The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

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エクスクルーシブ・チャイナ

今日、仕事で政府機関の建物に行ったところ、入り口でワクチン接種履歴の提示を求められてしまった。ああ、おととい心配していたことが、こうもさっそく起きてしまうとは(^^;)。

一緒にいた中国人スタッフが「彼は日本国内のワクチン接種証明書なら持っている。中国のワクチンでないといけないとは書いていなかったはずだ」と掛け合ってくれるも、担当者は「うーん」という顔をする。しばらくしておそらく上司だろう、もう少し年齢の高い男性がやって来た。私のワクチン接種証明書を手にして、これまた「うーん」という顔をする。

私の後ろから香港出身だという女性が「私も入れてください」と訴えている。彼女も香港の接種証明書を提示していて、どうやら私と状況は同じのようだ。

すると担当者は「うーん、分かりました、今日はとりあえずお入りください」と言って、ようやく入れてくれた。「とりあえず」ってどういうことなんだか。

最後にワクチンを接種したのは今年4月、もう半年になる。今回は「とりあえず」入れたけど、前回の接種から時間が経てば経つほど接種証明書の持つ効力はなくなっていくだろう。じゃあ私も4回目が接種できればいいのだが、中国でモデルナ製ワクチンは認可されていないため、それはできない。

八方塞がりだ。中国製ワクチンを打とうとしたら「あなたはモデルナ製を3回打っているからだめ」。じゃあモデルナ製の4回目を打たせてくださいと言えば「中国では認可していないから打てません」。けれど「ワクチンの接種履歴を提示しないと入れません」。

中国がモデルナ製ワクチンを認可してくれれば早いけれど、それはないだろう。そんなことをすると、みんなモデルナ製に殺到して中国製を打とうという人がいなくなるからだ。中国はそういう場合、外部を徹底的に排除する。LINEを排除してWeChatを使わせる。Twitterを排除してWeiboを使わせる。YouTubeを排除してbilibili動画を使わせる。まあ、ネットサービスについてはもっといろんな理由・背景があるけど、とにかく中国は排他的だ。私が11年前に留学していた頃と比べても、その排他性は強まっている気がする。

ガラパゴス化という言葉はかつて日本の技術やサービスを指して使われたが、今は中国に対して使うのがぴったりだと思う。

ワクチンは打てませんよ

今日は中国製のワクチンを接種しに病院へ行ってきた。

予約をしていたのに、到着してから結構待たされた。

30分ほど経ってから診察室に呼ばれる。早口で元気の良い女性の医師だ。はじめに接種を希望するワクチンの種類を聞かれたので、職場の中国人スタッフからすすめられた「シノファーム」(“北京生物”)をお願いする。

何回目の接種かと聞かれたので今日が初めてだと答えるも、念のため言っておいたほうが良いかなと思い、日本でモデルナ製ワクチンを3回接種したことを伝える。すると医師は驚いた顔をして「それじゃあ打てません」と言う。

理由を要約すると、ここまでモデルナ製を打ってきたのだから、今回も同じ種類のワクチンを打つべき。けれど中国でモデルナ製は認可されていない。すると中国製しか選択肢はない。しかしすでに3回モデルナ製を打っていながら、さらに中国製を打つと、種類の違うワクチンが混じり合うことになってしまい、健康に影響が出ないとは言い切れない……と、まあ、こういうことらしい。

言っていることは至極当然だ。

しかし私の知っている日本人で、モデルナ製やファイザー製を接種していながら中国製も接種しているという人は結構いる。それはどうしてなのだろう。

すると医師は「接種歴を隠して中国製を接種したんでしょう」と言う。うーむ、なるほど。そんなことができて大丈夫なのだろうか。ただ、よく考えれば逆も然りだ。日本でワクチンを接種するときも黙っていれば中国製を接種しているかどうかなんて分かりやしない。

別に接種しなくて済むなら私だってわざわざ接種しない。ただ仕事柄、ワクチン接種歴を確認されることがあるのだ。モデルナ製は中国で認可されていないとして接種歴にカウントしてくれないケースがあるらしく、だったら中国製を接種しておこうと思ったわけ。

頭を抱えていると、医師から真剣な顔で「仕事上、ワクチンの接種証明が必要なのかもしれないけど、あなたの命はひとつしかないんですからね」と言われてしまった。うーん、もうちょっと様子を見てみるかなあ。

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