The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

月: 2023年5月 (1ページ目 (3ページ中))

山城・重慶に出張

出張で中国内陸部の大都市、重慶に行ってきました。

重慶は歴史的に四川省から独立したり、組み込まれたりを繰り返し、1997年に再び四川省から独立して直轄市となりました。人口3000万人以上を有するメガシティです。

重慶は「山城」と呼ばれるほど、その起伏に富んだ地形が特徴です。長江が流れる脇に山がそびえ、崖に建物が建ち並ぶため、自分が何階にいるのか分からなくなります。そのダンジョンのような町並みが魅力的で、私もいつか来てみたいと思っていました。

続きを読む

忙しさを忘れる

あまりブログにネガティブなことは書くまいと思っているのですが、今日はずいぶんと忙しい1日でした。忙しいとイライラしてきちゃうんですよね、良くないことです。「忙」(いそがしい)という漢字は「心を亡くす」と書くなんて言いますが、いやあ、その通りだなと思います。

今日乗っていた車が赤信号で止まり、ふと横を見ると天安門の真横でした。平日ですが、多くの観光客で賑わっていました。あまりこの位置から天安門をまじまじと見ることがないので、思わず写真を撮ってしまいました。

忙しくてイライラするなんて、気持ちに余裕がなくなっているんでしょうね。我ながら恥ずかしい限りです。こういうときはとりあえず何もかも忘れて気持ちを入れ替えるのも大切かも知れません。なんせ「忘」(わすれる)という漢字も「心を亡くす」と書きますから。

蘇州湯麺

私がツイッターでフォローしている人には中国通の方々が多いです。よく「中国グルメ」をツイートされていて、私も日本にいたときから「ガチ中華」をいただくときには参考にしていました。

最近気になっていたのは皆さんがよくツイートされる「蘇州湯麺」(“苏州汤面”)。「湯麺」は中国語で発音すると「タンメン」ですが、日本でタンメンと言えばあっさり塩味のスープに野菜がたっぷり入った麺料理を想像しますよね。中国の「湯麺」はまた別物です。というより「湯麺」は直訳すると「スープ麺」ですからスープのある麺全般を「湯麺」と呼びます。そのなかでも江蘇省・蘇州で食べられるものが「蘇州湯麺」として有名なのです。

いろんな方が「蘇州湯麺」の写真をツイートされるので「おいしそうだなあ」と思っていたところ、どうも近所に「松鶴楼」という蘇州料理が食べられる有名な店があるようなので行ってきました。

「蘇州湯麺」には「紅湯」「白湯」とスープが2種類あり、私は「紅湯」のほうを。

いやあ、おいしかったです。こんな言い方をしても伝わらないかと思いますが、事前に写真を見て想像していた通りの味でした。醤油ベースであっさり。麺もしこしこで、何だか日本で食べたことがあるんじゃないか?と思ってしまうほど「食べ慣れた味」でした。

分かりにくいかと思いますが、写真左の皿に載っているのは“焖肉”と言って牛肉の塊を蒸し焼きにしたものです。料理を運んできてくれたお兄さんが「肉はまず麺の下にくぐらせて3分間待って下さい。そうすればスープがよく染みますから」と教えてくれました。こちらの“焖肉”もトロットロで柔らかく、それは美味でした。

日本のラーメンに食べ慣れている人からするとやや味が薄く感じるかもしれませんが、おそらく日本のラーメンの味が濃すぎるんですよね。このくらいの味がちょうど良いかもしれません。

サラダランチ

ちょっと不摂生がたたってか、最近ちょっとお腹周りがよろしくないのでしばらく昼くらいは軽めに……と思い、今日はランチにサラダをいただきました。

職場近所のおしゃれなカフェに来て注文しました。焼きサーモンとアボカドのサラダです。

アボカドはペースト状でした。ドレッシングはそんなにかかっていませんでしたが、アボカドやフェタチーズが良い味を出しているのでちょうどいいくらいでした。レタス?みたいな葉が入っていたので何だろうと思ったらケールとのこと。レーズンも入っていましたが、私はあまり好きではないので(笑)それは無くて良かったかな。具材が一杯で、満腹とまではいきませんが腹八分目くらいにはなりました。

ただオシャレなカフェだけあって、少し値の張るサラダでした。うーん、いくらダイエットとはいえ、サラダにこの値段をかけるなら別の料理を注文しちゃうかな……って、それじゃダイエットになってないちゅーの(^^;)。夜は好きな物を食べたいので、これから昼は少し節制したいと思います。さあ、いつまで続くことやら。

六本木駅(?)で焼き肉

昨日、ブログで「もし今後、肉か魚のどちらかしか食べられないとしたら、私は魚を選ぶ」と書いたばかりなのに、今日は焼き肉を食べに行きました。いや、ここも妻がずっと行ってみたいと言っていた店なのです。

実は以前にもこの店、このブログに書いたことがあります。北京のショッピングモールを歩いていたら「六本木駅」なる看板を掲げた店があると紹介した記事です。

日本には行けないけれど
仕事で西単ジョイシティ(“西单大悦城”)に行ってきた。土曜日なだけあって、驚くほどの人だ。中国ではこうしたショッピングモールに入店するにはスマートフォンアプリで72時間以内のPCR検査陰性証明を提示しないといけないが、入り口はそれだけのために50メートルほどの列ができていた。この西単ジョイシティは私が留学していた頃にもあった。大学前のバス停から乗り換えなしで来られたので頻繁に訪れたが、当時と比べたら店は結構変わったような気がする。若者向けの店が多いのかな?客も若者が多い印象。一緒に行った中国人スタッフ...

その正体は「肉問屋元気一番焼肉」という、日本の町並みを再現した店内で焼き肉が食べられる店です。妻から行ってみたいと言われていたこともあり、昨日はおいしい海鮮をいただいたばかりですが、まあ妻の誕生日の翌日だし、これもプレゼントということにして行ってみました。

これは……エヴァンゲリオン……でしょうか?(実は詳しくないのです……)大きなロボットが店の壁から飛び出ています。他にも「日比谷線きっぷチャージ定期券」や「六本木交差点方面」など、地下鉄の駅構内にある表示がたくさん。ここは六本木駅という設定なんですね。

こちらのお店、本物か作り物かは分かりませんが店内に電車の車両が設置してあり中で食事ができるようになっています。せっかくなら電車の中で食べたいなと思っていたところ、運良くこちらに案内してもらえました。

中吊りポスターには和歌山電鉄のたま駅長が。「さよろなり」って……どういう意味でしょうか。それとも、もしや中国にありがちな誤植かしらん。

これは東京メトロのマナー啓発ポスターですね。ただ調べてみたところ、この内容のポスターは実際には存在しないようです。拡大してみてみるとカタカナがおかしくなっている箇所もあるので、わざわざ「模して」作ったポスターかもしれません。

上にはサントリーの「ブルー」と、大塚製薬の「ボディメンテ」の広告。

システム自体は日本の焼き肉と同じでした。ただメニューなどを見るに、日本資本というよりは中国の企業が「日本式焼き肉」を再現したといった感じです。

若いお兄ちゃんがずっと付きっきりで焼いてくれ、私と妻が日本語で話していると日本語で「もしかして日本の方ですか」と話しかけてくれました。聞くと日本のアニメが大好きで、日本語を勉強しているとのこと。最近はあまり「日本が好きで日本語を学んでいます」という中国の方を見かけなくなっていたので、なんだか嬉しいですね。積極的に日本語で話しかけてくれるので、私たちもいろいろと日本語で返しました。

するとそのお兄ちゃん、「WeChatで友達になりませんか」と言います。てっきりお店の公式アカウントでも登録させられるのかと思ったら、差し出してきたのは何とお兄ちゃんの個人アカウント。本当に私と友達になりたかったんですね(笑)。妻から「ナンパじゃん」って言われてしまいましたが、いえいえ、本当に日本人と話せて嬉しかったんでしょう。そんな気持ちを大切にしたいと思い、登録しました。そもそも中国で「WeChat」は電話やメール以上に普及しているコミュニケーションツールなので、日本の「LINE」より気軽に登録し合うものなのです。

ちょっと惜しいですね。

どれもリアルです。日本に行って現地で調査したんでしょうか。

けれどここは六本木駅の設定なのに新幹線乗り場の案内があったり、東京ミッドタウンが「東京ミ“シ”ドタウン」になっていたり、惜しいところがちょこちょこあります。とは言え「新幹線」なんかは分かっていてわざと入れたのかもしれませんね。中国の皆さん、新幹線が好きですから。

お友達になったお兄ちゃん、帰宅すると律儀に「今日は楽しかったです。また交流したいです」と日本語でメッセージを送ってきてくれました。嬉しいですね。冷え込みが伝えられる日中関係ですが、こうして日本アニメが好きで日本語を学んでくれている方を見るにつけ、日本のソフトパワーを思い知らされますし、こういう文化的な交流こそ両国をつなぎ止めるとつくづく感じます。

久しぶりの刺身

今日は妻の誕生日だったため、前にも行った「魚清」に行きました。北京では珍しく刺身といった日本の海鮮を扱っている鮮魚店で、その場でいただくこともできます。魚を食べたいという妻のリクエストで、私もぜひ食べたいと思っていたのです。

鮮魚店で「食事もできます」と聞くと市場の海鮮丼なんかを出す店を思い浮かべるかもしれませんが、ここは居酒屋のような食事メニューも揃っているので、夕食の時間帯になると結構混みます。前回はずいぶん待ったので今日も覚悟して来たのですが、運良くすぐに席に着くことができました。

北京では滅多に食べられない刺し盛りです。ここは「刺し盛り」というメニューがあるわけではなく、店内の販売コーナーに並んでいる刺身のさくを持って来れば会計した上で盛り付ける……という方式です。妻と一緒にあれこれ自分の食べたい刺身を選びました。私はブリやマグロ、妻はホタテやタコ。サーモンもお決まりですね。

日本で食べる味には叶わないでしょうが、いやあ、おいしい。分厚く切ってくれていることもあって、1枚1枚がぷりぷりです。中国で出回るマグロは解凍と冷凍を繰り返してパサパサになったものが多いですが、ここのは新鮮です。

ミニサイズの「あんこう・ふぐ鍋」も注文し、ぷりぷりの身をポン酢に付けていただきました。ポン酢は自家製なのかな、私は普段ミツカンの「味ぽん」を使っていますが、それより酸味が抑えられていてコクがあり、おいしかったです。

日本にいた頃は肉をほとんど食べませんでした。晩酌のお供はもっぱら魚……特にスーパーで半額になった刺身が大好物で、この年になるとあんまり肉を食べなくなって。それが中国に来ると肉ばかりです。海魚がないんですよね。もし今後、肉か魚のどちらかしか食べられないとしたら、私は魚を選ぶと思います。

やっぱり違う「牛肉拌麺」

先日訪問した「東方宮」で「牛肉拌麺」をいただきました(もしかしたら『蘭州拌麺』という名前だったかもしれません)。

冷やし中華みたいな見た目ですが、中国語の意味は「まぜそば」に近いです。食べるラー油みたいなのがかかっていますが、辛くはありません。何度か、私の行きつけの蘭州牛肉麺の店が改装中なのだとここにも書きましたが、その店で最近ハマッていたのがまさに「牛肉拌麺」なのです。

似たような味ですが……うーん、やっぱり違います。私が行きつけの店で好きだったのはゴマダレっぽいソースと、もちもちのコシがある麺なんですよね。こちらの麺はコシがなくって、何だかパサパサした感じ。早く行きつけの店にリニューアルオープンしてほしいものです。

黒酢コーラ

今日、コンビニでこんなものを見つけました。

老陈醋”(老陳醋)と書いてあります。山西省の有名な黒酢ですね。日本で「お酢」といったら透明なものを想像するかもしれませんが、中国だと黒酢が一般的です。

しかし、これが並べられていたのはコンビニのレジ横。コンビニで、それもわざわざこんなところに黒酢を“新品”(=新商品)と並べるなんて不思議だなあと眺めていると……いや、“老陈醋”の下に“可乐”(コーラ)と書いてあるではありませんか。これ、黒酢ではなく「黒酢コーラ」です。

このコーラの販売元“魔术师”はこれまでも変わった味のジュースを開発していて、例えば“二锅头汽水”(二鍋頭*1サイダー)、“葡萄酒汽水”(ワインサイダー)、“大蒜咖啡”(にんにくコーヒー)なんかを売り出してきたそうです。そして今回の新商品が「黒酢コーラ」ですか……うーん、試そうという気にもなりませんでした。でもネタにはなるかも?気が向いたら買ってみたいと思います。

References
*1安手の焼酎。

798芸術区

今日は「798芸術区」に行ってきました。北京の北東部に位置する中国最大と言われているアートエリアです。主に現代アートを扱っているのですが、私はもともと芸術に疎い上に現代アートは特に不勉強ということもあって、あまり興味を持っていませんでした。分かりづらいんですよね、現代アート。奇妙というか、奇抜なものが多くて敬遠していたのです。

今日ちょっとした用事で近くまで来たところ、最近「798芸術区」に行った妻が「アートというよりお店がたくさんあって楽しそうだったよ」と言うので、行ってみることにしました。

実は十数年前の留学時代にも来たことがあります。この煙突とか、廃工場の跡地みたいな感じ……よく覚えています。1950年代に軍事機器や半導体を作っていた工場の跡地を活用し、アーティストたちがアトリエとして使い出したのが「798芸術区」の始まりなんだそうです。

壁一面に麻雀牌がはめ込まれています。「798芸術区」内の公衆トイレの壁です。ところどころ外れちゃっているところもありましたから、本物なのでしょうか。そうすると裏(青い面)を見せている牌も、実は表に全て絵柄があるのかもしれませんね。

妻が話していたように、雑貨屋みたいなお店がたくさん増えていました。

私が留学していた頃はもっと至る所に(奇抜で、正直ちょっとよく分からない)現代アートの作品が並んでいて、濃い「アートエリア」という感じでした。当時に比べると商業化が進んだというか、悪く言えばやや俗っぽくなった印象があります。アート好きな人からすれば、少し物足りなくなったかもしれませんね。

韓国の大手自動車メーカー「ヒュンダイ」の展示施設「ヒュンダイモータースタジオ北京」がありました。施設の壁には一面の壁画、タイトルは“漫游北京”、よく見ると北京伝統の「フートン」や、北京オリンピックのメイン会場となった「鳥の巣」など、たくさんの名所が描かれています。

商業施設が増えて賑わっている一方で、稼働しているのか分からない工場群もたくさん残っていました。私が留学時代に来た際は、いくつかの工場はまだ動いていました(冬に行きましたが、パイプからプシューッと蒸気が漏れていたのを覚えています)。今はどうなんでしょうね。

木々の向こう側に見えるSFチックな建物は立体駐車場です。日本だとビル内に収まっていますが、こうやってむき出しなのもオシャレですね。「798芸術区」の雰囲気に合っていると思います。

こちらはインテリア雑貨を扱うお店「ダルトン」。私は知らなかったのですが、自由が丘や代官山にある日本発祥の雑貨屋なんだそうです。

雑貨・家具・インテリアの通販サイト | ダルトン公式オンラインショップ
インテリア雑貨メーカー、ダルトンの公式オンラインショップ。オリジナルの家具や、キッチンアイテム、ガーデンツール、ハードウェアなど数多く販売しています。

妻から「たぶん好きだと思う」と言われて中に入ると、アメリカンなデザインの商品がたくさん置いてありました。トラッシュカン、キッチン用具、スチールウェア。うーん、良いですねえ。どれも私の好みばかりです。

かわいい目覚まし時計があったので、ベッドのサイドテーブル用に買っちゃいました。見た目はレトロで秒針がカチコチと鳴りそうですが、静音タイプのもの。「ダルトン」は北京だとまだ「798芸術区」にしかないそうです。もっと増えたら通っちゃいそう。いろいろ揃えたくなりますね。

日本版サミットと中国版サミット

広島県では昨日からG7サミットが開かれています。一方、中国では時を同じくして中国・中央アジアサミット(“中国・中亚峰会”)が開かれました。中国のほうは昨日一足早く閉幕しましたが、G7を意識して開かれたことは間違いないと感じます。

それぞれのサミットでどんなことが話し合われたかは大手メディアが散々報じているので詳しく書きません。私が気になったのは会場の違いです。

岸田総理大臣がツイートしたG7広島サミット初日の討議の様子です。G7メンバー7か国の首脳に加え、EUのミシェル大統領、フォンデアライエン委員長、合わせて9人が円卓に座っています。

一方、中国で開かれたサミットはどうだったかと言うと……

中国国営の中央テレビの国際放送「CGTN」のツイートです。こちらも同じように円卓ですが、規模が全然違います。

私はこの様子を見て、とても中国らしいなと思いました。とにかく体裁にこだわるんですよね、この国は。客をもてなす際はド派手な演出で、これでもか!というくらい豪華絢爛でなくてはなりません。なぜなら、それが「それだけ費用をかけた」というメンツに直結するからです。それは個人レベルでも同じで、食事をするなら食べきれないほどの満漢全席でこそ主人のメンツが立ちます。

インターネット上では2つの会場の違いを指摘する声が多く見られました。中国のサミットが「とても立派」な一方で、G7広島サミットが「あまりにショボい」というものです。確かに「中国的な思考」からすれば、その指摘は的を射ているでしょう。

けれど……結局は「見た目」に過ぎないんですよね、この国は。つまり「見えない」部分は適当なんです。中国に暮らしていると分かりますが、どんなに立派な建物でも裏側に行くと未完成なのかと言わんばかりの造りなことが多いです。扉の立て付けが悪かったり、床のどこかが欠けていたり。廊下を歩いていても見える位置に段ボールが山積みで、倉庫のように使われていることも。あとは(何度も言っていますが)トイレ。どんなに立派なホテルでもどんなに立派なデパートでも、中国のトイレって本当に汚い。造りもあるでしょうが、使う側の「意識」にも問題があるように思います。

その点、日本は見えないところにも……いえ、見えないところに「こそ」こだわっているように思います。ちょっとした段差にスロープが付いていたり、エスカレーターの外側に転落防止用の柵が付いていたり。あとは先ほど挙げたトイレですけど、日本のトイレの清潔さは世界に誇れると思います。だって、ちょっと古びた雑居ビルのトイレだってきれいに掃除されているじゃないですか。デパートのトイレに至っては言わずもがなです。

私は中国で「見た目」だけにこだわり、中身の薄っぺらいところをたくさん見て来ました。そういう中国を目にする度に、本当に国が「成熟」するとはどういうことか、というのを否応なしに感じさせられるわけです。失礼を承知で言うならば、中身が伴っていないというか、張りぼてというか。

いや、客をもてなそうとする心は立派です。私もそうやって心ある招待をたくさん受けては、中国の人々の「おもてなし」の熱量に感激しました。私が言いたいのは、そもそも「サミット」って首脳同士が直接やり取りし合うから意味があるということです。首脳同士が息のかかる距離で膝をつき合わせ、事務方の話し合いだけでは解決しないことを*1トップダウンで決められるから意義があるのに、あの中国のサミット会場……まるでサッカーコートです。隣の人の顔もろくに見えないし、話しかけるのだって「おーい」と叫ばなければなりません。

歓迎レセプションなんて「やり過ぎ」そのものでした。かつての唐の都を再現した民俗テーマパークで500人の歌手やアーティストらが皇宮のようなステージで大規模な公演を行ったのです。

西側諸国からすればちょっと恥ずかしいくらいの豪華さですが、中国は「誇らしい」のでしょう。一部の中国メディアは「中国・中央アジアサミットはまるで唐の時代の『万邦来朝』を再現したようだ」と伝えました。でも「万邦来朝」って、周辺国が朝貢のため中国にやって来ることを指す言葉でしょ?そういう言葉を使っちゃうところに、中国の本音が見えていると思います。

References
*1事務方のやっていることが悪いと言っているのではありません。彼らがつくってくれた土台があった上で首脳同士の「サミット」ができるのは言わずもがなです。
« Older posts

© 2024 BOBOYORU.NET

Theme by Anders Noren上へ ↑