今日、外で昼食をいただいたあと、職場へ戻る道すがら映画館があったのでちょっとトイレを借りに寄りました。そこで見つけたのが、こんな掲示です。

映画館の清掃員を募集する掲示です。

シネマコンプレックス清掃員を募集

1:映画館の客席清掃
2:シネマコンプレックスホール、およびエレベーター・エスカレーターの清掃
3:化粧室の清掃
4:周囲の清掃
5:その他の割り当て
勤務時間
朝8時からシネマコンプレックス営業終了まで、時間は12時間/14時間
応募条件
1:58歳以下、体の健康な者
2:苦労に耐えられ、勤務態度の真面目な者
3:関連する業務の経験者は優先
備考欄:月に4日の休日付与、住宅提供。
給料4200元~5000元
その他、長期アルバイトも募集(時給18元)

これを見て、私は正直「結構しんどい仕事だなあ」と思いました。

月に休みが4日しか与えられず、1日に12時間~14時間の勤務。中国の(失礼ながら、とっても汚い)トイレなどを清掃し、1か月にもらえる給料は多くて5000元(約10万円)。応募の条件には“吃苦耐劳”(つらい目や苦労に耐える)とまで書いてあります。日本のパート従業員でも待遇はもうちょっといいんじゃないでしょうか。今や北京の物価、特に住宅・家賃は日本を超す勢いで高騰しています。月に5000元の給料では贅沢もままならないでしょう。

こんな言い方をしては身も蓋もありませんが、確かに清掃の仕事に学力は必要ありません。応募してくるのは地方出身の出稼ぎ農民工……と言ったところでしょうか。少なくとも名門大学を卒業した中国人が応募することはないかと思います。しかし、たとえ農民工の方であったとしても暮らすのは北京わけで、これじゃあねえ……ちょっと厳しいんじゃないかと感じます。

私もたまに映画を見に行きますが、作品によっては150元(約3000円)近い料金がかかります。日本と同じか、それ以上です。それを簡単に払える人が北京にはウヨウヨいる一方、その映画館を清掃している人は1か月約10万円の給料なわけです。日本では少し前に「格差社会」という言葉をよく聞きましたが、今は中国にも当てはまるのかもしれません。