The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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マンションの日本人会

今日は私の住むマンションの日本人住民で集まり、飲み会を開きました。集まってといっても、仕事の関係で知り合った者同士が6人だけですけど。

私の住むマンションは外資系で、一番多い住民は中国人でしょうか。ちょこちょこ外国人の住民もいて、日本人もいるようです。いるようですというのは、確証が持てないからです。日本語を話しているのを直接聞いたら別ですが、あくまで「多分、日本人だろう」という見立てにすぎません。ましてや知らない者同士ですから、エレベーターで一緒になっても挨拶をするわけでもなく……なのではっきりとは言えませんが、感覚的におそらく数十世帯くらい日本人はいるんじゃないかと思います。

今日集まったのは仕事関係で出会い「え、あのマンションなんですか?」「私もです」なんて判明した方々です。皆さん、日本で知らない人はいないほど有名な大企業で中国支社長を務めるような御仁ばかり。肩書で見れば私、ずいぶん浮いています(笑)。

でも本当に楽しい会でした。マンション近くのおいしい店について情報交換したり、部屋の違いを教えあったり。「うちの部屋は夜景がきれい」「いや、うちは道路と車しか見えないよ」なんてゲラゲラ笑いました。お話ししていても皆さん「立場」を感じさせない方々ばかりで、こういう人こそ中国支社長に選ばれるんだなあとつくづく感じました。

外国人が住んでいるようなマンションには大体こうした「日本人の集まり」があるようです。日本人入居率の高いところはクリスマスやハロウィーンの際に家族を招いた大規模イベントを企画するなんて話も聞いたことがあります。私は中国に溶け込みたかったので、日本人入居率が低い今のマンションを選びましたが、少人数は少人数で「濃い」繋がりができていいですね。何て言うか、50人の集まりより6人の集まりのほうが「濃い」じゃないですか。

しかし国外での日本人同士って仲間というか、妙な連帯感があるから不思議です。ましてや同じマンション同士。何かあったら頼れるという安心感もありますし、とても有意義な会でした。

いつも別れは突然

職場近くのセブンイレブンで働くおばちゃん店員さん、ここのブログによく書いてきたので皆さんも記憶にあるかと思います。愛想の良いおばちゃんで、毎朝どんなに混雑していても私を見つけると「アイスコーヒーね?」と声をかけてくれたり、私が(自分の勘違いで)一文無しでお会計をしようとしたときは自分のお金で立て替えてくれたりと、本当に親切にしてくれた方です。

北京一文無し
最近、毎朝職場近くのセブンイレブンに寄ってアイスコーヒーを買っています。ここで働く店員のおばちゃんが気持ちの良い方で、とても愛想が良いのです。今朝も寄って、おにぎり1個とアイスコーヒーを買おうとしました。支払いにはQRコード決済を利用します。日本の「Paypay」と同じですね。私の場合、中国国内の銀行口座と紐付いているので、スマートフォン上に表示させたQRコードをレジでかざせば支払うことができます。さあ、レジで会計……というところで支払いができないのです。こ、口座の中がスッカラカンだ~!!普段、私の給料は...

ところが、ここ数日おばちゃんの姿を見かけないのです。週末でも店に出て働いていたくらいですから、おかしい。おばちゃんどころか、見慣れていた店員さんがみんないなくなっているのです。さらに店のレジ脇には北京市当局が発行するおばちゃんの“健康证”(健康証)が掲示されていたのですが、これも無くなっているのです。

おばちゃん1人がいないだけなら「長めのお休みかな」と思えますが、店員が総入れ替えとは。おばちゃんとWeChat*1友達だったことを思いだし、いてもたってもいられずメッセージを送りました。

すぐに返事は来ました。聞くと、おばちゃん、辞められたそうです。あのセブンイレブンはフランチャイズで、オーナーさんが経営を辞めることになり本社による直接管理になったとのこと。本社はおばちゃんに残って働くように頼んだそうです。ただ他の店員さんは辞めることになり、親しんだメンバーのいない店で働くのは嫌だとおばちゃんも辞めることにしたと教えてくれました。

私にとってあのセブンイレブンに行くのはアイスコーヒーはもちろんですが「おばちゃんは元気かなあ」と挨拶をしに行くみたいな側面もあったので正直寂しいし、毎日の日課がなくなってしまったような気分です。

おばちゃんにそんな気持ちを伝え、また別のセブンイレブンで働くんですか?と聞くと「まずは休むわ。ずいぶん疲れたの。少し休んでから、また仕事を探そうと思う」と返事をくれました。うん、それがいいと思います。だっておばちゃん、週末も働いていたんだもの。確かご出身も北京ではなかったはずで、ちょっと前には数か月休みをとって田舎のご両親に会いに帰省されていました。それこそこの機会に会いに行かれてもいいんじゃないかな。

おばちゃんには「別の場所で働くなら、挨拶に行くので必ず教えてくださいよ」とお伝えしました。おばちゃんからは「もちろん。私たちはWeChatで繋がっているじゃないの、いつでも連絡できるわよ」と返事が来ました。

いつもそうですが、別れは突然ですね、本当に。けれど、これが十数年前の留学時代ならおばちゃんと二度と連絡が取れなかったでしょう。この時代だからWeChatで繋がり、私が日本に帰国したって繋がっていられるのです。一期一会も素敵なことかもしれませんが、関係が続くことも素敵だと思います。またおばちゃんと会えるでしょうしね。

References
*1中国版LINEと言われる、メッセージでやりとりができるSNSアプリです。

忙しさを忘れる

あまりブログにネガティブなことは書くまいと思っているのですが、今日はずいぶんと忙しい1日でした。忙しいとイライラしてきちゃうんですよね、良くないことです。「忙」(いそがしい)という漢字は「心を亡くす」と書くなんて言いますが、いやあ、その通りだなと思います。

今日乗っていた車が赤信号で止まり、ふと横を見ると天安門の真横でした。平日ですが、多くの観光客で賑わっていました。あまりこの位置から天安門をまじまじと見ることがないので、思わず写真を撮ってしまいました。

忙しくてイライラするなんて、気持ちに余裕がなくなっているんでしょうね。我ながら恥ずかしい限りです。こういうときはとりあえず何もかも忘れて気持ちを入れ替えるのも大切かも知れません。なんせ「忘」(わすれる)という漢字も「心を亡くす」と書きますから。

黒酢コーラ

今日、コンビニでこんなものを見つけました。

老陈醋”(老陳醋)と書いてあります。山西省の有名な黒酢ですね。日本で「お酢」といったら透明なものを想像するかもしれませんが、中国だと黒酢が一般的です。

しかし、これが並べられていたのはコンビニのレジ横。コンビニで、それもわざわざこんなところに黒酢を“新品”(=新商品)と並べるなんて不思議だなあと眺めていると……いや、“老陈醋”の下に“可乐”(コーラ)と書いてあるではありませんか。これ、黒酢ではなく「黒酢コーラ」です。

このコーラの販売元“魔术师”はこれまでも変わった味のジュースを開発していて、例えば“二锅头汽水”(二鍋頭*1サイダー)、“葡萄酒汽水”(ワインサイダー)、“大蒜咖啡”(にんにくコーヒー)なんかを売り出してきたそうです。そして今回の新商品が「黒酢コーラ」ですか……うーん、試そうという気にもなりませんでした。でもネタにはなるかも?気が向いたら買ってみたいと思います。

References
*1安手の焼酎。

日本版サミットと中国版サミット

広島県では昨日からG7サミットが開かれています。一方、中国では時を同じくして中国・中央アジアサミット(“中国・中亚峰会”)が開かれました。中国のほうは昨日一足早く閉幕しましたが、G7を意識して開かれたことは間違いないと感じます。

それぞれのサミットでどんなことが話し合われたかは大手メディアが散々報じているので詳しく書きません。私が気になったのは会場の違いです。

岸田総理大臣がツイートしたG7広島サミット初日の討議の様子です。G7メンバー7か国の首脳に加え、EUのミシェル大統領、フォンデアライエン委員長、合わせて9人が円卓に座っています。

一方、中国で開かれたサミットはどうだったかと言うと……

中国国営の中央テレビの国際放送「CGTN」のツイートです。こちらも同じように円卓ですが、規模が全然違います。

私はこの様子を見て、とても中国らしいなと思いました。とにかく体裁にこだわるんですよね、この国は。客をもてなす際はド派手な演出で、これでもか!というくらい豪華絢爛でなくてはなりません。なぜなら、それが「それだけ費用をかけた」というメンツに直結するからです。それは個人レベルでも同じで、食事をするなら食べきれないほどの満漢全席でこそ主人のメンツが立ちます。

インターネット上では2つの会場の違いを指摘する声が多く見られました。中国のサミットが「とても立派」な一方で、G7広島サミットが「あまりにショボい」というものです。確かに「中国的な思考」からすれば、その指摘は的を射ているでしょう。

けれど……結局は「見た目」に過ぎないんですよね、この国は。つまり「見えない」部分は適当なんです。中国に暮らしていると分かりますが、どんなに立派な建物でも裏側に行くと未完成なのかと言わんばかりの造りなことが多いです。扉の立て付けが悪かったり、床のどこかが欠けていたり。廊下を歩いていても見える位置に段ボールが山積みで、倉庫のように使われていることも。あとは(何度も言っていますが)トイレ。どんなに立派なホテルでもどんなに立派なデパートでも、中国のトイレって本当に汚い。造りもあるでしょうが、使う側の「意識」にも問題があるように思います。

その点、日本は見えないところにも……いえ、見えないところに「こそ」こだわっているように思います。ちょっとした段差にスロープが付いていたり、エスカレーターの外側に転落防止用の柵が付いていたり。あとは先ほど挙げたトイレですけど、日本のトイレの清潔さは世界に誇れると思います。だって、ちょっと古びた雑居ビルのトイレだってきれいに掃除されているじゃないですか。デパートのトイレに至っては言わずもがなです。

私は中国で「見た目」だけにこだわり、中身の薄っぺらいところをたくさん見て来ました。そういう中国を目にする度に、本当に国が「成熟」するとはどういうことか、というのを否応なしに感じさせられるわけです。失礼を承知で言うならば、中身が伴っていないというか、張りぼてというか。

いや、客をもてなそうとする心は立派です。私もそうやって心ある招待をたくさん受けては、中国の人々の「おもてなし」の熱量に感激しました。私が言いたいのは、そもそも「サミット」って首脳同士が直接やり取りし合うから意味があるということです。首脳同士が息のかかる距離で膝をつき合わせ、事務方の話し合いだけでは解決しないことを*1トップダウンで決められるから意義があるのに、あの中国のサミット会場……まるでサッカーコートです。隣の人の顔もろくに見えないし、話しかけるのだって「おーい」と叫ばなければなりません。

歓迎レセプションなんて「やり過ぎ」そのものでした。かつての唐の都を再現した民俗テーマパークで500人の歌手やアーティストらが皇宮のようなステージで大規模な公演を行ったのです。

西側諸国からすればちょっと恥ずかしいくらいの豪華さですが、中国は「誇らしい」のでしょう。一部の中国メディアは「中国・中央アジアサミットはまるで唐の時代の『万邦来朝』を再現したようだ」と伝えました。でも「万邦来朝」って、周辺国が朝貢のため中国にやって来ることを指す言葉でしょ?そういう言葉を使っちゃうところに、中国の本音が見えていると思います。

References
*1事務方のやっていることが悪いと言っているのではありません。彼らがつくってくれた土台があった上で首脳同士の「サミット」ができるのは言わずもがなです。
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