The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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40度の日に「景山公園」

今日から中国は「端午節」の連休です。

日本にも「端午の節句」がありますよね。こちらは5月5日で「こどもの日」として知られ、こいのぼりを掲げたり五月人形を飾ったりします。日本の「端午の節句」は中国の「端午節」に端を発するものです。中国では旧暦の5月5日に「端午節」が設定されているので、毎年日にちが変わります。

土曜日まで連休になるので泊まりがけで遠方に出かけようかと思いましたが、結局北京で過ごすことにしました。せっかくのんびりできるので昼間は家で過ごしていたところ……いやあ、暑い。今日の北京は気温が41.1度まで上がり、6月としては観測史上最高となったそうです。日本と違って湿気がないので不快指数はそれほどでもありませんが、さすがに40度超は暑いです。

実は、こんな日に限って私が書斎に使っている部屋のエアコンが壊れています。少し前から調子がおかしく、後日メーカーの人が修理しに来てくれることになっているんですが、今日はとにかく暑くてたまりません。リビングならエアコンが効いているので、そちらに避難してボーッとしていると……いや、暑い。どうしたんだろうとエアコンのスイッチを見ると電源が切れています。入れ直してみても、電源が入りません。

どうやらリビングのエアコンまで調子がおかしくなったようです。マンションの担当者の連絡すると、すぐにエンジニアをよこすとのこと。しばらくすると2人組のおっちゃんが来てくれ、なんとかエアコンは直りました。ただ直ったのはリビングのみで、私の書斎は引き続きメーカーによる点検が必要だそうです。うーむ、さすがに命の危険を感じる暑さなので早めに対応して欲しいところ。

ただ、おっちゃんたち、今日は大忙しのようです。今日の高温を受けて、朝から各部屋でエアコンの問題が発生しているそう。心なしか、顔もお疲れのように見えました。そりゃそうですよね、朝からずっと暑い部屋でエアコンの修理をしているわけですから。世間は「端午節」でお休みだというのに、本当にお疲れさまです。

夕方……というか、家を出るときにはもう午後7時前でしたが「景山公園」に行ってきました。紫禁城の北にある少し丘になった場所で、北京を見渡すことができます。「背山面水」*1という風水の考え方がもとで作られたのだそうです。

いざ頂上まで来ると、見えたのは一面の紫禁城……ではなく一面の人の頭でした。やはり「端午節」なこともあって全国各地の観光客が来ているようです。時間が遅めだったのでまだましでしたが、昼間はもっと多かったかもしれません。暗くなりかけていましたが、そのおかげで藍色の空とライトアップされた神武門が見られました。

西側を見ると「北海公園」が見えました。「北海」というのは写真右に見える湖がそれです。左に見えるのは公園にある「白塔」。もう日は沈んでしまいましたが、まだ赤色に染まる夕焼けを見ることが出来ました。

その後、夕食をいただくために「後海」まで移動。西洋料理がいただける店に入りました。いろんなワインやウイスキーを用意しているようですが、私はビール党なこともありスペインのクラフトビールを。ワインボトルみたいな容器に入って出てきて、一体どんな味なんだろうと思いましたがフルーティでとてもおいしかったです。

References
*1後ろに山があって、前に川などの水があること。

北京ビキニあらわる

ここ最近の北京はとても暑いです。日によっては40度近くになります。ただ日本と違って湿度がそこまで高くないので、カラッとした暑さです。不快指数は日本ほどではないと思いますが……いや、それでも40度近くは暑い。私が留学していた頃もこんなに気温が高かったかなあ……

夏を象徴する青と緑です。真っ盛りと比べたらまだまだかもしれませんが、セミも鳴き出しているような気がします。

北京が夏になると増えてくるのが「北京ビキニ」のおっさんたちです。写真のようにTシャツを胸のところまでまくり上げている人たちのことです。別に北京に限らず中国の各地で見られるのですが、なぜか「北京」という名前が付きます。この街の人にとっては不名誉なことかもしれません(^^;)。

酸菜!我爱你

今日のお昼は以前にも何度か来た麺屋でいただきました。

いただいたのは「酸菜麺」です。「酸菜」というのは高菜をすっぱく漬物にしたものです。北京で「酸菜」というと白菜が多いですが、中国南部や台湾では高菜が多いかもしれませんね。私、なぜか年をとるにつれすっぱいものが好きになってきていて、この「酸菜」がちょうどいいのです。

すっぱすぎて日本人には「口に合わない」という方もいるかなあ。けど高菜炒めや高菜チャーハンみたいなのもありますもんね。ハマる人はすごくハマると思います、おすすめです。

ニュースは追い続けるもの

アメリカのブリンケン国務長官が昨日から中国を訪問しています。

私はツイッターで中国関係の方をたくさんフォローしているからか、よく中国に関するツイートが(フォローしていなくても)流れてくるのですが、今日にわかに注目を集めたのがブリンケン国務長官の台湾に関する発言です。

ブリンケン国務長官が「アメリカは台湾独立を支持しない」(”We do not support Taiwan independence”)と発言したのです。これはアメリカ国務省のホームページにもオフィシャルに掲載されています。

私のツイッター上ではこの発言がずいぶん取り上げられていました。確かに昨今、両岸関係(中国と台湾の関係)は緊張が高まっています。今回のブリンケン国務長官の訪中でも台湾に関する議題はずいぶん長く扱われたようですし、それだけにアメリカが台湾を見捨てた!とか、ほらみろ台湾有事は起きないぞ!など、さまざまな受け止めが出てきました。

確かにアメリカは従来、台湾に武器を支援するなど寄り添う姿勢を示してきたわけで、まるでそれを突き放すような発言に聞こえたかもしれません。ただ、この発言は何も珍しいことではありません。アメリカはこれまで何度も「独立を支持しない」ことを表明していて、従来の見解と何ら変わるものではないからです。アメリカが台湾独立を支持したことはありません。

むしろ大切なのは、その後に続く発言です。

We remain opposed to any unilateral changes to the status quo by either side. We continue to expect the peaceful resolution of cross-strait differences. We remain committed to meeting our responsibilities under the Taiwan Relations Act, including making sure that Taiwan has the ability to defend itself.

我々はどちらか一方による一方的な現状変更に反対し続ける。 我々は両岸の相違が平和的に解決されることを引き続き期待する。 我々は台湾が自らを防衛する能力を有することを確認することを含め、台湾関係法に基づいて責任を果たすことに引き続きコミットする。

つまりアメリカは「今のままにしておきない」と言っています。台湾の独立には反対するけど、もし中国が力ずくに台湾を統一しようとしたら(=一方的に現状変更をしようとしたら)はアメリカは許しませんよ、という意味です。今までの見解と何ら変わっていません。アメリカは台湾を見捨ててもいないし、逆に言えば台湾有事が起きうる可能性が消えたわけでもありません。

だのに一部の国会議員や現役記者までもが大騒ぎをしているのを見て驚きました。何に驚いたって、普段からニュースを見ていれば分かることなのに、そんな程度の認識なんですから。いやニュースを見ていなかったとしても、ちょっとインターネットで検索すれば出てきます。

正直、恥ずかしいことだと思います。そしてある種、恐ろしい。だって、そういう無知や誤解が後々戦争を引き起こす可能性もあるからです。ロシアによるウクライナ侵攻がまさにその例ですから。

外国人に排他的なスマホ決済

以前何度かブログにも書きましたが、今の中国では現金を使うことがほとんどありません。

その代わりにスマホ決済が利用されています。最も利用されている二大巨頭は「Alipay」(“支付宝”)と「WeChat Pay」(“微信支付”)で、どちらも日本の「Paypay」のようにQRコードを使った決済です。こんなマーク、日本でも見かけることありますよね。

スマホ決済が普及すること自体は別にいいと思います。問題は、この2種類が外国人にとって非常に利用しにくい仕組みになっていることです。

そもそも「Alipay」や「WeChat Pay」のアカウントは中国国内の銀行口座や電話番号がないと開設できない仕組みになっています。私のように中国に住んでいる外国人なら問題ありませんが、ちょっとした旅行で中国に行くような人にはハードルが高すぎます。中国の銀行は旅行に来たような短期滞在の外国人に口座を作ってはくれません。

事実上、外国人は長期で居住している人を除いて現金に頼ることになります。けれどこれも厄介です。だって冒頭に書いたように、中国はすでに「現金を使わない国」になっています。現金で支払おうとすると露骨に嫌そうな顔をされたり、おつりがないと言われたりすることもあるのです。私が去年9月に中国に到着して隔離を経験したときも、その部屋・食事代を「Alipay」か「WeChat Pay」で支払うよう求められました。

北京隔離生活1日目
中国北京での隔離生活1日目。たった1時間の時差しかないものの、体はまだ日本時間なのか少し早めに目が覚めた。朝食はお粥、肉まん、マントウ、ゆで卵、漬物。漬物は日本で売っているきゅうりのキューちゃんみたいな味だった。中国のお粥は日本のそれに比べて水分量が多い。塩味くらい付いているのかと思ったらそのままだった。これだけ食べるのも寂しかったので、日本から持ってきた永谷園のお茶漬けのりを入れたらちょうどいい感じに味がついて良かった。午前10時頃になって、係員が部屋代の回収に来た。扉を開けると防護服に身を包...

普通に考えて中国に到着したばかりの外国人が「Alipay」か「WeChat Pay」のアカウントを持っているはずがありません。それでも当時の係員は「友達や同僚に頼むとか、どうにかしてください」の一点張り。海外でも外国人たちが当たり前のように「Alipay」や「WeChat Pay」を使っていると思い込んでいるのでしょうか。

こうした場合、日本を始め欧米諸国ではクレジットカードが一般的です。中国も以前はクレジットカードが使える店がもうちょっとあったように思いますが、3年にわたる「ゼロコロナ」政策*1で他国の往来が絶たれた結果、中国国内の決済方法が独特に変化してしまったんでしょうね。かつて「ガラパゴス化」という表現は日本に用いられましたが、今や中国に使うのがピッタリだと思います。

けれどコロナ禍が明けた今、このままではいけないでしょう。外国人はどうするんですか。現金やクレジットカードが使える店を増やすとか、せめて「Alipay」「WeChat Pay」を簡単に使えるようにしてくれないとコンビニで水1本買うことができません。しかし目立って対応しようという姿勢は見られないんですよねえ。そもそも日本人に対するノービザ*2も復活していませんから、今のうちは対応つもりもないのかもしれません。どうしてこうも排他的になってしまったのでしょう。

そして、こちらはマカオの自動販売機で見かけた表記。

支付寶以及微信支付服務僅支持中國大陸身份證實名個人用戶。

「Alipay」及び「WeChat Pay」のサービスは中国本土の身分証で実名認証を済ませた個人アカウントのみ対応しています。

「Alipay」「WeChat Pay」を利用するには「実名認証」というのをしなければなりません。中国の方々は政府が発行する身分証を使って実名認証をしますが、私たち外国人は身分証を持たないのでパスポートを使わないといけないんですね。つまり、この表記が意図しているところを分かりやすく書くと「マカオで『Alipay』『WeChat Pay』で買い物をしていいのは中国人だけね、外国人はダメよ」と言っているわけです。

ちなみに、これはマカオだけでなく日本を含む外国どこもそうです。私たち外国人は中国国内の銀行口座、電話番号を持って初めて「Alipay」「Wechat Pay」の利用が許され、けれどそれは中国国内に限るわけです。まあ想像するに、私たちが中国国内の銀行口座に預金している金はあくまで中国の金なわけで、それを外国人が海外で消費するのはダメだということなんでしょうね。

一体どこまで外国人に不親切なんだろうとため息が出ます。日本人に対するノービザ再開もまだ先なんだろうなあ、と少々暗澹たる気持ちになります。

References
*1新型コロナウイルスの感染拡大を徹底的に抑え込む中国政府の政策です。今や何だかちょっと懐かしい響きになってしまいましたね。
*2コロナ前は日本人が観光や出張目的で中国に行く際、15日以内の滞在であればビザがなくても入国を認める「ビザ免除措置」というものがありました。ただ新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年3月以降、これを停止していました。
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