The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

月: 2023年2月 (3ページ目 (5ページ中))

武漢

新型コロナウイルスの震源地……なんて言われている武漢にやって来た。

出発は4年前に開港したばかりの北京大興国際空港。初めてだったのでゆっくり見てみたかったが、なんせ出張自体が急遽決まったものだったため、そんな余裕もないほどフライトぎりぎりだった。タクシーの運転手さんに「絶対無理!間に合わない!」と言われつつも「なんとか!急いで!」と頼み込んで飛ばしてもらい、心の中では「おそらく間に合わないだろう」と思っていたけど奇跡的に間に合った。

先に空港に到着していた中国人スタッフの同僚がチェックインカウンターに話を付けてくれていたのだ。だから空港に着いてからはすごかった。チェックインカウンターに滑り込むとスタッフの女性が私のパスポートを見るか見ないかの速さで航空券を手渡してくれ、保安検査場ではいつも横柄に感じる(おっと、失礼)スタッフが奇跡的な速さで荷物をチェックしてくれた。おまけに「搭乗口のスタッフには話は付けてあります!だから急いで!」とまで言ってくれた。タクシーの運転手さんを始め、皆さん一人一人を抱きしめて感謝したいくらいだった。

武漢は初めての訪問。どうしても「新型コロナウイルスの震源地」という印象が強いが、あのときから3年も経った武漢にそういう雰囲気は微塵も感じられなかった。さすが北京より南に位置するだけあって、春が来たように暖かい。ある種「規格化された」街、北京に住んでいるので、武漢の雰囲気がとても新鮮だ。良い意味でごちゃごちゃしたところは上海を彷彿とさせる。

市の中心部にある中山公園。暖かいからか、多くの人で賑わっていた。

特に高齢者が思い思いの娯楽に興じていて、一緒に行った中国人スタッフが“退休后的生活”(定年退職後の生活)とボソッと言うので笑ってしまった。二胡を弾くおじさんに、マイクを持って芸能人ばりに大声で美声を披露するおばさん。

ひと仕事を終えて、夜は中国人スタッフと宿近くにあったショッピングモール内の火鍋屋で食事。午後9時前には解散してホテルの自室に戻ってきたが、こういう「大移動」した日はそれだけで疲れる。ホテルの鏡に映った自分を見て「ワッ」と驚くくらいには疲れていたようだ。

喫煙は害、禁煙は愛

今日、出勤していると目の前に「歩きタバコ」をしている男性が。気持ち良さそうに吸っているけど、その煙はすべて私のほうに流れてくる。嫌で左右にずれてみるも、なぜか煙は移動した私のほうに流れてきて「……んああ!もうっ!」という気分になる。

日本ではほとんどの自治体が条例で路上喫煙を禁止しているし、屋内に至っては「ほぼ」吸えないような状況。受動喫煙の害が指摘されるようになって久しいし、歩きタバコは「タバコを持つ手の高さが子どもの顔の位置にあたる」なんて、やけどの危険性についてもよく言われた。こういう意識が広まってもう20年近くは経つんじゃないかなあ。街なかで堂々とタバコを吸う人はほぼ見なくなり、喫煙者の方々にちょっぴり同情する気持ちはあるものの、私個人は概ね歓迎している。

しかし、中国はタバコに関する「意識」が30年ほど後れているような気がする。タバコを吸わない私としては勘弁してほしいというか、正直不快だ。いや、私は基本的に中国で不快な思いをすることがあっても“入乡随俗*1だと受け入れるようにしている。往々にして文化の違いに起因することが多いからだ。しかしタバコに関しては日本を始め、諸外国で数え切れないほどの否定的なエビデンスが出揃っているというのに、2023年の今になっても吸い続けることの愚かさというか教養のなさに呆れるというか(ごめんなさい)。まあ私だってタバコは吸わないもののいろいろと悪癖はあるからエラソなことは言えないけど。

フォローするわけではないが、こちらの国でタバコは重要なコミュニケーションツールだ。自分がタバコを吸いたいときは、必ず一緒にいる人にタバコを勧めるのがマナー。お互いタバコを吸いながらおしゃべりに興じるのが中国流なのだ。私もタバコを勧められた経験が何度もある。そのたびに「吸わないんですよ」と断り、ばつが悪かったことが何度もある。それだけに中国でタバコをめぐる習慣を変えるのはそう簡単ではないと思う。

日本だってつい数十年前まで公共交通機関でほとんど吸い放題だった時代があったよし。個人の努力で事が運ぶとも考えにくく、国が率先して対策に取り組む必要があるんだろうなあ。

References
*1郷に入っては郷に従え。

成熟

そう言えば、日曜日に行ったマッサージ屋で夫婦揃ってマッサージ師から「あんたたち、まだ若いでしょ」と言われた。私が「何歳に見える?」と聞くと実年齢より10歳くらい若い年齢を言うので(お世辞かどうかは別として)妻とニヤニヤしてしまった。

私は昔から年齢よりも若く見られることが多い。就職してからもスーパーで酒を買おうとして年齢確認されることがあった。若かった頃は「ずいぶん下に見られているんだな」と良い気分がしなかったが、今となっては悪い気がしない*1。これが中国になると、余計に若く見えるようだ。確かに私から見ても、同年代の中国人にはずいぶんと老成した方々が多いように感じる。

中国では「それなりの年齢」になると“成熟”が求められると言う。人格が完成し、人としての深みや厚みがある状態のことだ。日本語でも「成熟」と言うが、どちらかというと「身体面」を指すことが多い気がする。中国語はそれよりもっと精神的な部分を指して“成熟”と言う。もしかすると、人間の顔つきとはそうした“成熟”によるものが大きいのかなあ。そういう意味では、私はまだまだ“不成熟”ということなのかもしれない(^^;)。

References
*1……と思う時点で、ああ、自分は年を取ったんだなと感じるけど(^^;)。

提灯街

仕事で付き合いのある韓国人の方と食事。私の方が席を設ける側だったので、日本っぽい雰囲気、けれど庶民的なものを……と考え、日本式の居酒屋にお連れすることにした。

職場の先輩に教えてもらって選んだのは焼鳥屋。私だけ早めに到着すると、辺りは真っ暗。本当にこんなところに焼鳥屋があるのだろうか?と思っていると、「提灯街」と書かれた地下に通じる入り口があり、いざ入ると日本式の居酒屋が建ち並んでいた。日本でもヒットした「深夜食堂」をテーマに、数年前にできたらしい。

ボックスで区切られた半個室など、まさに日本の居酒屋だ。生ビールを注文すると、キンキンに冷えたジョッキに入れて持ってきてくれた。料理の味もまあまあ。店員のお兄ちゃんは大学生くらいだろうか、けどハキハキ動くし丁寧だし、気持ちよかった。

お連れした韓国の方も、とても日本っぽい雰囲気で気に入ったと喜んでくれたようだ。あまりお酒を飲む方ではなかったので、私としては少なめの酒量で終わり。

マッサージ

夕方からマッサージ屋に行く。これも妻からせっつかれていたもので、足つぼマッサージに行きたいとずっと言われていたのだ。

北京を歩いていると“按摩”(マッサージ)や“足疗”(足つぼマッサージ)という看板をそこらで見かける。ただ、玉石混交だろうなあというのと、もしや怪しい店だったら……なんて思いも手伝って、そうそう入る気になれない。今回は“大众点评*1で下調べし、評価の良かった店に行くことに。事前に予約・決済ができるようだったので、今回は足つぼマッサージ45分のほか、肩や足、それに背中のマッサージ45分にしてみた。

個室に案内されると、田舎のヤンキーが着ていそうな半袖半ズボンに着替えるよう言われる。しばらくすると2人のマッサージ師が入ってきて、さっそく始まった。女性の方だったが、力は結構しっかりしていた。ただ私のイメージの足つぼというと「痛いっ!」「ここは胃」「あタタタ……」「ここは肝臓」みたいな感じだが、ここはそういうのではなかった。あくまでマッサージ。どちらかというと、エステ?みたいな感じなのだろうか。

マッサージ師がいろいろと話しかけてくるものだから、90分のコースだからあっという間だった。

References
*1中国の大手口コミサイト。
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