The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

投稿者: ぼぼよる (7ページ目 (249ページ中))

北京の春霞

今日の北京は空が霞んでいました。

春霞というと聞こえは良いですが、おそらく黄砂やPM2.5じゃないかしら。中国の中央気象台が3月10日20時から11日20時まで全国的に砂嵐(“沙尘暴”)が観測されるという予報を出していました。

遠くのビルが霞んで見えます。上海から出張に来ていた同僚、これを見て「典型的な北京の空」とつぶやいていました。ちょっと前までは気持ちの良い青空が続いていたですけどね(^^;)。

迷いに迷う30代

私が勤めている会社は中国各地にオフィスがあります。私が働いている北京のオフィスは規模が最も大きいので、よく各地から出張者が訪れます。今日は上海のオフィスで働く先輩が来ていて、半年ぶりくらい?にお会いしました。

私より4つ上。よくお世話になっている先輩なんですが、こう何と言うか、あんまり人の見た目をどうこう言ってはいけないことは分かっているのですが、白髪がすごく増えていました。以前から白髪の多い方でしたが、いよいよ「グレイ」と言っていいほど目立つようになっていたので、思わず「白髪が増えましたね」と口に出してしまいました。

最近いろんな人に言われるそうで「ストレスというより遺伝的なものかな」とのことでした。確かに年をとっても黒々としている人もいれば、きれいに真っ白な人もいますもんね。

そこまで話して、先輩から「あれ、そういう自分も白髪が増えたんじゃない」と言われちゃいました。そうなんです、私も気付いていました。最近、白髪が目立つようになったんです。自分に見える範囲だけでそんな感じですから、頭の側面や後部はどうなっているやら。

日本で働いていた頃に比べ、今の中国での勤務は忙しいです。それに異国他郷で家族を支えなければと気負っている部分もあるかもしれません。もちろん「寄る年波」ということもあるんでしょう。なにもかも以前と同じように変わらず……というのが詮ない望みであることはよく承知しています。

インターネットで調べてみると、男女ともに白髪が増え始めるのは平均的に35歳なんだそう。私は現在35歳、ドンピシャです。

白髪の原因とは?意外な習慣も白髪の原因に!
老化や遺伝は白髪の大きな原因ですが、黒髪をキープしている人がいるのはなぜでしょうか。ここでは近年解明が進む、白髪になるメカニズムを解説すると共に、白髪の意外な原因についてもご紹介します。

そうすると私の白髪の増え方は平均的なのかな。そこまで気にする必要はないのかもしれません。けれど鏡の中に写る自分を見るにつけ、意識下では「自分は老いつつある」という暗示なり追認なりを積み重ねているのではないか、それが白髪が増えるのを後押ししているように思えてきました。んなわけないでしょ、とツッコミが入りそうですが。

私も白髪染めを考える年齢になったのかもしれません。しかし人生初めての白髪染めは躊躇しちゃうな……なんて老いを認めたくない気持ちもどこかあります。迷いに迷う30代、40代になれば開き直れるんでしょうけど……論語が40歳を「不惑」と表現する理由が分かった気がしました。

子どもを囲んで

今日は同じ業界で働く日本人駐在員の友人宅を訪ねました。去年12月にお子さんが生まれ、かねてから「会いに来てね」と誘ってくれていたのですが、ことごとくタイミングが合わず、あれよこれよという間に3か月が経ってしまったのです。

お呼ばれになるということで、お礼と出産祝をかねて日本で購入したベビー服をお持ちしたのですが、向こうからも娘にかわいいエプロンをいただいてしまいました。いやはや恐れ多い限り。

友人のお子さんはまもなく寝返りするかというくらいで、まだ首もすわっていませんでした。娘にもこんな時期があったんだなあと抱かせてもらいましたが、そこまで懐かしさはありませんでした(^^;)。抱いたときの感じが少し違ったのかな。娘のほうがふっくらしていたかもしれません。

3か月はまだまだ「赤ちゃん」ですねえ。1歳を迎えたうちの娘は幼児らしくなってきました。自分自身、人と話をしていても「うちの赤ちゃん」じゃなくて「うちの子ども」と言うようになっていることに気付きます。どんどん赤ちゃんでなくなっていることに若干の寂しさはあるものの、私が帰宅したらニタッと笑ってトテトテ駆け寄ってきたり、大人が話していることを理解しようとしたり、赤ちゃんの頃にはなかった幸せを感じることも増えているのはうれしいです。友人に「今もかわいいけど、これからどんどん『かわいい』を更新してきますよ~」なんて先輩パパ面をしちゃって。この友人とは子どもが生まれる前からよくしてもらっていましたが、生まれたら生まれたで子どもを囲んでお付き合いすることができて、ありがたいことです。

友人は私が酒飲みだと知っていることもあり、昼だというのにお酒を出してくれました。いただいたのは見たことのないパッケージの珍しいクラフトビール。で、オシャレなビールグラスに注いでくれました。一番搾りやスーパードライを缶から直接がぶがぶ飲む私と大違いです。

暖房停止のお知らせ

職場の入るビルのエレベーターにこんな貼り紙がありました。

貼り紙には“停暖通知”(暖房停止のお知らせ)と書いてあります。

尊敬的住户:根据近期天气情况,定于3月15日24:00起停止供暖。
親愛なる住民の皆様へ:最近の天候状況を踏まえ、3月15日24:00より暖房の供給を停止いたします。

暖房の供給を停止するとは何ぞや。何度かブログでご紹介しましたが、北京には“暖气”(ヌアンチー)と呼ばれるスチーム暖房がオフィスや集合住宅、あらゆるところに設置されています。

この中には集中暖房室のボイラーから送られてきた高温の蒸気が流れていて、部屋の中はTシャツ一枚で過ごせるくらい暖かくなります。先ほどの「暖房停止のお知らせ」は、このスチームの供給を3月15日にやめるという意味です。

確かにここ最近の北京は暖かいです。ニュースで見るに日本は再び冬の寒さに戻っているよし。おそらく北京のほうが暖かいでしょうね。暖房停止のお知らせが来たということは、いよいよ北京に春が来ると理解していいかもしれません。

リポビタンD

ここ最近、長時間勤務が続いています。今朝はどうも疲労が抜けきっていなかったので、気合いを入れようと出勤前にコンビニに寄って栄養ドリンクを購入しました。

購入したのは日本でもおなじみの「リポビタンD」です。普段、私はドリンク剤や栄養剤、サプリメントのたぐいをまったく飲まない人間なのですが、さすがに疲れがひどい時は頼っちゃいます。“无事不登三宝殿*1ならぬ、“无事不喝力保健*2です。

中国語でリポビタンDは“力保健”と書きます。その健康そうな漢字はさることながら、発音も「リーパオジェン」。日本語の「リポD」(リポ・デー)に似ています。中国でも普及していて、北京のセブンイレブンに行くと大概どの店舗にも売っています。

栄養ドリンクと言えばチオビタドリンクやユンケルなどいろいろありますが、私は小さい頃からリポビタンD一択です。家族が飲んでいたからというのもありますが、やはり「ファイト!一発!」のCMが幼心に印象的だったのかもしれません。ただ最近読んだ日経新聞の記事によると、最近の若い人はリポビタンDをはじめ栄養ドリンクを飲まなくなっているそうです。

その理由がレッドブルをはじめとする「エナジードリンク」の台頭です。レッドブルはターゲット層を20歳前後に定め、販促活動を大々的に展開しているとのこと。一方の栄養ドリンクは中高年に絞ったため衰退の一途をたどっているそうです。

「リゲイン」。24時間戦えますかのCMで知られる栄養ドリンクが24年春、店頭から消えた。発売から36年、主力商品からの撤退を強いられた。栄養ドリンクは「リポビタンD」など日本企業が生んだ。英ユーロモニターによれば24年の国内市場は1700億円と10年で1割減った。低迷が続く。

対照的なのがオーストリアの「レッドブル」などのエナジードリンクだ。世界市場は約11兆円と2倍になった。レッドブルは創業者が日本の製品に着想を得て起業した。日本がつくった産業を事実上、海外企業に奪われた。

日経新聞(2025年2月17日配信)

若者にとってエナジードリンクが「アガる」飲み物だとすれば、いまや栄養ドリンクは「おじさん向け」。確かに栄養ドリンクが生まれた当時にもてはやされた「モーレツ社員」も今風に言えばただの「社畜」です。リポビタンDの「ファイト!一発!」の暑苦しい男たちのCMも今の若者のセンスと大きく乖離しているのかもしれません。

私自身はエナジードリンクに疲労回復の効果があるのか懐疑的です。日本では、栄養ドリンクは「医薬品」もしくは薬に準ずる「医薬部外品(指定医薬部外品)」に分類されています。けれどエナジードリンクは「清涼飲料水」。そもそもエナジードリンクは量が多すぎます。あんなに甘ったるい液を最後まで飲めません。栄養ドリンクくらいの量がちょうどいい。

……なんて言っている私も考えが古いんだろうなあ。そういうことを言っているから日本がつくりあげた産業がどんどん海外企業に奪われていくのかもしれません。何とも言えない思いを中国の北京でリポビタンDを飲みながら抱きました。

References
*1日本語にすると「用事がなければ、仏殿には登らない」。普段はお参りなんかしません、何かがあるからお参りしたのですよ、という意味。中国では「あなたを訪ねたのは要件があるからですよ」と切り出すときに使われる言葉。
*2前述の表現をもじって「用事がなければ、リポDは飲まない」。
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