すっかりブログがご無沙汰になっていました。この数か月の間、本当にいろいろ相次いでバタバタ。ざっくり言うと、3つの大きな出来事がありました。

ひとつめは言わずもがな、娘の誕生。
娘が生まれてからの生活はまさに「180度変わった」という表現がぴったしでした。家の中が以前とまるで変わり、娘が生まれる前を思い出すと他人の家のようです。自分に使える時間はほぼ皆無になってしまいましたが、それでも娘が日々大きくなっていく様子を近くで見ていられるのは親になった醍醐味だと思います。

ふたつめは妻の病気。
妻がガンになってしまいました。このときばかりはあらゆる事態を想定しましたが、幸い早期に発見できたので出産直後に手術を受けられ、腫瘍は完全に切除することができました。まさか自分の家族が異国の地でガンの手術を受けることになるとは……けれど不思議と不安はありませんでした。中国の病院もしっかりしていたし、何より娘が生まれた直後だったので「やるっきゃない」なんて気合いが入っていたのもあるかもしれません。この点、娘には感謝です。

みっつめは家族での一時帰国。
妻の腫瘍は完全に切除できたのですが、再発や転移の可能性を考えると速やかに追加検査をする必要がありました。しかし中国で検査を受け続けるとなると今後は保険でカバーしてもらえず、結構な費用が発生します。ましてや生まれたばかりの娘がいるのに、その面倒はどうするのか。いろいろ考えた挙げ句、続きの検査・治療は日本の病院で受けることにしました。なので家族3人で急遽一時帰国。娘は当時まだ生後1か月で、パスポートさえも作れていませんでした。日本大使館に行ってパスポートの代わりになる書類を発行してもらい*1、現地の公安局に行ってビザを発給してもらい、もう、それはそれは忙しかったです。

妻はその後、日本の病院で追加検査を受け、ガンの転移はしていないことが分かりました。ただし念には念を、ということで再手術を実施。腫瘍があった部位をさらに大きく切除しましたが、そこからもガン細胞の残留は認められませんでした。つまり(現時点では)全身からガンがなくなったわけです。手術の影響で動きづらさは多少あるようですが、ぱっと見、以前と変わらない生活を送っています。ガンに苦しむ方がたくさんいらっしゃることを考えると、奇跡的ともいえる回復です。

私は仕事があるので、妻が日本で手術を受けた後ほどなく北京に戻りました。一方妻と娘はまだ日本にいて、今は北京に戻って生活をすべく準備を進めているところです。娘はパスポートもないまま帰国したので、中国に入国するにはビザを取得することから始めないといけません。

それにしても怒濤の数か月でした。人によっては人生で一度も経験しないまま終えるかもしれないようなイベントがこうも連続して起きるとは。私って「重なるときには重なる」んですよねえ。もうちょっと分散してイベントが起きてほしいと思います、本当に。でもまだ6月、2024年はようやく折り返し地点に至ったところです。この調子だと下半期、一体何が起きるのやら(^^;)。

もう少し若かった頃は「ダイナミック」なことが好きでしたが、この年齢になってくるとあんまり波瀾万丈な人生ではなく、平穏無事に「小確幸」をかみしめることができればそれで十分……なんて思ってしまいます。

References
*1「帰国のための渡航書」という書類です。