The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

月: 2025年2月 (4ページ目 (6ページ中))

元宵節

中国中央テレビを見ていると相変わらずテロップが真っ赤な「春節仕様」で、縁日で賑わう各地の様子や獅子舞の演舞といった縁起物が伝えられます。

私の隣に座っている中国勤務は初めての同僚が「まだ春節が続いているってこと?」と不思議そうに話しました。ふふふ、そうです。まだ春節は続いています。今日は「元宵節」といって、この日までが年越しとされています。元宵節とは旧正月後に初めて満月になるのを祝う日で、日本でいうところの「小正月」に相当します。

ショッピングモールに行くと「HAPPY NEW YEAR」と書かれた飾りがたくさん並んでいます。今日の「元宵節」は元宵という団子を食べるのが古くからの習わしです。私は甘いものがあまり好きではないので食べませんが、スーパーに行くとたくさんの元宵が売られていると思います。

老乡鸡

最近、出前でよく注文するお店があります。“老乡鸡”(老郷鶏)という中華料理の店です。去年9月末の時点で中国国内に約1400店舗ある巨大なチェーンです。

実店舗には行ったことがないのですが、出前アプリで人気が高かったので一度注文したらとてもおいしかったのです。そして何と言っても安い。白米とおかず2品なら25元(約500円)いきません。よく「中華料理のファストフード」と呼ばれるそうですが、確かにファストフード価格です。

今日注文したのは“农家小炒肉”という豚バラ肉と青唐辛子を豆鼓で炒めた料理と“白菜炖豆腐”という白菜と豆腐の炒め煮、それに“浇汁油麦菜”というレタスのような葉をあんかけにした料理も注文しました。これに白米をつけて34.2元(約710円)。出前の配送料も入っていることを考えれば、白米とおかず3品でこの値段は安いと思います。

もうひとつありがたいのは、1品の量がちょうどいいんですよね。中華料理って1品の量が多くて、1人で食べきれないことが往々にしてあります。ここは量が少なめなので、その分、複数のおかずを注文するといった選び方もできるので助かっています。今度また実店舗に行ってみたいと思います。

増えるパン屋

今日は日曜日ですが、当番なので出勤しました。中国に戻って早々の仕事です。

家の近所にあるショッピングモールにパン屋が新しくオープンしていました。私が留学していた十数年前は北京でパンを売る店は少なかったように思います。もしかしたら中国人の「舌」も西洋化してきているのかもしれませんね。

ただ店頭に並んでいるパンを見たら、うーん、あまりおいしくなさそう(^^;)。見た目というか、色というか。もっとシンプルなパンでいいんだけどなあ。ほら、小林聡美さんの出てくる映画やドラマに出て来そうなやつ。けれど、中国の方々にはこういうパンのほうが受けるのかもしれません。

中国に戻る

日本での1週間半の滞在を終え、北京に戻ってきました。今朝はまだ岡山にいたと思うと何だか不思議な気持ちです。

朝、両親に岡山駅まで送ってもらうと大混雑でした。寒波による大雪のせいで新幹線のダイヤが乱れ、足止めを食らった人たちで溢れかえっていたのです。私たちの新幹線は約10分遅れで岡山を出発しました。

米原近くになると銀世界が広がっていました。少し走ったら少し停まる……といった運転を繰り返し、名古屋駅には1時間ほど遅れて到着しました。

ちなみに今回、人生で初めて東海道新幹線のグリーン車に乗りました。職場の先輩から新幹線のネット予約サービス「スマートEX」で数日前に予約をすればグリーン車がお得に乗れると聞いていたのです。実際、通常の指定席にわずか1810円プラスするだけで乗ることができました。座席はとても広々としていましたし、リクライニングも通常より深く倒れたような気がします。

名古屋から先は雪雲も晴れ、富士山がきれいに見えました。

結局、東京駅には2時間近く遅れて到着。けれどグリーン車だったので乗車時間は苦になりませんでした。ただ時間がかなり押してしまったため、新幹線を降りた後はすぐ空港へ向かうことになりました。もう少し日本に滞在する妻と娘とは東京駅でお別れしました。

羽田空港は相変わらず外国人観光客の方々で賑わっていました。

保安検査はビックリするほど長い列でしたが、これは「Face Express」ってのをやっておけばずいぶん短縮できます。顔認証で搭乗手続きできるシステムで、事前に航空会社のチェックインカウンター脇にある「Face Express」の機械で顔写真を登録しておくと、並ばずに保安検査場まで行けるのです。今回も「Face Express」をやっておいたおかげでほとんど並ばず保安検査を受けられ、あっという間に出国審査まで終えることができました。

東京駅に着いてからバタバタで昼食もとっていなかったので、日本最後の食事にお寿司をいただきました。制限エリアにもフードコートがあり、ラーメンやうどん、天丼などといった日本食の店が並んでいたのです。普段、回転寿司で満足な私にとってはそこそこのお値段でしたが、物価高騰に喘ぐ国々から日本に来た皆さんからすれば破格の安さなんでしょうね。

飛行機は定刻より30分ほど遅延して出発しました。搭乗してまもなくウトウトし、離陸する頃には眠ってしまいました。目を開けると機内食サービスが始まっていました。

毎回ですが、日本を離れる瞬間は何だか切ないです。特に私の場合、単身で先に北京に戻ることが多いので、往路の賑やかな感じに比べて、どうしても寂しい復路になります。家に帰っても待っているのは無人の部屋ですしね。

とどのつまり、日本人の私にとっては日本のほうが過ごしやすいのです。今回の一時帰国で改めて感じましたが、中国と比べると日本のほうがモラルの高い国だと認めざるを得ません。人によっては中国のゴチャゴチャした感じを「刺激的だ」と言って楽しむ人もいますが、私は疲れちゃう。私は中国に旅行でたまに来るくらいの付かず離れずの距離が一番良いような気がします。

そんな私の北京生活も3年目。来る前は「自分、3年も北京生活に耐えられるだろうか」と思ったものです。何とか耐えていますが、我ながら良く耐えているなと思っちゃいます(^^;)。

倉敷美観地区

昨日は玉島に1泊し、今日はその足で倉敷美観地区に行きました。

倉敷美観地区は言わずとしれた岡山県を代表する観光名所です。柳の植わった川沿いに白壁の蔵屋敷が建ち並んでいて、町屋はオシャレなカフェや雑貨店に改装されています。

平日ですが、そこそこ観光客がいました。中国語が聞こえて来ましたが、台湾の方でしょうね。岡山空港には「タイガーエア」という台湾のLCCが就航しているのでアクセスが便利なんだと思います。実際、今回岡山に滞在していると台湾の方に何度もお会いしました。一方で欧米から来たと思わしき白人の方々もよく見かけました。地元が賑わうのはうれしいです。

美観地区にある民家を改装した小さな店「和のお店ひな」でひな人形を買いました。

娘は2月生まれなので、去年の初節句はまだ生まれたばかりでした。バタバタしていてきちんとお祝いしてあげらず、そもそも中国に住んでいるので、ひな人形を買ってあげることもできませんでした。あ、日本から来ていた私の母がちらし寿司は作ってくれましたが。

立派なひな人形を買ってあげたいところですが、中国に持って帰るには荷物になります。そこで玄関の靴箱の上に置けるようなコンパクトなひな人形がないか、妻がずっと探していたのです。お店は高齢の女性が1人で切り盛りされていて、店内には可愛らしいサイズのひな人形がたくさん並んでいました。

店名が「ひな」なので通年ひな人形を扱っているかと思ったのですが、季節によって店頭に並べるものは変えているんだそうです。少し前なら正月飾りで、今はひな人形。今後はこいのぼりといった端午の節句に向けたものを並べるとお話しされていました。

ひな人形を購入した後、妻はかねてから行きたいと言っていた大原美術館に行きました。

大原美術館は日本で最初の西洋美術館なんだそうです。開館したのは1930年。ニューヨーク近代美術館の開館が1929年だったことを考えると、世界的に見ても最先端だったんでしょうね。なぜ岡山にあるの?と思われるほど世界的な収蔵品も多いらしく、大原美術館だけのために岡山を訪れる人もいるようです。私も過去に2回ほど行ったことがあります。ただ芸術にあまり関心がないもので(失礼)今回は妻だけ訪問し、私は空いた時間で倉敷駅前をウロウロすることにしました。

倉敷駅です。ここに来るといろいろなことを思い出します。

この駅ビルは今は2階建てですが、以前はもっと背の高い8階建てでした。ルブランという商業施設が入っていて、1階には金光薬局、4階には宮脇書店が入っていました。

駅ビルが8階建てだったころの倉敷駅(2013年撮影)

なぜ詳しく覚えているかというと、中学生の頃によく来たからです。当時、私は父親の仕事の関係で一時的に岡山を離れて東京に住んでいました。高校に進学する年に岡山に帰ることになり、私は東京の中学校に通いながら岡山の高校を受験しなければならなくなりました。そのため中学3年生の夏休みは倉敷の祖父母宅に身を寄せ、岡山の学習塾の夏期集中講座に通いました。この学習塾が倉敷駅前にあったのです。

セミが大合唱する中、朝早くバスに乗って倉敷駅前に通う日々。午前中の授業を終えて昼休みになると、駅の北口にあるベンチに座って祖母が作ってくれた弁当を食べました。

祖母の作ってくれた弁当をよく食べた倉敷駅北口(2004年7月撮影)

で、弁当を食べ終わったら駅ビルの宮脇書店に行き、よく立ち読みをしたものです。どの棚に何の本が並んでいるとか、覚えてしまうほど通いました。

昼休みに通った倉敷駅の駅ビルに入っていた宮脇書店(2004年7月撮影)

1日の授業を終えてバスで帰ると、祖母が家近くの停留所まで迎えに来てくれていることもありました。あのときは祖父母に本当にお世話になりました。

東京の中学校に通っていると周りは都立や私立の高校を受験するわけで、自分だけが岡山の高校を受験することに漠然と不安を感じていました。そもそも受験そのものも人生で初めてでしたし、本当に高校生になれるのかしらなんて思いながら過ごす日々。倉敷駅に来ると、毎回そんなことを思い出します。

倉敷駅前から美観地区に戻ろうと商店街「倉敷センター街」を歩いているとたくさんの食器を売る店を見つけ、思わず吸い寄せられちゃいました。「食器のみつはた」です。

店内には和洋の食器がところ狭しと並んでいます。いわゆるニトリやイケアのような食器ではなく、おばあちゃんの家にありそうというか、お店にありそうというか、味のある食器がたくさん。んんー!!どうしてそうツボをつく。私が北京在住でなければ大量買いしてしまうところです。店員さんも気持ちのいい方で、私が商品を手いっぱいに持っていると「レジのほうでお預かりしましょうか」と声をかけてくれました。

醤油差しコーナーでジーッと商品を品定めしていると、隣で同じように醤油差しを選んでいた中年の女性から「たくさんあって迷っちゃいますね」「よぼわないのがいいですよね」と話しかけられました。「よぼう」というのは岡山弁で容器の口から液が垂れることを言います。知らない人と肩を並べて醤油差しを探すことになるとは。お姉様、同じニオイがしますなあ(^^;)。

醤油差しとおしぼり置き4つを購入。こんな店が近くにあったら、通ってアレコレ食器を揃えちゃうと思います。うーむ、この店はあまりに危険です。

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