The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

投稿者: ぼぼよる (6ページ目 (259ページ中))

北京のバラ

北京はこの季節になると途端に道ばたで花が咲き始めます。もちろん突然咲くはずもなく、これらは人為的に植えられたものです。最近だとバラを見かけることが増えました。

日の沈んだ後に撮ったので少々見にくいですが、会社近くの道ばたにバラが植えられています。

日本語では「バラ」と一括りに言いますが、中国語ではどうも言い分けているようです。日中辞典でバラと調べて大体出てくる“玫瑰”というのが1年に1度だけ咲く花。もうひとつ、“月季”というバラがあって、こちらは年に数回咲く四季咲きなんだそうです。最近北京の道ばたで見かけるバラは“玫瑰”ではなく“月季”のほうで、日本語では「コウシンバラ」と呼ばれます。

このコウシンバラは北京の市の花に選ばれているので、この時期、北京市内の至る所で見かけます。どうやら今から初冬の11月頃まで咲き続けるようです。

初夏の貴州料理

今日は先日も訪れた貴州料理の店に昼食をとりに行きました。

注文したのは“猪肘饭”という丼料理です。ごはんの上に豚肉とチンゲン菜、ゆで卵に貴州名物の大根の漬物“酸萝卜”が載っています。料理名にも付いている“猪肘”というのは「ブタのひじ」という意味ですが、どうやらブタの太ももからひじにかけての部分を指すようです。中国の豚肉は臭みが強いことが多いですが、こちらの肉はそんなことありません。台湾の魯肉飯のようでおいしいです。

店があるのは大使館が建ち並ぶ静かな通り沿いです。天気が良いこともあって、屋外のテラスで食事をしている人がたくさんいました。柳絮*1が舞っているので、私はちょっとまだ屋外で食べる気にならないですが、これがなければ気持ちが良いでしょうね。

References
*1白い綿毛のついた柳の種子のことです。春になると北京では街中をフワフワ舞います。

初めての採血法

肺炎の経過観察のため、会社に半休をもらって病院に行きました。

例によって今日も採血。私がワイシャツのそでをまくろうとしたら「まくらなくて結構です」と言います。どういうこと?と思ったら、今回は指先から採血するとのこと。日本語では「指先穿刺」と呼ばれる方法なんだそうです。

文房具みたいな道具を人差し指に当て、ペコッと音がしたと思うと指先から血が滲んできました。どうやら一瞬、針が出てきて指を刺したようです。看護師さんが私の指をつまんで血を1滴1滴しぼり出します。ある程度、血を採ったら止血用の絆創膏を貼って終了。あっという間でした。あまりに一瞬だったので看護師さんに「こんな採血の方法があるんですね」と聞いたら「採血が苦手な子どもはこの方法が多いですよ」と教えてくれました。

まず、分からないくらい針が刺さるのが一瞬でした。何か当たった?くらいの感覚しかないので痛くありません。そもそも採血って、あの針の見た目が痛々しいですよね。あの針を見なくて済むだけでもストレスが大幅に軽減されます。私の腕は血管が見つけづらいようで、毎回採血に苦労するんです。右腕を見て、左腕を見て、それでもやはり右腕をもう一度見て……いざ針を刺して血が出てこないと「勘弁してよ」という気分になっちゃいます。

結果、肺炎は大幅に良くなっているということで、再度来院する必要はなくなりました。残りの処方された抗生物質の飲み終われば治療は完了です。一時は医師から「入院しますか」「いやいや、そんな急に言われても困ります」なんてやり取りもありましたが、無事に回復して安心しました。それより1歳の娘に影響しないかが心配だったので、とりあえずホッとしています。健康は大切ですね。

鳥の巣の思い出

今日は仕事で北京のオリンピック公園の近くに行く用事があり、久しぶりに「鳥の巣」を見かけました。鳥の巣(“鸟巢”)というのは北京国家体育場のことで、2008年と2022年の北京オリンピックのメインスタジアムとなった場所です。鳥の巣という愛称はその独特の形状に由来します。

この鳥の巣を見ていると、2008年の北京オリンピックを思い出します。もう17年前なんですね。あの年、私は大学1年生のフレッシュマンでした。開会式は2008年8月8日の午後8時、中国で「八」という数字は縁起が良いと考えられていることに由来します*1

当時、私は岡山の実家に帰省していて、張芸謀(チャン・イーモウ)監督が演出した開会式をテレビで見たのを覚えています。巨人の足跡を象った花火の演出がCGだったとか、“歌唱祖国”を歌った女の子が口パクだったとか、それなりに話題には事欠きませんでした。けれど当時の中国はまさに高度経済成長期で、ありたけの国力を投じて作り上げた開会式は立派なものでした。高揚感と相まって、多くの中国の人が「中国は良くなっていく」という思いを持ったと思います。

北京オリンピックの開催にあたり、当時《北京欢迎你》という歌が作られました。日本語にすると「北京にようこそ」といった感じでしょうか。開催まで100日というときに発表された、中国大陸をはじめ台湾や香港の名だたるスターが代わる代わる登場して歌う曲です。

この曲を聴いていると、2008年当時の雰囲気を思い出します。この動画のコメント欄を見ると、次のような投稿を見かけました。

08年时候情绪很不一样,唱出来我家大门常打开的自信和昂扬,国庆时候大街小巷插满国旗,印象很深刻那时候大家都把国旗插在车把上,街道上车水马龙,国旗也迎风飘舞。世事难料,现在能发展成全民反间谍的模样,不过过去15年,却好像两个不同的世界。

2008年の頃は今とまるで気分が違った。“我家大门常打开”(我が家の門はいつでも開いている)という歌詞のように、自信と高揚感に満ちていた。国慶節には街中の通りに国旗が掲げられ、自転車のハンドルにも旗を差している人がいたのをよく覚えている。車も人もひしめき、国旗が風にはためていていた。だのに世の中はどうなるか分からないものだ、今や国全体が「反スパイ」に過敏な空気に包まれるとは。たった15年なのに、まるで別の世界になってしまったようだ。

このコメントには500を超える「いいね」が付いていました。きっと多くの中国の人が同じような思いを抱いているんだと思います。車の中から一瞬「鳥の巣」が見えただけですが、私も当時中国に対して抱いていた様々な感情を思い出してしまいました。

References
*1日本でも言われるように「八」という漢字は末広がりです。そして中国語で「八」の発音は[](バー)で、これが「儲かる」「富む」という意味を持つ「発」(發)という漢字の発音[]と似ているという理由もあります。

第2の故郷

労働節の連休で香川県に旅行に行ったという中国人の同僚がお土産を買ってきてくれました。私が就職して最初の勤務地が香川県だったのを知っていて、私だけにわざわざ買ってきてくれたのです。紙袋に入ったお土産をサッと渡してきて「早くしまって!」と(笑)。わあ、うれしい(^^)。

袋を開けると醤油と骨付鶏の素が入っていました。醤油は「やまひら醤油」という小豆島の醤油蔵が作ったものです。骨付鶏は名前の通り、骨が付いた鶏のもも肉で、香川県丸亀市の名物。どちらも香川で慣れ親しんだものです。懐かしいなあ。

私はありがたいことに「人生第2の故郷」と呼べる場所がたくさんあります。本来の故郷は岡山ですが、中学3年間を過ごした東京、大学時代に留学して今も暮らしている中国北京。そして就職したての頃に5年勤めた香川。醤油蔵がたくさんある小豆島は何度も通いました。私の担当する自治体だったんです。そして骨付鶏、丸亀の一鶴(いっかく)で食べた味は忘れられません。あのときにご一緒した方はみんな元気かなあ。

お土産をくれた中国人の同僚は瀬戸内国際芸術祭2025に行ったんだそうです。この芸術祭は瀬戸内海の島々を舞台に3年に1度開かれていて、現代アートの祭典と呼ばれています。私が香川に住んでいた頃からやっていましたが、現代アートはさっぱり分からない人間なので「何が良いのやら」と思っていました(失礼、けれど正直今も思っています)。当時も世界各地から観光客が訪れていましたが、こうして身近なところでも中国からも行く人がいるのを見るにつけ、そんなに魅力があるんだなあと改めて感じさせられます。

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