The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

月: 2023年1月 (3ページ目 (4ページ中))

コーヒー豆の贈り物

先日中国の友人たちと夕食を共にした際、コーヒーの話題になった。いつかブログにも書いたが、ここ数年で中国でのコーヒー消費量は倍増している。カフェも増えたし、周りでコーヒーを嗜むという人も増えた。友人たちもその1人だ。

今のところ、私は日本から持ってきたコーヒー豆をチビチビ飲んでいるところ。それを話すと友人の1人が中国でも最近は良い豆を栽培するようになっているので紹介すると言ってくれた。

家に届いたのがこちら。この豆には“酒心巧克力”(ウイスキーボンボン)と書いてある。へええ、どんな味がする豆なのだろう。ほかにもいろんな味の豆が入っていた。

友人にお礼とともに料金を支払う旨伝えると「いらないよ。僕からの新年の贈り物」と、また粋なことを言う。ありがたいなあ……また味の感想を伝えるとともに、何かお礼をしよっと。

お好み焼き

仕事帰りに先輩が「お好み焼き屋に行かないか」と誘ってくれ、北京はラッキーストリート(“好运街”)にある「百合亭」に行った。お好み焼き専門店というわけではなく、居酒屋のように様々なメニューが充実していて、お好み焼きはそのうちの1つというわけ。

価格帯もお手頃だし、B級グルメみたいな味わい深い料理がたくさんあって楽しかった。

お好み焼きには「大阪風」と「広島風」とあるけど、こちらのは「大阪風」かな。

岡山出身の私はお隣の「広島風」のほうが親しみがある。広島には「お好み村」というビル1棟にたくさんのお好み焼き屋が入っている施設があって、よく行ったなあ。でも「大阪風」だって、それはそれで好き。大阪と広島の人たちはお互いのお好み焼きをアレコレ言い合うのかもしれないけど、私には関係ない(^^)。

大好きな店も営業再開

今日のお昼は以前よく通っていた蘭州牛肉麺の店を訪れてみた。北京で店内での飲食が再開されるようになっても、営業をずっと停止していた店だ。

すると果たして営業再開していた。遠くから見るとまだ臨時休業しているように見えたが、女性が入店するのが見えたのだ。以前はお昼になると大混雑だったが、今日はそこまでではなかった。まだ休業したままだと思っている人も多いのかな(私がそうだったように)。

いただいたのはラグメン(新疆拌麺)。肉や野菜がたくさん載っていて、麺ももちもち。うーん、相変わらず食べ応えがある。これで22元(約430円)だからコスパが良い。

入店してきた人が店主と「おお!」みたいに抱き合っていたけど、あれは店の営業再開を喜んでいたのかな。イスラム教の方々が挨拶するときのような、あんな感じです。

むしろこれからが年末

日本では松の内を過ぎようとしているところ、中国はむしろこれから春節(旧正月)を迎える。昨夜、一緒に火鍋をつついた中国人の友人たちも「もう年末モードで、働く気が起きない」と話していた。わはは、日本で少し前に見た光景だ。

北京のイトーヨーカドーに行くと入り口近くに正月用品が並んでいた。日本だと「まだ並べているんですか」という反応になるだろうが、中国はむしろこれからだ。おそらくそれに合わせて日本の正月用品も並べているのだろう。

見ていると、隣に販売員がピッタリと張り付いて「それは日本の縁起物でして」なんて説明をしてくれる。まさか私が日本人だとも思っていないのだろう。丁寧に接客してくれるのを遮るのも申し訳ないと思い、ウンウンと話に耳を傾ける。この年末年始は北京で正月らしいこともしなかったので「せっかくだし」ということでしめ縄を購入。79元(約1500円)、少々値は張るが縁起物だもんね。

有朋自遠方来不亦楽乎

有朋自遠方来不亦楽乎(朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや)。
──友人が遠くから訪ねて来てくれるとは、何と嬉しいことではないか。

『論語』「学而第一」より

論語の有名すぎる一文だ。よく「日本人はおもてなしを大切にする」と言うが、これについて言えば中国人も負けていない。むしろ気合いの入れようは日本以上かもしれない。友人の来訪を心から喜び、こちらが驚くほど歓待してくれる。そんな中国人の気持ちを、この論語の一文がまさに表現していると思う。

中国人の友人が私の北京赴任祝いと称して火鍋をつつく会を催してくれた。

彼らと知り合ったのは、まだ新型コロナウイルスのかけらも見られなかった2019年。私と同じ業界で働く中国の同業者たちだ。一緒にあるプログラムに参加したのをきっかけに仲良くなり、期間中は毎晩のように酒を飲み明かした。今回、私が北京に赴任したことも連絡していたのだが、中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大したこともあり、ずっと会えずにいた。それが今日、ついに会えることになったというわけだ。

店は龍潭公園の敷地内にある「鴉児李記」(“鸦儿李记”)という火鍋屋。彼らが予約してくれた。

大人気の店だそうで、私が家を出発するくらいに「出遅れるとずいぶん待つ羽目になるから先に入っておく!」と連絡。な、なんと、まだこちらは家を出てもいないというのに。いやあ、本当にありがたい。いざ着くと、氷点下だというのに店の外で私を待ってくれていた。そして文字通り抱き合って再会を喜び合った。コロナ禍で全く会えていなかったから、3年半ぶりだ。

この店は「北京人で知らない人はいない」というほど有名らしい。いただいたのは鍋が半分で仕切られ、それぞれ違う味のスープが楽しめる“鸳鸯锅”(おしどり鍋)。鍋には煙突が付いていて、雰囲気を含めて独特の味わいがある。“清真”(ハラール)なので豚肉こそないが、薄ーくスライスされた羊肉は芸術的とも言えるほど美しく、全く臭みがない。いつも買う安物とは全然違うのだ。何百年も羊を食べてきた民族のすごみを感じる。

毛肚”(センマイ)*1はちょっと湯がくだけで食べられ、コリコリした歯ごたえがたまらない。ほかにも凍豆腐やら、タケノコやら、野菜やキノコ類をどーんと頼んでくれていて、どれも食べ応えがあった。“芝麻酱”(ごまだれ)も濃厚で、たっぷり香菜(パクチー)をかけていただいた。

友人のうち1人がウイスキーを持ってきていて*2、炭酸水を注文しハイボールのように割って飲んだ。私の飲みっぷりを見て、友人たちは「いやあ、相変わらずすごい!」と驚いていた(笑)。一般的に中国では中国人のほうが日本人より酒を飲むと思っている人が多い。なかでも中国の北方は「白酒」といったアルコール度数の強い酒を飲むから、特にその傾向が強いかもしれない。それだけに日本人である私の飲みっぷりは意外なのだろう、友人は「飲めるから中国赴任できたんだよ」と笑ってくれた。あながち間違いではないかもしれない(^^;)。

とにかくゲラゲラ笑って、本当に楽しかった。

正直、私は中国という国にいろいろ思うことはある。複雑な感情を抱くことも多い。そして彼らの働く業界もどちらかというと「そっちより」。けれど目の前にいる彼らはこんな良い奴らなのだ。私自身、この気持ちをどう表現したら良いのか分からない。

私の同僚や友人にはアメリカやヨーロッパに留学経験があるという人が多い。彼らが純粋にアメリカやヨーロッパを「大好き」と言っているのを見るとたまに羨ましく思う。私も同じように中国を「大好き」と言えれば楽だが、そんな単純な国ではないのだ、ここは。この国のいろんな部分を見るにつけ、好きだと思う感情と同じくらい嫌だと思う感情を抱くこともある。

「中国なんて大嫌い……けど、大好き」。そう思えるのは、彼らとの付き合いがあるからかもしれない。みんな尊敬に値する人たちで、私にいろんなことを学ばせてくれる。そして日本人である私のことをここまで大切にしてくれるのだ。彼らがいてくれるから、私は「中国が大好き」と言える。だから私も彼らを大切にしよう……そう思わせてくれる中国の人たち一人一人に感謝です。

References
*1牛の第3胃袋のこと。
*2持ち込みが許されているのかどうなのかは知らない(笑)。ちなみに“清真”(ハラール)の店ではあるが、店内では酒類も注文できるようだった。

漢字が分からないとき

高校時代の友人からツイッターで「中国人は漢字が思い出せないとき(急いでメモを取るときなど)どうしてるの?」と質問をもらった。

実はこういう質問は以前にも受けたことがある。日本人が疑問に思う背景には、おそらく日本語の場合「ひらがな」に逃げることができるからじゃないかな。漢字が思い出せなければ、とりあえずひらがなでメモはできる。ひらがなのない中国語はどうするのか、と。

ちなみに中国語にも「ピンイン」(“拼音”)というものがある。日本語でいうローマ字のように、アルファベットで中国語の発音を表記する方法だ。中国の人がパソコンやスマートフォンで中国語を入力する際は、この「ピンイン」を使う。例えば「中華人民共和国」(“中华人民共和国”)ならピンイン表記は[Zhōnghuá rénmín gònghéguó]になる。アルファベットの上にちょこちょこ付いているのは、発音の高低(声調)を表す記号だ。

だったら漢字が思い出せないときは「ピンイン」を書くの?と思うかもしれないが、それはないようだ。職場の中国人スタッフに聞いてみると「さすがに漢字の羅列にアルファベットは混ぜません」と言う。確かにいくらメモ書きでもアンバランス。さらに「文章の中に『ピンイン』が混じっているのは小学生みたいで恥ずかしいですよ」とも言う。中国語を学び始めたばかりの学習者ならありえるかもしれないが、ネイティブの中国人はそういうことはしないのだろう。

ちなみに台湾では漢字の発音表記に「ピンイン」ではなく「注音符号」という記号を用いる。例えば先ほどの「中華人民共和国」(“中華人民共和國”)なら「ㄓㄨㄥ ㄏㄨㄚˊ ㄖㄣˊ ㄇㄧㄣˊ ㄍㄨㄥˋ ㄏㄜˊ ㄍㄨㄛˊ」と記述する。不思議な記号に見えるかもしれないが台湾では一般的に使われるもので、ひらがなやカタカナと同様、漢字が変化してできた文字だ。台湾の人たちが書いた中国語を見ると、この「注音符号」を混ぜて書いた文章もたまーに見かける。見た目が漢字に近いので、そういう意味では「ピンイン」より漢字との親和性が高いのかもしれない。

で結局、漢字が思い出せないときはどうするのか。

中国人スタッフ曰く「同じ発音の漢字で代替します」とのこと。例えば「キーボード」のことを意味する“键盘”。このうち“”という漢字をド忘れした場合、“见盘”と書く……といった具合だ。“”も“”も発音は[jiàn]で同じだからだ。けど……文章に「ピンイン」が混じっているのは恥ずかしいという割に、これも相当恥ずかしいのではと思うけど(笑)。するとスタッフは「緊急用ですね。人に見せるのはやはり恥ずかしいです」と話す。

その上でスタッフはこうとも教えてくれた。

「今は漢字が思い出せないときは、みんなスマートフォンで変換して調べますよ」。わはは、そうか、確かによく考えれば日本も同じかもしれない(^^;)。

北京で剣道をする人たち

今日、北京で剣道の稽古を見に行く機会があった。

実は私も小さい頃は剣士だった1人。小学2年生から高校生になるまで続け、スポーツ嫌いな自分としては唯一人並みにできる運動だった(と思っている)。

この北京の道場は中国人のご夫婦が経営していて、ご夫婦も揃って剣士。旦那さんは日本の伝統文化が好きで20年ほど前に習い始め、奥さんは人気漫画の「ONE PIECE」に登場するキャラクター「ゾロ」が好きで始めたそうだ。お二方とも筋金入りの日本好き。

旦那さんは31歳で習い始めたそうだが、いや、その腕は大したものだった。段位は五段。六段は日本に行かないと審査を受けられないらしく、早く日本に行きたいと話していた。ちなみに日本は日本で防具を置いていて、コロナ禍になる前は1年に何度も日本へ行って剣道の稽古や大会に参加していたそうだ。日本を代表する名だたる剣道選手のサインが入った手ぬぐいを見せてくれ、「大会で偶然お会いしたから是非とお願いしたんだ」と嬉しそうに話してくれた。

北京で営んでいる道場は、中国でも稽古する場をつくりたいと思って始められたとのこと。いざ稽古を拝見すると、最近習い始めたばかりだという20代の若者がちょこちょこいる。いやあ、日本では見られない光景だ。と言うのが、日本で剣道というと私のように小さい頃に習い始めることが多く、20代の剣士となると大体10年近い経験者であることが大半。つまり20代を過ぎてから剣道を習い始める人はほとんどいないと言っていいだろう。

いざ話しかけてみると、おしなべて日本好きだという人ばかりだ。漫画で見たからやってみたかったとか、格好良さそうだから習い始めたとか、これまた日本と状況が全然違って驚いてしまった。同じ理由で剣道を始めようという若者が日本にどれほどいるだろうか。

経営者の旦那さんは「幼い頃に剣道を習う日本人は多いのに20代以降になるとぐっと少なくなるのはなぜか分かりますか」と言う。私が「なぜでしょう」と聞くと「日本の剣道の稽古はとても厳しいので、辞めたいと思う子が多いのだと思います」と答えてくれた。

わはは、いや、その通りだ。私は小学5年生の1年間だけ、全国大会で活躍するレベルの道場で剣道を習ったことがある。それはそれは厳しい稽古で、ぶたれるなんて日常茶飯事だし、今なら問題になりそうな指導も多かったように思う。人生で一番辛かったのはいつだったかと聞かれれば、今でもあの1年だと答えるだろう。

旦那さんは「厳しいから日本の剣道は強いんですよ。私の道場は趣味として来ている人が多く、楽しんでいるだけです」と笑って話していた。素振りをする生徒さんたちを眺めていると、確かにみんな楽しそう。私はとにかく剣道というと自らの体験から「きびしい」「しんどい」と思ってしまうが、そんなイメージとはまるで無縁だ。今は新型コロナウイルスの感染対策でまだ中国から日本に自由に行くことはできないが、みんなにこにこしながら「本場の剣道を見に行きたい」と話していた。

何だか思わず「うるっ」としてしまった。早く両国の往来が正常に戻りますように……彼らのためにも。そして、その折には彼らが日本で見たいもの全てが見られますように。

年を越してしまったそば

昼食を食べに“青海牛肉拉面”(青海牛肉拉麺)を食べに行った。

そう言えば、去年は年越しそばを食べなかった。すると、これは「年を越してしまったそば」だろうか……なんてどうでも良いことを考えながら来店。これを年越しそばの代わりに、今年も良い1年を過ごせるよう祈っていただくことにした。

スープと大量のネギしか見えないかもしれないが、下にきちんと麺は入っている。

ちなみに羊肉の串焼きも一緒になったセットを頼んだのだが「出来上がるまでもう少々お待ち下さい」と言われ、待っている間に麺をすすっていたら結局食べ終えてしまった。

羊肉の串焼きはどうなったのだろうと聞いてみたら、手違いですでに提供済みということになっていたようだ。若いお兄ちゃんが「本当に申し訳ありません」と平謝りし、私の串焼きを焼き始めてくれた。数分して焼き上がったのだが、再度「申し訳ありませんでした」と謝る始末で、何だかこちらのほうが恐縮してしまった。

この若いお兄ちゃん、見た目が今風で何だか遊んでそうな感じなんだけど、いつも朝から晩まで働いてしっかりしているのよ。今回の誠意ある対応も気持ち良い。こんなことがあっても、こういう店にはまた来たいと思う……どこかのベトナム料理屋と違って*1

References
*12022年12月30日の出来事なんだなー。

仕事始め

中国は今日から仕事始め。

この前、納めたばかりな気がするが(^^;)。日本は今日まで休みなんですか。だったらうちは日本の会社なんだし今日も休みにしちゃえばいいのに……と思ってしまうが、中国人スタッフもたくさんいる以上、そういうわけにはいかないのだろう。

夜は会社近くの日本式の居酒屋で新年会。つい2日前に上司の前で新年会をしたばかりだから新鮮味がないが(笑)久しぶりに「店」で酒を飲んだ。いや、久しぶりというか、最後に会社の人と酒を飲んだのは私が赴任した日以来だ。赴任してすぐは仕事が忙しかったし、その後、中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大してどこも店舗が臨時休業してしまったのだ。私は1人でも晩酌をするのが好きな人間だが基本的に自分で肴をこしらえて家で食べるので、メニューの豊富さと(当たり前だが)頼めば何でも出てくるのに少し感動してしまった。

しかし、やはり家で飲むのと違って少々値は張るね。だったら家飲みでいいかなあ……と、このコロナ禍で思っちゃた人は少なくないんじゃないかしらん。

天津半日游

中国の年末年始の連休は今日が最終日(日本は明日までかな)。

昨夜は上司の家で飲んだあと帰宅し、自宅でも1人で2次会をしていたため(おいおい)今朝はゆっくり起床する。昼食は冷蔵庫にあった有り合わせの材料で間に合わせる。食事を終え、ふと天気の良い外を眺めていると「このままでは普段の週末と変わらない年末年始で終わってしまう」と妙な罪悪感に駆られる。

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