今日は午前中に妻の付き添いで病院に。私が遅番だったので、予定を合わせたのです。

向かったのは妊産婦検診でもお世話になっている「北京ユナイテッドファミリー」(“北京和睦家医院”)。いつもは産婦人科ですが、今日は外科に。よく行く病棟と違う場所だったので新鮮でした。

私が十数年前に中国に留学した際は、一度も病院に行きませんでした。目立った病気をしなかったというのが一番の理由ですが、そもそも良い保険に入らなかったんですよね。入学手続きの際に大学側が用意した安い保険には入りましたが、結局どういうプランだったのか今も知りません。

そもそも中国の一般の病院は大変です。ものすごい数の人でごった返していて、まず列に並んで診察の予約を取ることから始まります。それから診察、検査、結果の説明、薬の受け取り、それぞれで長蛇の列に並ばなくてはいけません。これでは治る病気も悪化しそう……と、私自身も敬遠していたところはあるかもしれません。

それに比べて「北京ユナイテッドファミリー」は別世界です。院内はきれいで、先生たちも丁寧。今のところ「予約がとれなかった」ということはありません。基本的に私は中国語で受診していますが、日本語通訳をお願いすることもできます。中国の一般市民が大変な思いで通院する一方、こう言っちゃなんですが「特権階級(もちろん私たちも含めて)」のための医療もあるんですよね。

もちろん医療費はずいぶん高額ですが、保険会社と提携しているので保険証書さえ提示すればキャッシュレスで診察してもらえます。さらに私は駐在員として北京赴任しているので、保険料は会社負担。本当にありがたいなと思います。こういう経験をすると、改めて日本の国民皆保険ってすごいと感じさせられます。そしてもうひとつ、海外では保険が欠かせない……ということですね。