今日は四川旅行の最終日です。午後の飛行機で北京に帰る予定なので、午前の時間を使ってホテル近くをウロウロしてみることにしました。まずは朝食。四川名物の「肥腸粉」をいただこうと、ホテル近くの店に向かいました。
やって来たのは「白家老店肥腸粉」。四川省で「肥腸粉」は朝食としてポピュラーで、こちらの店もたくさんの客で賑わっています。
「肥腸粉」はサツマイモの粉から作る、春雨のような麺料理です。中に入れる具材としてはモツが最も定番のようなのですが、私は牛肉の入った「牛肉粉」をいただくことにしました。
注文時に店員のおばちゃんから「ラー油は入れる?」と聞かれ、私はあり、妻はなしでお願いしました。妻は辛すぎるものが苦手なのでラー油なしにしましたが、周りの客を見るに四川の人々は入れちゃうのがデフォルトのようです。
つるっとして食べやすく、あっさり味です。見た目は辛そうですが「舌がしびれる」ほどではありませんでした。昨日お世話になったタクシードライバーのおっちゃんが「辛みは『味』だから、辛くないと『味がない』のと同じだ」と話していましたが、なるほど、確かに妻の注文した「ラー油なし」を一口食べると少々味気なく感じました。これは辛みがあっての料理なのかもしれません。
観光スポット「錦里古街」にやって来ました。昨日訪れた「寛窄巷子」は本物の古い町並みが残っているのに対し、こちらは古い町並みを「再現」した、いわば「テーマパーク」なのだそうです。
再現かもしれませんがよくできています。あまり時間が遅くなると昨日の「寛窄巷子」のように混雑するのではないかと思い、少し早めに来ました。その甲斐あって、人も少なく落ち着いた雰囲気を満喫できました。夜になるとライトアップされ、バーなどが賑わうオシャレスポットになるそうです。
成都名物、耳かき(“采耳”)を体験してみることにしました。なぜかは知らないのですが、成都は耳かきが有名です。観光スポットに行くと至る所に耳かき師がいて、耳かきをするよう勧めてきます。ここで出会った耳かき師たちは1回30元(約600円)だったので、試してみることにしました。
両耳で10分くらいだったでしょうか。耳かきが終わると、金属の棒を入れて「チーン」と音を鳴らします。音を鳴らすのにはどういう意味があるの?と聞くと、リラックス効果があるのだと教えてくれました。
耳かきが終わろうというときに「洗浄もしますよ」と聞かれたので「はい」と答えたのですが、これがやられてしまいました。「洗浄」っていうのは別料金で、プラス30元だったようです。30元とる割には、単に湿った綿棒のようなものを耳に入れるだけ。合わせて1人60元(約1200円)払う羽目になってしまいました。
私はあまり観光スポットで買い食いしないタイプなのですが、海外だとこうして珍しいものがたくさん売っているので見ているだけでも楽しいです。
歩いていると「変臉」(へんれん)ショーの案内があったので、入ってみることにしました。日本でも有名な、仮面がサッと変わる芸です。四川省の伝統芸能「川劇」(せんげき)の一つなんですね。
お金を取っているショーなので公演の様子は撮影しませんでしたが、いやあ、見事でした。何度見ても仕掛けが分かりません。そのうちステージから下りてきて客の目の前でサッと仮面を変えてみせるのですが、近距離で見ても全く分かりません。
昼前になると混んできました。やはり早めに訪れたのは正解だったようです。
やはり連休の成都はどこに行っても混みますね。今度は連休でないときに「錦里」にせよ、「寬窄巷子」にせよ、ぶらぶらしてみたいなと思いました。ま、連休でないとまとまった休みが取れないという事情あるのですが……時間のある留学時代にもっと旅をすべきだったとつくづく感じます。