The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

カテゴリー: たべもの (10ページ目 (25ページ中))

“涮羊肉”を食す

春節の連休中だが、今日は当番で出勤。

帰宅してから夕食を食べに近所の“涮羊肉”の店に行った。“涮羊肉”というのは北京名物で、言うなれば「マトンしゃぶしゃぶ」。春節で閉めている店も多い中、ここは絶賛営業中で店内は満席。店を変えようかと思ったが、運良く入ってすぐ案内してもらった。

火鍋と違って“涮羊肉”のスープは「ほぼ味のないスープ」……というより「ただのお湯」と言ったほうがいいかもしれない。申し訳程度にナツメやクコの実が入っていて、羊肉をサッとくぐらせたら濃厚なゴマダレに付けていただく。シンプルだが、これがたまらないのだ。

妻も「んん!おいしい」と絶賛。「日本でもはやらないのかな」とのこと。日本では「ガチ中華」が流行語になるくらいだが、確かに中国の鍋というと火鍋の勢いにおされて“涮羊肉”はまだそこまでメジャーでないかもしれない。厳寒期の本場北京で食べる、本場の“涮羊肉”は格別の味だ。

お好み焼き

仕事帰りに先輩が「お好み焼き屋に行かないか」と誘ってくれ、北京はラッキーストリート(“好运街”)にある「百合亭」に行った。お好み焼き専門店というわけではなく、居酒屋のように様々なメニューが充実していて、お好み焼きはそのうちの1つというわけ。

価格帯もお手頃だし、B級グルメみたいな味わい深い料理がたくさんあって楽しかった。

お好み焼きには「大阪風」と「広島風」とあるけど、こちらのは「大阪風」かな。

岡山出身の私はお隣の「広島風」のほうが親しみがある。広島には「お好み村」というビル1棟にたくさんのお好み焼き屋が入っている施設があって、よく行ったなあ。でも「大阪風」だって、それはそれで好き。大阪と広島の人たちはお互いのお好み焼きをアレコレ言い合うのかもしれないけど、私には関係ない(^^)。

大好きな店も営業再開

今日のお昼は以前よく通っていた蘭州牛肉麺の店を訪れてみた。北京で店内での飲食が再開されるようになっても、営業をずっと停止していた店だ。

すると果たして営業再開していた。遠くから見るとまだ臨時休業しているように見えたが、女性が入店するのが見えたのだ。以前はお昼になると大混雑だったが、今日はそこまでではなかった。まだ休業したままだと思っている人も多いのかな(私がそうだったように)。

いただいたのはラグメン(新疆拌麺)。肉や野菜がたくさん載っていて、麺ももちもち。うーん、相変わらず食べ応えがある。これで22元(約430円)だからコスパが良い。

入店してきた人が店主と「おお!」みたいに抱き合っていたけど、あれは店の営業再開を喜んでいたのかな。イスラム教の方々が挨拶するときのような、あんな感じです。

有朋自遠方来不亦楽乎

有朋自遠方来不亦楽乎(朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや)。
──友人が遠くから訪ねて来てくれるとは、何と嬉しいことではないか。

『論語』「学而第一」より

論語の有名すぎる一文だ。よく「日本人はおもてなしを大切にする」と言うが、これについて言えば中国人も負けていない。むしろ気合いの入れようは日本以上かもしれない。友人の来訪を心から喜び、こちらが驚くほど歓待してくれる。そんな中国人の気持ちを、この論語の一文がまさに表現していると思う。

中国人の友人が私の北京赴任祝いと称して火鍋をつつく会を催してくれた。

彼らと知り合ったのは、まだ新型コロナウイルスのかけらも見られなかった2019年。私と同じ業界で働く中国の同業者たちだ。一緒にあるプログラムに参加したのをきっかけに仲良くなり、期間中は毎晩のように酒を飲み明かした。今回、私が北京に赴任したことも連絡していたのだが、中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大したこともあり、ずっと会えずにいた。それが今日、ついに会えることになったというわけだ。

店は龍潭公園の敷地内にある「鴉児李記」(“鸦儿李记”)という火鍋屋。彼らが予約してくれた。

大人気の店だそうで、私が家を出発するくらいに「出遅れるとずいぶん待つ羽目になるから先に入っておく!」と連絡。な、なんと、まだこちらは家を出てもいないというのに。いやあ、本当にありがたい。いざ着くと、氷点下だというのに店の外で私を待ってくれていた。そして文字通り抱き合って再会を喜び合った。コロナ禍で全く会えていなかったから、3年半ぶりだ。

この店は「北京人で知らない人はいない」というほど有名らしい。いただいたのは鍋が半分で仕切られ、それぞれ違う味のスープが楽しめる“鸳鸯锅”(おしどり鍋)。鍋には煙突が付いていて、雰囲気を含めて独特の味わいがある。“清真”(ハラール)なので豚肉こそないが、薄ーくスライスされた羊肉は芸術的とも言えるほど美しく、全く臭みがない。いつも買う安物とは全然違うのだ。何百年も羊を食べてきた民族のすごみを感じる。

毛肚”(センマイ)*1はちょっと湯がくだけで食べられ、コリコリした歯ごたえがたまらない。ほかにも凍豆腐やら、タケノコやら、野菜やキノコ類をどーんと頼んでくれていて、どれも食べ応えがあった。“芝麻酱”(ごまだれ)も濃厚で、たっぷり香菜(パクチー)をかけていただいた。

友人のうち1人がウイスキーを持ってきていて*2、炭酸水を注文しハイボールのように割って飲んだ。私の飲みっぷりを見て、友人たちは「いやあ、相変わらずすごい!」と驚いていた(笑)。一般的に中国では中国人のほうが日本人より酒を飲むと思っている人が多い。なかでも中国の北方は「白酒」といったアルコール度数の強い酒を飲むから、特にその傾向が強いかもしれない。それだけに日本人である私の飲みっぷりは意外なのだろう、友人は「飲めるから中国赴任できたんだよ」と笑ってくれた。あながち間違いではないかもしれない(^^;)。

とにかくゲラゲラ笑って、本当に楽しかった。

正直、私は中国という国にいろいろ思うことはある。複雑な感情を抱くことも多い。そして彼らの働く業界もどちらかというと「そっちより」。けれど目の前にいる彼らはこんな良い奴らなのだ。私自身、この気持ちをどう表現したら良いのか分からない。

私の同僚や友人にはアメリカやヨーロッパに留学経験があるという人が多い。彼らが純粋にアメリカやヨーロッパを「大好き」と言っているのを見るとたまに羨ましく思う。私も同じように中国を「大好き」と言えれば楽だが、そんな単純な国ではないのだ、ここは。この国のいろんな部分を見るにつけ、好きだと思う感情と同じくらい嫌だと思う感情を抱くこともある。

「中国なんて大嫌い……けど、大好き」。そう思えるのは、彼らとの付き合いがあるからかもしれない。みんな尊敬に値する人たちで、私にいろんなことを学ばせてくれる。そして日本人である私のことをここまで大切にしてくれるのだ。彼らがいてくれるから、私は「中国が大好き」と言える。だから私も彼らを大切にしよう……そう思わせてくれる中国の人たち一人一人に感謝です。

References
*1牛の第3胃袋のこと。
*2持ち込みが許されているのかどうなのかは知らない(笑)。ちなみに“清真”(ハラール)の店ではあるが、店内では酒類も注文できるようだった。

年を越してしまったそば

昼食を食べに“青海牛肉拉面”(青海牛肉拉麺)を食べに行った。

そう言えば、去年は年越しそばを食べなかった。すると、これは「年を越してしまったそば」だろうか……なんてどうでも良いことを考えながら来店。これを年越しそばの代わりに、今年も良い1年を過ごせるよう祈っていただくことにした。

スープと大量のネギしか見えないかもしれないが、下にきちんと麺は入っている。

ちなみに羊肉の串焼きも一緒になったセットを頼んだのだが「出来上がるまでもう少々お待ち下さい」と言われ、待っている間に麺をすすっていたら結局食べ終えてしまった。

羊肉の串焼きはどうなったのだろうと聞いてみたら、手違いですでに提供済みということになっていたようだ。若いお兄ちゃんが「本当に申し訳ありません」と平謝りし、私の串焼きを焼き始めてくれた。数分して焼き上がったのだが、再度「申し訳ありませんでした」と謝る始末で、何だかこちらのほうが恐縮してしまった。

この若いお兄ちゃん、見た目が今風で何だか遊んでそうな感じなんだけど、いつも朝から晩まで働いてしっかりしているのよ。今回の誠意ある対応も気持ち良い。こんなことがあっても、こういう店にはまた来たいと思う……どこかのベトナム料理屋と違って*1

References
*12022年12月30日の出来事なんだなー。

機関車フォー

中国は今日が仕事納め。12月31日、1月1日、2日は休日となり、3連休が待っている。今年も1年頑張りました~ということで、昼はいつもと気分を変えて、いつも賑わっている会社近くのベトナム料理の店に行ってみた。

店内は満席で、小さいテーブルで知らない女性と向かい合いの相席になった。日本ではまずないシチュエーション。そして注文してから料理が来るまで30分近く待った気がする。途中で何度も「キャンセルしようかな」と思ったほど。

ようやくやってきた“火车头汤河粉”、54元(約1020円)なり。

この料理名、直訳すると「機関車スープのフォー」。なんで?と思い調べてみると、百度百科*1によると「ベトナムの駅はどこもフォーを売っていて、人々は機関車に乗る際にフォーを食べることが習慣になり、以降『機関車』がフォーの代名詞になった」と説明があった。本当かなあ?

3分の2ほど食べたところで店員さんが「麺のおかわりはいりますか」と話しかけてきた。どうやら無料で「替え玉」が頼めるらしい。あやうくスープを飲み干してしまうところだった。せっかくなのでお願いし、しばらくすると麺とスープの入った小さいお椀を持ってきてくれた。と、次の瞬間だ。店員さんがその麺とスープを直接私のフォーに入れようとしたところ、手を滑らせてお椀ごとドボンと落としてしまったのだ。私も店員さんも、そして隣に座っていた人たちも「……あ」という声を出してしまった。

店員さんは慌てて「申し訳ありません」と言って、私の食べていたフォーをそのままサァーっと持って行ってしまった。食事を楽しんでいたのに品物が突然なくなった私は呆然とするしかなかった。どうするんだろう。フォーを作り直してくれるのだろうか。

すると持ってきたのは、おかわりの分が入っていた小さなお椀。

えええ!!これだけ??私のフォーはまだ3分の1ほど残っていたし、麺以外に野菜も入っていたのに。店員さんは「調味料はご入り用ですか」と聞いてくれたけど、ほしいのはそれじゃないよ。あとから入店した人は私のお椀を見て「お子様セットでも食べているのか」と思ったことだろう。

味は悪くなかったけどねえ。できあがるのも相当時間がかかったし、ちょっと、もう来ないかもしれない。

References
*1中国版Wikipediaと呼ばれているサイト。

久しぶりのビックマック

今日は日曜日だけど、週末当番で仕事。

昼飯時になり、食事をどうしようかと考える。今はみんな「ステイホーム」なので、出前だと配達までえらく時間がかかってしまう可能性も。どうしようかなあと、ふと会社近くのマクドナルドをのぞくと店頭での注文は受け付けているようだった。ということでビックマックのバリューセットを注文。いつぶりのハンバーガーだろう、ちょっぴりワクワク。

ビックマックは中国語で“巨无霸”、かつて中国に存在したとされる身長2メートルを超す大男の名前に由来する*1。ビックマックはあの酸味のあるソースが好き。なんでだろう、年を取るにつれ「妊娠しているのかっ!」というくらい、すっぱいものが好きになっている。

ちなみに単品のビックマックは24元(約470円)だった。日本のビックマックは410円なので、中国のほうが少し高い。そう言えば少し前に東洋経済に「日本人はビッグマック410円の貧しさを知らない」という記事があったのを思い出した。

日本人はビッグマック410円の貧しさを知らない
アップルは9月7日、新機種iPhone14シリーズを発表した。日本での価格は、最も安いタイプで11万9800円。 Pro Maxは約20万円だ。昨年9月にリリースされたiPhone13シリーズでは、最も安いタイプが9万9800円だったから…

ざっくり説明すると、各国のビックマックの価格を比べるとどの国も日本より高く、それだけ日本が貧しくなったことを表している……というものだった。

ただ私の率直な印象を言うなら、そう簡単に比較できるかなあと疑問だ。

例えば東京でランチを食べようとしたら、410円(ビックマックの日本での価格)ではちょっと難しいだろう。一方、中国のビックマックは24元だが、これだけあれば北京のそこらの食堂で立派な定食が食べられる。つまり日本人は「おトク」だと思ってビックマックを食べるかもしれないが、中国人は「ちょっぴり高めの外食」と思っているかもしれない。人によって感覚は違うだろうから一概には言えないけど。

ちなみにビックマックをセットで注文したら35.50元(約700円)だった。いつも昼食を20数元で食べている私からすれば、まさに「ちょっぴり高い昼食」をいただいた気分。日本で食べていたビックマックと味は同じだったけどね。

References
*1ちなみに台湾のマクドナルドではビックマックを“大麥克”と呼ぶ。直訳すると「大マック」。

我が家のコックさん

日本から持ってきて便利なのがシャープの「ホットクック」。材料を入れてボタンをポチッと押すだけで料理を作ってくれるという優れものだ。

見た目は炊飯器みたいな感じで、ちょっと大きいかな?くらい。実際に米も炊けるようだが、最も大きな違いは調理中に鍋の中の食材を自動でかき混ぜる「まぜ技ユニット」なるものが備わっている点。それによって、より多くのメニューが作れるらしい。

最大15時間の予約調理の設定が可能で、予約の待機時間も中の温度を調整して食材が腐らないようにしてくれる。朝に仕込んでおけば帰宅時にはアツアツの料理が完成しているわけだ。さらにWi-Fiにも接続できるので、外出先から予約時間を変更することも可能。例えば「帰宅が遅くなりそうだから、完成する時間を1時間遅らせよう」みたいなこともできちゃう。

今日作ったのは厚切り大根と鶏手羽元のさっぱり煮。ポン酢を使ったのだが、大根によーくしみていた。自分で作るよりもおいしいからちょっぴり悔しい。ポテトサラダはいもをふかすのに「ホットクック」を使った。ちなみに右上の筑前煮も昨日「ホットクック」で作ったもの。火を使うとずっと見ていないといけないが「ホットクック」ならボタンさえ押しておけば後は手が離れるのが楽ちんだ。

越光米

先日購入した米が残りわずかになってきたので、同じものを再度購入し配送してもらおうとしたところ当時利用した店舗が臨時休業していた。感染防止対策で今はどこも店を閉めているもんなあ。仕方ないので営業している別店舗で探してみることに。

見つけたのが「越光米」という商品名の米。前回とは違う商品だ。名前だけ見れば「コシヒカリ」だが、本当にそうなのだろうか。まあ、違ったとしても米は米だし……と、購入してみた。

届いたのがこちら。遼寧省の丹東*1で生産されたらしい。大きな字で「越光米」と書いてあるが、不安なのは「日本」という文字がどこにも書かれていないことだ。前に購入した米は「中国産の、日本のコシヒカリ品種」とはっきり書かれていた。

味は果たしてどうだろう。また追って報告いたします、はい。

 

References
*1中国東北部に位置し、北朝鮮との国境沿いの街として知られている。

嗚呼、恋しき海産物

北京に来てから食事にはあまり困っていないが、恋しいのが海産物。日本にいた頃はスーパーで商品が半額になる時間を見計らって刺身をよく買っていた。しらすなんかも好きで、大根おろしと和えて醤油で食べたり、千切りにした大葉と一緒にしらす丼にしたり。あとは牡蠣……香川で働いていた頃はよく食べ放題の牡蠣小屋に行ったなあ。

閑話休題。

北京は内陸なこともあって海産物が高い。この前、近所のスーパーでサーモンの刺身を見たときは、ほんの5切れで1500円近かった。日本が海に囲まれた島国で、海産物に恵まれていたんだなあと思う瞬間だ。夕食を前にフードデリバリーで海鮮を調べてみると、近所に牡蠣を扱う店を発見。今日は金曜日だし、ちょっと値は張るけど1週間頑張った自分へのご褒美だと思い注文してみた。

牡蠣が10個入って108元(約2000円)だが、フードデリバリーでは割引が入って62元(約1200円)。中国ではなぜか店内価格よりフードデリバリーのほうが安くなることが多い。

これ以外に羊肉の串焼きなどを頼み、合計92元(約1800円)。なぜか牡蠣の正規価格より安くなるから不思議なのだが、まあ、居酒屋で消費する額を考えればこんなものだろう。

肝心な牡蠣は小さい身だったけど(笑)久しぶりに海産物を食べ、まさに“口福*1を味わった。冷やしていたビールとともにNetflixを視聴。こんな金曜日が大好きだ。

References
*1食事による幸せのこと。
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