The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

月: 2025年4月 (4ページ目 (5ページ中))

豚骨ラーメン

今日は昼食に博多ラーメンをいただきました。

北京は芳草地にある「博多一幸舎」というラーメンのチェーン店です。本店は福岡県福岡市にあり、中国国内でも10店舗余り展開しているそうです。北京には2店舗あり、そのうち1店舗がいつも通っている美容院の近くにあるので、髪を切ったついでに食べに行きました。

ここに来るといつも豚骨ラーメンとミニチャーハンのセットを注文します。

とてもおいしいです。スープに浮かんだ泡が特徴で、日本では「泡系ラーメン」と呼ばれているそう。豚骨スープが吹き出すときに脂が出て、これをかき混ぜて空気を含ませたら泡になるんだそうです。麺も少し硬めなのが噛みごたえあっていいですね。あとチャーハンも好きです。本当に普通のチャーハンなんですが、街の中華料理屋さんにありそうな味。チャーハンの本場は中国ですけど、中国でこんなチャーハンに出会ったことはありません。こういう味のチャーハンはもはや日本食なんでしょうね。ただスープがこんなに塩辛かったかしら。思わず途中で水を足してしまいました。

中国の人もよく日本のラーメンは塩辛すぎると言います。こちらの店では注文でスープを選ぶ際「薄め」と「普通」から選ぶんですけど、中国語ではそれぞれ“标准”(普通)と“咸味”(塩辛い)と訳されていました。私は日本語だと「普通」のスープを注文したのですが、つまり中国語では“咸味”(塩辛い)を注文していたことになります。隣でラーメンを食べていた女性も店員に「なんでこんなに塩辛いの」と尋ねていました。

ちなみに中国で豚骨ラーメンというと「味千ラーメン」*1が有名です。ただ、これが本当においしくない。スープは水っぽくてコクがありません。麺もまるでコンニャクのようです。だのに中国では大人気の一大チェーンで、どの店も昼時は大混雑しています。豚骨ラーメンって「こってり」が命なのに、こんな豚骨ラーメンをおいしいおいしいと言って食べているのが何だか不憫でなりませんでした(余計なお世話ですね)。ただ今日のスープを飲んで、もしかすると中国の人たちには味千ラーメンくらいの薄味がいいのかもしれないと思っちゃいました。

昼食後、娘とショッピングモールの中を散歩しました。まだ歩行が少しおぼつかないので、手を繋いであげると私の人差し指を固く握ってくれました。しばらくすると娘のほうから引っ張るくらいの勢いでテクテク歩きます。まるで私が娘に先導されているようです。今は私たちが娘を連れていますが、いつか私たちのほうが引っ張られる側になり、娘のほうが私たちの前を歩いて新たな時代を切り開いていくのかな……なんて、センチメンタルな気持ちになってしまいました。

References
*1日本ではあまり知られていませんが、中国では知らない人はいないというくらいのラーメンチェーン。発祥は熊本県らしいですが、その実、中国の企業が商標代理権を得て展開している、事実上は中国のラーメンチェーンです。

初めての貴州料理

今日は土曜日でしたが休日当番ということで出勤しました。

先輩も休日出勤で職場に来ていたので、昼食は一緒に近所のレストランに行きました。私は初めて行く店で、聞くと貴州料理とのこと。貴州料理なんて食べたこともなければ、想像も付きません。そもそも貴州にも行ったことがないのです、私。

で、結果的にドンピシャ。ちょっと辛めの料理が多いんですが、酸味があるのです。酸っぱい味が好きな私にはドストライクの味でした。東南アジア料理が好きな人ならきっと気に入ると思います。この酸味は貴州料理の大きな特徴で、現地では“三天不吃酸,走路打蹿蹿”(3日酸っぱいものを食べないと、歩く足がおぼつかなくなる)という民謡が歌われるほどなんだそうです。

こちらは“丝娃娃”(スーワーワ)という料理。写真のように様々な野菜が小鉢に入って運ばれてきて、これを小さな春巻きの皮で包みます。で、酸っぱ辛いスープに浸していただきます。このスープはレモングラスの香りが強く、まさにトムヤムクンみたいな感じ。自分で包むのもまるで手巻き寿司のようで楽しいです。

ほかにも豚肉の載った魯肉飯みたいな丼料理“猪肘饭”や、トムヤムクン風のスープに麺の入った“酸辣面”などを注文し、シェアしていただきました。

店内も小洒落たカフェみたいな雰囲気で、中華料理のレストランっぽくありません。

お店の名前は“席上喳喳”、日本語にすると「席の上でピーチクパーチク」という変わった名前です。調べてみると北京の前門にもう1店舗あり、こちらが本店のようです。そちらの店舗入口には大きな木があり、その木に停まる鳥たちが元気よく鳴く様子から名付けられた店名なんだそう。いいですね、今度は前門の本店のほうにも行ってみたいと思います。

北京の春

ふと職場から外に出ると土の香りがしました。春だなあ……と感じたのですが、いや、そうではなく、近所の花壇の整備が行われていたのでした。

北京では春になると街のあちこちで草花が見られるようになります。突然咲いたように見えますが、そういうことではなく人工的に植えられているんだと思います。北京の冬は最高気温でも氷点下になることが多いので、自生が難しい植物も多いんでしょうね。だから春になるとこうして花壇の整備が一斉に始まり、様々な草花が植えられます。

そんなこともあって北京では冬の間は殺風景だった花壇に突然色とりどりの花が咲き乱れるようになります。多分、まもなくそこらで芝生の張り替えや草花の貼り替えが始まるかな。北京に赴任して3回目の春、またこの季節になったんだなあと感じました。

あんぱん

この春から放送しているNHKの連続テレビ小説「あんぱん」を毎日楽しく見ています。アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんと妻の小松暢さんをモデルにしたドラマで、史実にフィクションも加えながらストーリーが展開されます。

あんぱん
【NHK朝ドラ公式】連続テレビ小説「あんぱん」。“アンパンマン”を生み出したやなせたかしと暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった二人の人生。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語です。【作】中園ミホ【音楽】井筒昭雄【主題歌】RADWIMPS「賜物」【語り】林田理沙アナウンサー【出演】今田美桜 北村匠海 加瀬亮 江口のりこ 河合優実 原菜乃華 ...

実は私、過去に何度もNHKの連続テレビ小説を見ようと「トライ」したことがあるのですが、うまくいきませんでした。連続テレビ小説って1話が15分で短いですけど、月曜から金曜まで週5回放送されるので毎日見ないといけないんですよね。少し見逃すと展開がすぐ分からなくなってしまいます。

当時は自宅のレコーダーで番組を予約録画していたのですが、仕事が忙しいと見られなくてどんどんたまっていっちゃう。するとストーリーに追いつけなくなって、結局見るのをやめるんです(笑)。そんなこともあって「あまちゃん」とか「マッサン」とか、話題を集めた連続テレビ小説をことごとく見逃してきました。

そんな私が今回の「あんぱん」は見続けられています。

一番大きいのはスマートフォンのアプリ「NHKプラス」のおかげ。NHKの放送の同時配信を視聴できるアプリですが、過去1週間の放送の見逃し配信も見ることができるんです。なので例えば昼食をとるとき、テーブルの上にスマホをちょこんと置いて視聴します。で、また15分という放送時間がちょうどいい。食事の間に見終えることができちゃいます。

私が中学生の頃、毎日欠かさず連続テレビ小説を見ていた友人がいました。ドラマを見終えて学校に向かうと始業時間ギリギリで、彼女はいつも走って登校していました。でも本来、連続テレビ小説というのは、こうして通勤・通学の前に見るものだったんでしょうね。だから15分という放送時間に設定されたんだと思いますが、それがスマホアプリのおかげでいつでもどこでも見られるようになり、放送開始以来の視聴文化が変わったんだなあとしみじみ感じます。

もちろん興味をそそるドラマの内容も「あんぱん」を見続けている理由のひとつです。まず幼少期を演じる子役たちの演技がとても上手。ストーリーも毎回「え、この後どうなっちゃうの」と思わせる展開で幕を閉じます。登場する高知の風光明媚なロケ地もいいですねえ。ただ登場人物たちの話す土佐弁はやはり作られたというか、不自然さは否めないですけど。役者さんが方言、特に西日本の方言を演じようとすると途端に関西弁っぽくなっちゃうんですよねえ。なぜだろう、最も耳にする機会の多い方言だからでしょうか。

中国の東北料理

仕事で付き合いのある中国東北部出身の友人が食事に誘ってくれ、東北料理の店に行きました。彼曰く「東北人の私が食べてもおいしいと感じる店です」とのこと。わあ、楽しみ。「金掌勺東北菜」という店で、北京を始め、天津にも店舗があるチェーンのようです。

酸菜が食べたいという私のリクエストに応えて注文してくれた料理「東北殺猪菜」、写真右側の料理です。「殺猪菜」=豚を殺した料理とは何とも物騒な名前ですが、中国の東北地方では故郷の味として親しまれているそうです。中国語で「猪」はイノシシではなくブタのことを指します。

鍋には豚肉と酸菜、それに豚の血を固めた「血腸」が入っていて、これらをニンニクを溶かした醤油につけていただきます。うーん、酸菜の「すっぱい」感じと、つけダレの「濃い」ニンニク風味がたまりません。酸菜のおかげか、豚肉も全く脂っこく感じません。かつての農村で豚肉はごちそうだったんでしょうね。お祝い事のときには一家で育てた豚をつぶして特別な料理を作った。そんな東北の風俗が「殺猪菜」という料理名から感じられます。

写真左側の料理は「鍋包肉」、日本語でいえば豚肉の天ぷら甘酢餡かけといったところでしょうか。豚肉の薄切り肉を揚げたもので、衣がサクサクでした。おいしかったですが、ちょっと私には甘すぎたかな。これをポン酢やおろし醤油で食べたらおいしいだろうな、なんて不謹慎なことを考えてしまいました。

こちらは「烤冷麺」という東北地方のB級グルメ。料理名は日本語に直訳すると「焼いた冷麺」、焼いているけど冷たい麺とはややこしい名前です。そもそも麺なの?と思っちゃいますが、これは麺なんだそう。けれど食べたら確かに麺っぽいです。ツルツルとすすることはできないけれど、モチモチしています。ウインナーやタマゴといった具が入っていて、ピリ辛なソースで味付けされていました。屋台にありそうな味付けです。

ちなみにこちらの店では料理注文の際、テーブルに砂時計が置かれます。砂が落ちきらないうちに料理を提供するのがルールなんだそうで、落ちきった後に運ばれてきた料理は無料になるんだそうです。早く提供してくれる分にはありがたいですが、こういうのがまた“内卷”*1を加速させるんじゃないかと心配してしまうのは私だけかしらん。少しくらい遅くても構わないので、おいしくて安全安心な料理を提供してくれるのが一番です。あ、こちらのお店、もちろん味はよかったですよ。

References
*1中国の現代社会を表したインターネットスラング。競争が競争を招き、みんながどんどん疲弊していく状況を表す言葉。
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