The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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中国の献血ルーム

職場近くを歩いていると、日壇公園の近くに献血ルームがありました。

壁には大きな文字で“无偿献血”(無償献血)と書いてあります。献血と言えば無償でしょう、有償なんてあるの?思ってしまいますが、中国では比較的最近まで有償献血=売血があったので、特に「無償」が強調されているんだと思います。

中まではのぞきませんでしたが、ソファが置いてあって献血できるようになっているようです。無償ということですが、水筒や傘といった記念品がもらえるそう。

私が最後に献血をしたのは大学生の頃です。友人からお菓子やジュースが食べ放題で、献血後にはハーゲンダッツのアイスクリームがもらえる……なんて聞き、そりゃあ無料カフェじゃないか!みたいな大学生らしい単純な発想で行きました。ジュースというか、飲み物はサービスというより、大量に血を採ると体内の水分が減るので「むしろ大量に飲んでください」という感じでした。中国の献血ルームにもそういうサービスはあるのかな。

イギリスのビール

先日上海に出張に行った際、上海オフィスの先輩からイギリスのビールを土産にいただきました。

私はビール好きではありますが、普段は一番搾りやスーパードライばかりをガブガブ飲んでいるので、こうした海外のビールはからきし詳しくありません(^^;)。調べると、イギリスの「エクスムーア・エールズ」というブルワリーのビールのようです。

この”Exmoor Gold”は1986年にブルワリー1000回目の醸造を記念して造られたイギリス初のゴールデンエールとのこと。フルーティーな味の中に、ちょっぴり苦み。なかなかおいしいです。

中国では最近、ビール人気の高まりでクラフトビールが飲める店が増えています。その一方「なんちゃってクラフトビール」が多いのも事実。ちょっとフルーティーな味付けをしただけでクラフトビールを名乗る、うっすーいビールもよくあります。その点、醸造の歴史ある国のビールはやはり違いますね。本物の味です。

ご近所づきあい

私は北京市内のマンションに住んでいますが、ひとつ後悔していることがあります。それは、住み始めたときに隣近所の方へ挨拶をしなかったことです。日本では引っ越しをしたら、タオルや洗剤などのちょっとした品を持って挨拶に行くのが一般的ですよね。でも、中国に同じような習慣があるのか分からなかったのに加え、引っ越し作業に追われて、結局タイミングを逃してしまいました。

その後、廊下を挟んで向かいの部屋には中年の男性が住んでいることが分かりました。マンションの食堂でちょこちょこお見かけするのですが、今さら「お向かいに住んでいます」なんて挨拶するわけにもいかず、お互い隣近所であることは分かっているものの、積極的に会話するわけでもない微妙な感じになってしまいました。当初は、まあそれでもいいかなという感じだったのですが、娘が生まれてから賑やか……というか、うるさく騒いで隣近所に迷惑をおかけするようになったので、ああ、きちんと挨拶しておくんだったと思うことが増えてきたのです。

ある日、出勤の際にマンションのエレベーターホールで向かいの部屋の男性と一緒になりました。少し目が合ったので、私から「いつも娘がうるさくて申し訳ありません」と声をかけたところ「子どもはそういうものです」と返してくれました。何か月になったのか聞かれたので「もうすぐ1歳5か月になります」と伝えたところ、早いものですねえとしみじみしてくださいました。お話を聞くと、男性も私とほぼ同じ時期にマンションに引っ越してきたとのこと。

そして今日の話。

仕事を終え、夜の9時半頃に帰宅しました。マンション1階でエレベーターを待っていたところ、ふと隣から「いつもこんなに帰宅が遅いんですか」と話しかけられました。驚いて振り返ると、向かいに住む男性でした。いつもこんな時間ですかねえ、そちらこそ同じ時間の帰宅じゃないですか、なんて答えると「私は遅めの出勤だから、これで普通なんです」なんておっしゃっていました。

そのまま一緒にエレベーターに乗り、同じフロアまで上がると、降り際に男性が「これ、どうぞ」と脇に抱えていた箱を差し出してくれました。どうやらライチが入っているようです。妻も娘もライチが大好きなので、「きっと喜びます」とお礼を言って、ありがたくいただきました。

帰宅して中を見ると、立派なライチがぎっしり詰まっていました。こうしてお裾分けしていただけるのも、隣近所の方と顔見知りになったからこそですね。お裾分けというか、持っていた箱をまるごとくれちゃったわけですが。

今は日本でも隣近所に挨拶をしないという人が増えているんでしょうか。かく言う私も独身時代は「挨拶なんて」と思っていたかもしれません。けれど娘が生まれた今は隣近所と顔見知りになっておくことの大切さを実感しています。まずは「うるさくしてしまうかもしれませんが、よろしくお願いします」という事前のお詫びという意味があるでしょう。小さい子どもを持つ親として「何かあったら頼らせてください」という気持ちを込めて挨拶をしておく意味もあると思います。

北京生活を終えて日本に帰国した暁には、新住居できちんと隣近所にご挨拶したいと思います。

北京のタクシーに一本取られました

上海出張を終えて北京に帰任。午後に引き継ぎを済ませてからオフィスを離れたので、上海虹橋空港を午後6時に離陸する便に乗りました。

チェックインカウンターでスーツケースを預けると「中身を確認したいので開封検査にご協力ください」と言われてしまいました。離れたところにある検査場に向かったところ、どうやらモバイルバッテリーがあるかどうかを気にしているようです。ははぁーん、そういうこともあろうかと今回の出張ではモバイルバッテリーを持参していないのだよ。中国では先月から「3C認証のないモバイルバッテリー」は国内線の機内に持ち込めなくなっていますから。

上海出張
今日から3日間の日程で上海に出張しました。今回は中国東方航空を利用したので北京首都空港は第2ターミナルからの出発でした。これが中国国際航空や深圳航空だと第3ターミナルになるんですよね。第3ターミナルは大きくて立派ですが、広いので搭乗口までずいぶん歩かされます。あと保安検査場はいつも混んでいるような気が。その点、第2ターミナルはコンパクトですし、保安検査もあっという間に済むので、国内出張の際はわざと第2ターミナルを使う航空会社を利用します。保安検査場の前に最近物議を醸しているモバイルバッテリーに関す...

どうやら電源のマルチタップとトラベルWi-Fiルーターをモバイルバッテリーと疑っているようです。3C認証マークを確認しようとするので、それはバッテリーではない、だからそもそも認証マークは付いていないと伝えました。けれど係員はよく分かっていない顔をします。

アレコレいじくりまわされた挙げ句、最終的には「USBの差し込み口があるので機内持ち込みにしてください」とのこと。なんじゃそりゃ!そんなルール聞いたことがありません。北京から上海に来る便では何も言われなかったと伝えたら「いえ、ご協力をお願いします」の一点張り。もう勘弁してよ~身軽になりたいから荷物はわざわざ預けているのに。マルチタップもルーターもそこそこの大きさがあるので、おかげでカバンはパンパンです。

そもそもモバイルバッテリーかどうかも分からないような人に検査をさせてどうするんでしょう。この3C認証マークのルールが始まってから各地で混乱が起きているとは聞いていましたが、これでは起こるべくして起こっているとしか言えません。思わずため息が出てしまいました。

午後8時に北京首都空港に着陸。空港からタクシーに乗ったのですが、ひどく恐ろしい運転でした。時速120キロ近いスピードでカーレースさながらに車と車の間を縫うようにして走ります。シートベルトをしようにも差し込み口が見当たりません。アシストグリップに掴まるしかないのですが、緊張して思わず脚がピーンと張ります。

すると運転手が私に「アンタを乗せるために4、5時間待ったよ」「運賃、少しで良いからはずんでくれ」と言います。こんな運転じゃあタダだって乗りたくないと最初は聞き流していたんですが、運転手は自宅近くまで来ると勝手に途中でメーターを切ってしまいました。そして自宅に着くとニヤニヤしながら「お代金はお気持ち分で」と言うのです。

ああ~めんどくさい。それより私は立て替えたタクシー代を会社に請求するはずだったのに、これじゃあ領収書がないじゃないですか。すると運転手は前の客が残していった領収書を差し出して「これなら100元超だぞ」と言います。思わず「そんなものが使えるはずないでしょ」と口走ってしまいました。だって領収書には乗車した日付や時刻が書いてあるんですから。わが社は海外の会計だって厳しくチェックされるんです!

メーターを切った時点で55元(約1100円)だったので、結局、運転手には5元上乗せして60元(約1200円)を支払いました。運転手はニヤニヤしながら「どーも」と言っていましたけど、何とも言えない気持ちになりました。今や中国では多くの人が配車アプリ「滴滴」を使いますが、これじゃあタクシー離れは当然でしょう。車内は臭いし、シートベルトは壊れているし、なのに運転は荒いし、挙げ句の果てには客から金を巻き上げるとは。そう、これは「巻き上げ」です。

空港からの帰り道を「滴滴」ではなくタクシーに乗った私が馬鹿でした。何と言うのかな、もう「生理的に無理!」という感じ(ひでえ)。これはお金じゃなくて、気持ちの問題です。私は北京でいわゆる普通のタクシーに金輪際乗りません。

変わらない風景

中国語には“一年一个样,三年大变样”という言葉があります。「1年の小さな変化も3年経てば大きな変化」という意味です。経済発展する中国の変化のスピードが速いことを表すのによく使われました。景気低迷が続く今の中国ではあまり聞かなくなりましたが。

私は学生時代、北京に留学していました。それから15年が経ち、今私は同じ北京で働いています。けれど「懐かしい」という感覚があまりありません。と言うのが、あまりに変化が大きくて留学していたあの北京と同じ街だと思えないのです。先日もブログ記事に書きましたが、私は今「北京」という同じ名前の別の場所に住んでいると思って暮らしています。

同じ名前の違う場所
帰宅していると自宅の最寄り駅の改札前で草細工を作っている男性を見かけました。もしかして売っているのかな。草を使ってバッタのような形をした虫を作っていました。この風景を見て何だか懐かしくなりました。と言うのも、私が留学していた15年前は北京の至る所でこんな人たちを見かけたからです。例えばカフェでコーヒーを飲んでいると突然肩をトントンとされ、おじいさんやおばあさんが工芸品を売りつけてくるのです。ライトがぴかぴか光るコマのおもちゃなんかを見せてきてね。今は全然いなくなりましたけど。あとは物乞いも見か...

ただ、この景色だけは当時と変わらないなあと感じます――それは毎日通勤に使っている「北京地下鉄2号線」です。留学時代、私は大学の最寄り駅「積水潭」をよく使っていました。そして今、私は毎日「建国門」という駅を使っています。どちらも2号線の駅なので雰囲気が似ているのです。

現在の北京地下鉄2号線「建国門」駅のホームです。高い天井、大きな柱――時代に取り残されているというか、昔のままだなあと感じます。最近開通した路線は日本の地下鉄と同じようなホームも多いですが、開通時期が古い1号線や2号線はこういう見た目のホームが多いです。私の中ではこれこそ北京地下鉄のイメージ。私が留学していた頃から変わりません。

北京地下鉄2号線「建国門」駅(2007年4月撮影)

ちなみに今から約20年前、私が高校生だった頃にも「建国門」駅を訪れたことがあります。当時は2007年、翌年に北京オリンピックが開かれるという時期でした。中国語スピーチコンテストで優勝した賞金を使い、母と祖母と一緒に北京旅行に来たのです。ガイド付きのツアーを手配していたのですが、最終日だけ自由行動の日を設けて市内を観光しました。このとき、初めて北京の地下鉄に乗りました。「建国門」駅で2号線から1号線に乗り換えたことを覚えています。

まさか将来、自分が北京で暮らして「建国門」駅を毎日使うようになるとは思いませんでした。北京という街は当時とずいぶん変わってしまいましたが、変わらない「建国門」駅の風景は私に高校生当時の“初心”を思い出させてくれるように思います。

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