私は毎朝、地下鉄で通勤しています。ドア・ツー・ドアでちょうど30分くらいでしょうか。地下鉄に乗っている時間自体は10分くらいなのですが、それ以外の時間が長いのです。おそらく駅に着いてからホームにたどり着くまでが長いのかなあ。

北京の地下鉄は、まず駅の構内に入るのに保安検査をします。荷物をX線検査機に通し、ゲート式の金属探知機をくぐります。1人1人検査をするので、並ぶこともあります。検査が終わると地下に向けて階段を降りるのですが、これが長い。ずいぶん深いのです。中国人の同僚からは「北京の地下鉄は防空壕を兼ねているから深いのだ」と聞いたことがありますが、そうなのでしょうか。

そしていざ会社の最寄り駅に着いてからも地上に行くまでが長いのです。朝のラッシュ時はエスカレーターに乗るにも30メートル近い列ができているので、私は諦めて階段を使うようにしています。ただ中国の地下鉄の階段って一段一段が高いんですよね。地上に着く頃には息が上がっちゃいます。

運動になるっちゃあ運動になるんですけど、それなら……と思い、今日は自転車で通勤してみました。使ったのはシェアサイクル、日本にもある「ドコモ・バイクシェア」みたいなサービスです。先週の北京は黄砂がすごくてとても屋外にいられませんでしたが、今日はとても気持ちが良い天気で、いや、とても良かったです。時間も地下鉄通勤とほぼ同じ30分で、同じ「運動」なら外の景色を楽しみながら自転車をこいでいるほうがよっぽど良いかもしれません。

ただ、出勤ラッシュの北京は少々危険です。車の量が多くて、こちらが気を付けていないと突っ込んできます。あとは電動バイク。かつての中国は「自転車大国」と呼ばれたかもしれませんが、今の中国は「電動バイク大国」です。優雅に自転車をこいでいると、後ろから音も立てずに*1電動バイクが猛スピードで追い越していきます。「オレの前を走るおまえが悪い」と言わんばかりに突っ込んでくるので、これも気をつけていないと危ないですね。

References
*1ガソリンバイクと違って、電動バイクはエンジン音がしないのです。