先月、同じ会社の人間で、今は長崎に赴任している同期から久しぶりに連絡をもらいました。いわく「お互い休みを合わせて、どこかに遊びに行かないか」という誘い。就職が決まってから働き始めるまでもよく一緒に出かけた仲で、働き始めてからの仕事っぷりも尊敬している同期です。いつか会いたいと思っていたので、まさか向こうから誘ってくれるとは思わず、私も二つ返事で応えました。

お互いふだん忙しいので、ゆっくりできる温泉宿にでも…ということで、九州・佐賀は嬉野温泉に行くことにしました。

彼は長崎にいるのだから直接佐賀で合流すればいいのに、ぜひ高松に行きたいとわざわざ訪ねてきてくれました。なので出発は2人で高松から。JR瀬戸大橋線快速マリンライナーで岡山まで出て、新幹線のぞみで博多へ。

ちょうど博多でお昼になったので、行列ができるという「大地のうどん」にやってきました。彼のオススメで、香川に住む私にうどんを食わせるのか!と笑ったのですが、さぬきうどんとはまた違ったもののようです。

巨大なごぼう天でおなじみ!福岡市西区が本店の「大地のうどん」です。麺は茹でたて、天ぷらは揚げたてで提供します!本店の他、博多駅ちかてん、筑紫野店、東京馬場店、福岡東店、福津店が営業中。

こちらが名物「ごぼう天うどん」。麺が見えないほど大きなごぼう天が載っています。

福岡には博多のうどんと北九州のうどんがあるそうで、北九州のほうがコシがあるのが特徴だとか。ちなみにこの「ごぼう天うどん」も北九州のうどんらしいのですが、さぬきうどんに比べるとコシは全く感じられず(笑)。そしてツヤツヤとしているように見えました。さぬきうどんの場合は真っ白な麺ですよね。

さぬきうどんとはまた違った味でとてもおいしかったです。ごぼう天も食べ応えあり。見た目はボリューミーですが、ごぼうなのであっという間に食べてしまいました。右に見えるビールは…車を使わない旅ということで(^^)。

お昼を博多で食べたら、特急みどりに乗って武雄温泉駅まで向かいます。大体1時間ほどで、自由席でしたが問題なく座れました。

武雄温泉から嬉野温泉までは路線バスで30分ほどかけて移動します。武雄温泉まで来ると、とても静かな田舎町といった雰囲気で、バスにも地元の方々がたくさん乗られていました。しかしそれ以上に乗っているのが中国人観光客。驚きました、日本人の私だって初めてなのに、彼らは一体何を見て嬉野温泉を知ったのかしらん。実は彼らは佐賀県内で技能実習生として働いていて、休暇をもらったから近くで有名な嬉野温泉に行ってみました…なんて可能性も、あるかもしれません。

午後3時すぎに嬉野温泉には到着しました。

ものすごくにぎやかすぎず、けれど人はちょくちょくいる、ちょうどいい雰囲気です。予約していた温泉宿まで歩くのですが、その道すがらにもたくさんの宿があって、温泉地なんだなあと実感します。

宿泊するのは、この橋を渡った向こう側に見える「御宿高砂」。歴史は長いそうなのですが、外装・内装含めて改装してあってとてもきれいなお宿でした。

佐賀県嬉野市にある全10室の小さなお宿・旅館御宿 高砂です。

宿に荷物を置いたら、夕方までしばし周辺を散歩。足湯がありました。

公衆浴場「シーボルトの湯」、大正時代の姿を再現しているそうです。

もともと江戸時代に藩営の浴場として整備され、シーボルトも利用した歴史ある施設で、ドイツ人の設計だとか。老朽化で閉鎖していましたが、地元の人たちの強い要望もあって平成22年にリニューアルしたそうです。

明治元年に創業したという井手酒造さん。嬉野温泉の地酒「虎之児」(とらのこ)を作っています。試飲もできるということで、寄らせていただきました。

「井手酒造」では、嬉野市で明治元年創業より続く地酒 佐賀清酒「虎之児」の製造販売を行っております。

お店のお母さんがこてこての九州弁、ここまでの九州弁は初めて聞きました(^^)。

今の時期にしか買えないという「虎之児」のしぼりたて原酒があったので、購入。今度手術を控えている祖父が日本酒好きなので、快気祝にこれを取っておこうと思います。

宿に帰ってきて、コーヒーのサービスでまったり。

宿からは嬉野川が望め、たそがれの落ち着いた雰囲気の中、一息付けます。共に訪れた同期、お互い仕事が忙しく、また休み明けにも仕事が待っているけれど、今だけは何も考えない!仕事のことは考えない!としばし現実逃避します。

夕食前に大浴場に入ります。嬉野温泉のお湯は日本三大美肌の湯と言われているそうで、確かに温泉につかるとすべすべになったような気がします。そこまで大きな浴場ではありませんでしたが、タイミングよく私たちだけだったので、大浴場は貸し切り状態でした。

さて、気になる夕食ですが…食べるのに夢中で写真を撮ることを忘れていました(笑)。

メイン料理は嬉野温泉名物の温泉湯豆腐と佐賀産和牛のしゃぶしゃぶ。それ以外にもたくさんの料理があって、全部でおよそ10品。次々と持ってきてくれます。こういう旅館は、身の回りの世話を全部してくださるのでとても楽だし、何だか申し訳ないほどです。

こちらは佐賀牛。とてもおいしかったです。

ふと箸袋の裏を見るとこんなことばが。

美味しかったらほめてください。不出来だったら叱ってください。

亭主、苦労性のため。

もちろん、声を大にして「おいしかった」とお伝えしたいと思います(^^)。

嬉野温泉の旅、初日はこんな感じで終了。食事を終えて、また1階にコーヒーをいただきに行っている間にお布団を敷いてくれました。同期といろいろ語り合い、愚痴りあい(笑)幸せな気分で床に就きました。