The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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日本版サミットと中国版サミット

広島県では昨日からG7サミットが開かれています。一方、中国では時を同じくして中国・中央アジアサミット(“中国・中亚峰会”)が開かれました。中国のほうは昨日一足早く閉幕しましたが、G7を意識して開かれたことは間違いないと感じます。

それぞれのサミットでどんなことが話し合われたかは大手メディアが散々報じているので詳しく書きません。私が気になったのは会場の違いです。

岸田総理大臣がツイートしたG7広島サミット初日の討議の様子です。G7メンバー7か国の首脳に加え、EUのミシェル大統領、フォンデアライエン委員長、合わせて9人が円卓に座っています。

一方、中国で開かれたサミットはどうだったかと言うと……

中国国営の中央テレビの国際放送「CGTN」のツイートです。こちらも同じように円卓ですが、規模が全然違います。

私はこの様子を見て、とても中国らしいなと思いました。とにかく体裁にこだわるんですよね、この国は。客をもてなす際はド派手な演出で、これでもか!というくらい豪華絢爛でなくてはなりません。なぜなら、それが「それだけ費用をかけた」というメンツに直結するからです。それは個人レベルでも同じで、食事をするなら食べきれないほどの満漢全席でこそ主人のメンツが立ちます。

インターネット上では2つの会場の違いを指摘する声が多く見られました。中国のサミットが「とても立派」な一方で、G7広島サミットが「あまりにショボい」というものです。確かに「中国的な思考」からすれば、その指摘は的を射ているでしょう。

けれど……結局は「見た目」に過ぎないんですよね、この国は。つまり「見えない」部分は適当なんです。中国に暮らしていると分かりますが、どんなに立派な建物でも裏側に行くと未完成なのかと言わんばかりの造りなことが多いです。扉の立て付けが悪かったり、床のどこかが欠けていたり。廊下を歩いていても見える位置に段ボールが山積みで、倉庫のように使われていることも。あとは(何度も言っていますが)トイレ。どんなに立派なホテルでもどんなに立派なデパートでも、中国のトイレって本当に汚い。造りもあるでしょうが、使う側の「意識」にも問題があるように思います。

その点、日本は見えないところにも……いえ、見えないところに「こそ」こだわっているように思います。ちょっとした段差にスロープが付いていたり、エスカレーターの外側に転落防止用の柵が付いていたり。あとは先ほど挙げたトイレですけど、日本のトイレの清潔さは世界に誇れると思います。だって、ちょっと古びた雑居ビルのトイレだってきれいに掃除されているじゃないですか。デパートのトイレに至っては言わずもがなです。

私は中国で「見た目」だけにこだわり、中身の薄っぺらいところをたくさん見て来ました。そういう中国を目にする度に、本当に国が「成熟」するとはどういうことか、というのを否応なしに感じさせられるわけです。失礼を承知で言うならば、中身が伴っていないというか、張りぼてというか。

いや、客をもてなそうとする心は立派です。私もそうやって心ある招待をたくさん受けては、中国の人々の「おもてなし」の熱量に感激しました。私が言いたいのは、そもそも「サミット」って首脳同士が直接やり取りし合うから意味があるということです。首脳同士が息のかかる距離で膝をつき合わせ、事務方の話し合いだけでは解決しないことを*1トップダウンで決められるから意義があるのに、あの中国のサミット会場……まるでサッカーコートです。隣の人の顔もろくに見えないし、話しかけるのだって「おーい」と叫ばなければなりません。

歓迎レセプションなんて「やり過ぎ」そのものでした。かつての唐の都を再現した民俗テーマパークで500人の歌手やアーティストらが皇宮のようなステージで大規模な公演を行ったのです。

西側諸国からすればちょっと恥ずかしいくらいの豪華さですが、中国は「誇らしい」のでしょう。一部の中国メディアは「中国・中央アジアサミットはまるで唐の時代の『万邦来朝』を再現したようだ」と伝えました。でも「万邦来朝」って、周辺国が朝貢のため中国にやって来ることを指す言葉でしょ?そういう言葉を使っちゃうところに、中国の本音が見えていると思います。

References
*1事務方のやっていることが悪いと言っているのではありません。彼らがつくってくれた土台があった上で首脳同士の「サミット」ができるのは言わずもがなです。

北京一文無し

最近、毎朝職場近くのセブンイレブンに寄ってアイスコーヒーを買っています。ここで働く店員のおばちゃんが気持ちの良い方で、とても愛想が良いのです。

セブンイレブンのおばちゃん
今日、職場近くのセブンイレブンでアイスコーヒーを注文すると、淹れてくれた店員のおばちゃんから突然「あなた、地下鉄で出勤しているの?」と聞かれました。このおばちゃん店員はセブンイレブンの(おそらく)リーダーのようなポジションの方で、以前も何度かブログに「セブンイレブンのおばちゃん店員」として紹介しました。ちょくちょく会話することはありましたが、不意に「地下鉄で出勤?」なんて言われたので面食らってしまいました。私が「そうです、2号線で通っていますよ」と答えると、今度は「1号線じゃないの?」と聞いて...

今朝も寄って、おにぎり1個とアイスコーヒーを買おうとしました。支払いにはQRコード決済を利用します。日本の「Paypay」と同じですね。私の場合、中国国内の銀行口座と紐付いているので、スマートフォン上に表示させたQRコードをレジでかざせば支払うことができます。さあ、レジで会計……というところで支払いができないのです。

こ、口座の中がスッカラカンだ~!!

普段、私の給料は日本国内の口座に振り込まれています。ただしそれでは中国で生活できないので、会社に給料の一部を中国国内の口座に送金してもらっているのです。この送金の額は自由に設定でき、私の場合、毎月日本円にして10万円を送金してもらっています。妻と2人で生活していると10万円だとギリギリかな……というところです。特に今月は四川旅行に行くなどしたので入り用が多く、口座がカツカツでした。そんなこともあって今月から中国への送金額を増やしてもらうようお願いしていたところ。

口座に金が足りない!というときは、海外キャッシングサービスを利用しています。クレジットカードを使って現金を入手できるサービスです。日本国内のキャッシングサービスは利息が高いイメージがありますが、海外キャッシングサービスは両替の手数料よりお得な場合があるのです。

ではなぜ今回は海外キャッシングをしなかったかというと、今日が給料日だったんですね。今日になれば口座には給料が振り込まれますから、わざわざ手数料を払って海外キャッシングをする必要はないわけです。ただ間が悪いことに、海外からの送金は口座に反映されるのに時間がかかることがあり……朝イチの時点では口座がスッカラカンのままだったのです。

ただ、アイスコーヒーを受け取るのは問題ありませんでした。というのがコーヒー20杯分のプリペイドカードを事前に購入していたので、支払い無しに受け取れるのです。問題はおにぎり。1個たった5元(約100円)……それが払えないなんて、かなり間抜けです。

いつものおばちゃん店員に「ちょっと問題があって、今朝はアイスコーヒーだけいただきます」と言って、おにぎりを棚まで返しに行こうとしました。するとおばちゃんが「いいわよ、いいわよ。立て替えるから持ってきなさい」と言うのです。おばちゃんはおにぎりのバーコードをスキャンすると自分のスマートフォンで支払いをし「いつでもいいから、時間のあるときに支払ってくれたらいいわ」と言ってくれました。

おばちゃん……!!ありがとうございます……いやあ、ありがたい……というより反省しきりです。申し訳ないやら、恥ずかしいやら。おばちゃんに頭が上がりません。とりあえず送金が確認できたらすぐに返しに行きます。今月からは送金額を増やしたので、今後こんなことは無いかと思いますが……いえ、決してこんなことが無いように心がけたいと思います。

追記)

お昼になって、すぐにおばちゃんに借りたお金を返しに行きました。個人間のお金のやりとりも中国ではスマホ決済が一般的なので、おばちゃんとWeChat……中国版のLINEですね、お友達になって(笑)5元をお返ししました。おばちゃんは「おごるわよ」なんて言うのですが、それは固辞。逆にここのセブンイレブンに来にくくなります。

ということで、ついにおばちゃんとWeChat友達になってしまいました(笑)。お金と一緒に「とても助かりました、ありがとうございました」とメッセージを送ったら“不用客气哦朋友”(どういたしまして、お友達でしょ)との返事。ますますおばちゃんのファンになってしまいました(^^)。

だんだん長くなる日

ここ最近、日が長くなってきました。

北京の午後7時半の空です。スマートフォンのカメラで撮影しました。明るく写るように自動で調整しているので実際はもうちょっと暗いですが、それでも午後7時半の空にしては明るく感じます。

1年で最も日が長いのは「夏至」ですね。今年は6月21日が「夏至」ですから、もう来月です。そして「夏至」を過ぎると、どんどん日が短くなるんですよね。夏の盛りは8月というイメージがありますから、ちょっと意外にも感じます。

日本版カップヌードル

職場近くのセブンイレブンに行くとカップラーメンのコーナーに新商品が並んでいました。

真ん中に並んでいる日清の「カップヌードル」に「新商品」というタグが付いています。おそらく日本人の方は「なぜ新商品?」と思われるでしょう。だって日本で「カップヌードル」と言えば、50年以上販売されているロングセラーです。

中国でも「カップヌードル」は売られていて、上の写真の両端にある“合味道*1がそれです。ただ味は日本と少し違い、中国用にローカル味の「カップヌードル」が販売されていたんです。こうした中で、日本のオリジナル味の「カップヌードル」が発売されたのです。

先日、日清が日本オリジナル味のカップ焼きそばを中国で発売したと書きましたが「カップヌードル」についても同じことをしていたんですね。

中国ローカル版「日本味UFO」
先日、ツイッター上で中国在住日本人の方々が日清のカップ焼きそば「UFO」の話で盛り上がっていました。https://twitter.com/xiaolong761216/status/1653622971263774720?s=20日本で販売されているカップ焼きそば「UFO」と同じ味の「UFO」が中国で発売されたそうです……と言っても、分かりづらいですよね。カップ焼きそばって、誰でも一度は食べたことがあると思います。日清の「UFO」だけでなく「ペヤングソースやきそば」とか、明星食品の「一平ちゃん」とか。名前に「焼きそば」と付いていますが、実際には濃いめのソースや調味料で...

ただ、カップ焼きそばと違って「カップヌードル」は中国のローカル味でも結構「イケる」んです。そんなこともあって「UFO」ほどの感動はありませんでした(^^;)。とは言えせっかく発売されたので、今度中国のローカル味と食べ比べてみたいと思います。

References
*1もともと香港で先に販売されていて、それが中国大陸でも販売されるようになりました。“合味道”で「口に合う」という意味です。香港で使われる広東語の発音で「ハップ・メイ・ドゥ」と読み、これもどことなく「カップヌードル」に似ています。

中国のトイレ

今日は東京から来た出張者を迎えて食事をする機会がありました。今はまだコロナ禍の前みたいにノービザとまではいきませんが*1、厳しかった頃に比べればビザも出やすくなったようです。

というのが、中国はこの数年間、特別な場合を除いてビザを発給してきませんでした。かわいそうなのが中国語を学ぶ学生たちです。中国に留学することを夢みて中国語を学び始めるもビザが発給されず、結局渡航ができずに日本にいながらオンライン授業を受けていた学生もいるやに聞いています。さらに少し前までビザが発給されても中国への入国者は10日間の隔離が必要でした。飛行機で4時間ちょっとで来られる中国ですが、その渡航は簡単ではなかったんですよね。東京からの出張者を迎え、いよいよ「アフターコロナ」の時代なんだなあと感慨深いものがあります。

食事は例によって北京ダック。職場近くの、安く食べられる店に行きました。私は日本を離れてまだ半年ちょっとですから、出張者から聞く日本の話はそんなに珍しくありません。一方、出張者は中国がとても新鮮なようです。皆さん、中国を専門に仕事をしている方々ではないので余計にいろいろと感じることがあるんでしょうか。

尾籠な話で恐縮ですが、一番盛り上がったのはトイレについての話題です。中国はここ十数年で大きく経済発展しましたが、トイレだけは変わらないんですよねえ。環境もそうですが、人々の「トイレの利用の仕方」も変わっていない(=良くなっていない)と思います。

男性トイレで言えば、小便器の足元がべちょべちょ。一体どうやって用を足しているのだろうと疑いたくなるレベルです。もう少し一歩前に立つだけで「垂れない」と思うんですけど。私が留学していた頃からトイレには“向前一小步,文明一大步”(少し前に一歩、それが文明の大きな一歩)なんて貼り紙がしてありましたが、どうやら状況は変わっていないようです。

お掃除さんはいるんですけど、そのべちょべちょになった足元をモップで擦るんです。んで、ぐちゃ~と広げてしまうんですよね。さすがにモップは水で濡らしているものの、私からすれば「汚れを広げている」だけです。私の同僚が話していましたが、とある日本人は中国では外出先でトイレをしたくないと我慢するクセができ、膀胱炎になってしまったそうです。ほ、ほんとうでしょうか………気持ちは分かりますけど。

それに比べて、日本のトイレは本当にきれいだと思います。もちろん公園の公衆トイレなんかは別です。けれど、デパートのトイレなんて個室に住めちゃうほどきれい。だって中国はデパートのトイレでさえも汚いんです。なんででしょうね……環境もさることながら、利用する側の人たちにも問題があると思います。

食事の終わりには「ぜひ体験してみてください」ということで、出張者にレストランのトイレを利用してもらいました。トイレから出てきた皆さん、苦虫を噛み潰したような顔で「べちょべちょでした」と話していました(笑)。

References
*1コロナ禍の前は日本国籍の所有者なら15日以内の中国滞在であればビザが必要ありませんでした(ノービザ)。
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