥皮蒜香虾”と“香椿炒鸡蛋”。

酥皮蒜香虾”はエビを揚げた料理で、衣がほくほく、身もしっかり詰まっていて、とても食べ応えがありました。“香椿炒鸡蛋”はチャンチンの卵炒め。チャンチンなんて知りませんでしたが、センダン科の落葉高木で、香りが良いので炒め物なんかに合うそうです。

サワラは1匹まるまる揚げられて出てきました。この身の切り方、日本ではあまり見ないというか、中国っぽいですよね。でも味はサワラでした。中国に来てから日本料理店以外で海鮮をいただくことがあまりなかったので、とても美味しくいただきました。

写真を撮るのを忘れたのですが、食事のお供にいただいたのはもちろん青島ビール。小さめのピッチャーに新鮮なビールを注いでくれ、同僚と一緒に飲みました。新鮮なビールに新鮮な海鮮、これぞ青島の醍醐味ですね。

References
*1一夜にして金持ちになること。

武漢2日目

武漢出張2日目。

朝から市中心部の中山公園に行くと、おばちゃんたちが扇子を片手に“广场舞*1を楽しんでいた。北京だと朝はまだ寒い。比べて武漢は大分暖かく、たくさんの人が外に出て来ている。なんだか、頭の中に「啓蟄」という言葉が浮かんだ。実際の「啓蟄」はもう少し先だけど。

この男性は棒の先に亀を釣って、じーっと座っていた。最初は売り物?食用?と思ったけど、いや、想像するにペットかな。亀を散歩させているのでは、というのが私の見立てなんだけど、いかがでしょうか。

このあと昼にかけて仕事が忙しく、食事をする時間もなかった。しかし、今思うと中国人スタッフたちに悪いことをしたなあ。この国の人にとって食事は何よりも大切なのだ。どんなに重要な会議でも、昼食の時間になれば必ず中断して食事をする。「立ち食いそば」みたいな店舗で仕事の合間にササッと食事を済ませる日本人とは対照的。ささいな文化(……というより考え方?)の違いだが、日中間で起きる問題のいくつかはこういう認識の違いが理由なことも多いんじゃないかと思う*2

私と仕事をしている中国人スタッフは日本との付き合いが長い人たちばかりなので、理解があるからまだいい。私が「私はもう少し仕事があるので、どうぞ先に食事に行っちゃってください」と言っても、彼らは「いや、待機していますよ」とこたえる。結局、食事が出来るメドが立ったのは午後3時過ぎ。私なら「もう夕食も近いし、食べなくていいや」となるところだが、ここは中国式に食事しに行くことにした。

時間も時間だったので、店がどこも空いていない。ランチタイムを終え、夕食までの休憩時間に入っているのだ。やっと見つけた店は地元の湖北料理をいただけるレストラン。

ただ、これが当たりだった。どれもおいしい。写真手前の“泡椒鱼片”は川魚を使った料理だが、全然生臭くない。あっさりしていて、けど味がしっかり付いている。写真右の“疯子黄牛肉”は汗が噴き出すほどのピリ辛だったが、肉厚な牛肉でごはんが進む。これまで湖北料理と言われてもピンと来ず、恥ずかしながら「内陸のちょっぴり辛めの料理」くらいの印象だったが、認識を新たにした。

北京への戻りは午後6時台の飛行機。中国東方航空だったが、途中墜落するんじゃないかと思うくらいの揺れに遭遇した。特に東方航空は去年墜落事故を起こしている*3だけに、縁起の悪いことがふと頭をよぎる。何とか無事に北京に到着した頃にはヘトヘト。はああ、疲れた。

References
*1主に中高年の女性が公園や広場で音楽に合わせて踊っているダンス。
*2例えば中国から来たゲストに冷えた弁当を出しちゃうとか。中国の人にとって「料理が温かい」のは必須で、どんなに立派な弁当でも冷えていると「自分が冷遇されているのではないか」と思ってしまう中国人もいるだろう。
*3去年3月に雲南省昆明から広東省広州に向かっていた中国東方航空の航空機が墜落し、乗客乗員132人全員が死亡した事故。
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