The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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新装開店した「蘭州牛肉麺」

私は「蘭州牛肉麺」が好きです。

日本にいた頃からしょっちゅう食べていましたが、中国に来てからは行きつけの店を見つけ、よく通っています。ただ、この店が現在クローズしていて(どうやら閉店したのではなく改装しているようです)ここ最近は食べられていません。インターネットで検索してみると、職場から少し歩いたところに別の「蘭州牛肉麺」の店があったので、行ってみました。

东方宫”(東方宮)という名前の店舗でした。店の前に(くたびれちゃっていますが)大麦が並んでいるので、新しくオープンしたようです。「大麦」を中国語で発音すると「ターマイ」、これが“大卖”(大売)=「よく売れる」と同じ発音なので、中国では新装開店の際によく並べられるんです。

まあ、可もなく不可もなく……といったところでしょうか。麺はそれなりにおいしかったですが、牛肉は「入れ忘れたのかな」と思うほど少なかったです(笑)。

オープンしたばかりだからか、店内はとても明るく清潔な印象でした。ほかにもいろいろメニューがあったので、今後また来てみたいと思います。

海鮮を“烧烤”でいただく

今夜の夕食は何にしようと妻と話していたところ、お互い久しぶりに海鮮が食べたいという話になりました。日本料理店に行けば話は早いですけど、自宅近所に海鮮を扱った“烧烤店*1があるので、そちらに行ってみることにしました。

この店、何度かデリバリーを頼んだことがあるので食べたことはあるのですが、実店舗を訪れるのは初めてです。スマートフォンの地図アプリのナビゲーションを頼りに向かってみました。しかし地図上に示されている場所に着いても該当する店がないのです。もしや閉店したのかしらん?と思い、いつもデリバリーに使用しているアプリを開いて店名を検索すると……「営業中」と表示されているではありませんか。

しばらく周囲をウロウロするも見つからず、近所の人に聞くと「そこだよ」とのこと。けれど「そこ」には名前の違う店しかありません。不思議に思って入店すると、店主曰く「名前を変えたんだよ」とのこと。デリバリーサービスのアプリを見せると「そのアプリの店名もそろそろ変えなきゃと思っていたんだ(呵々)」と笑っていました。何とも中国らしいです(^^;)。

初めて訪れた店舗なので前と比べられませんが、中国の80、90年代の街なかを模したような内装でした。中国は最近こういうノスタルジックな感じの店舗が流行っていますね。先日、四川省成都に旅行に行ったときもそれぞれの観光スポットに1つはこういう「懐かしい雰囲気」を再現した店舗がありました。売っているのは駄菓子みたいなものでしたけど。

牡蠣やホタテ、それにイカといった海鮮のあぶり焼きをいただきました。あとタチウオの唐揚げも。もちろん定番の羊肉・牛肉の串焼きも注文しました。北京で食べる海鮮はどれも高いですが、こういうローカルの店で食べる牡蠣やホタテは意外と安いから不思議です。日本だとどれも結構な値段がするような気がします。

References
*1肉や野菜をあぶり焼きにした串焼きを提供する店。中国式バーベキューといったところでしょうか。

中国ローカル版「日本味UFO」

先日、ツイッター上で中国在住日本人の方々が日清のカップ焼きそば「UFO」の話で盛り上がっていました。

日本で販売されているカップ焼きそば「UFO」と同じ味の「UFO」が中国で発売されたそうです……と言っても、分かりづらいですよね。

カップ焼きそばって、誰でも一度は食べたことがあると思います。日清の「UFO」だけでなく「ペヤングソースやきそば」とか、明星食品の「一平ちゃん」とか。名前に「焼きそば」と付いていますが、実際には濃いめのソースや調味料で味を付けています。通常のカップ麺に比べると麺の量が多いからか、カロリーは高めです。例えば日清の公式ホームページによると「UFO」の場合、カロリーは556kcalとのこと。でも、あの味が無性に食べたくなるときがあるんですよね。

けれど、中国には残念ながらカップ焼きそばが売っていないのです。

いや、売っていることは売っています。例えば日清の中国現地法人は“飞碟炒面”という名前でカップ焼きそば「UFO」を販売しています。“飞碟”は直訳すると「飛ぶ皿」=UFO、“炒面”は「炒めた麺」、つまり「UFO焼きそば」という意味ですね。

ただ、味がかなりローカライズされているのです。例えば上のリンクの商品一覧を見ても「魚香肉絲」(ユーシャンロースー)風味や「四川火鍋」風味など、日本では見たことのない味ばかり。で、これが結構「クセのある」味です。いや、それはそれとして味わえばイケるかもしれません。ただ日本の味を期待して食べると、がっくりすること請け合いです。

中国でも高級スーパーに行けば日本のカップ焼きそばが販売されていることがあります。ただ輸入品だけあって値段は30元(約600円)ほど。北京では地元の食堂に行けば30元そこそこでお腹いっぱい食べられますから、日本なら100円ちょっとのカップ焼きそばに30元は、ちょっと悔しい気もします。

でも……やっぱりたまーに食べたくなるんですよね、カップ焼きそば。そのたびに私は30元支払って買っていました。こうしたなか、日清の中国現地法人が日本オリジナル味のカップ焼きそば「UFO」を販売することになったというのです。輸入品ではなくて、です。今まで日本の倍近い金額でカップ焼きそばを購入していた身からすれば、そりゃあもう、朗報と言えます。

販売が始まったという情報に接してからいろんなコンビニを見て回ったのですが、どこにも売っていません。そこでしびれを切らして(笑)ネット通販で買っちゃいました、「日清中国ローカル版UFO濃厚ソース焼きそば」。パッケージに日本語がたくさん書いてあるところを見るに「日本オリジナルの味」というのを強調しているんでしょうね。ネット通販では4個入りで38.80元でした。日本円にして約750円。1個あたり約180円。日本で買うのと変わらない値段です。

いただいてみました。う~ん、日本と同じ味。まさに濃厚ソースです……これ、これこれ!!たまらないです。ツイッターでは味がマイルドだとか、ソースが違うというコメントもありましたが、私にとっては「日本と同じ味」です。とってもジャンキーですが「一平ちゃん」のからしマヨネーズが好きだったこともあり、今回の「UFO」にもマヨネーズをかけちゃいました。この背徳感がたまらないんですよねえ。これが約180円で楽しめるようになったのです。革命的です。

願わくば、これが近所のスーパーやコンビニで手軽に買えるようになってほしいですね。そして限定販売に終わらず、レギュラー入りしてほしいものです。

さようなら、メルヘンパン

今日、個人的にとても残念なニュースに接しました。

個人のツイッターアカウントですが「メルヘンフード」の経営者の方と見受けます。

「メルヘンフード」は岡山で1965年に創業した、メルヘンパンというパンの移動販売を手がける会社です。およそ60年間パンの販売を続けているので、小さい頃からメルヘンパンを食べて育ったという岡山の人は多いと思います。私自身もメルヘンパンを食べて育ちました。

メルヘンパンの移動販売車が来たらすぐに分かります。車から音楽を流しているからです。どこか郷愁ただよう曲調*1で、岡山で育った人なら一度は聞いたことがあると思います。この慣れ親しんだメルヘンパンの運営会社が廃業したというのです。

一番記憶に残っているのは私が幼稚園にも入る前の頃、当時住んでいた団地に来ていたメルヘンパンの移動販売です。確かマイクロバスくらいの大きさがある移動販売車だったんじゃないでしょうか。車の中にずらーっとパンが並ぶ光景は幼い私にとって、とても印象的でした。団地の敷地内まで来てくれるので、ご近所の人たちがみんなパンを買いに訪れていました。私も母と一緒に行き、よくアンパンマンのパンを買ってもらっていたことを覚えています。

メルヘンパンの「アンパンマン」(2020年12月撮影)

メルヘンパンは2019年以降、移動販売だけでなく「mikke」という店名で店舗展開もしていました。私の実家近くには本社機能を兼ねたパン工場があり、そこにも店舗が併設されていたので数年前に買いに行きました。

移動販売はどこでも販売できるという利点がある一方、タイミングが合わなければ客は来ません。生活様式の多様化で、毎週同じ曜日の同じ時間にパンを買いに行く……という人も少なくなっていたのかもしれません。加えてここ数年、新型コロナウイルスの感染拡大によって地域を跨ぐ移動が厳しく制限される時期もありました。移動販売で商売をする方々は大きな影響を受けたでしょうね。

「mikke」(2020年12月撮影)

メルヘンパンについてインターネットで検索すると、次のようなページがヒットしました。

「岡山発祥!パンの移動販売車メルヘンが手がけるパン屋『ミッケ』を知って欲しい!」と題するクラウドファンディングです。ここでは店舗展開を始めた理由について「タイミングが合わず移動販売車で購入することが難しい、時間を気にせずメルヘンのパンを楽しみたいという方々に向けてより地域密着し、安定的にメルヘンのパンをお届けするため」と紹介しています。

けれど(私も含めて)メルヘンパンには「移動販売」という印象が強く、「mikke」で販売するパン=メルヘンパンと認知していない人が多かったそうです。そこで多くの人に「『mikke』にはメルヘンパンが並んでいる」と知ってもらうべく、クラウドファンディングを立ちあげたとのこと。

私たちがパンの移動販売車を初めて60年以上、たくさんの月日が経ちました。特にこの2年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、社会全体が大きく変わりました。告知の仕方、PRの仕方、企業としてのあり方、店舗としてのあり方、何から何まで大きく変わった気がします。
(中略)
私たちも変わらないといけない時期が来たんだとおもっています。これまではインターネットでの展開にはあまり力は入れておらず、俗に言う『アナログ』と言う手法で頑張ってきました。それだけに今回のクラウドファンディングへの挑戦は私たちにとっては非常に大きな挑戦。この挑戦を機に、メルヘンも時代にあったやり方で皆さんに情報をお届けしたいと思っています!

岡山発祥!パンの移動販売車メルヘンが手がけるパン屋『ミッケ』を知って欲しい!
https://camp-fire.jp/projects/view/612899

クラウドファンディングはすでに募集終了しています。目標金額50万に対し、集まった支援金は16万7000円。クラウドファンディングは目標金額に達しなかった場合、支援金は全て返金されますから失敗に終わったということです。メルヘンパンなりに試行錯誤して頑張ったんでしょうね。私も当時知っていたなら少しでも支援できたかもしれませんが……廃業した今では後の祭りです。

岡山に住む私の母が今日近所の「mikke」に行ったところ、休業を知らせる貼り紙がしてあったそうです。パンを買いに来たとみられる親子が貼り紙を見て、驚いていたとのこと。私も同じです。驚いたし、あのメルヘンパンの音楽がもう聞けなくなると思うと自分の大切な思い出がひとつ消えて無くなるような、そんな寂しい気持ちがします。

廃業したという情報に接し、私は今日久しぶりにメルヘンパンのことを思い出したわけですが、前回思い出したのはいつのことでしょう。私がメルヘンパンのことを忘れて過ごしていたこの間、メルヘンパンはメルヘンパンなりにクラウドファンディングをするなどして活路を模索していたんですよね。そう思うと切なく感じるし、お世話になった身としては申し訳ない思いがします。

こういうの、無くなって初めて気付くんですよね。本当に自分って身勝手な人間だな、と思います。メルヘンパン、今までたくさんの思い出をありがとうございました。

References
*1調べると、オリジナルの音楽ではなく「そよ風と私」(The Breeze and I)という洋楽をアレンジしたものだそうです。

フェアウェルは突然に

職場の近くに行きつけの蘭州牛肉麺の店があります。このブログでもよく紹介していますし、この前の投稿でも最近は蘭州牛肉麺よりも牛肉涼拌麺にハマッていると書いたところでした。

今日なんて昼前から「牛肉涼拌麺」が食べたくてしようがなくなり、ワクワクしながら店に向かいました。労働節の連休も挟んでいたので久しぶりです(とは言っても1週間程度ですが)。

店の前まで来ると、何だか様子がおかしい。とても静かなのです。もしや、労働節のお休みが続いているのかしらん?

中をのぞくと……こ、これはどうしたというのでしょう。これでもか!というほどに、店内がめちゃくちゃになっていました。店の扉は閉まっていて、何の案内も掲示されていません。この店、昼どきには毎日満席状態だったので、閉店する理由はないように思います。すると改装?と考えてしまいますが、それさえも分からないのです。

私は口の中が「牛肉涼拌麺」を迎える体制になっていたので、とにかくそれが残念です。それよりも、私はこの店のプリペイド食事券を持っているのです。確か、500元(約1万円)支払えば600元分(約1万2000円)の食事券がもらえるとか、そんなのだったかと思います。まだ100元余り残っていたはず……ほぼ毎日のように来ていたので購入したのですが、これ、どうなっちゃうんでしょう。

中国らしいっちゃあ中国らしいですが、それはあんまりです。あまりに突然なフェアウェルになってしまいましたが、また再会できることを願いたいと思います。

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